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 81

悪人

著者 : 吉田 修一

出版社:朝日新聞社

発売日:2007-04-06

評価 :

完了日 : 2008年02月24日

悪人は誰だろう。ソープで弁当を食べるときの社会の底辺で生きるふたりの幸せな様子。使われなくなった灯台に潜んで、ひとのにおいをはじめて感じた「人殺し」。悪人は人間の尊厳を踏みにじり、高価な健康食品を売りつけて、脅迫する。弱者を痛めつけて生き延びようとする特権階級への怒りがこの作品を生み出したのではなかろうか。


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 16

夕子ちゃんの近道

著者 : 長嶋 有

出版社:新潮社

発売日:2006-04-27

評価 :

完了日 : 2007年07月13日

フラココは俳句の季語でぶらんこのこと。ぶらぶらしていて、安定しないぶらんこ。フラココ屋周辺の人々も、不安定な生き方をしている。「寂しいんだよ」と呟く大家さん。そのなかで、夕子ちゃんだけが、立ちふさがる塀をも乗り越えて近道を行く。新しい生き方を求めるように、先生の子を懐胎。不安定な生きかたになるが、先生も仕事を捨てて結婚する。このふたりだけが新しい道を探る。パリで全員集合するけれど、すぐに散りじりに。新しい私小説かな。


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 37

ひとり日和

著者 : 青山 七恵

出版社:河出書房新社

発売日:2007-02-16

評価 :

完了日 : 2007年02月23日

いつもは選評で、作品の評価はなく、分かり難い独自の文学観だけの、石原慎太郎が珍しく、”都会のsolitude”が書けている、などと囃すから何ごとかと、読んでみました。これを褒めるのなら、今までにだっていい作品がたくさんありましたよ。村上竜さんに乗って、記者会見にまで出たのは、選挙を意識した、と勘ぐりました。それはともかく、ほのぼのした乙女心が書けている、よい作品です。芥川賞を受けてもすぐに潰れる新人が多いけど、そうならないような次作を待ちたいところです。真価はそれから。


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