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かえるさんの読書ノート

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 4

不倫(レンタル) (角川文庫)

著者 : 姫野 カオルコ

出版社:角川書店

発売日:2001-02

評価 :

完了日 : 2008年12月06日

姫野氏の名著(奇書とも言う)「ひと呼んで、ミツコ」にはまった人は、絶対に読むべき1冊。処女で30代の主人公・力石理気子は、官能小説家。その設定も面白いのだが、主人公の外見に関する情報を小出しにするその手法に脱帽。詳しくは読んでください。セックスしてくれる男をひたすら求める男っぽい理気子と、その相手となる男性のナルシシズム全快の会話に、抱腹絶倒。姫野カオルコは天才です。


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 2

ハルカ・エイティ (文春文庫)

著者 : 姫野 カオルコ

出版社:文藝春秋

発売日:2008-10-10

評価 :

完了日 : 2008年12月06日

魅力的な「ハルカさん」80歳の、平凡な一代記である。姫野さんの叔母さんがモデルというが、こんな素敵な佇まいの人が実在するなんて。それはちょっと羨ましい。見合い結婚をし、戦争を経て、だんなの浮気や自分の浮気などもありながら、「ほんとにいいだんなさんとめぐり合えた」、としみじみ思える80歳というのは、幸せだ。こんなふうに歳を重ねられたら。と少し元気が出る作品。


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 20

ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

著者 : 姫野 カオルコ

出版社:角川書店

発売日:2007-02

評価 :

完了日 : 2008年12月06日

小学校高学年くらいから、一部の女子は急速に大人っぽくなる。外見はそのうち追いつくが、この時期できた内面の差というものはその人の本質的な、核のようなもので、なかなか伸ばそうと思って伸びるものではない。早熟、という言葉一つでは片付けられない知性について、持つものと持たざるものの差とはどういうものなのか、言葉にするのは難しい。この作品では、小学2年から女子たちの性格を描写することで、その知性の差というものが育つ過程を見ることが出来る。姫野さんの観察眼と表現力には脱帽する。そして、許されざる恋の描写も素晴らしい。恋愛小説というのは、たいてい恋人たちの会話の積み重ねである。しかし、ここに出てくる二人には、会話はそれほど多く出てこない。あるのは、むさぼるような熱情だ。そのような季節を通り過ぎてしまったことを悔やみはしないが、羨ましく振り返る年齢になったのだということに我ながら驚いた。読み終わるのが惜しい作品であった。


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 25

美女と竹林

著者 : 森見登美彦

出版社:光文社

発売日:2008-08-21

評価 :

完了日 : 2008年11月21日

もりみーのエッセイ、どんな感じだろうと思って読み始めて、小説との境界線の無さ加減に身もだえしながら喜んだ。ファンのよろこぶツボを知っているな、さすがプロ。竹林をこんなに身近に感じさせてくれて、ありがとう。


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 1

忘れられた明治の探険家 渡辺哲信

著者 : 白須 浄真

出版社:中央公論社

発売日:1992-12

評価 :

完了日 : 2008年11月21日

大谷探検隊のひとり、渡辺哲信についての研究書。
大谷探検隊というと大谷光瑞ばかりが注目されるが、もちろん他にもメンバーがいたのである。渡辺哲信もその1人。昭和初期の日本で、いまのように携帯や交通手段もないなかで、自らの交渉力や忍耐力をもって中央アジアを探検した人たちがいた…この事実をもっと多くの日本人は知ったほうが良いと思う。渡辺哲信という人間に注目し、数少ない資料から渡辺の歩んだ道のりを解き明かしていった著者の地道な作業に、心から感服する。偉業をなして帰国したにもかかわらず、戦争のため世間に注目されなかった彼らの心中を察すると、とても悲しくなる。晩年は静かに人生を全うしたようだ。ドラマティックな渡辺の人生、そして当時の日本や中央アジアの生活について思いを馳せることは、つかの間のスリルと冒険を私に与えてくれた。入手困難だが、ぜひ多くの人に読んで欲しい。


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 1

パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)

著者 : 米原 万里

出版社:筑摩書房

発売日:2008-04-09

評価 :

完了日 : 2008年11月21日

最高でした。「パンツの~」はパンツとふんどしの起源を、言語や文化背景、そして貴重な文献や証言などから解き明かす、壮大なエッセイ。学術の香りすら漂ってくるこのエッセイ、米原さんのその熱意には打たれるものがあります(だってパンツとふんどしだよ?)。パンツと関わりの深いトイレについての考察などもあり、興味深い。本書を読んで、モスクワの空港の、あの世にもおぞましいトイレの汚れ具合の謎がとけた。いや、とけちゃいないが、腑に落ちた。

そして、募集してるわけでもないのに、ラーゲリでのパンツ情報(超貴重)がどんどん集まってくるという不思議。みんなパンツ周りの話には、いつまでたっても夢中なのかしら。


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 8

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

著者 : カズオ・イシグロ

出版社:早川書房

発売日:2008-08-22

評価 :

完了日 : 2008年11月21日

話が進むに従い、情報が肉付けされていく感覚を逆手に取ったミステリアスな作品。最初の「?」が少しずつ解きほぐされていくのには、少しの忍耐が必要だ。しかし読み進めていくうちに、少しずつ皮が剥がされていく快感を得て、次第に没頭する。吸引力のある展開だ。今までに読んだことのない読者体感がとても新鮮だった。


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 2

目からハム シモネッタのイタリア人間喜劇

著者 : 田丸 公美子

出版社:朝日新聞出版

発売日:2008-09-05

評価 :

完了日 : 2008年11月21日

「目からうろこ」をイタリア語では「目からハム」と言うのだそうな。

そしてその「目からハム」という書名のエッセイが9月に出版された。著者はイタリア語通訳でシモネッタ(米原万里さんのファンにはお馴染み)の田丸公美子さん。三冊目の今作は、イタリア恋愛(下ネタ)話よりも、かなり言語論に寄っている。

ひとまず「誤訳」の章から読み始めたら止まらない!楽しい誤訳の数々に笑いがおさえきれず、弟から奪ったペヤングソース焼きそばを吹き出しながら、深夜にも関わらず声をあげて笑ってしまった。いやはや、抱腹絶倒とはこのことだな。

あの有名な「イタリア最高級の三流ホテル」(三ツ星ホテルの間違い)のウェブサイトにおける、もはや伝説級の誤訳オンパレードにも触れられていて嬉しい(すでに閉鎖。日本からの異常なアクセス数で、誤訳に気がついたとか)。他にも、田丸さんが通訳時に見聞きした最高に面白いエピソードが次々繰り広げられていく。

さすが一級の通訳者、語彙が恐ろしく豊富なので文章の表現は自由自在、そしてユーモアも(淡々としていて)抜群にうまい!さらに記憶力に優れているため、再現が臨場感溢れている。

語学に関心ある方もない方も、買って損はありません。異文化って本当に面白いなあ!


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1.のほほん堂 (2008/11/21)
こんにちは。米原万里さんのファンでした。
田丸さんの本も面白そうですね。ぜひ読んでみたいと思います (^^)
 

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 9

荒地の恋

著者 : ねじめ 正一

出版社:文藝春秋

発売日:2007-09-26

評価 :

完了日 : 2008年11月02日

詩人・北村太郎が老年に差し掛かってから踏み込んだ、恋路を描く。北村の年齢になって、家族も友人も財産も放り出して、これほど本気の恋を全身全霊でできるだろうか、と考える。今すらしていないことに愕然となる。無性に、恋をしたくなる作品である。


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 2

ヨコモレ通信 (文春文庫PLUS)

著者 : 辛酸 なめ子

出版社:文藝春秋

発売日:2008-05-09

評価 :

完了日 : 2008年05月28日

週刊文春で人気の連載を文庫化。文春の連載も毎号読んでいるが、まとめて読んだ方がより面白いように感じる。それにしても、よくもまあこれだけの切り口で、真面目なイベントや人たちを意地悪く(笑)論じたもんだ。物事に対する新たな視点を与えてくれる辛酸なめ子には、地道に堅実に活躍し続けて欲しい。


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 2

ヴォーグで見たヴォーグ (文春文庫)

著者 : グレース ミラベラ

出版社:文藝春秋

発売日:1997-03

評価 :

完了日 : 2008年05月13日

『ヴォーグ』の部数を飛躍的に伸ばした名物編集長による自伝。『プラダを着た悪魔』を買おうと思っていたら引っかかってきて、読んでみたらこれがえらい面白かった。これを読むと、アメリカの雑誌業界(特にファッション誌)というのは、日本の何周も何周も先に行っているとよくわかる。

雑誌の命綱であるタイアップページというものがどうやって生まれたのか。マーケティング云々の前に、編集者とデザイナーとの関係から少しずつ「タイアップ」という考えが定着し、ビジネスとなったということ。今では珍しくないが、編集と広告の間での「編集方針」をめぐっての争いの歴史。特にタバコ広告を掲載するか否かをめぐっての攻防戦は、スリリングだった。というのも、日本では考えられないが、アメリカでは新聞・雑誌を含むメディアの一大グループが、タバコ会社の傘下におかれていたりするらしい(不勉強で知らなかったが)。スポンサーである会社を批判することはできない。となると、編集側は泣く泣く記事を取り下げることになる。・・・などなど。編集長の座を巡る熾烈な争いや引き抜き合戦も、いかにもアメリカらしくて興味深かった。

ファッション誌の変遷、女性とファッションの関わりの変化、ライフスタイル誌の出現を、著者の編集人生に絡めてたどることができるのも貴重な資料となった。何より、雑誌というメディアの可能性を信じ、心から愛し、情熱をもって仕事をしたミラベラという編集者(=著者の存在に、勇気付けられる。

雑誌、特にファッション誌に感心のある人、または関わっている人は必読の書である。


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 7

らも―中島らもとの三十五年

著者 : 中島 美代子

出版社:集英社

発売日:2007-07-26

評価 :

完了日 : 2008年05月10日

中島らもの妻が、らもさんと出会ってから彼を看取るまでの35年間を書き綴ったもの。全編に渡り、淡々とした語り口調ななか、わかぎゑふとらもさんの関係についての記述は生々しく迫るものがあった。現役で活動するわかぎさんにとってはキツイ部分もあるのだろうが、それは家族にとっても同じであろう。中島らもという人間と関わった人々の、定めなのだな。

らもさんが芝居に身を捧げ、自宅に帰らなかった時期の、妻の寂しさ。劇団と袂を分かってから亡くなるまでの、穏やかな夫婦の時間。この本には、らもさん本人には決して描くことのできなかったであろう、妻の気持ちの本当の部分が、描かれている。普通では考えられないような壮絶な夫婦生活であったけれど、らもさんは最後まで妻や家族を信頼し、愛し、そして妻は最後までらもさんを見捨てなかった。らもさん、若くして亡くなったけど、素敵な晩年だったんじゃないかなあと、改めて思わされる一冊だった。


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 3

南の島のティオ (文春文庫)

著者 : 池澤 夏樹

出版社:文藝春秋

発売日:1996-08

評価 :

完了日 : 2008年05月01日

架空の南の島に住むティオという少年と、その少年のまわりで起こる不思議な出来事。現実と非現実の絶妙な匙加減が素晴らしく、久々に童心に帰って物語を楽しむことが出来た。スピリチュアルを否定する一方で、信じたいときもある・・・。そんな大人の心をくすぐる物語だ。また、ティオという少年の魅力的なこと。子どもの頃に読んでいたら、夢中になったに違いない。


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 54

イン・ザ・プール

著者 : 奥田 英朗

出版社:文藝春秋

発売日:2002-05

評価 :

完了日 : 2008年04月03日

松尾スズキ主演の映画を先に見て、原作を読んだ。
怪しげな精神科医・伊良部を、映画では松尾が好演(怪演)している。正直、映画は松尾スズキの演技以外はあまり見るところがない。しかし、原作は言葉のセンスが秀逸。精神科医・伊良部のもとには、ちょっと変わった症状をもった患者が送り込まれる。恒常的に勃起状態が続く患者、プールに入れないと不安状態に陥る患者、外出後に家の電気やガスを消したか気になってとうとう外出ができなくなる患者――。その過剰な不安に陥る患者に対し、ふざけているとしか思えない対応をする伊良部とのやり取りが描かれる。果たして患者は救われるのか?

会話に散りばめられる独特のギャグセンスにはまると、面白さの部分が際立って見えるが、過剰な症状や治療法の裏側に、哲学的なものを感じさせられる(土屋賢二的?)。ただただ“面白い”だけでない、奥の深い作品だ。


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 2

あなたのために―いのちを支えるスープ

著者 : 辰巳 芳子

出版社:文化出版局

発売日:2002-08

評価 :

完了日 : 2008年03月21日

スープのレシピ集。であるが、この版型で、この表紙の分厚さでは、調理をしながらめくるものではないな。ということは、レシピ集と捉えるのは間違っているのだろう。スープ哲学を学ぶ本、であろうか。写真も装丁も『ミセス』っぽくて素敵だが、私には必要ない本だと思った。


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 2

叱り叱られ

著者 : 山口隆(サンボマスター)

出版社:幻冬舎

発売日:2008-02-07

評価 :

完了日 : 2008年03月21日

山口隆という人の言葉が注目されているのは、知っていた。ライブでのMCも実際に聞いたことがある。でも、彼の言葉はちょっと感傷的に過ぎるような気がして、敬遠していた。

この本を手に取ったときも、実は半信半疑だった。

対談相手は、山下達郎、大瀧詠一、岡林信康、ムッシュかまやつ、佐野元春、奥田民生。こんな大物相手に、どんな話をしているというんだ、と。

しかし読み始めたら、夢中で貪り読んでいました。彼は名インタビュアーです。特に山下達郎、大瀧詠一、岡林信康、ムッシュかまやつとの対話など、大御所相手にかなり失礼な物言いもしているんだけど、本気で切り込んでいるんですよね。媚びへつらいというものが、ない。気持ちいいくらい、同世代の気持ちを代弁してくれている。だからこそ、相手も心を開くんでしょう。山下達郎、大瀧詠一との対談など、奇跡のようですよ。野暮な表現なんだけど、音楽への愛、向かい合っているアーティストへの尊敬の念、そんなものがもろに響いてきて、泣けて仕方がありませんでした。

騙されたと思って、読んでみてください。
音楽好きなら、胸に響く何かを得られるはずです。


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 3

買物71番勝負 (中公文庫)

著者 : 平松 洋子

出版社:中央公論新社

発売日:2007-04

評価 :

完了日 : 2008年03月21日

婦人公論での連載をまとめたもの。

読んでいるうちに、どんどん付箋が増えてしまって困ってしまいました。平松さんの驚きや喜びを、私もいつか味わってみたい!と思わせられます。まだまだ物の本当の良さを知るには、経験が足りてない気もしますが…。

数々の失敗のうえに、本書に載っているような物たちとの出会いがある。そういう意味でも、「勝負」というタイトルは、なるほど、と思いました。

読むと前向きになれる本です。


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 1

由布院の小さな奇跡 (新潮新書)

著者 : 木谷 文弘

出版社:新潮社

発売日:2004-11

評価 :

完了日 : 2008年03月21日

由布院という小さな田舎町が、いかにして今のような一大人気観光地になったのか。これを読めば、由布院の町作りについてひと通りの知識を得ることができる。

実際に由布院を訪れてみると、町の人たちの意識の高さをとても感じます。食材や食器、そして宿のもてなしなど、すべてにおいて質が高い、というのは大変な努力がなければ実現不可能(目抜き通りをちょっと歩いただけじゃ分からないので、ぜひ宿泊をお薦めする)。その努力を知らなくても(いや、知らないほうが)由布院を楽しむことはできるので、こういう裏舞台の話は、旅から帰ってから読んだ方がよいのかもしれない。


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 4

ラブホテル進化論 (文春新書)

著者 : 金 益見

出版社:文藝春秋

発売日:2008-02

評価 :

完了日 : 2008年03月21日

女子大生(大学院生)がラブホテルについて書いてる!ってことで注目されてますが、かなり本気の論文です。あまり期待せずに買いましたが、彼女の研究序章としては面白く読みました。これから様々な切り口から、もっと深いところまで語って欲しいところ。

本書では、ラブホテル経営者に話を聞いているのが貴重。ラブホテルが、どのような理由で、かような変遷をたどって来たのか。へえー、と驚きますよ。


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 2

うみのさかな&宝船蓬莱の幕の内弁当 (角川文庫)

著者 : うみのさかな,宝船蓬莱

出版社:角川書店

発売日:1993-08

評価 :

完了日 : 2008年03月14日

著者の「うみのさかな」「宝船蓬莱」の正体は、さくらももこと宮永正隆。月刊カドカワで2人が連載していた伝説的なエッセイ(?)である。

この連載では、誰もが興味をもちながら、誰も調べない(まあ、調べる必要がないからなのだが)様々な事柄に体当たりで迫るという企画。

日ペンの美子ちゃんの秘密から、ロータスクーポン、JAROの存在意義について取材を重ね、さらにはなんと浮浪者体験までやってのける彼ら。その下らなさ加減は、面白すぎて呆れるほどだ。これも世紀の奇書と呼べよう。

実はこの連載、さすが見城さん在りし頃の月カドだなと感心する。原稿ではお世話になった取材先がいじり倒されるわけだが、当然ゲラチェックで訂正要求が入ったりするのだ。それを一切受け付けず、あるがまま、感じたままをレポートしてくれる。とても貴重な存在だ。

もう15年以上前の連載になるが、決して古さを感じない。雑誌稼業をやっている身としては、もうジェラシー感じまくりである。

最近の一押し本だ。


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