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ぎんこさんの読書ノート

2002年読んだ本
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 4

平成お徒歩日記 (新潮文庫)

著者 : 宮部 みゆき

出版社:新潮社

発売日:2000-12

評価 :

完了日 : 2002年01月01日

 この「お徒歩」は「おかち」と読みます。題名のとおり、徒歩で歴史の名所に出かけてみる、という人気作家なのに体を張った(?)エッセーです(といっても、観光したりグルメしたりもしていますが)。遠山の金さんとか、大岡越前とか、「江戸ばらい」「島ながし」「市中引廻しの上 獄門」しか刑罰の種類がない気がしますが、じゃあ「市中引廻し」ってどこからどこまでなのよ?と、そのコースを歩いてみたり「赤穂浪士があだ討ちの後、泉岳寺まで歩いた道」を歩いてみたり。歴史好きならちょっと楽しそうです。
 
 「島流し」の定番、八丈島ではミヤベさん、「黄八丈」という着物の反物買ってました。悩みに悩んで買ったみたいですが(ベストセラー作家なのに…)あまりの嬉しさに踊ってました。着物は大好きなんですって。なんだかカワイイ。やっぱ女性はキレイなものが好きなんです。
 
 私がすごいなぁ、と思ったのは、宮部みゆきが小説を書くときに苦労するポイントは「時間と距離感」なんですって。まだ売れない頃には実際に歩いて時間を計ったとか…。そーですよね、小説といえど、そういった細かい下調べが重要なんだ。私は思いつきもしなかった!と感心してしまいました。
 
 そんな創作のエピソードや、時事ネタもちょっと盛り込みつつ楽しく「お徒歩」しています。正直、「あー、おなかいっぱい」とは思わないのですが、(本人がホワッとした人なのでちょっとアクセントに欠けるというか…)メインディッシュというより、あっさり食べたいトコロテンのような感じでツルツルっと読むのがいいかと思いましたよ。(2002)


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パリ左岸のピアノ工房 (新潮クレスト・ブックス)

著者 : T.E. カーハート

出版社:新潮社

発売日:2001-11

評価 :

完了日 : 2002年01月01日

 この本はピアノを巡るノンフィクションですが、まるでファンタジーのような、不思議な本です。
 
 まず、主人公が訪ねるお店からしてファンタジック。パリの学生街カルチェ・ラタンに住む主人公は、近くにピアノの修理屋のような店を発見するのですが、なかなか入れない。声をかけても相手にしてもらえない。どうやら紹介が必要な店だと知り、知人に紹介してもらい、やっと店の主人に会える。そこでピアノの修理をしているリュックという若い職人からピアノを買う事から、この物語は始まるのです。
 
 このリュックは職人気質というか、とってもピアノを愛してるのですよ。主人公はアップライトというコンパクトなピアノを探しているのに、「あんたにピッタリなピアノを見つけたんだ」と、ベビーグランドピアノ(グランドピアノより一回り小さい)を奨めるのです。リュックにとっては、商売も大事ですが、ピアノが大事にされることがなにより大事なんです。
 
 他にも酔っぱらいで住所不定の調律師、ジョスも面白い人物。腕は超一流だけど、アルコール依存症で昼からは仕事が出来ないんですよ〜。それでもみんなで仕事を回してやったりして、そのへんの関係がまた面白い。
  
 作者はこんな愛すべきパリの職人についてだけでなく、幼い頃のピアノの思い出やありとあらゆるピアノについても語ってくれます。ピアノがあったら、ちょっとひきたくなっちゃう事間違いなし!です。(2002)


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