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ヨッチンさんの読書ノート

2008年読了本
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 1

脱線者 (朝日新書)

著者 : 織田 裕二

出版社:朝日新聞社

発売日:2007-12-13

評価 :

完了日 : 2008年02月20日

 私は織田裕二が好きだ! どのぐらい好きかというと、普通。ドラマ「ママハハブギ」ぐらいから好きだ。俳優の彼はもちろん、「世界陸上」の織田裕二も好きだ。
 この本は彼のファンに向けて書かれていると思っていたが、どうも進路や将来について悩み、考えている青少年向けのようだ。
 週刊誌などのゴシップ記事で、いつも悪者扱いされているが、今どき珍しいタイプの熱血漢なのだと思う。彼の熱い気持ちがそこかしこに表われている。たとえその熱さが笑いを誘うとしても……。


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 13

レディ・ジョーカー〈下〉

著者 : 高村 薫

出版社:毎日新聞社

発売日:1997-12

評価 :

完了日 : 2008年02月20日

 肉厚で濃厚で……。おなかいっぱいになった。
 ネタバレしていますので、ご注意を。



 

 この作品の中で起きたすべての事件、そして実際に起きている事件など、『表面的な因果関係は明らかになったが、そこにはほんとうの発生源はなかったのだ。(中略)解きあかされたのは個別の事犯の個別のメカニズムだけであり、そのメカニズムを動かしている真の駆動装置は見えず、どこに、どんな形で存在しているのかも分からない。辿っても辿ってもどこかで途絶え、決して発生源に行き着くことがない』と久保が思い至る、これこそこの作品のすべてではないかと感じた。(間違っているかもしれないが)
 この世の真の悪が滅びない限り、この世に真の平和・幸福は訪れないだろうし、そしてそのようなことが起きることはないと悟っている自分が悲しい。

 毎回、合田雄一郎には悩まされる。彼がいったいどんな人物なのか、私には把握しきれない。優秀な刑事なのか、駄目な刑事なのか、表面的には優秀な刑事なのだろうが、考えや内面に触れる文面になると、「頭がおかしい人かも」とも思ってしまう。捉えきれない複雑な人物だ。


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 3

クロノス・ジョウンターの伝説∞インフィニティ (ソノラマノベルス) (ソノラマノベルス)

著者 : 梶尾 真治

出版社:朝日新聞社

発売日:2008-02-07

評価 :

完了日 : 2008年02月19日

 きゃー「クロノス・ジョウンター」!つうことで、即買い。内容は朝日ソノラマ文庫版に新たに3篇が追加され、文庫版にあった〈外伝〉を削除。その他加筆修正がある模様。文庫版さえも「増補版」になっているので「何度目だ!」と思わずにはいられない。けれども、新作も読みたいので買わずにはいられない。
 
 現在読んでいる途中だけれど、やはりいいものはいい。ベタで先が分かる展開だけれど、それがいい。過去を変えることによって今の苦しみや悲しみから逃れられると分かったら、どんなリスクを冒してでも時間を溯る決意をする、その決意の固さ、愛する人への想いに胸を打たれるのだ。
 映画版「この胸いっぱいの愛を」というタイトルの通り、彼らの胸には愛がいっぱい。

 「未来から来ました」と言う人間がいたら、きっと私は信じるだろう。それくらいこの作品が大好きだ。


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 12

14歳 (MouRa)

著者 : 千原 ジュニア

出版社:講談社

発売日:2007-01-13

評価 :

完了日 : 2008年02月10日

 07’5.9予約。
 作文を読んでいる先生の気分だった。拙いけれど、彼の思いは強く伝わってくる。14歳という思春期。誰もが何かを悩み、迷うだろうが、彼の悩みはことさらに痛い。うまく自分の気持ちを伝えることができないために、周りとの齟齬が生じてしまい、またそれを「違うんだ」と説明できず……の悪循環。抜け出せるきっかけがあり、そのきっかけが正解であって、よかったね。初出が1998年の別冊カドカワとあったが、何ゆえ10年も寝かせたのか? 


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 11

相棒

著者 : 五十嵐 貴久

出版社:PHP研究所

発売日:2008-01-12

評価 :

完了日 : 2008年02月09日

 あの「坂本龍馬」と、宿敵である新選組の「土方歳三」がコンビを組み、幕末維新のオールキャストが周りを固める、スリルと感動のエンタテインメント長編小説である。
と帯にあり、08’1.22図書館にて予約。なのに、この本「歴史書」のコーナーに出してありました。誰だよ、そんなところに出した店員は!小説ですよ、小説。もちろん文芸書新刊のコーナーに出し直しました。

 日本史の授業が好きだったのに、幕末辺りから駆け足の授業になるためか、それとも加齢による記憶力の低下のためか、いやぁまるで覚えていなかった。坂本龍馬と土方歳三が相対する考え方の持ち主というのは覚えていたけれど、とくに新撰組が好きというわけでもないので出てくる人物の名前を聞いてもピンとこない。でも作中で説明してくれているので、知識が浅くても読めます。新撰組や幕末維新のことが好きな人は「史実と違っている」と思う部分で不満もあるかもしれないけれど、私は詳しくないので、楽しめました。新撰組が好きな人は「男のロマン」を感じているのでしょうか? 世の中をよくしたいと思っている人々というのは美しいですね。今の世の中にこんな人たちは……きっといないだろうね。
 坂本龍馬は先見の明があり、土方は武士出身ではないけれど、仕えている身として忠義に篤く、武士の中の武士だと思った。相容れないとはいえ、薩長の迅速な対応には感心し、坂本の「いずれ体制は変わる。変わらなければならぬ」という考えにも頷く土方。坂本と土方が実際に組んでいたなら――世の中は変わっていただろうか? 戦をせずに済んでいただろうか? 後の歴史で評価されることとはいえ、今の世の中にこのような人がいたら、日本は変われるのかもしれない。

 しかしいつの世も官僚というのは……駄目ですね。


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 108

鹿男あをによし

著者 : 万城目 学

出版社:幻冬舎

発売日:2007-04

評価 :

完了日 : 2008年02月04日

 07’4.18に予約。前作は「ん~?」という気持ちがしたので、今作を読んで判断。
やっぱり駄目だ。つかみは上手いと思うのよ、マイシカなんてね笑えたもの。だけどやっぱり入れない、この世界に。嫌いじゃないんだけれど、鹿が○○するとかありえないとは思うけれど、受け入れられる。だけど先を読もうという気になれない。小野不由美さんの「屍鬼」とか畠中恵さんの「しゃばけ」シリーズなんかも楽しんで読めたし、民俗学とか古代史とかも好きなのになぜ読めないのか……。
 ただ「あをによし」が枕詞であることを思い出したので、★1つ。
なんと、ドラマ化。しかも、玉木宏くんが主演。藤原君の設定を女性教師にして綾瀬はるかが演じるとか。映像化されたら観てしまうのか、私? 玉木宏くんには「千秋さま」以来、ハマッてしまったのだ……。でもイメージ違うと思う。

 再チャレンジした。どうにか読破できた!サンカク改め目のことや眷属たちのこと「鎮め」の儀式等、事の真相が分かった後半、面白くなった。最後まで読んでよかった。リチャードは……そういう人だったのね。


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1.ぺこぽん (2007/11/07)
私、コレは入れましたよ~ でも「屍鬼」は止まってる・・・
「鴨川ホルモー」より入りやすかったと思うけど、いかが?
そうそう、玉木くんが鹿男らしいですね。鏡に映る顔・・・想像するだけで笑えるかも。
で、京都~奈良ときたら、次はどこでしょうね。大阪だと三都物語?通天閣で何かやらかすとか?
しかし☆がひとつだと、次はないかな・・・。
2.ヨッチン (2007/11/08)
 私は「鴨川ホルモー」のほうが読めたかな? 「鹿男~」も嫌いじゃない。でも気分が乗らなかった。だけど映像化したら楽しいかもと思ったので、鹿をどうやってああするのかとか楽しみ。。
 

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 91

サクリファイス

著者 : 近藤 史恵

出版社:新潮社

発売日:2007-08

評価 :

完了日 : 2008年01月31日

 07’12.06図書館にて予約。
 自転車競技といえば日本人はまず「競輪」だろう。ロードレースの名前は知っていても、ルールはまったく知らなかったし、スプリントと山岳では求められる筋力が違うなんていうのも、深く考えれば分かるけれど、気にも留めなかった。エースのためにアシストをする選手がいることなんて想像もしなかった。まさにサクリファイス(犠牲)。
 思いがけない真相に胸が苦しい。
 チカは優男っぽいけれど、誰よりも強い男だな。石尾さんに何かされるんじゃないか、目の敵にされるんじゃないかとチカの身を案じつつ読んでいた。真相を知り、もう一度読むと最初に抱いた気持ちは一掃される。
 とても心に響いた作品。「正々堂々、スポーツマンシップに則り……」なんて選手宣誓するけれど、プロの世界ではそんな甘い考えは通用しないんだな。


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 116

ゴールデンスランバー

著者 : 伊坂 幸太郎

出版社:新潮社

発売日:2007-11-29

評価 :

完了日 : 2008年01月28日

07’12.02図書館にて予約。
皆さんの感想が「面白い」なのでちょっと困惑。そして本屋大賞2008の第1位作品。
 私はあまり面白いと思っていない。なかなか話が進まないので気分が乗らない。饒舌なのは伊坂作品に共通することだが、饒舌すぎて「で、どうなったわけ?早く教えてくれよ」と……。今は第4部の途中まで読んだが、飽きてきている自分がいる。
長い長い話で、無駄話ばっかりと思っていたけれど、無駄は一つもなかった。いや、凄いわ、伊坂幸太郎。すべてのエピソードが無理なく繋がり素晴らしい。でも終わり方が悲しくて、青柳も救われたんだか救われなかったんだか……。
伊坂作品は好きだけれど、この作品や「魔王」のように政治絡みだと、あんまり面白くはない。(個人的にそう感じている)短編連作集のほうが伊坂エッセンスが凝縮されていて好き。


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1.ハローbreeze (2008/04/16)
はじめまして、今晩は☆
評価3つ星のヨッチンさん発見!私もこの作品ダメでした。
主人公を助ける、友達、先輩、元カノ、知人たちの、やさしさや正義感は心温まりました。そして彼らが、家族や仕事を守るために距離感を持つことも仕方ないことで、現実社会もそうなんだよということもよくわかりました。
でも、ラストはハッピーエンドじゃなくてもいいから、敵に一矢報いてほしかったです。
2.ヨッチン (2008/04/18)
 コメントありがとうございます。皆さん絶賛なので、「私がおかしいのか?」と思っていたんです。でもお仲間がいてよかったです。途中挫折しそうになりながらも頑張って全部読んだのに、ラストがあれじゃあ……。私も報われないと思ったので、星☆☆☆です。
 

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 9

豚キムチにジンクスはあるのか―絲的炊事記

著者 : 絲山 秋子

出版社:マガジンハウス

発売日:2007-12-06

評価 :

完了日 : 2008年01月22日

 07’12.15図書館にて予約。
 いいなぁ絲山さん。現在高崎在住のようですが、私も高崎出身。今は実家を離れて違う地に住んでいるので、「高崎に帰りたくなる」本でした。懐かしいオランダコロッケ。T肉店はたぶん友達の家。スズランに上毛カルタ。フレッセイ!
「はぁ、けえりてぇなぁ」(ああ、帰りたいなあ)と涙。「やきまんじゅう」食べたい!!
 やっぱり絲山秋子さんの「男っぷり」が好きです。


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 5

死因不明社会 (ブルーバックス 1578)

著者 : 海堂 尊

出版社:講談社

発売日:2007-11-21

評価 :

完了日 : 2008年01月20日

 07’12.07図書館にて予約。ブルーバックスなんて一生手に取ることはないと思っていた。だけど海堂氏の著書ならば読んでみましょう。
散々訴えてきている「AI」についてより詳しく学術的に、しかし分かりやすく書いてある作品。白鳥が出てきます。ブルーバックスにフィクションの人物が登場するのは初めてのことらしい。海堂作品を読破している人にとっては「知ってる」話なので、より興味を持った人にとっては面白いだろうけれど、既出の話でつまらんと思う人にとっては退屈な1冊かもしれない。(私は後者)


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 70

ホルモー六景

著者 : 万城目 学

出版社:角川書店

発売日:2007-11

評価 :

完了日 : 2008年01月15日

「鴨川ホルモー」はなかなか読み進められずどうにか読破したので、これを読むか読まないか悩んだ。結果、読んでよかった。
「鴨川ホルモー」の話がうろ覚えだったので、プロローグで俺(安倍)が話を回し、高村が聞き役になっていることに軽く混乱。高村が主役じゃなかったっけ? ←安倍が主人公だったわ。高村のインパクトが強すぎて忘れていた。「鴨川ホルモー」を先に読んでおかないと、単品として味わうには無理だなぁ。。。
 前作はうっすら覚えている程度だったけれど、恋愛中心の話だったので読みやすかった。
「もっちゃん」は「そうきますか!」「同志社大学黄竜陣」も「おお、そんな話にします?」と感嘆。「丸の内サミット」は予想通りの展開。「長持ちの恋」が一番好きかな? 
「鴨川ホルモー」よりは楽しめたけれど、「鴨川ホルモー」がないと楽しめないという歯痒さ。


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 10

ブラック・ジャック・キッド

著者 : 久保寺 健彦

出版社:新潮社

発売日:2007-11

評価 :

完了日 : 2008年01月05日

 07’12.7図書館にて予約。新潮社から出ている「波」という小冊子の書評を見て興味が湧く。団地育ちとしては期待度が上がってしまう。

 手塚治虫の「ブラック・ジャック」を読んだことも見たこともないが、医師免許を持っていない闇医者で、スゴ腕で法外な報酬を要求するということぐらいは知っている。そのブラック・ジャックになりたいアッチョンのお話。
 アッチョンの境遇があまり恵まれておらず、期待していたような団地のお話ではなかったけれど、不覚にも泣いてしまった。途中までファンタジーノベル大賞ということを忘れていた。アッチョンには「ブラック・ジャック」という拠り所があってよかったよなぁ。時代背景がはっきりと説明されていないけれど、昭和の子どもの姿だと思った。
 こういうお話は嫌いではない。ただ小学生の教科書に載っていそうな真っ当な作品だなと。

 周囲1キロの敷地に35棟、公園が7つ、グラウンドが2つの4丁目の公団という描写←1キロ四方じゃなくて外周1キロ? それは無理ではないですか。凄い密度だぞ。


この感想へのコメント

1.ぺこぽん (2008/01/09)
ほぅ~ そういう読み方もあるんだなあと、目からウロコでした。私は・・・全然駄目でした、これ。
2.ヨッチン (2008/01/12)
 私も「つまらん!」と思いつつも読んでいたのですが、お母さんとの描写で泣かされてしまい、その後どうなったのかが気になって読み続けました。最終的にはまあ嫌いではないな、と思えるお話になったという感じでしょうか。でも読み飛ばしまくりで最後まで読んだので、細かいところは想像で補いました(笑)。
 

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 58

仏果を得ず

著者 : 三浦 しをん

出版社:双葉社

発売日:2007-11

評価 :

完了日 : 2008年01月02日

07’11.25図書館にて予約。

 主人公・健が偏屈な先輩のせいでイヤな思いばかりしていたはずなのに、気づけば大夫としてすごく成長していたという話ではないかと予想。

 歌舞伎・狂言・能・文楽などの伝統芸能のことを日本人なのに詳しく知らない。歌舞伎はそれこそ健のように、高校生の時に強制的に学校行事で観たものの、意味が分からずつまらなかった記憶がある。そんな私に「文楽」と言われても、なんだそりゃ?の状態。あらすじと形態は何となく分かったものの、大夫の言い回しや三味線の音は想像しづらい。人形の動きもなんとなくこんな感じなんだろうな~ぐらいにしかイメージできず。1度でも文楽をテレビでもいいから見ていればもっと分かりやすかったんだろうな。でも話のメインは師弟関係や健と兎一郎などの人間関係だから、つまらなくはない。
 きっとこんな話なんだろうなと思ったような展開。ありふれた物語だけれど、舞台は「文楽」だから世間様とちょっと違う。そんなにひきこまれる話ではなかった。つまらなくはないけれど普通。三浦さんの文楽への愛は伝わったけれど。


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