たなぞう

WEB本の雑誌

一花三季さん > 読書ノート

一花三季さんの読書ノート

おすすめの本
-
<前のページ 1  次のページ>

 

みんなの感想を読む
 21

Gボーイズ冬戦争―池袋ウエストゲートパーク〈7〉

著者 : 石田 衣良

出版社:文藝春秋

発売日:2007-04

評価 :

完了日 : 2007年09月01日

図書館でリクエストして半年待った。いつもの軽快な筆致に加え、いつも超然としていた《キング》タカシの体温が伝わってくるエピソードもある。読書は娯楽という方にはお奨め。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 4

殺し屋シュウ (幻冬舎文庫)

著者 : 野沢 尚

出版社:幻冬舎

発売日:2005-04

評価 :

完了日 : 2007年06月29日

急逝した作者が「ハリウッド映画化を夢見たシリーズ」というのが帯のコピー。気が弱く、プロに徹しきれない若い殺し屋が主人公。一話完結の連作モノで、殺しが成功した夜は、なじみのバーで殺した相手をイメージしたカクテルを呷るというキザな設定。でも、大好きな本だ。
実の親に捨てられ、赤の他人に鍛えられて裏家業で生きていくというパターンは、大沢在昌の「アルバイト探偵」やドン・ウインズロウの「ストリート・キッズ」およびそのシリーズにもあるパターン。どうもこの手の話には全般的に弱い。そういえば、ロバート・B・パーカーの「初秋」もその系列に含まれるかもしれない(主人公は育てられる方でなく、育てる側だが)。
ファンや評論家に語りつくされていることだが、かなり悲惨な話でも最後に救いがみえるのが野沢尚の小説。こんな小説が書ける作家が、自殺で人生の幕を引いたというのは哀しい。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 1

川瀬敏郎今様花伝書

著者 : 川瀬 敏郎

出版社:新潮社

発売日:2002-03

評価 :

完了日 : 2007年06月20日

 一昔前、某コーヒーのCMで「本物を知る男」として登場していた“花人・川瀬敏郎”のエッセイ写真集。季節の一輪のあしらい方から器選びまで美しい写真と味わい深い文章で綴られている。
 野にある花々はただ美しい存在としてそこにある。日本人は一輪の花に自らの想いを託すことができる民族、と川瀬氏は述べている。たとえば枯れ朽ちた花でさえ、研ぎ澄まされた感性の手によれば、日々のうつろいや一瞬に生きることの尊さを伝えることができる。
 いけばなに関心がない人にも読んでもらいたい一冊。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 2

ちびくろ・さんぼ

著者 : ヘレン・バンナーマン

出版社:瑞雲舎

発売日:2005-04-15

評価 :

完了日 : 2007年06月17日

 人種差別との批判から絶版になっていた岩波書店版を部分的に復刊したもの。リアルタイムではよく知らないので「懐かしい」とか「名作の復刊」という表現は封印するとして、理屈抜きに面白い。絵本の必要条件である色使いもきれい。シュールなクライマックスとアットホームなエピローグ。
 何をおいても、「とらのバター」で作ったホットケーキはなんておいしそうなんだろう!
 


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 1

赤毛のサウスポー (集英社文庫)

著者 : ロスワイラー,稲葉 明雄

出版社:集英社

発売日:1979-01

評価 :

完了日 : 2007年06月14日

突然、大リーグに18歳の女性投手が登場。主人公のレッドは男社会を固持しようとするさまざまな妨害や中傷にも負けずリーグ屈指の救援投手として活躍するが、女性の死角をついた罠が待ち構えていた。
初出は1979年。性の壁に挑む痛快な野球小説。日本では同じテーマを水島新司がマンガの世界で描いている(しかも調べたらこちらが先)が、ティーンエージャーの女の子の心情はこの小説の方が描けていると思う。ミステリーの要素を持ったスポーツ小説であると同時に、青春小説の傑作。筆者は第一線のスポーツライターで、本書が小説第一作だったそうだ。最近再読したけど、ラストのさりげない一行がかっこいい。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 1

川瀬敏郎 私の花

著者 : 川瀬 敏郎

出版社:講談社

発売日:1996-10

評価 :

完了日 : 2007年04月07日

「花人」川瀬敏郎本の決定版。前半は季節の花あしらいの写真集、後半は同氏の投げ入れの極意がわかりやすく語られている。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 1

木曜日の子供 (文春文庫)

著者 : テリー ホワイト

出版社:文藝春秋

発売日:1991-09

評価 :

完了日 : 2007年04月07日

木曜日の子供は遠くまで行く……マザーグースの一節からこのタイトルは取られているという。
家出少年が偶然出会ったのはひとりの殺し屋。ギャングたちに恐れられるこの凄腕の殺し屋も、両親を航空機事故で失い、たった一人の弟を植物人間にされて敵討ちを心に誓っていることがわかる。似た境遇の二人は自分たちだけで懸命に生きようとするが……。
硬質な文体(翻訳の力も)、情緒を抑えたストーリー展開、切ない結末。「刑事コワルスキーの夏」など傑作ハードボイルドの旗手、テリー・ホワイトが実は女性作家であったことは、海外の出版業界でも驚きのうちに迎えられたという。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 4

龍時 03‐04 (文春文庫)

著者 : 野沢 尚

出版社:文藝春秋

発売日:2006-05

評価 :

完了日 : 2006年11月21日

スポーツを題材にした小説というと、野球に関するものが一番多いのはまず間違いのないところ。スポーツとしてメジャーであることに加え、守備と攻撃が交互に行われ、心理ゲームの要素があるのでドラマが作りやすいことも大きいのではないか。水島新司の野球マンガなど、1球投げるだけで週刊誌の連載1回分を要するなどザラだった。
サッカーなど瞬発力が生命線のスポーツはこうはいかない。長いモノローグなどは読者を退屈させ、リアリティを損なうだけだ。もっと身体感覚を刺激するというか、身体を動かしたくなる疾走感が必要になる。
そうした面で、この龍時3部作は奇跡的な傑作といって過言ではないと思う。もう続編が読めないのが残念でならない。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 58

ドミノ (角川文庫)

著者 : 恩田 陸

出版社:角川書店

発売日:2004-01

評価 :

完了日 : 2006年11月18日

緻密なパズルのような規格外れの小説。ゲームをクリアしたような読後感。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 1

ボノボ―謎の類人猿に性と愛の進化を探る (丸善ブックス (059))

著者 : 榎本 知郎

出版社:丸善

発売日:1997-03

評価 :

完了日 : 2006年08月02日

コミュニケーションの手段として性を利用する、人間にもっとも近い類人猿と位置づけられる猿の話。人間にとって、性はある意味不自由な鎖だ。このくらいさばけていられたらもっと自由に生きられるのに……と思ったりした。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 1

進化の隣人―サルとの対話

著者 :

出版社:毎日新聞

発売日:1992-09

評価 :

完了日 : 2006年07月21日

アカデミックな内容ではあるが、これは自らを知るための羅針盤となり得る読み物だ。霊長類の《隣人》たちの性や心の問題にまで言及することで、自分たちのための物語として捉えることができるだろう。特に「育児と母子関係」「子殺し」の章は、最近の新聞報道などで読む悲惨なニュースを想起させるものとして興味深く読めた。


この感想へのコメント


みんなの感想を読む
 1

父という余分なもの―サルに探る文明の起源

著者 : 山極 寿一

出版社:新書館

発売日:1997-08

評価 :

完了日 : 2006年06月16日

類人猿が人間と分かれていった時、男としての良い部分はほとんどゴリラに持っていかれてしまったのではないのか……と思ってしまう。僕がもし女ならゴリラに惚れる……のはやっぱ無理だけど、心やさしき、誇り高き「隣人」を知るには絶対お勧めの一冊。この本からアフリカ関連本への傾倒が始まった。


この感想へのコメント

<前のページ 1  次のページ>

Copyright c 2006 WEB本の雑誌 All rights reserved.