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猫野正さんの読書ノート

読書のための読書
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 1

ブス論 (ちくま文庫)

著者 : 大塚 ひかり

出版社:筑摩書房

発売日:2005-07-07

評価 :

完了日 : 2008年05月18日

ブス論です。古代・・いざなぎ、いざなみの二柱の神々から江戸期までを中心とした(近現代も付録としてあり)ブスの変遷の歴史です。これがもう、面白いのなんのって、非常に面白い。顔かたちの描写からおかめお多福、妖怪まで社会情勢の変化と文化を基底にしてばしばしと語られていきます。オカメと天うずめの命との関係とか源氏物語の斬新さ(ブスを細かく描写&そのブスが源氏に愛されてる!)などなど目から鱗の話が多数。これを読むと古典を読み返したくなりますし、ガングロの文化(今は消滅)についても考えたくなります。知識と思考を気持ちよく刺激してくれる本です。


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 3

オタクはすでに死んでいる (新潮新書)

著者 : 岡田斗司夫

出版社:新潮社

発売日:2008-04-15

評価 :

完了日 : 2008年04月28日

帯に偽りあり「一億総コドモ社会はなぜ生まれたのか」という帯の言葉・・期待させるけど、中身は期待はずれ。岡田氏による「オタク界からの引退宣言」というノが正しい。
岡田氏は感性の人だと思います。その感覚は非常に鋭敏で機を見るに優れ、時代の方向性や矛盾に気づくのにも優れていると思います。
オタクと勤勉な国民性、高度消費社会とを結びつけ、昭和という時代の国民性が大きく変化してしまった。それを語るのにオタクという自分のよく知っている側面から語ろうという問題意識や手法は極めてまっとうで、正しいと思います。
が・・・・・惜しむらくはそれを語るだけの裏付け調査をきちんとしていないことと自分の身の回りのことを感性でだけ語っていることです。これでは、自分語りには成りえても、評論という論にはなりません。良い例が、途中に出てくる東さんや斎藤さんの本に対する批判です。オタクの定義が狭すぎるという批判しているのですが、では、自分の定義はというと提出できていません。あぁだ、こうだと言っていますが定義の放棄です。(もちろん、理由はつけています。)また、批判の中で東京対地方という構図を持ち出してくるのですが(東京と地方の格差については確かに良い着眼点だと思う)それは、地方ではいまだに23歳になったら嫁にいけという云々といういつの時代やねんと突っ込みたくなるような・・岡田さん自身が持つ地方に対する差別意識がにじみ出ているものでした・・あぁ。
SFの拡散との類似という指摘も鋭いです。私も似ていると思います。しかし、それも、自分がどうしてきたかという私語りに終始し、結局、自慢したいんかい・・って感じです。あぁ・・・。

そもそも・・オタクにしろSFにしろ買っては共通の大陸があった。なんてことをおっしゃってますが(しかも意図的にオタクの範囲を広げている・・鉄道やら戦車やら色々な方面の人々をひっくるめてオタクとしてあえて同じように語ろうとしている)かっては、そうした趣味の人々の数が少なかった結果、必然的にお互いに寄り添っていた、あるいは、共通基盤があったわけです。それが今は、爆発的に人が増えて、それぞれが細分化していくのは一種の必然であるわけです。それを、意図的に無視している。また、かっては助け合いや互いの文化を尊重しようとする気風があったとか作り出す気風があったとか・・いや、オタクを商売にし始めたのは岡田さんでしょう・・。いわば、オタクを喰うオタクが岡田さんであったということだと思います。その上でのオタキングだったのではないでしょうか。

自分が商売にしていたオタク市場に新手の論客が現れ、しかも彼らは論理的で優秀。また、感覚的にも「萌え」について行けない。ここらが引退の潮時という発想で書かれた個人的引退宣言・・それを新書にして最後の一稼ぎ・・かってのオタキングとして立派だと思います。では、さようなら。

めったにここまで、熱くならないですし、本のことも悪く言わないのですが・・この本については本気で不快になってしまいました。なら、買わなければいいのに・・・確かに・・・。しかし、岡田さんの感性は本当に鋭いのです。この本で語られていることの多くが、感覚のみに頼るのではなく、論証と思考を突き詰めて考えられていれば・・・惜しい。本当に惜しい。それゆえに、余計に不快ですし腹も立つのです。


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 1

奇想の江戸挿絵 (集英社新書 ビジュアル版 8V) (集英社新書ヴィジュアル版)

著者 : 辻 惟雄

出版社:集英社

発売日:2008-04-17

評価 :

完了日 : 2008年04月25日

表紙絵のインパクトに驚く。読本や黄表紙、その独特なデザイン性や挿絵の見事なことに驚嘆してしまいます。描写の力強さ、表現効果の工夫、構成力・・見事です。そして、それを紹介していく辻さんの筆致も楽しそうです。たくさんの読み本のタイトルが並び、作者名がどんどん出てきますが大丈夫。親切にも読本や黄表紙の説明、時代背景、各作品の粗筋や作者紹介が邪魔にならないように各章の終わりに載せてあります。これを読めば、この時期の読本について概略がつかめます。つまり、この本は挿絵の紹介であると同時に読本世界への格好の案内書になっているのです。優れた本だと思います。
気に入った方はこの方の「奇想の系譜」も是非お読みください。
以下に目次をしめしておきます。観るだけでワクワクしますよ。

■はじめに 江戸後期挿絵の魅力
■第1章 「異界」を描く
■第2章 「生首」を描く
■第3章 「幽霊」を描く
■第4章 「妖怪」を描く
■第5章 「自然現象」を描く
■第6章 「爆発」と「光」を描く
■第7章 デザインとユーモア

目次の装幀にもご注目を・・・。


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 2

国語教科書の思想 (ちくま新書)

著者 : 石原 千秋

出版社:筑摩書房

発売日:2005-10-04

評価 :

完了日 : 2008年04月14日

結果が先に決まっており、その結果にいたるためだけの国語教育・国語教科書は読解力を(最近票何のPISA)育てるものではなく、ましてや、議論の方法を教えるものでもなく、限りなく道徳に近づいていくということを論証した本です。

昔、国語の授業で感じた違和感がこれだったのですね。と、思わず納得。だって、エコロジーは常に正しい。環境破壊は我々→個人の問題・・何故か釈然としなかったことがそうかぁと納得できます。

ただし、これも読解の一つの方法。これが正しいとは限りません。他の読み方、考え方もあるはず。こうした多様性こそが石原さんの望みでしょうし、国語の面白さにも繋がっていくはずです。

国語を覆うテーマ主義・・・政治家の言う「国民」と同じくらいのうさんくささです。


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1.take9296 (2008/04/17)
私も、この本を読んで、目から鱗が落ちる思いがしました。確かに国語の教科書の物語文に出てくる登場人物で、道徳的でない人物はいないですよね。
2.猫野正 (2008/04/17)
感想ありがとうございます。
ある価値観を代表する登場人物や主題に対する批判や反論が封じられていることが「道徳」なのでしょうね。話し合いのふりをした結論の承認というのが・・国語?
 

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 3

謎とき村上春樹 (光文社新書)

著者 : 石原 千秋

出版社:光文社

発売日:2007-12-13

評価 :

完了日 : 2008年04月13日

刺激的。多様な読み方をするための視点と方法論を村上春樹氏の小説を俎上にあげて実践して見せてくれる。
「ホモソーシャル」・「言語論的転回」・「社会学的背景」などの枠組みを武器に5編の春樹作品を読み解いていく。その過程はとてもスリリング。これを読み終わると自分もこれらの方法で、謎解き(読み解き)をしてみたくなる。すぐ使えそうな武器の魅力に満ちあふれている。(それは危険なことだけれど・・・)例えば「床下仙人」(最近読んだので)これを謎解きしてみると、先の読書では見えなかったものが見えてくる。

この石原さんの本は、一つの物語の多様な読みを開いてくれる。当たり前の話だけれど、読書(と感想)に正解なんてものはない。どのような誤読も許される。読者はそれほど自由なのだということを教えてくれる本でもある。

注意!! 誤読の自由はあくまでも、テキストに依存していなければならない。それが、最低のルールだと言うことは言うまでもない。

何が書かれているか という 読書も良いけれど
どう書かれているか や 何が書かれていないか を考えてみる読書も楽しいと思う。


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 7

本の本―書評集1994-2007

著者 : 斎藤 美奈子

出版社:筑摩書房

発売日:2008-03

評価 :

完了日 : 2008年04月06日

斎藤美奈子さんの1994年~2007年までの全書評を集めた本。これは面白い。
本当は今日は、のんびりお昼寝の予定だったのです。
が・・この本を読み始めたので結局、気がつけば夕方、我に返れば夜・・・。

この本は
絶妙な読書案内ともいえるし(私は読みたい本リストが多量に増えました・・。)読んだ本を通しての斎藤さんとの(こっちの勝手な)対話とも言えるし(感想が違ったりすると何で?どう読んだらそうなるとかなるほど鱗ポロリとか)書かれていることから日頃気になっていること、例えば、最近ケータイ小説が気になってしょうがないのですが、これは実は五体不満足とかプラトニックラブとかに通じる手記の系譜・・つまり、告白手記の変形で、メールで流行ったために表に出にくかったのではないか、だとすると、なぜ、実話でないといけないのかがわかりやすくなる・・なんかのヒントが隠れていたり、あるいは単に突っ込んだり・・・(シートンのところで書かれている「野生動物とふれあう機会が少ない云々」はむしろ、日本では動物が話すことに抵抗感がないからではないかとか・・)
とにかく、刺激的で時間がたつのを忘れてしまいます。

欠点は大きいこと。
縦19cm横13.3cm厚みが5cm・・
これを今日は持ち歩いてました・・。


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 2

ホラー小説でめぐる「現代文学論」―高橋敏夫教授の早大講義録 (宝島社新書 250) (宝島社新書)

著者 : 高橋 敏夫

出版社:宝島社

発売日:2007-10-06

評価 :

完了日 : 2008年03月23日

何とも挑発的なタイトルです。ホラー小説に現代文学論・・興味をそそられます。

この中で語られるのは
制御不能性(解決不能性)・田舎という問題(都市と田舎)そして、帝国の誕生(アメリカと日本)明るくて有能な世界は本物なのか?その裏で進壊れとは・・・・

どうです。興味を惹かれるでしょう。
こうした危機意識は、孤立したものではないようです。ここ最近読んだ全くばらばらな本たち「モテたい理由」「合コンの社会学」「なぜケータイ小説は売れるのか」「王様は裸だと言った子供はその後どうなったか」などなども共通した認識に立っているように思います。
この世界がみしみしと音を立ててきしんでいる・・これらの本には、それぞれ違う形ではありますが共通した認識があるようです。

それこそが・・ホラーなのです。

それにしても
この本、なかなか売れなさそうなタイトルでもあります。ホラー小説や現代文学と書いてあると手が出しにくいです。
「ホラーな日本」ぐらいすると手に取る人も増えたでしょうに・・・。


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 1

クトゥルー神話事典 (学研ホラーノベルズ)

著者 :

出版社:学習研究社

発売日:1995-12

評価 :

完了日 : 2008年03月23日

ハナス・ボクの表紙絵も格好いいクトゥルー神話事典の第一版(絵はピックマンのモデルかな)
第三版購入を機に再読。三版との相違を調べるとかなり増補改訂されています。同じ項目でも新たに書き直されているところも随所に見受けられ、決定版を目指しているという第三版の意気込みが伺えます。
文庫だとどうしても挿絵が見にくいので、挿絵などに興味がある向きはこちらを入手するのもよろしいかと・・・高くないですし。


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 1

クトゥルー神話事典 (学研M文庫)

著者 : 東 雅夫

出版社:学習研究社

発売日:2007-01

評価 :

完了日 : 2008年03月17日

クトゥルー神話事典第3版です。(旧版持ってます)
東雅夫さんです。
そして、何よりクトゥルーです。

クトゥルー事典数あれど、内容の濃さと項目の充実度、そして、最新の情報をできるだけ取り入れていく姿勢では、この事典にかなうものはありません。

事典を引きながら、関連項目を追いかけたり、本を引っ張り出してあらためて読みふけったり・・。

夜も更けるわけです・・・。


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 2

なぜケータイ小説は売れるのか (ソフトバンク新書)

著者 : 本田 透

出版社:ソフトバンククリエイティブ

発売日:2008-02-16

評価 :

完了日 : 2008年03月17日

「ケータイ小説(の単行本は)ファンアイテムである」
納得の一言です。ケータイ小説の内容そのものは無料で読めるのになぜあんなに高い(内容からすれば暴利です)ハードカバーが売れるのか・・常々、疑問に思っていたのですが、この一言で目から鱗でした。
そうか、コレクターズグッズと同じなのか。
例えるなら、電王全話録画しているのにDVDBox買うようなものですか。(決して買っていません。)

まずは作者の序文のできがよい。この本に何が書かれていて、その限界まできちんと最初に説明してあります。入門書であること(ケータイ小説の入門書というのも面白いでしょ。)1~2時間で一通りの理解ができるようになっていること。各章の内容などがきちんと説明されています。こういうきちんとした体裁は最近の新書ではなかなかないものなのです。また、ケータイ小説として扱う範囲も実話系素人投稿風ケータイ小説とはっきり区切られています。

後半章の作者の主張にはいささか賛同しかねます。

現代のニヒリズム的状況云々って・・ニヒリズム・・むしろ現代の状況は、相対主義的状況であるがゆえの立ち往生というのが私的認識です。二台の乾し草の山の間で餓死するロバのようなものです。どちらがよいかという判断が、相対的基準によって常に揺らいでいる状況・・不安定ですね。そのため自己を何処かに位置づけるにも、相対的位置づけしかできない。

つまり、「ともだち」や「仲間」の規範(非言語)・・KYです。「物語」もまた、自己の立ち位置・・他と違う自分の「物語」を作り上げるために必要なのだと考えています。

ケータイ小説は、友達の友達の話・・都市伝説のリアリティに近いのでないでしょうか。
それを、説話的と呼ぶのなら、そうかもしれません。(ちょっと、留保)
ケータイ小説が、小説としての体をなしていないのも小説のリアリティにしたがうと生々しさというか素人臭さの持つザラザラ感が失われてしまうからでしょう。逆に言えば、ケータイ小説家はうまくなればケータイ小説は書けなくなるでしょう。
うーーーん、たとえは悪いけれど、AV系で素人ものが一定の需要を確保しているのと似ているのではないでしょうか。

ケータイ小説はまた、読み捨ての週刊誌によくある実話ものと実によく似ています。素人臭さとありそうで決してあり得ないシチュエーション。ご都合主義・・。たどり着くのが「真実の愛」か「愛欲の果て」かの違いだけです。

この単行本化されることのなかった実話ものの世界を女子高生(ないしは女性)向けにアイテム化したものがケータイ小説ではないのかなと今では考えています。

もとより、ケータイの特質としての都市伝説系への親和性やメールでの拡散。匿名性へのなれなども考えています。

さて、作者はPCについても語っていますが
PCで小説が売れなかったのは簡単なことのように思えます。

PCって本を読む道具としては・・・使い物にならない。
本はいつでもどこでも気軽に・・でないとね。
また、本を読むために、本を買うのではなく、まず本を読む道具を何万も出して買わなければならない
E_bookは論外のように思います。

とまぁ・・・いろいろと思考を活性化させてくれる楽しい本でした。


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 3

戦後少女マンガ史 (ちくま文庫)

著者 : 米沢 嘉博

出版社:筑摩書房

発売日:2007-08

評価 :

完了日 : 2007年09月02日

絵と文章との不思議な混交物(アマルガムというと格好いいかも・・言わないけど・・)としての少女マンガ。あのキラキラ絵のルーツが挿絵にあることがこれほど明確に書かれた本は初めてです。しかも、この発見(私にとって)はこの本のほんの最初に過ぎない・・。本当に労作です。少女マンガの黎明期から79年までの少女マンガの大きな流れがこれ一冊で概観できるというのは、並大抵のことではできない。
絵の部分と文章の部分、マンガとしての流れ(コマ割りなど)の部分の相克、また、少女マンガの中の「少女の夢」の変遷などなど、さりげない形で、しかし、考えていく上でのヒントがたくさんちりばめられている。
いやーー、マンガって本当にいいものですね(水野晴夫さん口調)


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 2

こんなにヘンだぞ!『空想科学読本』

著者 : 山本 弘

出版社:太田出版

発売日:2002-04

評価 :

完了日 : 2007年08月21日

山本さんのと学会趣味大爆発。いや、本当に長い時間かけて調べてるのがよく分かります。それにしても、これだけ読者を限定している本も珍しい。だって、柳田さんの本を読んでいて、なおかつ、それへの批判本を読もうという人が対象でしょう。限りなくニッチではないかと・・。
柳田さんの「空想科学読本」実は最初の一冊は持ってます。でも、そのあまりの愛の無さにうんざりして、以後は無視。

空想科学読本って結局
「特撮や映画やアニメなんてこんなにバカバカしいんだよ。お前らはこんな馬鹿馬鹿しいものに喜んでるんだ・・・」という観点から「俺が科学的に馬鹿馬鹿しさの検証をしてやるから学べよ」という姿勢で作られてるんですね。で・・肝心の科学的なところがかなり間違ってるという・・・。

酒屋の馬鹿話・・あのアニメってここヘじゃね・・って感じの話を適当にまとめて本にしたのが「空想科学読本」で、それをものすごく真面目に真剣に徹底的に検証したのが「ここがヘンだぞ!「空想科学読本」」なんだと思います。
山本さん・・・凄い労力でしたね・・。


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 1

キネマ旬砲

著者 : 鷺沢 萠

出版社:角川書店

発売日:2002-03

評価 :

完了日 : 2007年08月20日

鷺沢さんと担当の小山田さんとの掛け合いも楽しい極私的映画語り。似顔絵も良い。
女は根性(クレア・デーンズ)とかー赤鬼さん(トム・ハンクス)とか副題もついていて、読めば納得・・かどうかはわからないけれど、映画を存分に楽しんでる気分が伝わってくる。
私はこれを読んで、またまた、たくさん映画が見たくなりました。


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 4

“狐”が選んだ入門書 (ちくま新書)

著者 : 山村 修

出版社:筑摩書房

発売日:2006-07

評価 :

完了日 : 2007年08月11日

やっと見つけた2冊目の<狐>さんの本。「入門書」を手引き書と入門書に分け、完成された一つの作品として自立している「入門書」を25冊に渡って紹介してくれている本です。特に心惹かれたのは「美術書のインパルス」の項目。名画というものを解放された目で見ること、名画のある場所をみるのではなく絵を見ようとすること等々について書かれた入門者が並んでいます。読みたい・・全部読みたい。

<狐>さんの目で選んだ、「入門書」のギャラリー・・訪れてみる価値はあると思います。

それから、あとがき、「私と<狐>と読書生活と」が秀逸。これだけでも、私はこの本を読んで良かったと感じています。アマチュアが本を楽しむことがここにはしっかり書かれています。


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 4

未来形の読書術 (ちくまプリマー新書)

著者 : 石原 千秋

出版社:筑摩書房

発売日:2007-07

評価 :

完了日 : 2007年08月10日

本を読んでいるとき、私はどこにいるのだろう。これ、以前から疑問に思っていました。物語の中に没入しているときの自分は、物語の中にいるのか外にいるのか・・。
この本は、読書と読者について考える本です。そして、そのための具体的な方法も載ってます。読みを深めることは、一冊の本の中からより多くの楽しみを引き出すことだと思います。たくさん読むことも楽しいけれど、何度も読んで新たな発見をしていくことも楽しいことだなとあらためて感じさせてくれます。そう、ディズニーランドに何度行っても新しい発見があるように・・・。
また、読者とは誤読の権利を持つものなんですね。その人の経験や知識に応じて、どんな読みをしても良い。読書の持つ大きな自由度と深さを感じます。

で・・・巻末に読書案内があるのですが、これを見るとまたまた読みたい本が増えてしまいます。あれも読みたいこれも読みたい。気分的にはカタログ雑誌で欲しいものを眺めてる気分です。そういう気にさせるこの本、ひょっとして名著かも知れません。


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1.sakyu (2007/08/29)
確かにこのサイトをみていても思うことですが、同じ本を読んでいてもその本の捉え方、読み方は千差万別ですね。
私は本の中で生き、傍観者のようにその本の中の出来事を眺めている気分で読書していることが多い気がします。読書と読者の関係・・・何だか面白そうな心惹かれる内容ですね。
2.猫野正 (2007/09/18)
コメントありがとうございます。
本を読んでいるときの私というのは、どう存在しているのか不思議な気がします。特にメタ物語的な本を読んでいると、強く感じます。自分のありようについてや鑑賞の方法などについて考えていく良い材料になる本でした。
 

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 2

本の雑誌風雲録 (角川文庫)

著者 : 目黒 考二

出版社:角川書店

発売日:1998-10

評価 :

完了日 : 2007年08月10日

本の雑誌、目黒さんの1号から40号までの配本戦国帖。私は「本が読めないので、仕事を辞めます」といって、何社も仕事を辞めた目黒さんに大いに共感しました。って、私にはそこまでできないけれど・・。本や本屋さんを大変愛しているのが素直に伝わってきます。そう、本の雑誌の配本というものを通した目黒さんの本や本屋さんや助っ人の皆さんや本を愛する全ての人に向けた愛のメッセージというのが本書の本質ではないでしょうか??

これも古本屋さんで購入・・この日は当たりが多かった。


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 1

響鬼探究

著者 :

出版社:国書刊行会

発売日:2007-07

評価 :

完了日 : 2007年08月10日

不思議な因縁で手に入れた本。経過を記す。

まずは、bk1のニューズで存在を知る。しかし、単にへぇ、こんな本が出たんだ。よくやるなぁ程度の感想であった。

次に某新聞の新刊案内でみる。こんなのも載せるんだという感想を持つ。少し、興味が湧く。

しかし、地方の普段行っているような小さな本屋さんには、まず、入らない類の本。注文してまで手に入れる気は毛頭なかった。

8月に入って、別な本を探しがてら毎日あちこちの本屋を覗く。いや、本を探していなくても毎日覗いてはいるのだが。

8月10日 本屋を覗いても探していた本は見つからず、新刊書(ハードカバー)を眺めていた。何もない。で、DVD見物へ・・。帰り際に何故か再度、新刊書売り場へ。すると、たまたま、一人の客が本を棚に戻しているのが目にとまった。なんとなく、その本を見る・・・。げ、響鬼探求・・。

何故こんな所に一冊だけ?普段はこんな本を一冊入れるような店ではない。でも、ある。

その瞬間、運命を感じたね。私はこの本を買うべきだと。

速攻で購入。

読了・・ここで「響鬼探求」では検索に引っかからない事に気づいた。
でも、検索トラブルコミュニティでかなのさんが教えてくださったので無事に登録。

ありがとう。かなのさん。

えっ、内容・・・。響鬼探求です。結構、中身が濃い。わりと満足してます。五代ゆうさんの書き下ろし短編も入ってるし・・。


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 21

星新一 一〇〇一話をつくった人

著者 : 最相 葉月

出版社:新潮社

発売日:2007-03

評価 :

完了日 : 2007年06月28日

いつから星さんの本を読まなくなっただろうか。あれほど、むさぼるように読んでいたのに・・・。ショートショートという形式を貫き、日本にSFというものを定着させる大きな力となり、そして、ショートショートで生活していけた唯一の作家、星新一。
ショートショートという形式の持つ制作の厳しさ、その形式ゆえの軽さ、長編に比べて軽んじられること、わかりやすさゆえの読者の若年化。これらは、作家としてはどうだったのだろうか。
星さんの会社がらみの苦労も興味深かったけれど、私にとってもっとも面白かったのは日本SF黎明期の物語。勢いと熱気が読んでいる私にも伝わって来るようです。
日本SFって出発点からハードよりではなかったんだなぁ。

この本は星新一さんを描くことによって、一時代を描くことに成功していると思う。

それにしても、多作な作家 星新一さん・・評伝が書かれたことが我がことのように嬉しいです(前縁関係ないんだけれどね)賞には恵まれなかったみたいですものね。

次は「赤川次郎」さんの評伝が読んでみたい。あれだけたくさんの本を出し、ミステリーからSF・ホラー・ファンタジーまで書いているのに、ほとんど書評に取り上げられることのない作家。たくさんの人が読んでいるのに・・・・。


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 19

文学賞メッタ斬り!〈2007年版〉受賞作はありません編

著者 : 大森 望,豊崎 由美

出版社:PARCO出版

発売日:2007-05-10

評価 :

完了日 : 2007年06月26日

3作目ともなるとちょっとマンネリ。権威をお茶ら化して遊んでたのに最近はこっちも「権威」もってきちゃってる感じ(ひょっとしたら不本意?)非常に騒乱的な賑やかな読書本・・各賞本というべきか・・。この本のおかげで、かって存在した文壇ゴシップの賑やかさが戻ってきたのは、文壇の方々も喜ぶべきだと思う。この本がないと芥川賞なんて今や誰も読まんぞ。いや・・少なくとも私は読まないと言うべきか・・。だって、おもしろくないんだもん。
それにしても、たくさんの本が紹介されているのに、読みたいと思う本が何でこんなに少ないんだろう・・。純文学には向かない人なのだなぁ・・私って。ということを実感できる本。


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 3

書評家“狐”の読書遺産 (文春新書)

著者 : 山村 修

出版社:文藝春秋

発売日:2007-01

評価 :

完了日 : 2007年06月23日

静かなる読書日記。「文学賞メッタ斬り」が躁状態の文学案内なら、こちらは「精」なる文学案内。といって、堅苦しい本ばかり紹介してあるわけではなく、マンガや幻想小説なんかもしっかり入ってきてます。無駄のない語り口の良い文章を読みながら、幾多の本について案内されていくことの喜びを味わうことができます。この本を読むと「あぁ、本が読みたい」という気持ちでいっぱいになります。


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1.とうちゃん (2007/08/08)
うむ、かなり期待度が高くなってきました。
2.猫野正 (2007/08/12)
無事に「<狐>が選んだ入門書」を手に入れ、読み終えました。期待通りの本でした。あらためて、感謝です。
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