たなぞう

WEB本の雑誌

フィリップ・まろさん > 読書ノート

フィリップ・まろさんの読書ノート

我が心のシャングリラ
35歳のとき、インド・ネパールへ2週間ほど旅に行ってまいりました。いやはや凄かった。あんなに力強く生きようとする人々を見たのは初めての経験でした。物乞いの子供たちの執拗極まりないこと。あの子達を日本に連れてきて商社で営業マン養成講座を受けてもらい世界に飛び出させたら最強の貿易国家ができるんでは、と思ったものです。冗談は置いといて、子供たちの目の輝きは夜空に煌くマイナス1等星くらい美しかったですよ。
<前のページ 1  次のページ>

 

みんなの感想を読む
 7

インドでわしも考えた (集英社文庫)

著者 : 椎名 誠

出版社:集英社

発売日:1988-01

評価 :

完了日 : 2007年10月08日

この本を持ってインドの旅に出てからはや15年。
凄い国だった。
当時の日記にこう記されている。

「すごかった。すさまじまった。カルカッタ。混沌。信仰。喧騒。猥雑。熱気。渋滞。異臭。排ガス。ゴミ。糞。小便。乞食。物売り。客引き。牛。カラス。犬。ハエ。何でもありの不思議の国。それがインド」

以上。

これで全部言い切っちゃった感じがする。そんな国でした。

時間刻みに発生する解決困難な問題に、現地ガイド(といっても勝手に僕らについてきた少々英語がしゃべれる程度の隻眼のおとっつぁん)はいつも「ノー・プロブレム」

「何がノー・プロブレムじゃ!大雨で町中床下浸水してるやんけ。おまけにアンタのタクシーにはワイパーが付いてないし。ほんまに前、見えてんのかオッサン!」
と関西弁で怒鳴る僕が居た。

本編では、かの椎名隊長でさえ、インドのインドらしさにぺちゃんこにされている様子がうかがえた。僕のようなデリケートな人間が打ちのめされるのも当然だったろう。

でも、もう一度行きたいインドなんだなあ。


この感想へのコメント

5.NYPD (2008/06/13)
そんなこと言って又あっしを篭絡しょうたってそうはいかんぞぉ! インドでガリガリされたらどうしてくれるんですか。 今のあっしには、女房子供を路頭に迷わせるようなことはできませぬ……。
6.フィリップ・まろ (2008/06/13)
そこです。僕もインドへ行ったのが30代半ばだったので助かったようなもの。あれが20代の独身時代だったら、まあ、帰って来れなかったでしょう。
それからインドではガリガリはされません。あちらでは何のことを「ジキジキ」と言います。参考までに。

もっと読む(6件)

 

みんなの感想を読む
 4

メメント・モリ

著者 : 藤原 新也

出版社:情報センター出版局

発売日:1990-05

評価 :

完了日 : 2007年10月08日

写真集である。

「メメント・モリ」=「死を想え」

ページを飾る死体の数々。

川原に白骨と化したまま置き去りにされた死体。

カラスに啄ばまれている死体。

野犬に貪り食われる死体。

火葬途上の死体。

「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」と藤原新也は言う。

僕にはまだ解らない。
ただ解っているのは、生まれたときから一生懸命に“死”に向かって生き続けていることだけ。
今行っている生きるための行動の結果は、或いは、ゴールには死があるということ。
死ぬ間際まで死の準備としての“生”を汗水たらして、時には笑い時には泣いて行き抜かねばならないのだろう。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 1

D31 地球の歩き方 ブータン 2007~2008 (地球の歩き方 D 31)

著者 :

出版社:ダイヤモンド社

発売日:2007-03-10

評価 :

完了日 : 2007年10月08日

GNH(グロス・ナショナル・ハッピネス=国民総幸福度)を国家の指標とする国、ブータン。
21世紀の地球上で鎖国政策を採っている不思議の国。
でもそれは国家元首の世襲体制をとる野蛮極まりない独裁政権の維持を目的としてのことではない。
自国の文化に自信があり、国民の生活を守り、伝統を重んじるが為の国民の民意を反映した上での国家体制なのである。
この世の桃源郷。
僕にはそう思われて仕方がない。
是非一度訪れてみたい国である。


この感想へのコメント

1.くうふう (2007/10/09)
僕もブータン大好きです。ホント、行ってみたい国ですよね。
王国から民主国家に移行し、どのような国に変っていくのか少し心配ですね。あの国王が、真にすごい人なだけに。
2.フィリップ・まろ (2007/10/09)
失礼しました。まだ王国であると思っていました。民主化したのですね。
ついこの間、ジグミ・シンギ・ウォンチュック国王が王位を譲られた、とは新聞で読んでいましたが。

いや、国家体制がどうこうじゃなくて、僕はブータンの人々の密教を腹に収めた人生観や、これ以上はないというくらいに素朴な生き方が好きなのでした。おそらく、くうふうさんも、ね。
 

みんなの感想を読む
 1

D29 地球の歩き方 ネパール 2007~2008 (地球の歩き方 D 29)

著者 :

出版社:ダイヤモンド社

発売日:2007-06-16

評価 :

完了日 : 2007年10月08日

これも僕が持っている'95~'96年版の書影がないので最新版を使わせてもらいます。

と言っても、インドで使ったほどネパールじゃ、役に立てなかったなあ、この本。

だって、1週間もインドに居て御覧なさい。
もう旅の計画も観光も自分の人生さえもどうでもよくなっちゃう。インドの暮らしに嵌っちゃって帰って来れなくなった日本人が結構居るみたいでしたよ。
僕はそこまではならなかったけど、旅の計画性は完全に見失ったね。

で、これではいけん、と大和魂を再燃させて、列車に飛び乗った。
カルカッタからバラナシに向かい、そこから陸路をバスで峠越え。
こうしてようやくネパール・カトマンドゥに入ったのでした。

インド・バラナシのガンジス河でたくさんの人間の死体を見ました。ネパール・カトマンドゥのパシュパティナートのガートでも日がな一日中、火葬の様子を眺めていました。
その光景を見ていると、輪廻や生まれ変わりの思想が人間には必要な文化であるのかな、と思いました。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 2

D28 地球の歩き方 インド 2007~2008 (地球の歩き方 D 28)

著者 :

出版社:ダイヤモンド社

発売日:2007-07-28

評価 :

完了日 : 2007年10月08日

僕が持っていったのは'95~'96年版。
古くて書影がないので最新版を選ばせてもらった。

予備知識も何も無く、ただ、
「そうだ、インド行こう」
と旅立ったバカモノには随分とお役に立った。

  寒さと暑さと
  飢えと渇えと 
  風と太陽の熱と
  虻と蛇と
  これらすべてのものに
  うち勝って
  犀の角のように
  ただ独り歩め
 
      「ブッダのことば」(スッタ・ニパータ)より  中村元・訳        

表紙の次ぎにインド全図。
その次のページにこの詩を見つけ、
「よーし、よーし」
と、インドを巡り、最終的には国境の峠を越えて、ネパールに潜入したフィリップ・まろさんでした。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 1

赤瀬川原平のブータン目撃

著者 : 赤瀬川 原平

出版社:淡交社

発売日:2000-09

評価 :

完了日 : 2007年10月08日

僕が今、最も行きたい国。そしてもっとも尊敬している国。それがブータン王国です。 

昭和天皇崩御の際、ブータン王国のジグミ・シンギ・ウォンチュック国王は初来日しました。世界中の何処の国の国家元首よりも威厳に満ち、自信を持ち、質実剛健な精神的文化的国家である祖国を誇りに思っていたのがおそらくブータン王国だったでしょう。

当時、世界はGNP(国民総生産)で国家の勢力をランク付けしていました。市場原理主義が世界を席巻していた時代でした。

そんな世界の趨勢の中、ブータンの尺度は違っていました。

GNH(グロス・ナショナル・ハッピネス=国民総幸福度)を国家の指標としていたのです。

経済的には確かに他国よりも恵まれていないかもしれない。しかし、ブータンは経済的発展の道を選ばずに精神性を重んじたのです。

こんな調査結果が出ています。
「もしもう一度生まれ変わったらどうしたいですか?」と子供たちに質問したのです。

日本の子供たちは異口同音に「もっとお金持ちになりたい」

ブータンの子供たちは全員こう答えました。
「今のお父さんとお母さんの子供に生まれたい!」

なんと健気な解答でしょう。
子を持つ親としては、こんなうれしい言葉は無いですよ。

この調査結果からも、如何に国王の国家政策が成功しているかが窺い知れます。

ブータンと日本の文化は似ています。顔貌なんかそっくり。衣装も明治時代の日本のそれとよく似ています。それもそのはず。アジアを植物相で見ると、ブータンも日本も照葉樹林帯に属しています。環境の酷似は文化の酷似に繋がるものなのでしょう。

表題作は、こんなにも僕が愛してやまないブータンへ、大好きな赤瀬川源平長老が入国した、というのだから、読まずに死ねるか、です。

ブータン。
我が心の桃源郷。
必ず訪問します。ブータンのみなさん、待っていてください。


この感想へのコメント

<前のページ 1  次のページ>

Copyright c 2006 WEB本の雑誌 All rights reserved.