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カーシーさんの読書ノート

どぉぉおお~~~ん……
ジャンル問わず、人間の暗部をどぉぉおおお~~んと
見せつけられちゃうものをセレクト。
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 1

殺人現場を歩く2 undercurrent

著者 : 蜂巣 敦

出版社:ミリオン出版

発売日:2006-07-21

評価 :

完了日 : 2008年04月07日

作者と同じ視点にたって、
殺人現場の風景を追体験していく。

怒りをおぼえたり、
悲しくなったり。

不可解、無動機、とか言われてるけど
必ずなんらかの心の抑圧があり、
それがとあるきっかけでパンクしたとき
無差別的な暴力殺傷事件になってる気がする。

そして、それは他人事ではなく、
全部、自分と陸続きの問題だ。
自分だって紙一重なのだ。

今ある自分を
自分で受け止めてあげられないかぎり、
暴発は誰にでもおとずれると思う。

とくに、自分が与する集団から遅れたり、
違うことを考えてしまうことは駄目なことで
みんなについていけないものは排除され、
その失敗を恥とする、日本という社会では。

社会の理不尽さにたえられる
のびのびとしたたくましさも育たない。

50点でもできたらいいじゃないか、
とは思わず、0点か、100点かで
判断される感覚で生きてきた社会。
なにかあれば、ぽっきり折れてしまう。

世間の評価を軸に
自分を見下し続けたり、
周囲から脱落してしまった
自分の命を軽んじたり。

そんな自分への視線が
やがてはそのまま社会へ向けられる。

作者が、その場にたって
自分の引き当てて、いろいろ思うように
自分もそこにたって、いろいろ思える。

この本や、ニュースにとりあげられてるもの
ばかりでなく、日夜、
たくさん殺人は起きてるのかもしれない。
つかまってない事件も多い。

追体験のあとに、
いったい何ができるんだろう。

荒涼とした殺人現場の前で
呆然とたたずむ自分がいる。





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 2

殺人現場を歩く (ちくま文庫)

著者 : 蜂巣 敦,山本 真人

出版社:筑摩書房

発売日:2008-02-06

評価 :

完了日 : 2008年04月07日

殺人事件の風景を、写真で追体験するルポ。
怒りとやるせなさと不可解さ。
そして、さみしさ。
日常だった空間が、ある日、日常のまんま、
惨劇の舞台と変わる。

未だ未解決の事件がたくさん。
人間が寒々しいほど怖くなる。

ライターが事件の事実と風景だけを
ほどよい距離をもって語ってくれるから
おしつけもあまり感じずに、
だからこそ、ヒリヒリと届いてくるものがある。


-------------
冒頭読んで悪寒と怒りに震え、
買いたい衝動にかられたが、金がなかった。
2も出てるらしい。
どちらも必読。

近いうちに、ゲームソフトでもなんでも売って
とにかく金を作ろう。

---
メシ代浮かせて、とりあえずGET!
つらい。
ゲーム売るぞ!
2はどうすっかなぁ;;


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 1

殺人犯の正体 (ミリオンコミックス)

著者 :

出版社:大洋図書

発売日:2007-07-20

評価 :

完了日 : 2008年03月27日

コンビニで衝動買い。
実際にあった殺人事件を漫画化してくれてる。

これが本当にあった話なのか、
同じ人間の中に、こんな怪物がいるのか、
こんな悲惨な目にあってる人がいるのか、
とわなないてしまう。

収録されている愛犬家殺人事件については
それにかかわった人間が
自らルポが起こしたのを読んだことがある。
そのルポを読んだときの記憶とほぼ同じなので
他のもちゃんと取材して書かれたものだと思う。

心が沈んでるときにはとても読めない。
目をそむけたくなる話だ。

こんなお手軽に、人間の底が知れるとは思えないが、
ときどきこうして、実際にあった人間の弱さ醜さを
確認しておきたくなる。

私は人間の善性を強く信じてはいるが、
人の弱さも疑っていない。
どちらも、生きながら見極めつつ、
善を強く愛するぶんだけ、悪を強く憎んでいきたい。

しかし、悪とは一体なんだろうか、
こういうものを読むと、
本当にその輪郭すらあやふやになり、
にわかに自分の足元もおぼつかなくなる。

日々、揺らぎ続ける自分がいる。
それが人間だもの。
そんな弱い自分を、
まずは自分が引き受けてやりたいと思う。

事件の種火を煎じつめれば、
その多くが、自分で自分を
真に受け止められないでいる人間に
端を発している。

自分はこんなものじゃないはずだ!

いいや、そんなものだ。

そして、そんなものでいいのだ。
そこを基盤にして、健全なる成長を遂げたい。


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 1

現代アメリカ黒人女性詩集 (世界現代詩文庫)

著者 :

出版社:土曜美術社出版販売

発売日:1999-02

評価 :

完了日 : 2007年06月20日

最近、知り合いの発達障害の子供の話を
聞いて、つらつらと右手が動き、
ポエマーでもないのに、こんなものを書いた。

「求めるもの」
皆に遅れることがそんなにいけない?
みんなと同じことが出来ないのがいけない?

授業をうけたくないのは、わからないからなんだ。
わからないから耐え難くつまらないんだ。
みんなはどうしてわかるのに、
僕にはわからないんだろう。

ただただ苦痛に耐え、
耐え切れずにサインをだせば、
比べられて叱られて叩かれて。

先生は死に神で、この世は地獄だ。

僕に生きる価値などないのか?
世の中すべてがつまらなく思えてくる。
どこかに行きたい。
ここではないどこかなら、どこでもいい。

果てしなく悪いことがしたい。
悪いことをしてないと、身体がバラバラになりそうだ。
悪いことに身をひたしていると、少しだけ楽なんだ。
じめっとしてるけど、それでも生きてる感じがする。
安心できる。

そう。 僕らは安心がほしい。
絶対の安心がほしいだけ。
それがなきゃ、すべてが空虚。

駄目な自分でも認めてくれる場所がほしい。
成績悪くても差別しない人に会いたい。
運動音痴でものびのび運動できる場所にいきたい。
みんなと違ったら褒めてくれる人に会いたい。
みんなより遅れてても、笑って気にも留めない人に会いたい。
常識をおしつけない人と話したい。
なんでも本音で話せる人と話したい。
腹の底から笑って遊べる人と一緒にいたい。

何があっても信頼してくれる人のそばに帰れれば
僕らはきっと…
僕らはきっと、生まれなおせる。

成績が低い = 人間的評価も低い 
そんな馬鹿げた社会の中でも、
たとえ、みんなから遅れることが、
最大の恐怖である社会の中でも、
安心を基盤に。 信頼を基盤に。
生きていてもいいという喜びを基盤に、
僕らは立ち上がれる。

だから求める。
見えない声で叫ぶ。
聞こえない目で訴える。
駄目な自分でも認めてくれる場所がほしい。
そこでなら、僕も駄目な自分を受け止められるから。

駄目な自分でも認めてくれる場所がほしい。
たとえ全社会が見捨てようと、
そこには絶対の安心があり、絶対の信頼が満ちている。

お父さん、 お母さん、わかって。

僕らは今、駄目な自分でも認めてくれる場所がほしいんだ。

--------
まったくもって、お恥ずかしいシロモノだが、
自分が感じた痛切な思いのようなものを
自分なりに書き綴ってみたかった。

そんな折、マヤ・アンジェロウの
この詩に出会い、震えて
この詩を手に入れるためだけにアマゾンで購入。

今現在、なんらかの差別やいじめを受けてる人に
この詩篇の一部抜粋して紹介したい。
強さと勇気の塊だ。

私の書いたものが以下に稚拙で冗長かがわかる。
痛切な思いが伝わる本物の作品だ。

*********************
『それでも私は立ち上がる』マヤ・アンジェロウ

「どうぞお書きなさい私のことを 歴史の中に
あなたの意地悪なねじくれた嘘で固めて
どうぞ私を踏みつけなさい 泥の中で
でもそれでも 塵のように 私は立ち上がる」

「私が絶望しているのを見たかった?
頭を垂れて 視線を落としているのを?
肩を落としているのを 涙の粒が落ちるように
心の叫びに弱り果てて」

「どうぞ私を撃ちなさい あなたの言葉で
私を切り裂きなさい あなたのまなざしで
私を殺しなさい あなたの憎しみで
それでも空気のように 私は立ち上がる」

「恐怖と恐れの夜を置き去りにして
私は立ち上がる
素晴らしく澄んだ夜明けの中へと
私は立ち上がる
私の先祖がくれた贈り物を持って
私はその夢そして奴隷の希望
私は立ち上がる」

「私は立ち上がる」

「私は立ち上がる」

※↑注)詩の一部を抜粋して引用してます。

------------

この詩だけで5つ☆の価値ありとみた。
アンジェロウの別の詩も、
他の人の詩もすべて鑑賞したが、
このアンジェロウの『それでも私は立ち上がる』が
なんといっても一番痛切に輝きを放っていた。

※著作権は,各著作者・各出版社の方に属します。
レビュー内における詩文の一部の利用は,
著作権法に定めるところの「引用」にあたると
判断しております。
もし、当レビューにおける詩文の利用に際して、
著者および出版社の方からの申し出が来た場合は、速やかにその指示に従います。


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3.ソンジュ (2007/10/04)
なんだか、水を差してしまってごめんなさい。あれからインターネットで検索してみたら、水崎野里子さんという訳者のサイトに全文がでていました。ご参考までにどうぞ。http://www1.odn.ne.jp/~cat32320/mag1/mag1-3jp.htm
4.カーシー (2007/10/04)
いえいえ。ありがたいお知らせでございました。
確かに全文のってますね。
このアドレスのせておけば、自分で打ち込む必要は
なかったんですね(汗
貴重なサイト情報、感謝でございます。


もっと読む(4件)

 

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 9

遭難、

著者 : 本谷 有希子

出版社:講談社

発売日:2007-05-16

評価 :

完了日 : 2007年06月20日

注目している作家の戯曲。
見にいけなかったので、諦めて戯曲を買って読んだ。

「ウンコしなさいよ、そこで」
「……え?」
「『え?』じゃないわよ。分かんでしょ? ウンコ。脱糞。
そこでしてみせなさいよって言ってんの」

この冒頭のセリフからもう、引き込まれて
ノンストップの面白さとえぐさ。

臨時職員室に、息子を自殺に追い込まれて
逆上した母親が乗り込んできている。
飛び降りて、命こそ助かったものの
一生不自由な体で、うんこもろくにできない息子。
そんな息子にされたうらみを、担任にぶつけているのが
冒頭のシーンなのだ。

この人の本だから、ただじゃ終わらない。

自殺に追い込んだものがなんだったのか?
紐解いていくと、母親の虐待疑惑や、
他のとんでもない教師のいじめ無視とか
いろいろわかってくる。

その教師を責めると、自分にも教師にひどいこと言われて
飛び降りたトラウマがあるから仕方なかったとか
トラウマを楯にして居直ってゆく。

このとんでもない教師の心模様が、
一番の遭難ポイントなのかな。

いやぁ、こういう本書けるのはやっぱすごい。
降参。勉強させてもらいやした。
できれば生で観たかったなぁ。

構造的には、復讐をよりどころに生きてた人間から、
復讐を取り上げたら?
というのと似ているか?



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 6

第三の時効

著者 : 横山 秀夫

出版社:集英社

発売日:2003-02

評価 :

完了日 : 2007年02月19日

ずっと読みたかったが、
もったいなくて積読していた本。

ときおり、むしょうに人間のゴリゴリとした感じを
味わいたくなるときがあって、おそらくこれは
その手の本だろうと取っておいたのだ。

案の定の手触り。
ごりごり。摩擦。心理戦。しびれる。
これがほしかった。

連作短編で、一編ずつ語り部(視点)は違うのだが、
それぞれに登場人物が重複し、すべてよむと
F県警の強行班という組織が、有機的にぐわっと
立ち上ってくる。

ミステリー的なエッセンスもあるにはあるけれど、
本書の読みどころは、やはり組織の中での
ヒリヒリとした人間模様だ。

強行班1班の朽木は、過去に事故で幼子を死亡させて
しまった過去をもつ、硬派でこわおもての刑事。
笑わないでください。あの子は笑いたくても
もう笑えない。だから笑わないで下さい。
そう約束させられた刑事。
そんな傷跡が、激しい情念とともに、
朽木を犯罪捜査に駆り立てる。

2班の楠見は、元公安からの移籍。
誰も信用していない、死に神のような目。
神出鬼没で、何を考えているかわからない。
部下も、このよそ者をまったく信用していない。
命令だから動く。楠見も駒として部下を使う。
しかしその公安仕込みの智謀といおうか、
誰もが信用していそうなところまで執拗に疑い、
そして落とす奇策。
読んでいてぞくりとさせられる刑事だ。

3班の村瀬もまた一筋縄ではいかない刑事。
天才。直観力がずばぬけている。
現場に向かう。現場を感じる。
そこで犯人像が直感的にイメージを結ぶ。
そこから捜査方針を決め、部下を迅速に動かし、
他班を圧倒しようとする。
3班の中では、一番ライバル意識が強いのも特徴だ。

この3班が、しのぎを削って、先をあらそい、
己の矜持にかけて事件を解決しようとするから
たまらない。人と人との歯車がギシギシいいながら、
しかし、見事に事件は解決されてゆく。

しかも、どれもじりじりと現実を踏みしめた
リアルで抑制された世界だから、けして
かかとの浮いた刑事ものに成り下がることはない。
迫真なのだ。


どうして俺は、このゴリゴリとした人間を
飲み干したくなるのだろうか?

現実、私は朽木のような人間と会ったことはないし、
会ったとしても、臆病で、何も言えないし、
向こうも交流など端から求めやしないだろう。

しかし、小説では交流できる。

彼の感じた孤独の深さや、血のたぎりを
自分の胸のうちに感じることができる。

現実では出会えないような深い人間。

人間は人間と交わることでしか、
深化できないのであれば、
俺はそれを欲しているのかもしれない。

ただし、現実に強行班のような組織には
とてもじゃないが飛び込めない。

だがそこに
“人間”や“葛藤”が生きている小説がある。
そこに深く交われば、求めている深化を
とげられる可能性がある。
「第三の時効」は、俺にとってはそういう本だ。

あくまで娯楽をむねとする本でありながら、
人間とは? 組織とは? という問いに対して、
箴言ではなく、生々しいドラマや人物造詣で
それを知らしめてくれる。

人間がわかった気になる、といったら語弊が
あるかもしれないが、今日もどこかで
本書のような深い人間ドラマが展開されてるかと思うと、
ドキドキするではないか。

いつか本当に、彼らのような人物の中で
切磋琢磨するときがくるのかもしれない。

そのときの準備のために、俺は時々、
人間がいる小説を読むのかもしれない。
ゴリゴリと音を立てながら…。

----
もっと読みたい。こいつらの長編が。
なので4星。
ちなみに、感情移入できるのは、
強行3班を御さねばならない
立場の田端課長。
力量的に厳しいんだけれども
なんとか意地で踏ん張ってるおじさんが
なんとも親近感がわく。

あともう一点、この連作短編で
一人一人の視点に従い、リアリティを大事に
物語が複合的かつ多層構造物的に
じりじりと進んでいく感じは、
「七王国の玉座」を思わせる。

だから、言っておく。

「七王国の玉座」が好きな人は、これを読んでも
後悔しないし、その逆もまた真なりだと。
「第三の時効」の方がストイックで簡潔な
描写ではあるが。



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 1

悪鬼(トロール)の檻 (ハルキ文庫)

著者 : モー ヘイダー

出版社:角川春樹事務所

発売日:2003-07

評価 :

完了日 : 2007年02月04日

これもおもろかったはず。

暗部があったような…。
いずれ続き書ければ書きます。


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 1

死を啼く鳥 (ハルキ文庫)

著者 : モー ヘイダー

出版社:角川春樹事務所

発売日:2002-04

評価 :

完了日 : 2007年02月04日

わくわくどきどきできた。

これも人間の暗部をかいまみたような。
心臓に小鳥が縫いつけてる死体ですもの…。


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 2

過去からの弔鐘 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

著者 : ローレンス・ブロック,田口 俊樹

出版社:二見書房

発売日:1987-04

評価 :

完了日 : 2007年02月04日

ひたったなぁ。
2作目の方にこれの感想書いたかも。
シリーズ全部買っちゃった。
ただし、まだ2作目でとまってる。
読むのがもったいないんだもん(~_~;)
ミステリー的な筋立てよりも、やっぱりマシュウや
登場人物の生きた感じが読ませてた気がする。

信仰者の葛藤、暗部が肝?




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 2

ミスティック・リバー (ハヤカワ・ノヴェルズ)

著者 : デニス ルヘイン,デニス・レヘイン

出版社:早川書房

発売日:2001-09

評価 :

完了日 : 2007年02月04日

3人の幼馴染のうち、デイブという男の子がレイプ。
それを見送った残りの2人。
その3人が大人になったときにおこる悲しい悲劇。
ミステリー色はうすい。
人物描写が濃厚。そこがウリかな。



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2.カーシー (2007/08/26)
コメント、ありがとうございます。
映画も原作読んだ後に見ましたですね。
結構忠実だったと記憶しております。
なんともやりきれない話ですよね。

あのケツのもってきようにない感じが
出せるかどうかがキモだったと思いますが、
よく撮れていたと思います

俳優の芝居もうまかったし、撮り方もクレーバーで、
しっかり現実感を踏みしめながら、
確実に進行できていたのではないかと。
3.カーシー (2007/08/26)
追記:
ミステリーだと思ってみると、足元掬われますよね。
せつない人間群像を見せたかった物語だったと
認識しておりました。

「ミリオンダラー・ベイビー」も好きです。

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 2

デビルマン (1) (講談社漫画文庫)

著者 : 永井 豪,ダイナミックプロ

出版社:コミックス

発売日:1997-04

評価 :

完了日 : 2007年02月03日

こわい……。
飛鳥了のさめた目がこわい!
その目のまんまで泣くのはもっと怖い(笑)

ビデオでみた時も思ったんだけど、
気になるのが、不動明の性格軌道。
ナヨナヨした前半から、
飛鳥了に悪魔になってくれと頼まれるくだりで、
いきなり男っぷりがあがっちゃうんだけど、
これはキャラクターの貫通性格の面で言えば
あきらかに破綻している。

が、しかしだ!

この物語ではそんなところを突っ込むことに
なんの価値もない「熱いほとばしり」がある!!
枠におさえてもはみ出してくる熱いもの。
ゴチャゴチャ抜かさず、
そこを大事に感受性120%で受け止めたいと思う。

もう、冷静ではいられない!
やっぱ、漫画のダイナミズムって、
この得体の知れない熱さだと思う。
いい意味で洗練されてない部分があって、
それはプリミティブな部分と言ってもいいと
思うんだけど、それをゴリゴリっとまんま
食らわせられちゃう感じがもうたまらない。
この、なんつーか理性をひねりつぶすような勢いが
この漫画のへそだとボクは思う。

って、あとがき読んだら、
やっぱりそうだ。
永井豪は、ストーリーの後先など考えずに
心の赴くままに、一心不乱に、
ときおりトランス状態に入りながら
書きなぐっていたと書いてある。
そうでなければ、このデコボコした
無骨で熱いセリフは生まれまい。

なぜだろう。
今、僕の中で
美樹ちゃんの男言葉が胸に新鮮にひびく。

「オヌシ、なんかかっこよくなったぞ!」

オ、オヌシ?
…た、たまらぬ。

この辺がかわいい女の子に
男言葉を使わせる元祖になってるのかなぁ?
ていうか、任侠言葉使ってるし。
永井豪が、任侠モノが好きだったとか、
この当時流行っていたとかあると思うんだけど、
妙にこそばゆくてよい。

ビデオ版「妖鳥シレーヌ」の時の美樹役の高野垣じゅん? もよかった。
知らない声優さんだったけど、
ナチュラルにこなしてて好印象だったな。 

なんつーか、カイムとシレーヌの恋物語以降は
明と了の歴史絵巻探訪活劇みたいになっていく。
ジャンヌにヒトラーにマリー・アントワネットだ。
その歴史の裏に、デーモンとデビルマンあり!
みたいな。
そういう話になっていくのか、デビルマンて(笑)
こいつは予想してなかった。
しかも、了は明を好いちょるばい!

と思ったらやっぱりすげぇ、デビルマン!
現実世界に話がもどってきたと思ったら、
悪魔対デビルマン軍団の一大決戦に流れていくではないか。
美樹ちゃんが死ぬまでの怒涛の嵐のような展開に、
こちとら胸がドキドキして血潮が逆流するっす!
人間ってやつを魔のフィルターを通して
描ききってるっすよ。
そのペンタッチの迫力に
すんごい想いつーか情報量が入ってるのが分かるっす!
でもって、やっぱり了がサタンというケツにも、
ちゃんとひねりがきいてる。

もとは神だったサタン。堕天子ってやつ。
生命をつくっておいて、暴走し始めたら殺そうとする
かってな神に怒ったサタンは神と戦って勝利する。
で、戦って勝利したサタンが眠りについて、
再び目覚めたときは、地球を汚した人間を
滅ぼそうとする、神の側に立っていたという展開ね。
分かっていても素直に気持ちいい。

確かに、悪魔はいる!
人間のなかに!
だ!!
どぉぉおお~~~ん!!!


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1.NYPD (2008/06/16)
『バイオレンス ジャック』は読まれました?
最終巻に再びデビルマンとサタンの激闘が再開されますよ!
2.カーシー (2008/06/17)
>NYPDさん
情報、ありがとうございます。
バイオレンスジャックは未読でございました。
デビルマンとサタンの決着、気になりますね~。
チェックしておきますです!
 

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 2

デビルマン (2) (講談社漫画文庫)

著者 : 永井 豪,ダイナミックプロ

出版社:コミックス

発売日:1997-04

評価 :

完了日 : 2007年02月03日

感想は1巻目にまとめて書いちゃってますm(_ _;)m
蔵書リストを正確にするために全巻登録するの大変(汗


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 1

デビルマン (3) (講談社漫画文庫)

著者 : 永井 豪,ダイナミックプロ

出版社:コミックス

発売日:1997-04

評価 :

完了日 : 2007年02月03日

感想は1巻目にまとめて書いちゃってますm(_ _;)m
蔵書リストを正確にするために全巻登録するの大変(汗


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 1

デビルマン (4) (講談社漫画文庫)

著者 : 永井 豪,ダイナミックプロ

出版社:コミックス

発売日:1997-06

評価 :

完了日 : 2007年02月03日

感想は1巻目にまとめて書いちゃってますm(_ _;)m
蔵書リストを正確にするために全巻登録するの大変(汗


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 1

デビルマン (5) (講談社漫画文庫)

著者 : 永井 豪,ダイナミックプロ

出版社:コミックス

発売日:1997-06

評価 :

完了日 : 2007年02月03日

感想は1巻目にまとめて書いちゃってますm(_ _;)m
蔵書リストを正確にするために全巻登録するの大変(汗


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 2

ヴェトナム戦場の殺人 (扶桑社ミステリー)

著者 : デイヴィッド・K. ハーフォード

出版社:扶桑社

発売日:2002-03

評価 :

完了日 : 2007年02月03日

ヴェトナム戦争の最前線。
合衆国陸軍憲兵隊の犯罪捜査官として、
カール・ハチェットは戦争の最前線で起きた殺人事件の真相をあばいていく。ヴェトナムの戦場を舞台にした、貴重な連作ミステリー。

3篇ぐらい入ってるんだけど、リアリティがあって
どれもそこそこ楽しめます。読み易いし。

自分の備忘録でもあるので、
ネタバレとか全然気にしてないっす。気をつけて!


なんか、戦場で、横流しや、売春して、
敵ともつながりがある奴らがいるんだけど、
そういうのもうやめようよ!
と、仲間うちの一人が言い出して、
そいつが殺されたんだよね。

奴らは、、敵情視察中に敵の襲撃で
殺されたことにしようとしてたんだけど、
現場にあらそった銃弾のあとがなかったり、
なんか怪しかったりして調べてくと、
やっぱり彼らが裏切った仲間を殺したことがわかってゆく。
奴らの口が堅かったのは、誰も裏切らないように
みんなで罪をもつ意味で、殺した仲間を、
さらに一人ずつ銃弾を1発ずつ撃ちこませて
罪悪感でヒミツを守ろうとしてたみたいな。

違う編では、ヘビ使いが出てきた。
密輸送で姉の店から民芸品売るとけっこうな儲けに
なるとかなんとかで、それをこっそり
やってた男がいたんだけど、ばれそうになって
ヘビで殺したんだよね。
で、その殺されたのは、主人公ハチェットの
片腕ともいうべきいい奴だったからね。
主人公もショックだったろうけど、
僕もちょっとショック。

あとは手元に本ないから話忘れた。

あ、あれだ。出来そこないの兵士がいて、
そいつの面倒みてた同僚が死んだんだよね。
調べていくと、銃の組み立てだか、掃除だか
面倒みてやってるときに発砲しちゃって
同僚が死んだのね。
それを自殺にみせかけようとしたんだけど、
どこかヘマしてて、ハチェットがそれを見破って
自白させた、と。

どれもちょい黒い感じで居たたまれなさはあるけど、
なんというか、事象との距離感? 作者と読者との距離感?わからないけどちょうどよい距離感があって
飲み込みやすい感じがあるす。



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 11

文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)

著者 : 京極 夏彦

出版社:講談社

発売日:2002-09

評価 :

完了日 : 2007年01月15日

冒頭に犯人の女性と京極堂との会話があって
最後までいったあと、もう一度読むと
なるほどとなってしまう仕掛け。

傾向としては、魍魎と似てる血の物語なので好きです。
ただ、魍魎読んでしまってるせいか
ちとインパクトにはかけるかも。
(どぉぉおおお~~ん……感はやや劣るってことかな)

ネタバレ注意!















見物なのは、今回の犯人は、自分の手では何もくださず、
ぼけたばあちゃん使ってあやつって、
そこから、いろいろと自分達で
犯罪をおかすように仕掛けていって邪魔者を殺し、
結局、思い通りに自分の生きる居場所をつくる感じに
もっていくという、頭のいい犯人と京極堂のたたかい。

まぁたたかいってほどじゃないんだけど、
京極がいつものように、理屈をほどいてみせて
その魔法を消す感じかな。

でも、ほんとにとけるのは、
事件が解決したあとの二人の会話でなんだよね。
事件はばばぁのせいでというこで落着しちゃうから。

でも真犯人は次女で、冒頭はこの次女との会話だったのね、
次女は思い通りに駒をすすめた。
最後京極との話し合いでつきものをおとされ、
御曹司との結婚(自分の居場所)をやめた。
そこでEND。

謎だったのは、この次女の父親。
誰? 知ってる人は教えてくだされ。
ホンダはタネなしのはずだから父親にはなれんはず。
誰なんだ?

あと、ここのホンには前作とかの
登場人物がごろごろでてきて、
その本もよんでおくべきだったなぁと思わせられる。
楽しむなら1から順に全部よんでった方がいいね。
僕は、うぶめは映画だけみて、あと魍魎読んで
次にこれ読んじゃったけど、その間にもシリーズは
刊行されてて、その人たちが出てくるから。

最後に、分厚いだけあって、重いし、
京極堂が登場してくるのが遅いです!
あの小説家の関なんか最後にしかでてきません。

しかし、中毒性はやはり健在!
読み終わったあと、次も京極を続けて味わいたくなる!


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 12

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

著者 : 我孫子 武丸

出版社:講談社

発売日:1996-11

評価 :

完了日 : 2006年09月01日

こ、これはすごい!
ねっとりと人間の重い暗部をくらっちまう。
すげぇ。

ミステリー的な仕掛けもあざやかだけど、
それなしでもよく書けてるんだわ。
今まで僕が考えたこともない
ヘンタイレベルの高いイメージを
読者にねっとりと送り込んでくる。

プロットもよくて人物も無駄なくよく描けてるから
超好み。

ミステリーだけで終わらずに、人間の暗部、病理が
どぉぉぉおおお~~~んと読後に立体化して浮かび上がってくる感じがすごい。

エピローグから始まるからどうなることかと思いきや
騙されて「え? ええーーーーーーッ!?」
と驚き、当然最初に戻って読み直しましたよ。

読み終わったあと心が重かったです。
友人いわく我孫子先生の最高傑作で、これ以上のものを
彼はまだ書けてないそうです。

でも人間のあんなヘンタイのイメージを描けるなんて
すごい! とても思いつかないイメージだった。
いやはや、降参です。


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 30

魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)

著者 : 京極 夏彦

出版社:講談社

発売日:1999-09

評価 :

完了日 : 2006年08月30日

1作目は映画でみて、友人に進められこれを読む。
厚さにびびっちゃいけない。これ読まないで死ねなかった。

確かに長いけど、するする読みやすい文体だ。
まだ途中だが素直におもしろいと思う。
ただの薀蓄ミステリかとおもいきや
なんと表現したものか、
まわりくどさをウリにした娯楽文学?

じれったいほどに、真相究明のスト―リーも
京極の講釈もまわりくどいのである。
しかしそこがポイントでぐいぐい
読まされてしまうのだ。
キャラの造詣もよく、合いの手やつっこみが入っていて
長い講釈もゼンゼンあきない。
事件全体がぼんやり浮かんでくるまで
そうとうまわりくどく待たされるが
それが、京極や木場、関口、榎木津などの
丁丁発止のやりとりを聞いてるのが
楽しくてやめられない。

なんなのだこの気持ちイイ、まわりくどさは?
長くてまわりくどいって、
どう考えたってマイナス面のはずなのに。
これはそれを逆手にとって楽しませてくれる。
そこが新しいのだ。個性なのだと
俺は思った。

ただの薀蓄ミステリじゃないぜ。
長いけどセリフのリズムは半端じゃなく
気持ちよさを保っていて、
長いのに無駄がない感じ。
ついつい京極の長講釈を
実際に声に出して読んでしまうほどだ。

それと、バラバラ殺人とか事件については
ややこしくって書かないけど、
いいなと思ったのは、殺人の動機についての講釈。普通の小説でも現実でも殺人がおこれば、
それにもっともらしい動機がつく。

はじめに動機ありき。
いわく、虐待だ、トラウマだ、
あーだこーだ、だから殺した。

そういうレッテルをはり、くくり、
殺人者と自分達がまるで遠くかけ離れた
存在であるかのようにする。
そうやって安心したいために
動機が必要なんだという。

だが実際は、いろいろな原因がつみかさなり、
たまたま環境的に殺せる環境がととのい、
そして魔が差しただけ。
それでも殺人は起こる。

誰でも殺したいとかいう感情はもってるし、
あとはそれを実行できる環境が
来るか来ないかだけの話で、
殺人者と我々には、なんのへだたりもないのだと。

なるほどなーと思う。

最初はちょっと理屈がすぎないかい?
と思ったけど、殺人の動機に
これみよがしに虐待だなんだと騒ぐ
話には確かに食傷気味になってる。
そこから考えると、こういう京極の視点は、
簡単にくくらずにいる立場にいる感じで
なかなか考えさせられる。

……

今読み終わったのだが、
心臓はまだ不安定だし、物語酔いのような
状態になってしまった。

なんたる悩ましい世界を顕現させるのだ
京極夏彦という男は!

後半のクライマックス。
黒衣の陰陽師京極と、
白衣の天才科学者との対決。
そこで読者はなんとも恐ろしい
魍魎という感覚に震撼させられる。

魍魎とは境界、そして人として
行ってはならない向こう側だ。

魍魎にあてられて、人は
自らの闇にとりこまれ、
向こう側へと渡ってしまう。

常人では誘われたら抗えないほどの
引力で。
(陰陽師の京極だけは平気だったけど。
あと木場も大丈夫か)

すべてが紐解かれると、
最初の1ページからの幻想的なシーンが
どーんと魍魎の姿をなして胸の中にあふれてくる。
そこで震える。

この小説こそ魍魎そのものだ。
あけてはいかん、魍魎の匣。
なんという引力!
思いっきり、引き込まれました。

追記:
読了後、魍魎にふれて
どっと疲れたことを書き忘れた。
揺さぶられすぎて、疲れたのだ。

そう、まるで関口くん(登場人物)になった気分。
関口くんだけが、たしか語りが一人称だからかな。
どうしたって感情移入してしまう仕掛けかも。

それから頭の中に浮かんでくるセリフが
昭和戦後のちょっとふるめかしい言葉使いに
なってしまった。尾をひく作品だ。

どうしたって君、そういうことになるのじゃないか?

それから構成の話も。
まわりくどさの文学といったけれど
それはペダンティックなキャラの語り口のうまさと
構成のうまさ両方のことをさしているのさ。

小説内に小説をのせてるメタな作品なんだけど、
これがアッ!という、うまいところで、
ガツンときいてくる。

でも、この辺はこの小説の肝にかかわるので
これ以上は書かないでおく。

ただ、これだけは言っておいてもいいかな(汗

読み終わったあと、

「ほう」

としか言えない生首の存在が、
妙にリアルに、胸の奥に鮮明に
響いてくるのであるよ…。
いやはや、魍魎を実体験させられた日には
降参するしかないでしょ。


この感想へのコメント

1.はな (2007/11/28)
カーシーさん、初めまして!いやぁ、感想読ませていただきました。こんなに上手に文章を書けるのって素晴らしい、うらやましい!私、京極堂シリーズは鉄鼠の檻までしか読んでいないんですが、これがいっちばん面白かった。ぶ厚さにびびらずに読んでよかったと心底思いました。なんか、現実的でもありますよね。また遊びに来ます♪
2.カーシー (2007/11/28)
>はなさん
初めまして! いやぁ、こんな長い感想でも
読んでくださる方がいて嬉しいです(^^♪
京極本は文庫で出てるものはほとんど
もっているのに、実はもったいなくて、
あと絡新婦の理ぐらいしか読んでないんですよ(汗
いずれ京極月間作って読みますよー。

いつでも歓迎いたします。更新遅いですが、
気が向いたときにでもパラリしてにきて
くださいませm(_ _)m
 

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 7

罪と罰 (下巻) (新潮文庫)

著者 : ドストエフスキー,工藤 精一郎

出版社:新潮社

発売日:1987-06

評価 :

完了日 : 1999年06月14日

これは忘れられない作品になりそうだ!

------
以下、過去の感想ノート(当時手書き)から書き写す。

話の内容をずらずら説明すると、膨大になってしまうので、
もし、思い出したかったら、解説を読むべし。
だいたいすべて書いてある。
ラスコーリニコフが殺人をおかし、自首するまでの
物語が。

友人は、ダメだこの本って言ってたけど、僕は
さすが古典、すげぇ!と思った。
まぁ、僕も「貧しい人々」で何度も挫折していまだに
読めてないからどうかなとは思ってたけど、
これが意外とグイグイ読めちゃう!
(確かにつらいとこもある)

友人は、主人公のラスコーリニコフが好きになれん!
って言ってたけど、僕は感情移入できた(やばい?)
そりゃ、太宰の人間失格まではいかなかったけどさ。
あの時は、恥ずかしながら、「すげぇ、この本の中に
オレがいる!」なんて思っちゃったもんね。
「罪罰」もそれに近いものがあった。

JOJOに出てくるDIO(ディオ)みたいで、
こいつがイカすんだ。
じめじめして陰気な奴だけどさ、すっげー思想もってんの。
人間は凡人と非凡人とにわかれていて、
非凡人は、世俗の法に、なんら抵触しないから
いつでも線を踏み越えられる、つまり、
人殺し可、みたいな。

ま、結局、非凡人になりきれず、
改心するんだけどね。
それにしても推理小説みたいだったな。
コロンボの原型ってのは嘘じゃないんじゃない?
倒叙型だっけ? 犯人ばらしておいて
それがどうあばかれるかを見せる奴?
あれだよね。

一点だけ文句があるとすると、名前が
わかりにくかった。
同一人物名なのに、呼び方かわってたりして
混乱するときがあったんだよね。
まぁ読んでればそのうちわかるから、
前のページひっくり返してでも挑戦する価値あるよ。

恋愛もあるし、当時の風俗小説とも言えるし、
宗教もあるし、いろいろだ。
とにかく人間が面白い! 描写もこまかいし
うまいのだ。

ドキドキするのは、やっぱりポリフィーリイとの
対決かな?
それとも、ドーニャがスヴィドリガイロフに
閉じ込められたところかな?

あ、おいらはラズミーヒンが好きだな。
これはドストエフスキーの兄がモデル?

ソーニャはかわいそうな女だったけど、
最後はソーニャの勝利だったのねん。
信仰の勝利といってもいいかな。

ソーニャのけなげな一途な思いが、
硬い硬い岩のようなラスコーリニコフの心を
溶岩のようにとかしてしまった。
それまでにすごい年月がたってるけど…。

結論! 罪と罰は、人間復活の物語だ!


-------------

というようなことを書いてました。

罪と罰は、ドストエフスキーの問題提起だった?
という話をどこかで耳にした気がします。
彼は4年間とばっちりかなにかで、刑務所に入って、
1回、死刑宣告までされてシベリアにいってるらしいのね。

「本人が、自分は正しいと思ってる行為(犯罪)を
誰がどういう尺度で裁くのか? 裁けるものなのか?」

というか、これに答えはあるのかどうか、
それを小説の形式で表現してみるとこうなった、とか。

罪と罰の中では、ラスコは金に汚いばあさんを殺して
たしか、金も奪った?
これは、彼にとっては正義なのだ。
みんなに迷惑をかけてるばあさんを殺して、
知性の高い自分がそれを有益(学費とか)に使う。
いったい何が悪い?と。

これを読むと、今では誰もがオ○ムのサリン事件を
想像するんじゃないかな。
オ○ムのやったことはあの人たちの中では
正当化されていたかもしれないものね。

だが、人が人を殺していいという時点で、
一番はずしちゃいけない部分から外れてるのでは?
大前提として、すべからく生命は尊いものだ。
生命を大事にしない時点で、そこに正義はないぜよ。
僕はそう思う。

ともあれ、そういう高尚なテーマが含まれているから
普遍的に読み継がれているのもあるけど、
実際おもしろいエンターテーメントな部分もあるから
やっぱりこうやって語り継がれていくんじゃないかなぁ。
たまには古典の深さと楽しさもいいものですぞ!


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