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猫野正さんの読書ノート

2008 4月の本棚
2008年4月に読んだ本
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 1

届かぬ想い (講談社文庫)

著者 : 蘇部 健一

出版社:講談社

発売日:2008-02-15

評価 :

完了日 : 2008年05月19日

六トンの蘇部さんによるSF長編、しかも、時間もの。
愛する人への届かぬ想いを時間旅行によって・・・。ロマンスです。愛です。梶真や市川さんです。ぐぅぁ、蘇部さんが書くとこうなる、なってしまう。何で話がこっちに転がるのか・・・いやはや、時間SFの傑作?にして問題作です。でも、この方の作品、癖になるんですよね。


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 1

ブス論 (ちくま文庫)

著者 : 大塚 ひかり

出版社:筑摩書房

発売日:2005-07-07

評価 :

完了日 : 2008年05月18日

ブス論です。古代・・いざなぎ、いざなみの二柱の神々から江戸期までを中心とした(近現代も付録としてあり)ブスの変遷の歴史です。これがもう、面白いのなんのって、非常に面白い。顔かたちの描写からおかめお多福、妖怪まで社会情勢の変化と文化を基底にしてばしばしと語られていきます。オカメと天うずめの命との関係とか源氏物語の斬新さ(ブスを細かく描写&そのブスが源氏に愛されてる!)などなど目から鱗の話が多数。これを読むと古典を読み返したくなりますし、ガングロの文化(今は消滅)についても考えたくなります。知識と思考を気持ちよく刺激してくれる本です。


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 14

流れ行く者―守り人短編集 (偕成社ワンダーランド 36) (偕成社ワンダーランド)

著者 : 上橋 菜穂子

出版社:偕成社

発売日:2008-04-15

評価 :

完了日 : 2008年04月30日

守人・旅人シリーズからの初短編集。それぞれ独立しているけれど、通して読むと一本の物語になる。厳しくて美しい物語たちです。今日が休日で良かった。ゆっくりと読めるから・・・・。


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 1

超 怖い物語 黒い本 (竹書房文庫 HO) (竹書房文庫)

著者 : 飯野 文彦

出版社:竹書房

発売日:2007-11-29

評価 :

完了日 : 2008年04月30日

異形コレクションでは何度も拝見していたのですが、期待通りのホラー作品集で、かなり得した気持ちです。黒い本に書かれた物語を読むうちに次第に作者自身が・・・という趣向、そして○○への言及。実話怪談の生々しさ(あれも一つのフィクションなのですが)も良いですが、こうしたきちんと作られた怪談もまた良いものです。


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 3

鬼のすべて (光文社文庫)

著者 : 鯨統一郎

出版社:光文社

発売日:2008-04-10

評価 :

完了日 : 2008年04月30日

事件が起こり探偵(警察はもとより)が登場する。
うち続く凶行、深まる謎。そして、意外な犯人。
とまぁ、ミステリーの定石を踏んではいるのですが・・どうなんでしょう。これって、鬼についてのミステリーではないでしょうか。
気分は世界不思議発見・・・。


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 3

疑似科学入門 (岩波新書)

著者 : 池内 了

出版社:岩波書店

発売日:2008-04

評価 :

完了日 : 2008年04月30日

擬似科学を3種に分けて概略を述べた後、擬似科学にはまり込まない要諦を綴った本。
三種とは
1 主として精神世界に関するもの
 占い・スピリチュアル・超能力などなど
2 科学を援用・乱用・誤用・悪用したもの
 主に商売で扱われる・・何とか水とかマイナスイ オンとか波動とかの類
3 科学的に確立した法則に反しているのにそれが 正しいかのように見せかけているもの
 例としては「水の記憶」「ゲーム脳」など

趣旨は理解できるし努力して書かれているのも読めば分かるのだが・・あんまり読んで面白くはない。ワクワクもしない。主張はまっとうなものだし懐疑精神の必要性は常々私も認めるところなのだけれど、説明が通り一遍すぎる。例えば「水の記憶」を巡る一連の騒ぎだけでも十分すぎるほど面白いのにあまりにもさらっと流しすぎて、読み物としての面白さが足りない。
新書だし啓蒙書だから読み物としての面白さは二の次というのはどうかなと思う。面白さといってもバレエティやワイドショウとは違う面白さが必要と言うことでしょう。読まれない本はそもそも家猛暑として成り立たない。読まれる工夫がもっと欲しいと思います。


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 4

インディゴの夜 (創元推理文庫)

著者 : 加藤 実秋

出版社:東京創元社

発売日:2008-03-11

評価 :

完了日 : 2008年04月28日

ハードボイルド小説。誰が何と言おうとハードボイルド小説。本書の魅力は語り口にあり・・と思う。切れの良い文体、きちんとした服装描写、細かな動きの描写(ヒールを履いてふらつく主人公とそれに突っ込むママさんの会話は笑えました。)こうした描写が生き生きとしているので、多少の荒さは気にもならず・・。妙な男の哀愁(感傷)がないところもいいなぁ。


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 1

マニエリスム芸術論 (ちくま学芸文庫)

著者 : 若桑 みどり

出版社:筑摩書房

発売日:1994-12

評価 :

完了日 : 2008年04月28日

優れた論考を読むと気持ちが豊かになります。面白い!!
読みやすい本とは言えません・・私も多分1/3ぐらいしか理解できていないような気がします。でも、ワクワクします。マニエリスムというあまり知られていないエピックの特徴を丁寧に着実に様々方面から解き明かしていく本書は本を読むという楽しみ(物語を読むのとは違った楽しみ)を存分に味わわせてくれます。それぞれの持ち物の象徴性からネオ・プラトニズム(大丈夫、本書の中に説明があります)時代背景、錬金術などなどから一つの絵画史上の時代としてのマニエリスムに迫っていくこの本は読み応えも読んだ後の満足感もひとしおです。これを読んだ後は・・他の本を読みたくなりますよ。きっと。


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 3

オタクはすでに死んでいる (新潮新書)

著者 : 岡田斗司夫

出版社:新潮社

発売日:2008-04-15

評価 :

完了日 : 2008年04月28日

帯に偽りあり「一億総コドモ社会はなぜ生まれたのか」という帯の言葉・・期待させるけど、中身は期待はずれ。岡田氏による「オタク界からの引退宣言」というノが正しい。
岡田氏は感性の人だと思います。その感覚は非常に鋭敏で機を見るに優れ、時代の方向性や矛盾に気づくのにも優れていると思います。
オタクと勤勉な国民性、高度消費社会とを結びつけ、昭和という時代の国民性が大きく変化してしまった。それを語るのにオタクという自分のよく知っている側面から語ろうという問題意識や手法は極めてまっとうで、正しいと思います。
が・・・・・惜しむらくはそれを語るだけの裏付け調査をきちんとしていないことと自分の身の回りのことを感性でだけ語っていることです。これでは、自分語りには成りえても、評論という論にはなりません。良い例が、途中に出てくる東さんや斎藤さんの本に対する批判です。オタクの定義が狭すぎるという批判しているのですが、では、自分の定義はというと提出できていません。あぁだ、こうだと言っていますが定義の放棄です。(もちろん、理由はつけています。)また、批判の中で東京対地方という構図を持ち出してくるのですが(東京と地方の格差については確かに良い着眼点だと思う)それは、地方ではいまだに23歳になったら嫁にいけという云々といういつの時代やねんと突っ込みたくなるような・・岡田さん自身が持つ地方に対する差別意識がにじみ出ているものでした・・あぁ。
SFの拡散との類似という指摘も鋭いです。私も似ていると思います。しかし、それも、自分がどうしてきたかという私語りに終始し、結局、自慢したいんかい・・って感じです。あぁ・・・。

そもそも・・オタクにしろSFにしろ買っては共通の大陸があった。なんてことをおっしゃってますが(しかも意図的にオタクの範囲を広げている・・鉄道やら戦車やら色々な方面の人々をひっくるめてオタクとしてあえて同じように語ろうとしている)かっては、そうした趣味の人々の数が少なかった結果、必然的にお互いに寄り添っていた、あるいは、共通基盤があったわけです。それが今は、爆発的に人が増えて、それぞれが細分化していくのは一種の必然であるわけです。それを、意図的に無視している。また、かっては助け合いや互いの文化を尊重しようとする気風があったとか作り出す気風があったとか・・いや、オタクを商売にし始めたのは岡田さんでしょう・・。いわば、オタクを喰うオタクが岡田さんであったということだと思います。その上でのオタキングだったのではないでしょうか。

自分が商売にしていたオタク市場に新手の論客が現れ、しかも彼らは論理的で優秀。また、感覚的にも「萌え」について行けない。ここらが引退の潮時という発想で書かれた個人的引退宣言・・それを新書にして最後の一稼ぎ・・かってのオタキングとして立派だと思います。では、さようなら。

めったにここまで、熱くならないですし、本のことも悪く言わないのですが・・この本については本気で不快になってしまいました。なら、買わなければいいのに・・・確かに・・・。しかし、岡田さんの感性は本当に鋭いのです。この本で語られていることの多くが、感覚のみに頼るのではなく、論証と思考を突き詰めて考えられていれば・・・惜しい。本当に惜しい。それゆえに、余計に不快ですし腹も立つのです。


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 2

法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー (角川文庫)

著者 : 法月 綸太郎

出版社:角川書店

発売日:2005-10-25

評価 :

完了日 : 2008年04月28日

本格ってなんなんでしょうね。作者によって巧妙に隠された謎を解いていく一連の物語、ただし、あくまでも書かれた文に依拠することが条件、と定義するとほとんどの小説がこの範疇に入ってしまいます。困りました(いや、別に困らないか・・)犯罪やそれに類する行為、あるいは、作品中に明確に謎が提出されていることという条件をプラスすると本格の定義に近くなるのかも知れません。

とまぁ、こういう本格とはなんだろうと考えてしまうほど、この本の中にはバラエティに富んだ作品が収められています。そして、各章につけられた作者の言葉が素敵な読書案内の役目も果たしています。実に嬉しそうに語られる文章を読むと「あぁ、読んでみたい」としみじみ思います。


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 1

奇想の江戸挿絵 (集英社新書 ビジュアル版 8V) (集英社新書ヴィジュアル版)

著者 : 辻 惟雄

出版社:集英社

発売日:2008-04-17

評価 :

完了日 : 2008年04月25日

表紙絵のインパクトに驚く。読本や黄表紙、その独特なデザイン性や挿絵の見事なことに驚嘆してしまいます。描写の力強さ、表現効果の工夫、構成力・・見事です。そして、それを紹介していく辻さんの筆致も楽しそうです。たくさんの読み本のタイトルが並び、作者名がどんどん出てきますが大丈夫。親切にも読本や黄表紙の説明、時代背景、各作品の粗筋や作者紹介が邪魔にならないように各章の終わりに載せてあります。これを読めば、この時期の読本について概略がつかめます。つまり、この本は挿絵の紹介であると同時に読本世界への格好の案内書になっているのです。優れた本だと思います。
気に入った方はこの方の「奇想の系譜」も是非お読みください。
以下に目次をしめしておきます。観るだけでワクワクしますよ。

■はじめに 江戸後期挿絵の魅力
■第1章 「異界」を描く
■第2章 「生首」を描く
■第3章 「幽霊」を描く
■第4章 「妖怪」を描く
■第5章 「自然現象」を描く
■第6章 「爆発」と「光」を描く
■第7章 デザインとユーモア

目次の装幀にもご注目を・・・。


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 2

家畜人ヤプー (角川文庫 (2981))

著者 : 沼 正三

出版社:角川書店

発売日:1972-11

評価 :

完了日 : 2008年04月14日

「ドグラ・マグラ」「虚無への供物」「家畜人ヤプー」
衝撃的でした。幻冬舎版が出ていたのは知っていたのですが古書店で角川文庫版を見つけて即購入。

この世界の作り方に脱帽です。趣味に合わせてとことん細部を作り込んでいく粘り強さ。「快楽」に対する強靱な意志。凄いなぁ。私にはスカトロやM的な趣味があまりない(多分・・・)のが残念にすら感じます。あれば、もっと、楽しめただろうに・・。

そうそう
O嬢の物語のバタイユ氏の解説が優れていたようにこの文庫のあとがきや解説も優れものです。
著者の言葉(あとがき)、解説小説?曾野綾子さん
一体誰が、この小説の解説に曾野綾子さんを起用しようと考えたのでしょうか・・。


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1.ニティ (2008/04/24)
 猫野正さん、はじめまして。ニティです。先月「家畜人ヤプー」の感想を入れようとしたところ検索できませんとのことで、まんがも出てるのに「そりゃどういうこと?」。でも結果、検索方法がまずかったのかも。ボクのは出帆社刊で、おび、で三島由紀夫が「戦後の日本人が書いた観念小説としては絶頂だろう」と書いています。
2.猫野正 (2008/04/28)
感想ありがとうございます。三島由紀夫さんの解説ですか・・それは是非読んでみたい。観念小説としてとらえているところが三島さんらしくて素敵ですね。角川版の後書きを読むと作者的には実用小説(笑)だったらしいのですが・・。
 

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 2

国語教科書の思想 (ちくま新書)

著者 : 石原 千秋

出版社:筑摩書房

発売日:2005-10-04

評価 :

完了日 : 2008年04月14日

結果が先に決まっており、その結果にいたるためだけの国語教育・国語教科書は読解力を(最近票何のPISA)育てるものではなく、ましてや、議論の方法を教えるものでもなく、限りなく道徳に近づいていくということを論証した本です。

昔、国語の授業で感じた違和感がこれだったのですね。と、思わず納得。だって、エコロジーは常に正しい。環境破壊は我々→個人の問題・・何故か釈然としなかったことがそうかぁと納得できます。

ただし、これも読解の一つの方法。これが正しいとは限りません。他の読み方、考え方もあるはず。こうした多様性こそが石原さんの望みでしょうし、国語の面白さにも繋がっていくはずです。

国語を覆うテーマ主義・・・政治家の言う「国民」と同じくらいのうさんくささです。


この感想へのコメント

1.take9296 (2008/04/17)
私も、この本を読んで、目から鱗が落ちる思いがしました。確かに国語の教科書の物語文に出てくる登場人物で、道徳的でない人物はいないですよね。
2.猫野正 (2008/04/17)
感想ありがとうございます。
ある価値観を代表する登場人物や主題に対する批判や反論が封じられていることが「道徳」なのでしょうね。話し合いのふりをした結論の承認というのが・・国語?
 

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 2

四方を統べる神―ドラル国戦史〈1〉 (ハヤカワ文庫FT)

著者 : デイヴィッド エディングス,リー エディングス

出版社:早川書房

発売日:2007-10-24

評価 :

完了日 : 2008年04月14日

安定感抜群。安心して読めるエピックファンタジー。ベルガリアード物語などの作者による新しい(といっても以前著作に親しんだ私には懐かしい雰囲気の)ファンタジーシリーズ。

一気に読めます。楽しいです。テンポの良さや世界の作りの面白さも健在。この1巻目は序章の序章といったところで、これから先の展開が楽しみです。
詳しくは2巻以降を読んでから・・・・
3巻まで出ているはずなのですが、近くの本屋さんでは未発見です。


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 3

謎とき村上春樹 (光文社新書)

著者 : 石原 千秋

出版社:光文社

発売日:2007-12-13

評価 :

完了日 : 2008年04月13日

刺激的。多様な読み方をするための視点と方法論を村上春樹氏の小説を俎上にあげて実践して見せてくれる。
「ホモソーシャル」・「言語論的転回」・「社会学的背景」などの枠組みを武器に5編の春樹作品を読み解いていく。その過程はとてもスリリング。これを読み終わると自分もこれらの方法で、謎解き(読み解き)をしてみたくなる。すぐ使えそうな武器の魅力に満ちあふれている。(それは危険なことだけれど・・・)例えば「床下仙人」(最近読んだので)これを謎解きしてみると、先の読書では見えなかったものが見えてくる。

この石原さんの本は、一つの物語の多様な読みを開いてくれる。当たり前の話だけれど、読書(と感想)に正解なんてものはない。どのような誤読も許される。読者はそれほど自由なのだということを教えてくれる本でもある。

注意!! 誤読の自由はあくまでも、テキストに依存していなければならない。それが、最低のルールだと言うことは言うまでもない。

何が書かれているか という 読書も良いけれど
どう書かれているか や 何が書かれていないか を考えてみる読書も楽しいと思う。


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 2

悪魔という救い (朝日新書 (098)) (朝日新書)

著者 : 菊地 章太

出版社:朝日新聞社

発売日:2008-02-13

評価 :

完了日 : 2008年04月07日

悪魔憑きの人間は増加傾向にあるのだという。
科学が進み、多くの心の病に名前が(取りあえず)
つけられた現代に 却って悪魔憑きが増えているという現状・・ここに悪魔憑きの意味と悪魔祓いの意味を見いだしていこうとする しごくまっとうな「救い」について考察していく本。
特徴的なのはカトリックの教義としての悪魔祓いをその教義やキリストの事蹟からきちんと書いていることだと思う。(時にエクソシストやエミリーローズからの引用も交えながら・・・)
この部分だけでも十分に面白い。

それにしても、ここでもまた、「物語」がでてくる。
生きていく上で必要な「物語」
自分探しの次は「自分の物語」の時代に入っているのだろうか。
神話は世界に意味を与えるという言葉を何処かで読んだ覚えがあるのだけれど・・・大きな物語の崩壊が個々の物語を必要とし、個々の物語の連なりが再び大きな物語を活性化させていくのかも知れない。
それは・・・「救い」なのだろうか??


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 7

本の本―書評集1994-2007

著者 : 斎藤 美奈子

出版社:筑摩書房

発売日:2008-03

評価 :

完了日 : 2008年04月06日

斎藤美奈子さんの1994年~2007年までの全書評を集めた本。これは面白い。
本当は今日は、のんびりお昼寝の予定だったのです。
が・・この本を読み始めたので結局、気がつけば夕方、我に返れば夜・・・。

この本は
絶妙な読書案内ともいえるし(私は読みたい本リストが多量に増えました・・。)読んだ本を通しての斎藤さんとの(こっちの勝手な)対話とも言えるし(感想が違ったりすると何で?どう読んだらそうなるとかなるほど鱗ポロリとか)書かれていることから日頃気になっていること、例えば、最近ケータイ小説が気になってしょうがないのですが、これは実は五体不満足とかプラトニックラブとかに通じる手記の系譜・・つまり、告白手記の変形で、メールで流行ったために表に出にくかったのではないか、だとすると、なぜ、実話でないといけないのかがわかりやすくなる・・なんかのヒントが隠れていたり、あるいは単に突っ込んだり・・・(シートンのところで書かれている「野生動物とふれあう機会が少ない云々」はむしろ、日本では動物が話すことに抵抗感がないからではないかとか・・)
とにかく、刺激的で時間がたつのを忘れてしまいます。

欠点は大きいこと。
縦19cm横13.3cm厚みが5cm・・
これを今日は持ち歩いてました・・。


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