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ミチルさんの読書ノート

読んだ本(2008年)
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 37

玻璃の天

著者 : 北村 薫

出版社:文藝春秋

発売日:2007-04

評価 :

完了日 : 2008年02月17日

「街の灯」の続編で、おなじみのお嬢様とお抱え運転手のベッキーさんが活躍します。そして、ベッキーさんの過去もだんだんと明らかになります。
昭和初期の文化が忠実に描かれていて素晴らしいです。特に英子が通う女学校の描写は興味深いです。
そして、だんだん迫ってくる戦争の足音。国が一つの方向に進み始めている事が感じられます。英子が考える「自由」そして「大義」は、現代を生きる我々には理解できても、当時では異端だっという事がすごく歯がゆいです。英子の兄が話したあの有名な与謝野晶子の詩の解釈に、自分は本当に平和ボケしているなと痛感しました。
とても繊細で美しいお話でもあり、戦争や思想の自由について考えさせられるお話でもありです。


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 5

恋するたなだ君

著者 : 藤谷 治

出版社:小学館

発売日:2005-05

評価 :

完了日 : 2008年02月14日

方向音痴で冴えない男・たなだ君が、愛車のろんぽう君を運転中に迷った街で一目ぼれ(しかも後ろ姿に!!)。その女性のためにたなだくんがいくつもの壁に立ち向かっていくお話。
まぼさんのために奮闘するたなだ君がとにかくキュート!尚且つ、かっこいい! それは、たなだくんがまばさんに対してわき目も振らずに一途で一生懸命だからですね。
そんな恋に盲目で大丈夫か?って心配していたところ、少し冷静になったたなだ君の、
「僕はあなたを、まだ愛していません。だから愛したいんです。」
というセリフ。こういう風に人から思ってもらえて、気持ちをぶつけてもらえたら、本当に幸せだろうなー。
たなだくんみたいに誰かを好きになって、それを率直に表現するのってすごく難しい事だと思います。恥ずかしいし・・・。実際たなだくんも端から見ればとても滑稽に見えるのでしょう。でも、たなだくんを心から応援したいという気持ちになるのは、自分もたなだくんのようにありたいからなのかなと感じました。
不思議の国のアリスの現代版のような世界観で登場人物がみな一癖も二癖もあり、そこもすごく楽しませてもらいました。
読んで良かった、たなだくんに出会えて良かったなと思えるとても温かい作品です。


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 27

秋の牢獄

著者 : 恒川 光太郎

出版社:角川書店

発売日:2007-11

評価 :

完了日 : 2008年02月11日

「閉じこめられる」がテーマの短編が3作。
怖いです!日本の古典的なホラーの寂寥感みたいなものと、現代の都会的な陰惨さや無常さを合わせ持っているお話だと思います。
静かで美しい文章が、より怖さを引き立てている気がします。
ホラーは苦手ですが、幻想的な世界観にぐいぐい引っ張られ、気付いたらあっという間に3篇を読み終えていました。


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 21

夢見る黄金地球儀 (ミステリ・フロンティア)

著者 : 海堂 尊

出版社:東京創元社

発売日:2007-10

評価 :

完了日 : 2008年02月11日

バチスタシリーズではありませんが、未来の桜宮市が舞台です。
題材から考えてもっとバタバタするのかなと考えていたのですが、ストーリーに抑揚が無く、エンディングまで辿り着くか不安でした。
設定はすごく面白いですし、出てくる製品などのネーミングがもユニークで、そこは「さすが海堂さん!」と思いました。
しかし、全体的に話の展開が無理矢理な感じがしますし、主人公が何を動機に事を進めているのか分かりにくく、終始空回り気味しているような印象を受けました。
相棒もとても面白いキャラクターなのですが、それをいまいち活かしきれいていないのが残念。
物語の最後もすごくご都合主義な感じが否めなかったです。

いつも通り、行政への問題提起が行われていて、今回はきっと都市と地方の行政サービスの質的格差や地方行政の腐敗といったところが重要なのでしょう。
しかし、それがうまく伝わって来ず、行政への誹謗中傷にしか思えなかったです。お役人批判も度が過ぎているのではと感じました。


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 146

図書館戦争

著者 : 有川 浩

出版社:メディアワークス

発売日:2006-02

評価 :

完了日 : 2008年02月07日

かなりエンターテインメント性の高い一冊だと思います。キャラも相当濃くて、笑いどころ満載です。
私は図書館や本を題材にした小説も、戦闘もののお話も両方好きなので、予想通り読み出したら止まりませんでした。
しかし残念な事に、私は郁ちゃんがなんとも苦手のようです。日常から猪突猛進タイプの人が不得手なので、郁ちゃんの無鉄砲な行動に共感できないところが多かった。そこが彼女の魅力であり、このお話の面白みだと思うので、シリーズの続刊を読みつつ、好きになっていければなぁ…と思う次第です。
司書資格を持つ者として、考えさせられる部分が多々ありました。特に、利用者の守秘に関する問題や未成年者の犯罪を助長するような内容の出版物規制の是非に関しては、改めて看過できない問題として認識する事ができました。
続刊がもっと盛り上がりのある内容である事を期待して、☆3つとしたいと思います。


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 108

鹿男あをによし

著者 : 万城目 学

出版社:幻冬舎

発売日:2007-04

評価 :

完了日 : 2008年02月02日

はじめての万城目さんです。
すごく面白かったです。図書館の予約でこんなに待ったの初めてって位待ちましたが、その甲斐がありました(笑)
それぞれのキャラクターが最高に良いです。
特にお気に入りは、藤原くんとイトちゃんです。
藤原くんの天真爛漫というか、いい意味で無神経な感じが素敵です。
そして、何と言ってもイトちゃん!主人公には終始つっけんどんな感じなんだけど、段々と主人公に対する気持ちが変化するその機微が伝わってきてたまらなく可愛いです。剣道の試合のシーンはイトちゃんの独壇場!痺れました。マイシカ、最高ですね。
お話のきてれつさと、奈良の風景描写、歴史の講釈が相俟って、独特な世界観が出来上がっています。とっても楽しめました。


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 11

びっくり館の殺人 (ミステリーランド)

著者 : 綾辻 行人

出版社:講談社

発売日:2006-03

評価 :

完了日 : 2008年01月30日

『ミステリーランド』ですが、綾辻さんの『館シリーズ』の一つだそうです。
怖かったです。特にトシオくんのおじいさんが!!
腹話術の場面は背筋が凍りました。
そして、リリカ人形の真実が判明した時の衝撃はすごいです。色々な箇所を読み返してしまいました。
お話は終始、不気味な雰囲気を漂わせて進み、最後もかなり含みのある終わり方で、もやもやが残ります。
事件の真相の驚きはあるものの、ミステリというよりもホラーに近い感じがしました。


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 16

カカオ80%の夏 (ミステリーYA!)

著者 : 永井 するみ

出版社:理論社

発売日:2007-04

評価 :

完了日 : 2008年01月13日

2008年の一発目読了本はこの本です。
この理論社ミステリーYA!のシリーズは大人も楽しめてとても好きです。
そして、年始の某チャンネルの闘う番組で、この本を書評家の杉江松恋さんが絶賛してたので読んでみました。
主人公・凪のキャラクターがとてもさっぱりしていてクールで…、とにかくかっこいいのです。
そんな凪が一つの事件を通して様々な人と出会い、良い意味で人間らしく成長していく姿に、心が温かくなります。
凪をそばで見つめるマスターがまた素敵です!


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