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ぎんこさんの読書ノート

2005年読んだ本
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フェッセンデンの宇宙 (全集・シリーズ奇想コレクション)

著者 : エドモンド・ハミルトン

出版社:河出書房新社

発売日:2004-04-15

評価 :

完了日 : 2005年02月13日

 ハミルトンといえば、やはり代表作といえるのが「キャプテン・フューチャー」。本は読んだことありませんが、昔NHKでアニメーションも放送されている (古い話題で申し訳ない)。だが、実は短編の名手という一面も持った作家ということは、日本では古くから知られていたそうだ。表題作の「フェッセンデンの宇宙」はハミルトンの短編の中で最も有名な作品といえる。私も何かのアンソロジーで読んだことがあると思う(どの本だったのかは失念)。マッドサイエンティストが作ったミニチュア宇宙の話だが、今でいうと「世にも奇妙な物語」のような、SFともホラーともとれるような筋がとても面白い。
 
 「向こうはどんなところだい?」は、火星探査から還ってきた宇宙飛行士は、実は過酷な事故を体験しており、その真実を故郷や仲間の家族に伝えられない悲劇を描いた作品。原型となる作品が書かれたのは1933年というが、その頃はまだ宇宙開発もない時代、そんな頃にこんな暗い作品を書いたということに驚愕。主人公の苦しみは戦争から帰ってきた帰還兵の苦しみにも似ているかもしれない。
 
 「追放者」は「フェッセンデンの宇宙」と対になる作品。仲間同士の内輪話からなるショートショートで、足下がぐらつくような、背筋が寒くなるお話。「翼を持つ男」「夢見る者の世界」は、他の作品にも見られた「他人から理解されない孤独な男」を前面に押し出した切ない物語。ハミルトンのプロフィールを見ると、自身の経験からなのではないかと思ってしまう。(2005.2.13)


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