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ya_kenさんの読書ノート

旅に持っていきたい本
旅がテーマなものだけでなく、なんとなく旅に持って行きたくなるような本を選びます。直感勝負だから、具体的な理由など無いことも。
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海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

著者 : 村上 春樹

出版社:新潮社

発売日:2005-02-28

評価 :

完了日 : 2007年10月01日

http://3cornered-books.blogspot.com/2007/10/blog-post.html

村上春樹氏の長編作品。
はっきり言って、読み進める途中途中でゾクッとした。不条理なストーリー、現実的な必然性の無い登場人物の行動、SFらしさを感じさせる謎。このような要素はあまり好きではないのだが、この作品では逆に凄く良い作用をしているように感じた。

一見エンターテイメント小説的な雰囲気や推理小説的な展開を思わせるが、これはあくまで文学小説だと思う。最初から最後まで文学臭さを感じる。それがたまらなく良い。なぜそういう匂いを発するのか考えると、日本の古典小説が組み込まれていたり、神話的要素が織り込まれていたりして、この手の物語にある構造や展開を飲み込んでいるからだと思う。そう、まさに『物語』という一面を持っている。

そして、えらく文学的に感じるもう一つの要素は――村上春樹氏の他の作品もそうだったと記憶しているが――登場人物がみんな強い哲学や思想をもっていることだ。俺の知る限りこのような類の作品を書く代表的な作家はロシアのドストエフスキーかな、と思う。しかしこの『海辺のカフカ』も負けず劣らず哲学家揃いの作品だ。そして、ストーリーが進むにしたがって、お互いの思想がお互いを高めあい、物語全体で一つの哲学の完成形を目指しているように見える。

ストーリーの前中半では小さな、少しづつ色合いの違う思想という名の蛇が体のヌメりを光らせながら交互に絡み合う様相を見せる。それが後半に行くと絡み合った蛇が実は大蛇を形作っていることに気付く。そこに来て初めてこの作品の偉大さを実感するのだ。

作者曰く、最初にプロット等を作らずに書き進めがら考えたらしい。恐ろしい話だ。


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 33

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

著者 : 村上 春樹

出版社:新潮社

発売日:2005-02-28

評価 :

完了日 : 2007年10月01日

海辺のカフカ(上)で感想を書きました。


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