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かわたなさんの読書ノート

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 5

千両花嫁―とびきり屋見立帖

著者 : 山本 兼一

出版社:文藝春秋

発売日:2008-05

評価 :

完了日 : 2008年07月07日

これは8年度上期直木賞受賞候補になっているそうですが、ちと家賃が高い感じですね。文春出版とはいえ。
こんなにうまくいくものでしょうか。道具屋を始めて一年目で焼け残りの蔵を引き当てて4000両もの儲けをする。出入りする侍が近藤勇や高杉晋作坂本竜馬などなど。嫁さんのおっかさんの屈託は長男を妊娠したのを責められたこと。およそありえない話ばかりではないでしょうか。
漫画チックじゃないでしょうか。このごろは漫画がまじめで小説が漫画チックなのが本流なのかな。「私の男」とは比べ物にもなりません。


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 1

私の体を通り過ぎていった雑誌たち (新潮文庫)

著者 : 坪内 祐三

出版社:新潮社

発売日:2008-05-28

評価 :

完了日 : 2008年07月05日

恐るべき雑誌の量であり、費やされたであろう時間です。プロレスの雑誌ひとつをとってみてもそれは素人の口をはさめるような量ではありません。漫画読本の発刊から廃刊までたまたま同時代に居合わせた自分は作者の哀歓がよくわかります。しかし映画やスポーツや陸上競技の中学生のベスト100にまで思い入れがある作者には参りましたといわざるをえません。これで早稲田の文学部によく合格したものだと思います。終わりの方は当てられた感じで読み飛ばしてしまいました。


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 1

息子の青春 (新潮文庫)

著者 : 林 房雄

出版社:新潮社

発売日:2008-05

評価 :

完了日 : 2008年06月30日

私の年はこの小説の息子のそれに相当します。懐かしい小説です。主婦の友か婦人倶楽部に連載された小説でした。手に入らない雑誌のこの小説を何度も読んだ覚えがあります。
あれから50年。終戦直後の食糧事情など他の本では見られない充実ぶりなのにだけど、なんだかおかしい小説だと思いました。恋人の名前をそっくりそのまま自分のペンネームにいただくような小説家を作っちゃいけないと思いますよ。それだけで奥さんと常時戦闘状態に入ってるようなもので、デリカシイに欠けるとおもうのですが。


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 5

枕女優

著者 : 新堂冬樹

出版社:河出書房新社

発売日:2008-05-14

評価 :

完了日 : 2008年06月28日

この間最高裁で闇金に元金も返さなくていいという判例が出てから、関係者の間では一方ならぬ興奮を呼んだと思いますが、この作者なんぞも一言あってしかるべしだと思うのですが。ちと方向が違うこの作品はなんともたわいもない作品です。だれも相手にしないのじゃないのじゃないのでしょうか。お勧め出来ません。


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 4

おやすみ、こわい夢を見ないように (新潮文庫)

著者 : 角田 光代

出版社:新潮社

発売日:2008-05-28

評価 :

完了日 : 2008年06月26日

優れた小説集ですが短編ばかりなので星3つにしました。「このバスはどこへ」はバスの中で隣の人の会話これから私はひとを殺しにいきますというフレーズが耳を離れません。この間の加藤のような話ですね。それから自分の殺したいような相手がいたことを思い出しその人を訪ねていくわけですが、その相手はすっかり呆けて思い出しもしません。またバスに乗ってコロッケを食べながら去るという話です。私にもその当時には殺したいような相手がいましたが、それも相手の立場に立ってみれば精一杯の対応ではなかった強者はこちらではないのかと思えます。それをわざわざ尋ねていくなんてこの女はいやらしいと思いました。
ほかに表題の作品は現代風ですばらしい作品ですね。


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 1

窓際OL 会社はいつもてんやわんや (新潮文庫)

著者 : 斎藤 由香

出版社:新潮社

発売日:2007-03

評価 :

完了日 : 2008年06月23日

読み始めて5日目になるがいつになったら読み終わるのやら見当がつきません。ともかく読み始めるとすぐに眠くなります。この間は2ページで眠っていました。週刊誌に1ページ連載されているのなら毒気抜きにちょうどいいのですが、文庫本1冊となるとなんとたわいもない。286/332ページまできました。
決しておすすめしません。とくに年配の男性には。


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 103

チーム・バチスタの栄光

著者 : 海堂 尊

出版社:宝島社

発売日:2006-01

評価 :

完了日 : 2008年06月15日

私が読んだのは文庫版です。感想を2箇所に分けて書くのはどうかと思いましたのでここに載せさせていただきます。

いや-すごい迫力だった。手術の場面の迫力は真に迫っていた。あれだけ書けるとはまったくたいした能力だとおもいました。読後興奮して寝られないのは真に迫っているからだろう。推理小説としても密室ものとして優れている。

お医者さん万能であるところ、看護婦さんに奇妙に気を遣うところところがやや気に障るが、傑作であることには間違いない。


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 1

悪党の戦旗―嘉吉の乱始末

著者 : 岩井 三四二

出版社:新人物往来社

発売日:2007-03

評価 :

完了日 : 2008年06月10日

1900円しましたが損した感じがしません。大変読みでがありますね。

嘉吉の乱をおこした赤松一族の物語です。綱吉将軍をもっとしつこくしたような時の将軍義教を暗殺というか人が沢山いるところで名乗りを上げて殺したのですから大騒ぎ。しかも誰も追っかけないないのが不思議。しかしそれが通るわけもなく山名の一族に征伐されてしまいます。これからこの作者独特のローポイントの視点からみた物語が始まります。

一族の再生のためになんとこの人たちは南朝の二人の親王をころし玉璽を奪うことまでやるのです。

せっかく再起したのに赤松家はまもなく歴史の波の中に消えてしまいます。主人公の子孫に仕えた黒田家の名のみ残っています。


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 1

灼恋 (新潮文庫)

著者 : 諸田 玲子

出版社:新潮社

発売日:2008-04-25

評価 :

完了日 : 2008年06月07日

諸田さんは実在する人物の物語には大変すぐれた感性を示す作家であると思います。村山たか然り近作では秀忠の妻然りです。

この作品ではかの柳沢吉保の側室染子が主人公です。子吉里は将軍綱吉の落しだねだといわれた元将軍の側室です。考えてみるまでもなく大変複雑怪奇な関係です。

それを諸田先生はすっぱりと解き明かしてくれて、すっきりします。さすがは大先生。

綱吉とほかの側室には子供は2人しかいないのに、染子とは相当期間関係があったにせよ 4人も子供が生まれたのはなぜだろう。とうとう疑問もあるが
それはそれとして六義園の主として生涯を終えた染子はなかなかの人物であったことはよく分かります。


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 18

星々の舟 Voyage Through Stars (文春文庫)

著者 : 村山 由佳

出版社:文芸春秋

発売日:2006-01

評価 :

完了日 : 2008年06月07日

昔「少年H」という読み物があって世の中を騒がせたものだったことを思い出します。

これは直木賞受賞作だそうですが、ええ加減な選択をしたもんだと思います。

近親相姦を扱ったといっても扱いかねてよろよろしているようです。大体近親相姦でも愛は愛でどこまでも貫き通すのが筋のはずがただそれだけのことで事実に負けてどうするのだろう。

父親の戦争体験というのもいい加減で、朝日新聞的ステレオタイプとしかいいようがない。自分の奥さんをいじめているような人間がどうして慰安婦に優しくできるのだろう。

もっと事実を述べた小説をよみたいものものです。

こんな本がクラシカルな本になるのは耐えられません。


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 1

戦国連歌師 (講談社文庫)

著者 : 岩井 三四二

出版社:講談社

発売日:2008-03-14

評価 :

完了日 : 2008年06月04日

庶民の目から歴史を見直そうとする岩井三四二の作品でこれは表題のように連歌師の生態をその門下生の視点から露わにしようとしている。歴史的に織田信秀の献金にたいして宮中から女房奉書が遣わされその伝達を連歌師が勤めた事は史実である。

その伝達を勤める旅がいかなるものであったか、連歌の史実と現実がないまぜになってハーモニーをかもし出す。

第三話の「たぎつ瀬の」では田舎連歌師が武士にあっさりと殺され、主人公がなにかを感じていたその娘は攫われていく。「どうしようもないやろ。わぬしが槍もってとりかえしにいくか」。主人公をただ泣くばかりである。この部分には共感しました。

いい作品だと思います。


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 3

遊女(ゆめ)のあと

著者 : 諸田 玲子

出版社:新潮社

発売日:2008-04

評価 :

完了日 : 2008年06月04日

諸田作品にしてはいい加減と思いました。

漁師の女房がなぜ流転を重ねて大名の謦咳に接する位置にまで達するのかあまりに必然性がないですものねえ。

もう一人の侍のほうもそうです。妻が行方不明になって関係ありそうだからといって出入り先の大名を女敵討ちの相手に指定するだろうか。必然性が全然ありません。その二人が落ち合って恋におちる。夢のような話です。

本代損したみたいですね。


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 1

南大門の墨壺

著者 : 岩井 三四二

出版社:講談社

発売日:2007-10-25

評価 :

完了日 : 2008年06月04日

南大門とは奈良の東大寺の正門のことで、平重衡により破壊された奈良の東大寺の復興の物語です。

最初はいかに破壊されたかがしめされます。大仏も首がとれた状態。大仏殿も姿を消しています。これをいかにして復興するのか。著者独特の下からの目で描写されます。

多年の復興により観察者は南大門の棟梁の位置にまで進みますが、誤って墨壷を残して転落死します。

中国地方の山が私が幼いころは貧しいものでしたけれどこれは塩田のせいもあるかしりませんが、東大寺に一因があるかもしれないなと思いました。

厚い本ではありませんが力作です。


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 16

ワンちゃん

著者 : 楊 逸

出版社:文藝春秋

発売日:2008-01

評価 :

完了日 : 2008年02月12日

王愛勲は今は帰化して木村紅ですが、中国娘と日本人のお見合いの仲介の仕事をしています。中国人の時代はいい男の亭主はまったくの能無しで、絶望して男の子一人を残して日本人と結婚しました。ところがその日本人も・・・・・・。
悲しみが伝わってきます。しかしそんなにひどい日本人ばかりじゃないと思いますけど。芥川賞候補作です。


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 3

セル〈上〉 (新潮文庫)

著者 : スティーヴン キング

出版社:新潮社

発売日:2007-11

評価 :

完了日 : 2007年12月16日

携帯をもっていない私はまずこのショックの第一波から逃れることができると思います。ボストンでアイスクリーム屋に並んでいた三文画家の主人公は前に立っていた女が隣の女の咽喉にいきなりくらいつくのを目にします、またその隣の女は電柱に向かって突進し顔半面が無くなった状態でふらふらとどこかへ行ってしまいます。町中狂ったような状態です携帯が原因らしいことがわかります。
しかし携帯をもっていな人は今どれくらいいるでしょう。ごくわずかしかいないはずです。・・・・
魔術師のキングだからあっというような結末かも知れませんね。


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 1

昔日より

著者 : 諸田 玲子

出版社:講談社

発売日:2005-04

評価 :

完了日 : 2007年09月17日

小説現代に掲載された短編8作の短編集です。いいのもあれば悪いのもあります。いいと思ったのは似非侍 微笑 子竜などです。
子竜は幕末の剣人平山行蔵が年をとったときのことを描いている。一生妻も持たず60も半ばを過ぎて鎧兜を身にまとい土間に寝ている。目を覚ませは水をかぶり素振り400回居合い抜き300回。乗馬は昨春転げ落ちて以来やめている。あとは槍の素振りは裏の空き地で行うことにしている。これは裏の屋敷の娘の里和というのが拝めるからである。里和を見たのは去年の春でそれから悶々とした日を送っている。・・・

この恋の結末はお察しのとおりだめでした。


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 1

黒の紋様―警視庁指紋捜査官レポート

著者 : 塚本 宇兵

出版社:新潮社

発売日:2007-08

評価 :

完了日 : 2007年09月16日

警視庁指紋係のレポートです。
さすがに血も凍るようなシーンが連続してでてきます。西村望という作家の小説は結構真に迫って怖いものでしたがこのレポートは怖さではこれを上回ります。
指紋は1000億人に一人は再現性があるそうで、70億人くらいではまず万人不同といえます。犯罪の指標とされるわけですね。あなたが刑事らしい人からこの写真を見てくれと頼まれたときは、直に受け取ってはいけません。写真は関係ないんだそうです。写真を包んでいるガラスにあなたの指紋をとることが狙いなんだそうですから。


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 11

純愛小説

著者 : 篠田 節子

出版社:角川書店

発売日:2007-06

評価 :

完了日 : 2007年09月12日

私も読みましたけど既に7人の方が感想を書かれておりまして、新たに付け加えるところはありません。K9 さんの意見に一番近いと思います。

60歳を超えた女性の性愛をはじめてまともに扱った作品ですね。


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 1

清佑、ただいま在庄

著者 : 岩井 三四二

出版社:集英社

発売日:2007-08

評価 :

完了日 : 2007年09月10日

面白い小説です。この作家の第一作である「月の浦」と類似の小さな荘園のお役人とその他の人人のものがたりです。時代はもちろん室町時代。

貧乏で食べるものがなくてそれでもどこかユーモアを漂わせている岩井作品に私は中毒状態です。


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 1

独り群せず

著者 : 北方 謙三

出版社:文藝春秋

発売日:2007-06

評価 :

完了日 : 2007年09月10日

この作者は「水滸伝」以来おかしくなったみたいですね。

50過ぎた飲み屋の主人が新撰組の土方歳三に切りつけて五分の勝負するなんておよそ考えられません。

一言で言えばバカバカしい話ですね。


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