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カーシーさんの読書ノート

くりえいちぶな気持ち?
物作りにたずさわってる人が、共感したり、励みになったり、ためになったりする本をここに。
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みんなの感想を読む
 3

夜明けの睡魔―海外ミステリの新しい波 (創元ライブラリ)

著者 : 瀬戸川 猛資

出版社:東京創元社

発売日:1999-05

評価 :

完了日 : 2008年09月01日

プラっと積読ペースから手に取ったら
やめられない。

ミステリ初心者というか
ほとんど知らない私が読んでもおもしろい。
少なくとも5年以上は積読してました。
まったく申し訳ない。

一応、ここに登場するクラシックなミステリも
何冊か積読してますので、
それの話のときは、飛ばして読みました。
ミステリでネタ知って読むのはイヤなので。

この方の語り口は、
わかりやすくて読みやすくて
そしてなんだか気持ちよく斬新です。
紹介されるとみんな読みたくなります。

乱歩とか、世評とか、
いろんな人が何をどう評していようが、
この人はこの人独自の視点で読み解き、
その本の良さや悪さを
展開してみせてくれます。

知りもしないくせに
知った気になってなるほど~と
充実した気持ちになります。
納得させられます。
自宅の本棚を書きまわしたくなります。

っていうか、実際かき回して
未読のアガサとか、ロスマクとか、
P・D・ジェイムズだっけかな、それとか、
ハメットとか、意味もなく
引っ張り出して積み並べてしまいました。

どこかのタイミングで
クラシックなものをごそっと読み続けて
系譜や体系ごと認識したいものです。
とはいえ、新刊も増える一方で、
仕事も忙しく、そんな機会がくるのかどうか
非常に不安な今日この頃です。

もう亡くなられたという著者に
ご冥福をお祈りしたいです。

もし生きていてくださっていて
本の雑誌に連載なんかしていてくれたなら、
目黒さんとこの方の書評をまず開くような
気がします(合掌)。



この感想へのコメント

4.Tetchy (2008/09/03)
解りますその気持ち。この本を読むと取り上げられている本全て読みたくなりますよね。
おまけに読了した本まで新たな視点で書かれているので読み返したくなります。
そしてその本を読み終えたときに再度この本でその項目を読むと、ああこういう解釈もあるのかと感心させられることしきりです。
文庫にしては高いんですが、内容から判断すれば安いくらいですね。
5.カーシー (2008/09/03)
>Tetchyさん
おっしゃる通りで、かなりの数を
チェックしてしまいました(汗
機会があれば入手して読んでいきたいです。
私のことなので、買うと安心して
しばらく積読になるかもしれませんが;;

そう、これ高かったです。
でもそれだけの価値はありました!

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 21

赤めだか

著者 : 立川 談春

出版社:扶桑社

発売日:2008-04-11

評価 :

完了日 : 2008年08月26日

夜中の3時から読み始めて、
朝6時半まで一気読み。

何度か本気で吹き出し、夜中に大笑い。
そして、気がつくと腹の底に
開き直ってありのままに生きる元気が
むっくり湧いている。

「落語は人間の業の肯定だ」
至言だと思った。

よく知りもしないくせに
急に落語が聞きたくてたまらなくなった。

怖いようで、情にもろい、
揺れる落語の天才、
立川談志の人となりが
ほっこり憎めない像となって
こちらの脳裏に浮かび上がり、
それがいつのまにやら
懐奥をさわやかに暖めてくれる。

※一緒にいたら胃がいくつあっても
足りなそうだけど、そのまんまでいてほしい人。
後にも先にもあらわれないであろう
めっぽう人間くさい、御仁だ。

師匠クラスの人の逸話も面白いし、
なにより弟子たちのやりとりも
笑えて、泣ける。
語り口が落語家だけに
メチャメチャよくて
立て板に水が流れるように
すらすら読めて止まらない。

どもりの志らくが好きだったなぁ。
師匠から言われたことでも
自分のやりたくないことは
絶対やりたくないんですと断って
認めさせた。つわもの。
談春の弟弟子だけど、
談春より早く真打ちになっちゃった人。
志らく以外の前座仲間もみんな
おかしかったけど。

立川談志と、その師匠の小さんとの
からみもよかった。

なんというか、
人間と人間が本当に
ぶつかったときに
何かが生まれるんだなって感じる。

そして、人はなにもビビって
生きる必要はなく、
あるがまんま、腹くくって、
これがわしなんだから
しかたねぇじゃねぇかと
開き直ってあっけらかんと生きることが
幸せなんだと思えてくる。
じゃなきゃ、別々の人間に生まれた意味もないし、
個性があっても萎縮して出るモノも出なくなる。

どうせ生きるなら
なにか自分だけにできる
おもしれぇことして生きたいと思った。

談春の前座時代は
もうそのまんま現代落語ですな。知らんけど。
本を置く暇がないとはこのこと。

元気出したい方や
日々、なにかしら緊張して生きてて
疲れ切ってる人なんかにいい処方箋本かと。

※私は元気出過ぎて、そのあと一睡もできず、
次の本を読み始めて、そのまま会社へ
行くことになってしまった。眠い!
けれど肩の力が抜けていて良い気持ちだ。


この感想へのコメント

1.anokeno (2008/11/14)
読んでみたくなりました
2.カーシー (2008/11/14)
>anokenoさん
いらっしゃいませ~。
自信をもってお薦めしますよ。
元気も出ますし。
 

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 2

デバッグ・ガール

著者 : 北島 行徳

出版社:ポプラ社

発売日:2008-05

評価 :

完了日 : 2008年08月26日

この人の作品は初めて。
もともとの作風とは全然違うらしい。
働く女性をテーマに書いてくれ、みたいに
頼まれて書いたっぽい。

ただ働く女性書いても芸がないってんで、
派遣で「ゲーム会社」に勤めることになった
女性をヒロインにして書いてみたと。
他人事じゃない業界に身を置いているので
「ああ、わかるわかる」的な楽しみ方もできた。

お話としては、派遣で渡り歩いて
単にいい男を見つけようとしてた合コン女が
ゲーム会社に勤め、奇天烈ではあるが、
情熱あるオタクたちとまじわることで
仕事というものの楽しさを知り、
人として成長する部分がメイン。

そこが、そこそこ読ませます。
ゲーム会社ってどんなところなんだろう、とか
興味がある人ならこの本読んでも損はないかな。
ほか、思ったことが3点あるので記載しとく。

1、女性の描き方
いろいろヒアリングして、ヒロインの
派遣社員像を作ったと思うんだけど、
これって女性が読むと本当に共感できてるのか
知りたくなった。
ファッションのこととか、かなり気を遣って
綴ってるんだけど、それは男が書いているから
女性を描こうと意識しすぎて、
ムダに記述してる部分もあるんじゃないかなと。
なんか男が勉強して書いてる感じが少しして
頑張ってさらっと自然に挿入してるように見えるけど、
実はこれスマートじゃないんじゃないかと。
妙にその辺がチクチクと気になった。
でも、勉強してるなとも思った。

成長小説としてのうねり感は少なめ。
サラっとさわやか系?
当初のプロットではもっと波瀾万丈に
想定してたみたいだけど、
書いてるうちにこのヒロインが
作者の中で生きだして、今のさらっとした
自然でリアルな成長話に収まったらしい。
食い足りないような気もしたので星3つ。

女の親友の話や、ゲーム会社での人間関係で
もうちょっと波乱や掘り下げがあって、
それが終盤集約していく流れがあると
もっとぐいぐいキタかしら?

ま、正直ちょっとこのヒロインに
感情移入できてなかったから
あれ以上読まされるのもつらかったかも。

派遣で渡り歩いて男捜ししてる女性で、
外見や金を重視でしょ?
あんまり気持ちのいい人じゃないのよ。
けど、それがリアリティなのかも。

いや、そもそも初めはそうだったから
ゲーム会社に入って心のデバッグができて
成長しました!って言う話なんだけどさ。
ヒロインの成長するきっかけや課程・機微も
あいまいだったから及第点。

2、もみゅー
このゲーム会社で作ってるゲームに出てくる
萌えキャラがしゃべるセリフだ。
これが至るところに出てくる。

その「もみゅー」を、発売するゲームに
セリフとして入れるか入れないかで
大いにもめるわけだけど、笑いとして弱い。
もうちょっと客観的にみて使わないと笑えないなぁ。

まぁ、ゲーム会社では確かに
そういう一言に命を賭ける感じがなくはないが…。
なんというか、例えばマキメの「ホルモォォオオ」は
きちんと笑えるように持っていけてたのに対し、
こっちの「もみゅー」は、
意図が見えすぎてて笑えない感じ。

笑いって難しい;;

3、アイの物語?
ゲーム会社の社員で、もみゅーを
入れてくれないことに腹をたてて
出社拒否するオタクがでてくる。

そのオタクを呼び戻すための手法が、
やや、お!と思わせる。

そいつが自宅でハマってる
オンラインゲームに乗り込んで
バーチャル世界で交渉し、励まし、説得するのだ。

惜しい。ここはもうちょっと広げて
遊んでもよかったんじゃないか?
ひとつのクエストをパーティ組んで
一緒にこなすなりしてさ。

山本弘のアイの物語的な興奮を味わえるのか?と
期待しちゃったから拍子抜け。

全体、サクサク読めるのはいいとして、
派遣で働く女性に興味がある人よりも
ゲーム会社に興味がある人が読むと
少しは楽しめるんじゃないかなと。

ゲーム会社で働く人の物作りの情熱は
そこそこ伝わってくるから。
作者がゲームのシナリオライターでもあるから
そこは浅いけどちゃんある。

どうせなら、よくあるタイプの
駄目駄目だと思われてたプロジェクトチームが、
ど素人の派遣社員が入ったことで
とんでもないゲームを作って
成功するストーリーが読みたかったかもしれない。
そんで、なんか小気味いいオチがついて
サラっと終わるの。

本当に駄目人間チームからスタートして
派遣社員のヒロインがきてぶつかり、
目覚め、成長し、才能を開花させてもいいか…
(フラガール系?)

人間的には社会不適合社ばかりのチームで
会社の片隅に追いやられてたんだけど、
派遣社員の女性ヒロインが光の当て方を変えると、
一人一人が実は一騎当千の才能をそなえた
化け物クリエイターたちだったとわかり、
プランナー、プログラマー、デザイナー、
モーション、テクスチャー、サウンド等、
それぞれ専門分野のエキスパートとして
ぶつかり合いながら、天下をとるソフトを
作り上げちゃうとか?
特効野郎A? ナヴァロンの要塞? うーん。


この感想へのコメント

3.anokeno (2008/06/26)
感想でした(激汗
待ってます
4.カーシー (2008/06/27)
あ、はい。
意味はわかりましたので大丈夫ですよ(^^;

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 1

いっきに読める日本の歴史

著者 : 石黒 拡親

出版社:中経出版

発売日:2007-08-17

評価 :

完了日 : 2008年08月26日

確かに教科書より読みやすいが、
いっきには無理!
情報量はしっかり多い。

あと、会話調になってる部分のセンスが悪くて
イラっとするときもある。

歴史を眺める作者の史観とも
気持ちがずれることもある。
言い方の問題か。
でも、わかりやすい方だと思う。

一度では全部飲み込めなかったけど
重要なところはおさえてあると思う。
読んで後悔はしない。
日本史お勉強し直したい方は、
これはまぁまぁいいかと。

ネットで日本史クイズやったりして
正解できるとうれしい。

関係ないけど、オリンピック終わってさみしい。

アリソン・フェリックスの予選、
録画のがしたし。
女子200M、金とってほしかった。
けど、1600リレーで金とれたからいっか;;

----

世界史の方を買ってしまってから、
日本史もほしくなり、購入。

教科書は読みたくないけど、
もういちど流れを体系的におさえたいのよね。
いずれ勉強するときのために。
自己投資。


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 1

小説家―直木賞作家になれるかもしれない秘訣 (講談社文庫)

著者 : 高橋 克彦

出版社:講談社

発売日:1996-01

評価 :

完了日 : 2008年04月23日

必要に迫られ再読。

励みになりやす。


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 1

サクサク現代史!(ナレッジエンタ読本 6) (ナレッジエンタ読本)

著者 : 青木裕司×片山まさゆき

出版社:メディアファクトリー

発売日:2008-03-19

評価 :

完了日 : 2008年04月22日

衝動買い。
現代史にうとすぎるので。

チラミだけど、これは買いだと思った。
---
実際、正解。
世界の流れの一部を飲み込めた気がする。
パレスチナの問題とか。

イギリスの印象悪くなった。
片山さんの簡略マンガに落とし込む技術がすごい。



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 1

アルセイルの氷砦(V3 Edition)―セブン=フォートレス・リプレイ (富士見文庫―富士見DRAGON BOOK)

著者 : 菊池 たけし,F.E.A.R.

出版社:富士見書房

発売日:2003-05

評価 :

完了日 : 2008年04月07日

なんど読んでもおもしろい!
くさくておもろいリプレイの先達にして
最高傑作ちゃうかな。

---
セブン=フォートレス・リプレイ を
全部集めたいんだが、どうしたものか…。

とりあえず、メインのこいつだけは
なんとかGETした。
おそらく絶版でしょう。


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 2

殺人現場を歩く (ちくま文庫)

著者 : 蜂巣 敦,山本 真人

出版社:筑摩書房

発売日:2008-02-06

評価 :

完了日 : 2008年04月07日

殺人事件の風景を、写真で追体験するルポ。
怒りとやるせなさと不可解さ。
そして、さみしさ。
日常だった空間が、ある日、日常のまんま、
惨劇の舞台と変わる。

未だ未解決の事件がたくさん。
人間が寒々しいほど怖くなる。

ライターが事件の事実と風景だけを
ほどよい距離をもって語ってくれるから
おしつけもあまり感じずに、
だからこそ、ヒリヒリと届いてくるものがある。


-------------
冒頭読んで悪寒と怒りに震え、
買いたい衝動にかられたが、金がなかった。
2も出てるらしい。
どちらも必読。

近いうちに、ゲームソフトでもなんでも売って
とにかく金を作ろう。

---
メシ代浮かせて、とりあえずGET!
つらい。
ゲーム売るぞ!
2はどうすっかなぁ;;


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 1

中国の大盗賊―天下を狙った男たち (講談社現代新書)

著者 : 高島 俊男

出版社:講談社

発売日:1989-11

評価 :

完了日 : 2008年03月03日

こんな面白い資料本、読んだことない。

なるほどの連続。
削って削って、整理したものだけあって
論点も集約されてて読みやすい。

中国の盗賊の流れなど
コンパクトに軽妙洒脱に理解できちゃいます。

使えます。


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 1

絵巻水滸伝 梁山豪傑壱百零八

著者 : 正子 公也

出版社:魁星出版

発売日:2006-01

評価 :

完了日 : 2008年02月18日

買ったぜ!
絵が生きているのがいい。
資料本としてずっとほしかったのだ。


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 1

遺跡の人 (アクションコミックス)

著者 : わたべ 淳

出版社:双葉社

発売日:2007-12-12

評価 :

完了日 : 2008年02月18日

これは、個人的に、
どうしようもなく好きな実話漫画。
遺跡発掘、というドカタみたいな泥臭い話なのに、
透明感がただよって、しみじみ浸れる。
吾妻 ひでおの「失踪日記」にいいけど、
これもいいぞ。

とくに自分の歴史とかぶり、
心穏やかには読めなかった。

「アンダーカレント」と同じくらい好きだ!

夢をもっていて、
まだうまくいってない人。
静かな勇気をもらえるはず。

有名マンガが食えなくなって
遺跡発掘バイトにせいだす日々。
それがしみじみ輝いている。


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 4

小説家になる方法

著者 : 清水義範

出版社:ビジネス社

発売日:2007-11-07

評価 :

完了日 : 2007年12月08日

ファンタジー月間で、小野不由美さんの
十二国記読んでたんですけど、
ちょっと一休みしてこれを一気読みしました。

清水義範がいかにして作家にになったか、
これ以上ないほど平易かつ平明に、
飲み込みやすく書かれています。
元々、分かり易く書くのが天才的にうまい人でしたけど、
あいかわらず偉大な力量でした。

内容もしかり。
私の運命を変える本になったかもしれません。
これこそ、私が探していた本でした。
私が今躓いているところと同じところで
清水先生は当時躓いていた作家さんでしたので。

しかし、この本を読んで
それが解決したわけじゃありません。
読んでわかるのは、清水義範がどういう経緯で
その躓きから解き放たれたかだけ。

ただ、そのおかげで、自分が躓いてる部分を
自分で明確に認識することができました。
そして、そのことをずっと意識的に
考えるようになりました。

そんなある日、本屋にふらりと立ち寄って
背表紙をみながらブツブツ考えごとをしていた瞬間に
天啓を得たようにひらめきが訪れました。

これまでの自分の歴史のパーツが、
実は初めから、ある一点を目指して
重なり合っていたというのが見えた感覚です。

おっと、これではいったい、
私が何を言ってるのか
まるで分からないですよね。

「自分が本当に書きたいことは何か?」
それが、私がずっと悩んできたことでした。
清水さんもプロとして書き始めていた頃、
この問題をずっとひきずっていました。

私も、などというのはおこがましいのですが
実際、会社で会社から頼まれる
エンターテイメント系のお話を書いて
お金をもらって食べているので、
ちょっと似ている状況なのでした。

現状、どんなお話も出来る限り、
ない知恵をしぼって
ベストを尽くして書いてますが、
本当に書きたいことはそれなのか?
と問われると、答えに困ってしまっていました。

が、運命の歯車が回りだしてしまったのか、
この本と出会い、私は
本当はずっと前から出ていたのに、
近すぎて見えてなかった答えに
気がついてしまいました。

これまで少なからず映画を見てきたこと、
いろんな芝居をみてきたこと、
そして、遅読ながらもできるだけ
本に触れてきたこと、
それらが全部、実は一つのキーワードで
繋がっていたというこの衝撃。
清水先生が本書内で言及されていた感覚と
おそらく同じ感覚が、私の体の中を
突き抜けたのでした。

※確かにこの本には解決策は書いてませんが、
読むことで清水先生の体験を追体験し、
頭の中を一度整理するのには役立つかも。
そしてそれは、もし私のように同じところで
躓いている人がいるなら、なにかしらの答えが
浮かび上がりやすくはなるかもです^^;

その答え自体は、私だけに通用するものなので
ここに書きませんが、この本に、
そして青春時代からお世話になってきた
清水先生に最大級に感謝をしたいです。

今やっと、スタート地点に立てた気分です。

この本は、私にとっては
そういう効果が“出てしまった”本でしたが、
他の人にも同じように出るかどうか
ちょっと断言しかねます。

ただ、恐ろしくサクサクと読みやすい本
(いつも感心してしまう)ですし、
役に立つアドバイスもいくつかありました。
興味のある方は読んでみてください。
※アドバイスの説明が長くなったので、
割愛しました。
mixiの方には全文のっけますm(_ _)m

※蛇足。「小説が書ける方法」ではなく、
「小説家になる方法」というタイトルに
しているのが本書のミソでした。
一度は書けるようになる、ではなく、
小説を書いていける人になるには?
という切り口で書かれてあります。


この感想へのコメント

7.フィリップ・まろ (2008/08/30)
盟友、ryouさんの名前を発見したので、ここに不時着。
僕も、若い頃は、小説作法とか文章読本を立て続けに読んだものです。結論。とにかく、書くこと、と悟りましたね。書いて書いて書きまくっている間に、自分の味、が解ってくる。他者ではない、自分、です。そして、こうして、立派な賞金稼ぎに相成ったわけであります。あれっ?
8.カーシー (2008/08/30)
フィリップ・マロさん、
コメント、ありがとうございます。
すでに書いて書いて書きまくり、
悟達なさっていてすごいですね。
私は読書量も書く量も全然まだまだで、
本当の意味でのスタート地点に
たったばかりでございます。
そして早くも行き詰まっております。
あれっ?

でも、書いていくしかないですよね(汗

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 2

壜の中の手記 晶文社ミステリ

著者 : ジェラルド カーシュ

出版社:晶文社

発売日:2002-07

評価 :

完了日 : 2007年11月13日

いやぁ、前にどこかで書いたけど、
実は一度挫折してます(汗

不思議系な話の資料的な意味合いで
購入したんだけど、そのときは
全然心のツボが違う方を向いていて
無理やり読んだので、全然物語りに入れず、
退屈して投げ出してしまったのだ。

ところがどっこい、不思議な味わいのが
読みたくなったときに、ちょろっと
試しに手を伸ばしてみたら、
やめられないのなんのって!

とにかく、冒頭の短編、「豚の島の女王」の
あまりにも残酷で美しい世界に
あたしゃぁ感動しちまったんですよ。
なんでこれを投げ出したのか、
今もって分からないんだけれど、
感動の反発で、そのときの自分を呪ったし、
なぐったし、謝りまくりましたよ(゚∀゚;)

滅茶苦茶、とっぴょうしもない話なんだけど、
なんとも言えない語り口で、
どんどん引き込まれていって、
奇妙にねじれていく物語に
え? それで? どうなるの!? 嘘、マジで!?
と、心地よく踊らされて、もう病みつき。

どこかB級ニュース的なんだけど、
語り口がなんとも軽妙で、雰囲気たっぷりで
会話も皮肉がきいてて、無駄が無くて、
語感もリズムよくて、更にどんでん返しもあって、
絶妙に粋でうまいから、
A級の奇譚として堪能しまくれる。

その、吸い込まれるように、
奇妙な話に入っていく感じは、
いつだったか、江戸川乱歩の「心理試験」とか
「押し絵と旅する男」とか、彼の短編を
読んでいた感覚に似ていた気がした。
趣のベクトルはじゃっかん違ってるかもしれないけど、
やられた感は、あたしの中では、同じ感じだった。

おすすめはどれだろう?
全部いいので迷ってしまうけど、
やっぱり残酷で、悲しいほど美しい
「豚の島の女王」ははずせないなぁ。

ありえないような運命のめぐり合わせが、
絶妙な悲劇を生み、無期刑囚にしみじみとした
感慨を抱ける「ねじくれた骨」もおすすめだ。

最後の一行でアハ!体験できる
「骨のない人間」も捨て難い。

もちろん、徐々にぞわぞわしてきて、
その意味が分かった時にハッとしてしまう
表題作の「壜の中の手記」だって大好きだ。
のっけから、ずるずると引き込まれてしまったもの。

まるでリンカーン・ライムみたいに
毒舌で、辛らつで、でもめっちゃ憎めない、
カームジンというひねくれ者が活躍する
「カームジンと『ハムレット』の台本」も
見逃しちゃもったいないな。

――とやってくと、きりがないが、
あたしゃぁ全部、それぞれ好き。
全部、標準以上に楽しめる作品だった。
CDアルバムなら、絶対お買い得な感じ。
アルバムで、全部の曲がよかった時って
めっちゃ、得した気分なるでしょ。
あれです、あれ。

ぶっちゃけ、ジャック・リッチーの
「クライム・マシン」より好きだったなぁ。

その手のものが好きだという人は、
文庫も出てるっぽいので、
お試しになってはいかがしらん?

二冊目の短編集も買ったほうがいいのかな?
でも高いんだよなぁ。
でも一度読むとやみつきなもんがありやす(汗

---
追記:野生時代11月号について

どこにも書くところがないから、
ここに合わせて書いておくとしよう(汗

新宿に居を構える作家、桜庭一樹さんの日記には
「ああ、近くで桜庭さんも頑張ってるんだなぁ」
と勇気付けられ、助けられた日々がある。

その桜庭さんが、野生時代の11月号にのってた
SF短編「リンカン・トレイン」を読んで――

モーリーン・F・マクヒュー作、柴田元幸訳。
ヒューゴー賞、ローカス賞など受賞。

――ビビッたみたいなこと言ってたので、
メシのついでと、
あとゲームいくらで売れるのかの
リサーチ(汗)のついでに
本屋によって立ち読み。
※ゲーム売らないと何もできなくなるほど貧乏!

おお。確かにすこぶるいい!
もしもあのリンカーンが死んでなかったら?
というもしも設定のSFで、
そこでは銃撃されて死んだはずの
リンカーンが命をとりとめていて、
独裁者っぽくなってるのだ。

それで、人々をセントルイスまで、
まるで収容所に送り込むように
列車に牛詰にして運んでいくんだけど、
話は、その連れていかれる人々の中の
とある母子に焦点があてられる。

この母親は、旦那が死んだショックからか、
もうろくして錯乱してて、娘に向かって
「ねぇ、どこへいくの?」
「ねぇ、もうおうちにかえろう」
などど、子供みたいにおびえていうのだ。
それも、何分かすると忘れるものだから、
何度も繰り返す。
娘は、腹立たしくも、大きな赤子のような
母親を守るしかない。

殺伐した空気の中、この親と子の関係の描写が
圧倒的にグロテスクに、せつなく胸に響いてくる。
終わり方も小憎らしいほどに粋でキレてる。

ああ、世の中には、
すげぇイメージを書く人いるんだなぁ。
がんばらなぁあかんわ。マジで。
――と思った今日このごろ。

以上。


この感想へのコメント

5.ちっこいの (2007/11/30)
読みましたよ!!
まさに「びっくり」&「納得」の「アハ!体験」でした。
良書の紹介、ありがとうございました^^
6.カーシー (2007/11/30)
>ちっこいのさん
おお! フィーリングがあったようですね!
何よりです。一つ一つ、粒だったよい作品でしたよね。
お気に入りがあったのなら幸いです!

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 1

レプラコーンの涙―ソード・ワールド短編集 (富士見ファンタジア文庫)

著者 : 水野 良

出版社:富士見書房

発売日:1990-01

評価 :

完了日 : 2007年11月12日

WEB本の雑誌の「作家の読書道」で
乙一さんが紹介してた本。
私も久々に再読(何度も読んでる宝物)

「レプラコーンの涙」も個人的に大好きだけど、
「ジェライラの鎧」にはまた泣いてしまった。
一気読みできる完成度の高い短編。

平明な文章で読みやすく、鎧職人の仕事の
ディテールにもうならせられるものがある。
リーダビリティが高く、それが終わるまで持続される。

なんといっても主人公の女騎士ジェライラと
鎧職人のルバートの人物造詣がいい。
その心の機微に、こちらの心もチクチクしたり、
もどかしくなったり、いちいち悩まされる(楽)。

冒頭から終りまで、
「それでそれで? 次はどうなるの!?」
と目が離せず、自然に引っ張られてゆく。

オーソドックスかもしれないけれど
しっかりカタルシスを味わえる構成で文句なし。

もしかすると、心理描写が端的でわかりやすいので、
対象年齢を感じて、表現として物足りない大人たちも
いるかもしれない。
でも、大人でも十分泣ける、骨太な心情が、
ドラマが、せつない熱が、ここにはある。

この本が15年ほど前くらいの多感な時期に、
私の心を耕してくれたから、今の私がある。

一時期、現実主義というか、ある意味
強迫観念的な思想にとりつかれたことがあった。
それはたぶん、概ね、こんな思想だったと思う。

「我々は一分一秒ごとに死に近づいている。
だから一瞬たりとも無駄なことはできない。
ゲームしたり、娯楽本やらを読んでる暇があったら、
一流と呼ばれる長い歴史を生き抜いてきた文学を読みあさり、
現実に根ざしたドキュメント、あるいは
今を生きるために必要な、
心震えるノンフィクションを読み、
死ぬまでの間に、とにかく自分の現実人生に
確実に役に立つような、豊かにするような、
また、魂を高めるようなことにのみ集中していくべし」

確かに一理あったとは思うのだけど、
この勢いでガツガツやってたら、いつしか
自分というものに、“うるおい”や“優しさ”に
似たものが、すっかりなくなっていた。
厳しく、冷たく、偏りの激しい、
ガリガリした人間になっていた。

この本は、確かに架空世界の話しだし、
現実には多分ありえないような、
ヘビの怪物もちょろっと登場する。

しかし、架空世界には、架空世界の
リアリティというものがあるのだ。
少なくともこの本にはそれがあり、
人々が暮らす空気と、血の通った人間たちが
そこかしこに息づいている。

「根も葉もある嘘」と言ったのは佐藤春夫だったか。

ここに出てくる人間の心の機微は、我々と同じ、
現実を暮らす中で揺れ動くそれとなんら変わりは無い。
人間がいるのだ。
だから、架空世界といえども、
そこに息づく生の息吹は、限りなく本物だ。

ファンタジーを苦手な人はいると思う。
私自身、一時期はまったく手にとらなくなったこともあるし、
なんと言っても、この大変な現代を生きる上で、
直接的に役立つしろものとは言えない。

しかし、私のガリガリに干からびた心を豊かに耕し、
うるおいを取り戻してくれたもののひとつは、
間違いなく、この無限に広がる架空世界のお話だった。

胸のすくような、ドキドキするような、
キラキラと輝やいている痛快な読み物たち。
人間が、本当に人間らしく生きていくには、
心躍らせる物語も必要なのかもしれない。

時には、想像の羽をのばし、
架空世界で逞しく生きる人々に思いを馳せ、
感受性の世界に浸ってみるのも
悪くないのでは?

この長い人生の道行きで。




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 1

ダンジョン・シネマティーク―映画に学ぶRPGマスタリング術 (富士見文庫―富士見ドラゴンブック)

著者 : 朱鷺田 祐介

出版社:富士見書房

発売日:1993-09

評価 :

完了日 : 2007年11月07日

勉強がてら、再読。

テーブルトークRPGのマスタリングの要諦やら、
お話のパクり方がさっくり学べる。

まぁ、テーブルトークだしね、
そのまんま映画の話パクって遊んでも
誰にも訴えられないって感じ。

この著者のマスタリング(話のもってき方や
プレイヤーの誘導)は、
かなりうまそうだったから、
もっとリプレイ部分が読みたかった。
きっと楽しかっただろうに、そこを克明に描いて
楽しませる目的の本じゃないから、
駆け足でしか描かれない。
それが残念。

この人がマスターをしている
まともなリプレイを読んでみたいと思った。


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 33

獣の奏者 II 王獣編

著者 : 上橋 菜穂子

出版社:講談社

発売日:2006-11-21

評価 :

完了日 : 2007年10月24日

(上巻からの続き)
どうやったら、読者をその絵空事の
架空世界に釘付けにできるのか?

お話の展開がどれほど素晴らしくても、
読者がその世界の住人になれていなければ、
結局は楽しんでもらえない。

共感をよぶためには、
やはり主人公の人物造詣がしっかりしていて、
現実世界の人間が持っている心のありようと
リンクしているような、リアリティが必要なのだ。

無敵のスーパーウーマンを描くにしても、
一方には、どこか人間的な弱さを秘めていたり、
けなげで大人しい少女を描くにしても、
実は何か、激しく強い気持ちを秘めていたり。

人間である読者の心模様となんらかわりない、
リアルな心を宿した主人公なら、
そこを入り口に世界に入っていってもらえる
のではないだろうか。
ただし、上辺だけじゃなく、内実ともに
人間が描けてなきゃ話にならない。

※映画でも本でも上滑りが多い!
吐いてるセリフを斬っても
血が出るくらいじゃなきゃ駄目!

そういう意味で、この作品の主人公エリンは
まったくもって申し分なかった。
多くの人に共感を持ってもらえるような、
感情移入できる人間(女性)として描かれている。

更にもうひとつ大切なのは、
その架空世界自体のリアリティだ。

そもそもが架空世界であるにもかかわらず、
それをかかとの浮いてない、
どこか現実とリンクしてそうな、
地に足がついたような感覚で、
読者に読ませることができるのかどうか?

果たして、
この作品の架空世界自体に魂が吹き込まれ、
もうひとつの、血の通った現実世界として
立体化した瞬間は――
(こちら側とあちら側の境界線など関係なく、
私が完全に「獣の奏者」の住人となった瞬間は)

まるでファーブル昆虫記(読んだことないけど
多分)のように、圧倒的なリアルさで、
主人公エリンが「養蜂」にたずさわった瞬間だ。
※エリンは獣医の母に命を賭して守られたあと、
九死に一生を得て、養蜂を手伝うようになる。

あの蜂たちの生態のディテールと
蜂飼いに関する記述が、「奏者」の世界を
真に、現実のものにしたに違いない。

無論ファンタジーなので
ちょろっと嘘も入ってるそうだが、
いやはや厳粛なまでに、
蜂の生きざまが目の前にせまってくるのだ。

大事なのは、この作者自身が養蜂の世界について
徹底して取材しているときに掴んだところの
発見と感動が、エリンの目を通して
いきいきと活写されているところ。
そこが実にキラめいている! 

その、生きもののありようについての、
作者ならではの発見と視点と感動が、
キラキラと輝きを放ち、読者をぐいぐい
世界に引き込んでゆく。
※作者自身が探求の果てにつかんだ思想・宇宙観が
そこに横たわっていて、静かに重い手応えがある!

また、引き込まれると同時に、
「奏者」の世界が、読者の中で
リアルに息づいてくるのだ。

それが実は、この世界の象徴でもある、
巨大なヘビ「闘蛇」と、巨大な鳥の「王獣」までを
生々しいものとして、
息づかせることに成功した基盤だ。

蜂の世界の圧倒的かつ克明な小宇宙が、
物語の背景として、また背骨として
最後まで、作品内の現実感を支えている。

だから、すべては架空世界であるにも関わらず、
読者はいつのまにか現実世界のものとして、
共感し、緊張し、入り込んで読めるのだ。

つまり――

「読者とは切っても切れない人たちが、
読者とは切っても切れない世界で、
読者とは切っても切れない争いを繰り広げている」

わけだ。
これはたまらないでしょう?

人物を入り口にしてもいいし、
世界の息吹を入り口にしてもいい。
どうか、ファンタジーが苦手な人にも
この世界を美しい物語を堪能して欲しい。

※後半の権謀術数の個所など、もっと長く
重厚に、書き込んでもよかったのに、
という思いもあるので辛く☆4つ。
でも個人的には、仕事忙しかったので
ちょうどいい長さとテンポで
救われたんだけど…(゚∀゚;)
とはいえ、寝不足でしばらく仕事できなかった…。

いい勉強になったので、くりえいちぶな気持ちの
ノートにも入れとこう。


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 38

獣の奏者 I 闘蛇編

著者 : 上橋 菜穂子

出版社:講談社

発売日:2006-11-21

評価 :

完了日 : 2007年10月24日

「獣の奏者 I 闘蛇編」
「獣の奏者 II 王獣編」
二冊まとめて一気読み!

今を生きるファンタジーを勉強しようとして
参考に手にとってみたら止まらない止まらない。
ファンタジーが苦手な人もぜひ読んでほしい。

ファンタジーやSFも含め、
架空世界を舞台にしてる作品では、
「読者とはまったく関係ないところで、
読者とはまったく関係ない人たちが、
読者とはまったく関係ない争いをしている」
という失敗をしでかしてる作品が多い。

すべては関係ない幕の向こう側にあるお話で
全然共感できなかったりする。
※五代ゆうと榊一郎の小説指南の本にも、
確か前述のような言葉が書いてあったが、
まったくもってよく理解できる説明だ。

映画でもそう。
最近、ミラ・ジョヴォヴィッチの
「ウルトラヴァイオレット」を観た。
大好きな「リベリオン」の監督カート・ウィマー
が撮ったというから期待していたら、
話の共感率が低くてガックリ。

ただし、映像も色彩もセットもアクションも含め、
スタイリッシュでビビッドで斬新で、
一秒も飽きずに見れる。だから惜しい。

「リベリオン -反逆者-」では、
政府が人間の欲望おさえ、
二度と戦争などが起きないように――
(戦争の原因は止まらぬ欲望にあるとかで)
面白い本とか、芸術的な絵とか、
人間の欲望を刺激し、増長させるような、
文化的な物を全部焼いてしまう政策をとっている。

更に人々には、感情がマヒするような薬を
毎日与えて、常にクールでいるように洗脳してる。

そんなやるせない近未来世界が、
「リベリオン」では緊張感をもって
描かれているわけだが、
芸術や文化が全滅に追いやられている世界には、
怖さを感じるし、
国民をマヒさせておこうみたいな部分は、
現実世界でも現にありそうだし(てかあるし)、
人として腹が立った。
※舞台が未来世界とはいえ、水面下では、
現実世界と地続きのようにリンクしている。

だから、その政府の間違いに気がついた主人公が、
人間らしさを取り戻すために戦いを始める、
というようなお話には、とても共感できるし、
感情移入しやすかったのだ。
※主人公は未来の武術教官的な人でむちゃ強い!

しかし、「ウルトラヴァイオレット」の方は、
そうはいかなかった。

政府直下の研究所が、人間の能力増強剤を
作っているのだが、そこで偶然、
危険なウィルスが生まれてしまう。

それに感染すると牙がはえ、
身体能力がものすごくUPするのだが、
短命で死んでしまうことがわかる。
(短命なヴァンパイアか)

その後、感染者は政府に捕まり、
研究所で人体実験されては
死んでいくことになっていくわけだが、
ある日、そんなむごいやり方に我慢できなくなった
まだ捕まってない感染者たちが組織つくり、
抵抗運動をはじめる。

映画は、ほぼそのレジスタンス
(最初、ミラ・ヴァンパイアが所属しているとこ)
と、政府の裏の思惑との戦いになっていくのだが、
ヴァンパイア化してる超強くて美しいミラにも、
政府との抗争にも、全然感情移入できないから、
どのカットも見ごたえのある映像なのだけれど、
すべては蚊帳の外の話という感じで、緊迫せず、
どんでん返しのツイストがあるにもかかわらず、
ふーんという感じで楽しめないまま、
実に残念なかたちで終わってしまう。

それを乗り越えるには何が必要か?
その答えが「獣の奏者」にはある。
(まぁ、「リベリオン」でもちらっと言ったけど)

続きは下巻で。
※あう。J・ディーヴァーとか、
先に読んだ本の感想全然書いてないのに、
すっとばして、この感想を書いてしまった。
ディーヴァーはもっと褒めておきたいんだけど。

ま、いっか…(゚∀゚;)


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D&Dがよくわかる本―ダンジョンズ&ドラゴンズ入門の書 (富士見文庫―富士見ドラゴンブック)

著者 : 黒田 幸弘

出版社:富士見書房

発売日:1987-07

評価 :

完了日 : 2007年10月19日

ずっと昔、テーブルトークRPGを
やってた頃に読んだ本。

ここの黒田幸弘がマスターやってる
リプレイが面白くて、何度も
読み返してます。

今やってる仕事の資料として
また読み返した。
やっぱりいい。

黒田さんの人柄を反映して
すごくユーモアがあって
バランス感覚にすぐれてて、
人間らしい間違いもあって、
全然かっこつけてなくて、
素敵で素朴なリプレイになってる。

またプレイヤーたちが人間くさく
暴走してるのもいい。
それに対応するマスター黒田さんの
心理がまた読ませる。

実は、乙一さんの作家の読書道のあとの
米澤穂信さんも、乙一さんに続いて
このテーブルトークをかじったというの
読んで、自分もまた思い出そうとして
読んだのだった。

あの頃の自分があるから、
今、エンターテイメント系の仕事が
続けてられるのだなとつくづく思う。

本書の中身の半分はルールとか武具防具等の
資料とかだったかも。
それでも自分には宝物です。 


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五代ゆう&榊一郎の小説指南 (ホビージャパンMOOK)

著者 : 五代 ゆう/榊 一郎

出版社:ホビージャパン

発売日:2007-07-05

評価 :

完了日 : 2007年10月19日

あの五代ゆうがここまで偉くなっていたのね。
私も年をとるはずだわ(´Д`)。

これを読めば、小説が書けるということはない。

ただ、商業作家として食べていくには、
たとえ偏りはあったとしても、
古今東西のたくさんの作品を知っていて
それを引き出しに持っている、
本物の、頭のいいオタクにならないと
駄目だよー、というのはよくわかる。

面白いのは、この本のなかで、
落語の三題噺のように適当に三つの題を出して、
そこから実際に、一本の小説をつくってみる
という挑戦をしているところ。

それがさすが! と言わせるほどに
五代ゆうがうまくまとめて書いているんだわ。
お題からの思考の発展のさせ方から、
実作品の結果まで見れるから
一応参考にはなると思う。
私もだいたい同じような感じでやってる(汗

その小説以外のところは、
ほとんど五代 ゆうと榊 一郎の
会話文の講義になっていて、
まぁ、わかりやすく、
自らの思考の断面を教えてくれている。

五代ゆうは、直感型(電波型)の天才肌の
作家として(こっちはあんまり役に立たないかも^_^;)、
一方榊は、ロジックを大切にする
緻密な計算型の作家として、そして、
それを受ける編集者側の意見も入りつつ、
三者三様の視点で一応説明してくれてるから、
講義としても、あまり独善的なものには聞こえない感じ。

ラノベ書きたい人は、一度
読んでみてもいいかも。


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1.NYPD (2007/12/29)
既にご存知かも知れませんが、五代ゆう氏は『創作サポートセンター』っていうNPO法人の小説講座で、非常勤?の講師をされています。私は、一度だけ受講しました。
2.カーシー (2007/12/29)
>NYPDさん
おお、そうでございましたか!
私はただの読者で、たぶん処女作の「はじまりの骨の物語」(富士見ファンタジア文庫)を、当時彼女がファンタジア小説大賞に入選したばかりの頃読んだことがありました。美しい物語でそつなく書かれていた記憶はありますが、追いかけるほどの熱はなかったのでそれっきりだったと思います。それがずいぶん腕をあげたように見受けられて、なにやら嬉しく、感慨深くもありました^^;
 

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 1

超日本史―こんなに歴史がわかっていいかしら

著者 : 藤井 青銅

出版社:扶桑社

発売日:1995-03

評価 :

完了日 : 2007年10月19日

教えたくないあんちょこ。

歴史ってやつは、まず、
流れをおさえてからでないと
細部にはいけない。

学校の教師が、こんな風に
教えてくれてたら、
勉強もっと好きになってたと思う。
少なくとも日本史に関しては。

しかし、再々読しても、
まだ頭に序盤の歴史しか入らんぞ(゚∀゚;)

また機会をみて、読み返そうっと…(。・ω・)_


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