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青くび大根さんの読書ノート

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 116

ゴールデンスランバー

著者 : 伊坂 幸太郎

出版社:新潮社

発売日:2007-11-29

評価 :

完了日 : 2007年11月30日

待望の伊坂さん新作。徹夜で読み切っっちゃいました。第四部からはもうぐいぐい引っ張られて。

何でもハリウッド映画的な娯楽に徹した物語だっていうのを聞いていたんですが、本当に面白かった。『陽気なギャング』以上のエンターテイメントだな。

表紙をめくれば、まずは伊坂さんの作品の恒例となった辞書っぽい用語説明から。
物語はといえば仙台で行われている首相の凱旋パレードで、首相が暗殺される。『24』みたい。
ちょうどその頃、元宅配ドライバーの青柳は旧友の森田との会話の真っ最中。様子のおかしい森田に、訝しむ青柳。森田が言うにはどうやら青柳は嵌められていて、首相暗殺犯に仕立てられている。
森田に必死で訴えられ、逃亡を図る青柳。そこに警官が現れ、威嚇射撃もなくあっさり発砲してくる。
正体の見えない巨大な陰謀から逃走劇が始まった。

事態を飲み込めず、必死で逃げるけど、どこか抜けていて、「人類の最大の武器は習慣と信頼だ」とおめでたい青柳さんを応援しちゃいますね。
逃亡の手助けをする面々も、「あ~そういえばこんな人いたねぇ」って、伊坂さんらしく伏線が楽しめる。
最後は、「おい、そこで逃げるのか青柳!」って思ったけど、逃げるのが青柳さんらしい。

本当に手に汗握る極上のエンターテイメントだね。


この感想へのコメント

1.はなまる (2007/11/30)
うわっ!もう読んだんですね?ウラヤマシイ・・・
私も慌てて図書館にリクエスト出してきました。
「手に汗握る極上のエンターテイメント」?あ~早く読みたい!
2.青くび大根 (2007/12/01)
えぇ、もう読んじゃいましたよ☆あんまりお金ないのに即買いで。
「あーこりゃ本当にハリウッド的娯楽ものだな」と、真夜中にひとりで大興奮してしまいました。

早く順番回ってくるといいですね。
 

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 58

東京バンドワゴン

著者 : 小路 幸也

出版社:集英社

発売日:2006-04

評価 :

完了日 : 2007年02月27日

舞台が古本屋っていうだけでストライク。
「東京バンドワゴン」という名の古本屋とカフェを営む大家族、今では珍しい四世代。しかもその家族関係が複雑で読み始めは相関関係がなかなか思い描けず。まぁ複雑なご家庭で。
昼ドラだと確実にドロドロした家庭環境になってそうだけど、賑やかさや明るさ、温かさが溢れている。毎度同じみの食事の場面なんか、もうしゃべりたい放題。「東京バンドワゴン」には刑事や外人、近所の人々が自然と集まってくる。もうサイッコーだね。

古本屋を題材にしてるってことで『金魚屋古書店』もお勧め。こっちは漫画やけど。


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 24

風の影〈下〉 (集英社文庫)

著者 : カルロス・ルイス サフォン

出版社:集英社

発売日:2006-07

評価 :

完了日 :

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 31

風の影〈上〉 (集英社文庫)

著者 : カルロス・ルイス サフォン

出版社:集英社

発売日:2006-07

評価 :

完了日 :

1945年バルセロナ。
ダニエルは父親に連れられて「忘れられた本の墓場」に行き、『風の影』という本に出会う。それはフリアン・カラックスという謎の作家のものだった。ダニエルは謎に包まれたこの作家について調べ始める。

「本を読む者にとって、生まれてはじめてほんとうに心にとどいた本ほど、深い痕跡を残すものはない。はじめて心にうかんだあの映像、忘れた過去においてきたとおもっていた、あの言葉の余韻は、永遠にぼくらのうちに生き、心の奥深くに『城』を彫りきざむ。」(本文より)
それがダニエルにとって『風の影』だった。

本を読んで好きになった作家は調べてみたくなる。そんな気持ちがダニエルには溢れている。今だったらネットで簡単に情報を手に入れられるけれど、そんなものはない。そうした探究心がダニエルを成長させ、この物語を物語たらしめている。

作家を探したミステリってことで浦沢直樹の『MONSTER』を思い出した。


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 4

BECK (Volume1) (KCDX (1278))

著者 : ハロルド作石

出版社:講談社

発売日:2000-02

評価 :

完了日 :

月マガに連載が始まってからずっとファンです。
音楽とマンガという逆説的な発想。

平凡な中学生コユキは帰国子女のリュウスケと出会ったことから音楽に目覚める。学校で辛い目にあえばあうほどギターにのめりこんでいく。コユキ、リュウスケ、サク、タイラ、チバ、5人で結成した「BECK(モンゴリアン・チョップ・スクワッド)」。彼ら5人が揃ったときに引き起こされるケミストリーは圧巻。音楽業界の大物プロデューサーやマフィアを敵に回して、厳しい環境に置かれれば、置かれるほど力を発揮する。まだまだ続く「BECK」の活躍、彼らの行き着く果てはどこなんだろう。

『BECK』がヒットしているのはやっぱり逆説的な描き方があるからだろう。マンガである以上、読者に音楽を聴かせることはできない。しかし、読者の脳内にはマンガの内容と同時に確実に音楽が入り込んでいる。当然、実際の音楽を聞くことができないので、マンガの中のライブの雰囲気、盛り上がり方から、読者はどんな歌詞でどんな音楽なんだろうと想像するしかない。そこでイメージされる音楽はかなり超越的なもののように思われる。とにかく読む人それぞれの最高の音楽をそれぞれがイメージすることができる、そんな描かれ方をしているからヒットしているんだろう。
当然、アニメ化して実際の音楽をつければば失敗するのは目に見えていただろうに。小説を映像化して失敗する場合と同じで。

ストーリー以外にも音楽好きは楽しめる要素がいっぱい。扉絵にはビートルズ、ストーンズ、ニルヴァーナ、オアシス、レッチリなど多種多様なアーティストのCDのジャケットのパロディ。サブキャラにはブルーハーツなどモデルがいるからおもしろい。その他に地味なところにアーティスト名やCDのタイトルから拝借された名前がちりばめられていてる。
ついでにプロレスラーもそこら中に。


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 2

雨の名前

著者 : 高橋 順子,佐藤 秀明

出版社:小学館

発売日:2001-05

評価 :

完了日 :

雨が好きです。
雨が降っているのを見るのも良いし、雨にふられるのもそんなに悪くない。

英語で「雨」は“rain”だけなんですよね。でも日本語では「雨」には「五月雨」「時雨」「残雨」「天水」と、いくつも呼び名があって、季節や地方なんかによって呼び方が違う。それだけ雨は、日本の文化に密着してきたんでしょう。

梅雨が終わって、雨はそれほど多くはなくなりましたが、夏には夏の雨があります。変わった雨の呼び名を覚えて、披露してみてはいかがでしょう。


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 4

殺人症候群 (双葉文庫)

著者 : 貫井 徳郎

出版社:双葉社

発売日:2005-06

評価 :

完了日 :

症候群シリーズ三部作完結編!!
警視庁の裏側で活動する特殊チームのお話。個性豊かなメンバーは4人、リーダーの環、私立探偵の原田、托鉢僧の武藤、肉体労働者の倉持。伊坂さんの「陽気なギャングシリーズ」のメンバーのイメージが似ているかな。
今回はこの中のある人物が動き出す・・・。

貫井さんの文章は相変わらず精緻で練達、ミステリの要素も巧み。だけど今回は三部作完結編だけあってテーマに注目。

重い。「復讐するために殺人を犯すことは悪なのか?」
未成年者、精神異常者というために法によっては裁かれない・・・終身形で仮釈放って・・・自分の大切な人が殺されて、犯人がのうのうと暮らしていたら・・・。

考え出したらきりがない・・・自分の立場だったらと思うと理不尽にしか思えないことが山ほど。そんな時に「殺人は悪だ」なんてはっきり言える自身はない。正義と悪の境界って一体なんだろう?答えのでない問題に頭がショート・・・。


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 38

時生 (講談社文庫)

著者 : 東野 圭吾

出版社:講談社

発売日:2005-08-12

評価 :

完了日 :

不治の病におかされた息子を持つ主人公が、妻に自分がどうしようもない若者だった頃に出会った不思議な少年について語りだす。

東野さんの別の一面が垣間見れた気がします。
ミステリ的なうまさはもちろん、切なさと暖かさにやられて泣いちゃいました(:_:)親子の物語というより友達の物語、今を生きることの大切さ、いろいろ詰まってます。


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 45

その日のまえに

著者 : 重松 清

出版社:文藝春秋

発売日:2005-08-05

評価 :

完了日 :

重松作品の中でもかなりお勧めです!見事に泣かされた・・・。

昨日までの生活が今日も明日も続くと思っていた。けれどいつかは「その日」がやってくる。「その日」が分かったときに、自分は何をし、何をしてあげられるのか。考えさせられます。

短編ですが登場人物が別の話に絡まってくるのも好きかな。


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 31

オロロ畑でつかまえて (集英社文庫)

著者 : 荻原 浩

出版社:集英社

発売日:2001-10

評価 :

完了日 :

荻原さんデビュー作!!
倒産寸前の広告会社に勤める主人公が村おこしに奔走。
「ライ麦畑」じゃなくて「オロロ畑」って・・・ユーモアのセンスが輝いてます。
続編『なかよし小鳩組』も笑えるお話。


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 37

慟哭 (創元推理文庫)

著者 : 貫井 徳郎

出版社:東京創元社

発売日:1999-03

評価 :

完了日 :

3年ぐらい前に読んで、貫井作品にはまるきっかけに。

これがデビュー作とは思えないぐらい完成度が高い!
幼女誘拐事件の続発に難航する捜査、その責任で捜査一課長も窮地に立たされる。警察内部の不協和音、マスコミによる私生活追及。その他黒魔術、新興宗教とテーマは重た目。
書き振りは《練達》、読み終えてみれば《仰天》とあるように、「犯人は誰だ?」と物語に引き込まれていくと・・・やられました。結構、気付いてしまう人が多いみたいですが騙されてしまいました。

叙述トリックものに魅かれて折原一さんにも手を出してます。


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 18

疾走

著者 : 重松 清

出版社:角川書店

発売日:2003-08

評価 :

完了日 :

「浜」の人々が疎み距離を置く「沖」、2つの地域が存在する、とある干拓地。寂しがりやのシュウジは「浜」に住む小学3年生、両親と成績優秀な兄シュウイチの4人家族。
そんなシュウジに起こる様々な出来事と出会う人々。「沖」に越してきた「鬼ケン」と呼ばれるヤクザとの奇妙な出会いと彼の死。「鬼ケン」の情婦で、シュウジに性の目覚めを抱かせる大人の女、アカネ。幼い頃、両親を自殺で失ったことで、世の中を斜に見ることしかできない孤高な姿にシュウジが惹かれる同級生エリ。自らの過ちから弟を殺人者にしてしまったという重荷を背負いながら、シュウジとエリを導く「沖」に出来た教会の神父。

やがて、兄シュウイチが挫折の後に起こした放火事件から、家族は離散し、シュウジの運命の歯車は狂っていく。「放火犯の弟」としてクラスで孤立し、エリは事故に会い、叔母夫婦に連れられて町を出て行ってしまう。想像を絶する孤独の中、ただ「人とつながりたい」それだけを胸に絶望の淵を懸命に駆け抜けた少年の慟哭と「生」の軌跡。

二人称で語られる小説って珍しいですね。「おまえは」と表現されると自分が呼びかけられてるようで、引き込まれてしまう。
こんなに感情を揺さぶられたのは初めてで、ほんまにへこみました。とにかく切なくて、寂しくてたまらなくなった。


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