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フィリップ・まろさんの読書ノート

思い出のガク
犬類史上初のカヌー犬ガク。育てたのはカヌーイスト野田知佑。僕はガクを犬類史上最高にカッコいい犬だと断言する。在りし日、長良川河口堰建設反対運動に馳せ参じてくれたガクと、しばらく遊んだことがある。ダム・ファイターの僕とガクはすぐに友達になれた。実際に会って見たガクは本当にカッコよくて、いい奴だった。
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さらば、ガク

著者 : 野田 知佑

出版社:文藝春秋

発売日:1998-06

評価 :

完了日 : 2007年10月27日

カヌー犬ガクの思い出がここに集大成されている。

“カヌー犬”なる言葉を作ったのは椎名誠である。

さらに補足説明しておくと『ガク』という名前はもともと椎名誠の長男、岳少年から頂いたもの。
まだ名前もない幼犬であった頃、手足の太い岳少年を見て「似ている」と思った野田知佑。椎名誠の許可を得て犬の名前を“ガク”とした。
その後、岳少年のことも、犬のガクのことも知る“あやしい探検隊”の面々は、区別をつけるために「ひと岳」「犬ガク」と呼ぶようになった。

語っておかなければならないことは、チャンチャンコの件である。

「ガクが死んだらその皮でチャンチャンコを作り、それを着ると明言していた」野田知佑。
実際にプロの友人にお願いして皮を剥いで、なめしてチョッキを作った。
また、犬歯を抜いて一本を椎名誠に、一本を「ひと岳」に贈った。

「毛皮に関して賛否両論があることは判っている。しかし、ぼくとガクとの間はそういうものなのだ」と言う野田知佑。
続けて、
「ぼくにとって犬を飼うということは、ここまですることなのだ。犬を飼うというのはそういことなのだと思っている」と。

誰が何と言おうと、僕がその立場にいたなら間違いなく野田知佑のやり方を辿ったと思う。

野田知佑とガク。
彼らは人と犬が最高の友情で結ばれた典型的存在であった。



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11.フィリップ・まろ (2008/02/09)
そーです!100です。100…この美しき数字。月で言えば満月。テストで言えば満点。野球で言えばパーフェクトゲーム。欠けることの無い数字。しかもビンボー読書人フィリップ・まろが全て購入、とくればその値打たるや、計り知れません。当時は、「著者・椎名誠」とあれば、無条件に買ってましたもの。
12.フィリップ・まろ (2008/05/27)
5月26日夜9時。テレビ「1分間の深イイ話」にガクと野田さんが登場しました。ガクちゃんちゃんこ、初めて見ました。野田さんにいよいよ大切にされていましたね、ガク。うちの娘、高3も幼い頃は長良川河口堰のダムファイターでしたが、生ガクは見たことがなくて、テレビで動くガクを見ては「かわいい、かわいい」を繰り返していました。そうです、男っぽい犬ガクは少年っぽい可愛らしさがあるのです。

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しあわせな日々―カヌー犬・ガク写真集

著者 : 野田 知佑

出版社:小学館

発売日:1998-06

評価 :

完了日 : 2007年10月27日

「ガクはアウトドア犬としては完璧だったのではないか」
と、のっけから始める野田知佑。
僕は、本や雑誌でしか知らないくせに「そーだ、そーだ!よく言ってくれたなあ野田さん」と思う。

「5歳を過ぎた頃からガクは多くのことを自分で判断するように」なっていたと言う。
僕なんぞ50歳を過ぎてようやくその辺りに差し掛かってきた愚か者である。

「国の内外を旅行してさまざまなことに遭遇し、彼は状況判断をして独自に行動するようになった」

「可愛い犬には旅をさせよ。そして世の中の諸々のことを体験させよ。その方が生半可な『しつけ』よりよほどいい」というのが野田知佑の犬の飼い方の結論である。

そういう意味では、僕はプータローというと聞こえが悪いが、日々旅にして旅を住みかとしてきた体験者だから、野田さんが言うように、人間として良い成長をしてきたのかもしれない。


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ガク 最後の冒険

著者 : 佐藤 秀明

出版社:本の雑誌社

発売日:1997-03

評価 :

完了日 : 2007年10月26日

僕の知らないところでこんな写真集が出ていたなんて!

『ガクの冒険』
『続ガクの冒険』
『ガク最期の冒険』
と来て、想起されるのは、どうしても今東光和尚の、「週刊プレイボーイ」人生相談コーナーの単行本。

『極道辻説法』
『続極道辻説法』
『最期の極道辻説法』

ガクよ、君は犬の世界の今東光だ!
今東光和尚の和漢洋に精通した博覧強記の知識の源にはその深き人生体験があった。知行合一、ってやつだ。
ガクよ、君は他の犬が何十回生まれ変わってもできないくらいの体験を、一度の犬生でやり尽くした。
そして、犬でありながら知行合一の境地に到達していた。
僕が今東光和尚と巡り会えたのが千載一遇の機縁であるならば、ガクとの長良川での出会いも千載一遇の機縁と言えるだろう。
それは僕の思い出であり、誇りである。


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続 ガクの冒険

著者 : 佐藤 秀明

出版社:本の雑誌社

発売日:1994-09

評価 :

完了日 : 2007年10月25日

川とガク。

風を受けながら川原に佇み目を細めるガクの凛々しい姿。

野田知佑愛用のカヌー、フェザークラフト二人艇。
前席にて移り行く風景を見ながら哲学するガク。
長い水上の旅に退屈して大きな欠伸をしたり。
後ろにはパドルを握る野田知佑。
カックイイなあ!

ガクほど川の似合う犬はいない。
ガクほどリードの似合わない犬はいない。


この感想へのコメント

1.パル2パパ (2007/10/26)
リードの似合わないのは、呼べば戻って来るヤツの事で、ウチの駄犬は自分の興味と肉体の限界を覚えないと、呼んでも戻って来ませんから、残念!ガクの様に落ち着きを持ち、仔犬の様に動ける様になるにはまだ先は長そうだ。
2.フィリップ・まろ (2007/10/26)
急いではいけません。
禅の悟りには“頓悟”と“漸悟”の二つがあります。
一を聞いていっぺんに十を知ってしまう悟りもあれば、一の次ぎに一を十分の一づつ刻んでゆっくりと悟ってゆく道もある。
どちらの道を行くかは、育てる者と育てられる者の関係性によるのでしょう。
『啐啄同時(そったくどうじ)』
機を得て両者が会い通じることがあれば、ぐんと成長するかと思われます。
何れにせよ、楽しみなことじゃないですか。
 

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ガクの冒険

著者 : 佐藤 秀明

出版社:本の雑誌社

発売日:1989-11

評価 :

完了日 : 2007年10月24日

椎名誠の小説の中の犬ガク。
野田知佑のエッセイの中のガク。
佐藤秀明の写真集の中のガク。
ホネ・フィルムの映画の中のガク。

さて今回、ここに紹介するのは本の雑誌社から出ている佐藤秀明の写真と文章による『ガクの冒険』。モノクロームの写真の中のガク。あの日あの時が蘇ってくる。

長良川河口堰建設反対運動に参加したときに出会って、しばらく一緒に遊んだ。あの、ふさふさでごわごわの毛触りが懐かしい。

とにもかくにも僕は、ガクが大好きだった。
ガクを忘れない。
ガクを忘ないで欲しい。
ガクがくれた自然への思い。
僕の環境意識と自然観は、日本中の川やアラスカ・ユーコン川での冒険を語ってくれたガクに負うところが大きい。


この感想へのコメント

4.船橋胡同 (2007/10/26)
「ガクと修験者・まろ」の<おどろおどろしい人間界と
冒険する動物との楽しい修験道>の本を発表して下さい。
写真は、当然 修験道に必要なあの“かぶり物”つけた
雄姿を載せてください。少なくとも1冊買いますので。
5.フィリップ・まろ (2007/10/30)
『南総里見八犬伝』のような物語に仕上がるかもしれません。僕の役どころは勿論、役の行者・小角。胡同大兄は…うるさいので犬塚志乃に大抜擢致しましょう。

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