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猫野正さんの読書ノート

5月の本棚
2007 5月に読んだ本。再読も含む。全部は書ききれないのが悩みです。
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 6

ルピナス探偵団の当惑 (創元推理文庫)

著者 : 津原 泰水

出版社:東京創元社

発売日:2007-06

評価 :

完了日 : 2008年05月25日

キャラ系学園探偵小説。これに青春が付くかどうかは意見の分かれるところだと思います。人物紹介からして奇妙・・主人公。直感力に長けた普通の少女。とか、さして取り柄のない美少女。とか・・・美少女って言うだけでは取り柄として認めてもらえない(ここはつっこんどきたい)何故犯人は冷めたピザを食べたのか。定番、雪の密室事件。大女優の右手はなぜ切り取られていたのか。などの謎を間違い論理や正鵠を得た論理で推理していく。
少し奇妙な読後感を持ったミステリーです。


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 1

岩佐又兵衛―浮世絵をつくった男の謎 (文春新書)

著者 : 辻 惟雄

出版社:文藝春秋

発売日:2008-04

評価 :

完了日 : 2008年05月19日

絵の迫力と文章の妙味でぐいぐいと岩佐又兵衛の世界に引き込まれます。その文章は闊達自在。何しろ絵の説明中に少女漫画への言及があったりしますから・・。御年76歳にしてこの自由さはどうでしょう。
また、辻さんが今まで固執していた見解を本中で翻しています。見事。学者としての思いきりの良さ・心意気を感じさせてくれます。
この本を読んでいる間、まさに浮き世を感じることができました。また、学問の魅力や怪しさも感じることができます。いや・・・良い本です。

図版のすべてがカラー!!というのも嬉しい驚きです。

蛇足  P51の伝岩佐又兵衛自画像・・・見た瞬間ぬらりひょん・・・水木さんがこの絵を参考にしたってことは・・ないでしょうね。


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 2

地球の静止する日―SF映画原作傑作選 (創元SF文庫)

著者 : レイ ブラッドベリ,シオドア スタージョン

出版社:東京創元社

発売日:2006-03-23

評価 :

完了日 : 2008年05月19日

あの映画の原作がこれらの小説とは・・・。映画とは違う小説としての楽しみに溢れています。巻末の解説も秀逸。映画と原作との関係を丁寧に説明してあるので、映画・原作との相違や背景を知ることができます。


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 1

海を失った男 (河出文庫)

著者 : シオドア スタージョン

出版社:河出書房新社

発売日:2008-04-04

評価 :

完了日 : 2008年05月19日

スタージョン好きなら星4になります。それ以外の方だと・・・不明。苦さと甘さが共存している何とも言えない短編集です。こうしてスタージョンの短編集が手に入る時代って嬉しい限りです。


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 1

電脳セッション (ハヤカワ文庫JA)

著者 : 東野 司

出版社:早川書房

発売日:1991-04

評価 :

完了日 : 2008年05月19日

表紙・挿絵はいしかわじゅんさん。名曲・名画のタイトルを借りたSF短編集。タイトル通り、電脳関係のSFなのですが、皮肉とエスプリがよく聞いていて笑えます。どの短編もきらりと光るアイデアがさえています。奥付を見ると1991年・・・時代を超えた面白い小説というのはあるものですね。どの短編も古びて見えないのは、アイデアと表現が優れている証拠だと思います。今は古本でしか手に入らないようですが、再刊したら売れると思うのですが・・・。


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 2

哲学個人授業-<殺し文句>から入る哲学入門 (木星叢書)

著者 : 鷲田清一,永江朗

出版社:バジリコ

発売日:2008-01-26

評価 :

完了日 : 2008年05月19日

名言からはいる哲学漫談という趣の本。されど、永江さんと鷲田さんの対談形式で語られる内容はこちらの思考をバシバシと刺激してくれます。23人の哲学者を取り上げているのですが、その現代的な意義やざっとした哲学史、哲学内容、そして、著作ではどれを読むべきか等といった内容が、わかりやすく・・というより極力日常の言葉で語られています。これを読むと、考えることの楽しさがビシバシと伝わってきて、こりゃぁ、ちょっと哲学書を読んでみるかという気になります。


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 2

蛇民の兵団―ドラル国戦史〈2〉 (ハヤカワ文庫FT)

著者 : デイヴィッド エディングス,リー エディングス

出版社:早川書房

発売日:2007-12-14

評価 :

完了日 : 2008年05月19日

ドラル国戦史の2冊目。エディングスさんらしい会話の軽妙さと人物造形でさくさくと読み進められます。ここに出てくる神様達は非常に人間的でかなり個性的。
今回はドラル国西方での戦いが描かれます。次は東方へというところで3巻に続きます。


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 3

天体の回転について (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

著者 : 小林 泰三

出版社:早川書房

発売日:2008-03

評価 :

完了日 : 2008年05月19日

タイトルはコペルニクスからかな。ライトノベルっぽい表紙の絵に騙されてはいけません。作者お得意のガジェット(クトゥルフやら特撮ものやら映画ネタやら)をちりばめながら語られるのは、科学と人間の祖語や自分のあり方(自分は何を持って自分か)や文化等々を一捻りして提示してくれます。もちろん、物理法則も・・。
それにしても・・あそこでキャシャーンが出てくるとは・・・。


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 1

届かぬ想い (講談社文庫)

著者 : 蘇部 健一

出版社:講談社

発売日:2008-02-15

評価 :

完了日 : 2008年05月19日

六トンの蘇部さんによるSF長編、しかも、時間もの。
愛する人への届かぬ想いを時間旅行によって・・・。ロマンスです。愛です。梶真や市川さんです。ぐぅぁ、蘇部さんが書くとこうなる、なってしまう。何で話がこっちに転がるのか・・・いやはや、時間SFの傑作?にして問題作です。でも、この方の作品、癖になるんですよね。


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 8

理由(わけ)あって冬に出る (創元推理文庫)

著者 : 似鳥 鶏

出版社:東京創元社

発売日:2007-10

評価 :

完了日 : 2008年05月19日

軽妙なミステリー。結末はちょっと・・・微妙。でも、この人を喰った結末はきらいではないです。文体に癖があり、奇妙な効果が出ているのも面白いと思います。
キャラ主体的軽妙学園探偵団的小説・・・(笑)


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 1

ブス論 (ちくま文庫)

著者 : 大塚 ひかり

出版社:筑摩書房

発売日:2005-07-07

評価 :

完了日 : 2008年05月18日

ブス論です。古代・・いざなぎ、いざなみの二柱の神々から江戸期までを中心とした(近現代も付録としてあり)ブスの変遷の歴史です。これがもう、面白いのなんのって、非常に面白い。顔かたちの描写からおかめお多福、妖怪まで社会情勢の変化と文化を基底にしてばしばしと語られていきます。オカメと天うずめの命との関係とか源氏物語の斬新さ(ブスを細かく描写&そのブスが源氏に愛されてる!)などなど目から鱗の話が多数。これを読むと古典を読み返したくなりますし、ガングロの文化(今は消滅)についても考えたくなります。知識と思考を気持ちよく刺激してくれる本です。


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