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ちっこいのさんの読書ノート

偏愛エッセー
私を助けて、楽しませて、増長させるエッセー
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 1

三文役者の待ち時間 (ちくま文庫)

著者 : 殿山 泰司

出版社:筑摩書房

発売日:2003-03

評価 :

完了日 : 2008年12月11日

「JAMJAM日記」の続き。

愛してるよォートノさん!
今年の収穫はあなたの本に出会えたこと。
あなたの誠実さや弱さが私にはとても嬉しかった。
あなたの本から世界が広がって、
私は初めてビリー・ホリデイを聴き、
ジェゼフ・ハンセンのブランドステッターシリーズに唸っているところです。
ありがとう、トノさん。
あなたがまだ生きていたらと思う。
そしてどこかで出会っていたなら、私はきっとあなたにホレたでしょう。
でもきっと私の片思いだったことでしょう。

そんなことを思いながら本を閉じた。


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 2

月と菓子パン (新潮文庫)

著者 : 石田 千

出版社:新潮社

発売日:2007-07

評価 :

完了日 : 2008年12月01日

優しい気持ちになるのは、石田さんが生活を楽しんでいるからだろう。
日常の小さなことからキラリとした輝きを見つけるのがお上手。それをふんわりした文章で書いておられる。今後が楽しみなエッセイスト。


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 16

猫にかまけて

著者 : 町田 康

出版社:講談社

発売日:2004-11-16

評価 :

完了日 : 2008年11月10日

町田さんと猫の、出会いと生活と別れ。
出会いは嬉しくて、生活は楽しくて(時々困ったりもするけど)、そして別れはやっぱり悲しい。

けれど別れに涙しても、町田さんと奥様の猫への愛情が、その涙を温かいものにする。

ときどき出てくる写真もすごくいい。家族写真だなあと思う。
このあと「猫のあしあと」に続くようなのでまた楽しみに読みます。

それにしてもゲンゾー君は我が家のTにそっくりである。


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 1

JAMJAM日記 (ちくま文庫)

著者 : 殿山 泰司

出版社:筑摩書房

発売日:1996-02

評価 :

完了日 : 2008年10月05日

我が真面目かつ不真面目な母から、しばしば「トノヤマタイジ」の話を聞かされた。ふうん。筋金入りの不真面目なオッサンらしい。なんか見た目もやってることもアラーキーに似てるしな。で、私は何故かこういう人に惹かれるのです。ちなみに男としては惹かれませんが。念のため。

で、やっと借りました。
よよよ、すごいや。言葉の洪水!
解説でジャズ奏者の山下洋輔がいいことを書いているのでそのまま引用。
「(殿山の)これらの擬音語の使い方は、リズム感に密接な関係がある。というより、リズム感じがなければ不可能なタイミングで使用され、出現してくるのだ。これは何かに似ていると思って三秒程考えたら、ドラムであることが分かった。」

ああ、そうかもしれない。殿山が愛したジャズのリズムがそのまま文章になってるのかも!
というくらい、変な擬音がヒョイヒョイ出てくる。
「ヒィッ!」(主に感動した場合)
「ヒヒヒヒ」(過激な論をぶったあと、それをやわらげるように使う。「まあ人それぞれだな、ヒヒヒヒ」とかいう風に。)
え~あとは残念ながら忘れた。
どうぞ皆さん読んで味わってやってください。
馬鹿な発言、いまなら(これは確か75年、76年頃の日記)女性蔑視と怒られそうな一節も出ては来ますが(実際ちょっと腹も立った)、それでもそれを凌ぐ素晴らしさですよ~。

そういえば内容を言ってなかった。
ジャズ、ミステリー、そして当時の映画、演劇、政治(ロッキード事件がリアルタイムで起こる)などを、殿山が言いたい放題、ときどきフォローするという、濃くて楽しくて独特な哀愁のある本です。

仕事がなくては落ち込み、妻(愛人と三角関係だったらしいので毎回どちらか分からない)に「ジジイ!」と吠えられ、
「三文役者は虚勢を張って生きていくもんじゃけえ。」
と言ってしまう。
乱暴かつ謙虚、そしてほのかに切ないこんな宣言をされたら女はちょっとヨロっとなる(私だけかもしれないので、念のため)。

「ラストにプレイしたヨーロッパから帰ったばかりの山下洋輔トリオの音にはオレはヒイッ!!と叫んだ。」り、ミステリを「推センします。テメエに推薦なんかしてもらいたかねえやいバカヤロ死ね!キャンキャン!」と推センしたりしているうちに今年もお終い、また来年、となる。
続きないの?読みたい!!

で、私は思うのだけど、
たぶん妻(か愛人=いつもババアと表される)はほんとはジジイなんて呼ばないで、「タイちゃん、」と少し甘く呼んでいたんじゃあるまいか。とっても愛されて、でも憎まれていたような雰囲気がある。

そして例の「ヒヒヒヒ」は絶対テレ隠しである。殿山は乱暴だけど繊細な男だと思うんだなあ。
邦画の旧作にて、ああこれにも出てたのかーと殿山と対面する日は近い、最近読んだエッセーナンバー1。


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8.ちっこいの (2008/11/02)
take9296さん、コメントありがとうございます。
いやあ、これは嬉しいです!さっそく読みたいと思います。
楽しみだな~^^どうもありがとうございました!
9.ちっこいの (2008/12/11)
take9296さん、「三文役者の待ち時間」読みました!
キイキイと面白かったです。また感想を書こうと思います。
ありがとうございました。

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 1

アブサン物語 (河出文庫―文芸コレクション)

著者 : 村松 友視

出版社:河出書房新社

発売日:1998-09

評価 :

完了日 : 2008年09月15日

ホークスの方じゃないよ。
そもそも「アブサン」というのはきっつーいお酒の名前で、村松さんちにやってきた猫が、「アブサンを飲みすぎて喉がつぶれた場末の酒場の女みたいな鳴き声だった」から雄なのにアブサンと命名。(しかものちに美声に変わってしまった)

村松家にとって、アブサンは初めての猫。試行錯誤しながらゆっくり家族になっていき、20数年をともに過ごしてやがて看取る。
うちでも初めて猫を飼うことになって、案外分からないことが多く、そんなとき読んでとてもためになった。アブサンの生涯から学ぶものは多い。

軽やかで楽しい文章。よみがえる懐かしい風景。
影の主役であられる村松夫人もとってもチャーミングです。


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 8

村上ラヂオ (新潮文庫)

著者 : 村上 春樹,大橋 歩

出版社:新潮社

発売日:2003-06

評価 :

完了日 : 2008年09月13日

ぼんやりとあったかい。ときどきニヤリ。
エッセーは、かいてる人の人柄が出ますね。
村上さん、いいひとだなあ。
大橋歩さんの挿絵もいいです。


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 2

日日雑記 (中公文庫)

著者 : 武田 百合子

出版社:中央公論社

発売日:1997-02

評価 :

完了日 : 2008年03月19日

すごいぞ、この本は。
読みはじめ、居心地が悪い。あまりに思ったとおりにずばずばと人や物事を描くので、読んでいるこちらがドキドキする。
(例えば「天皇がげろを吐かれて元気になられた。悪いものを出したのが良かったのだ」というような文章。そりゃ天皇だってげろを吐く訳だけど)

この人は家で会話するように文章を書くのだなと思った。庭でおしっこしても書いちゃう。それを猫が見ててちゃんと砂を掛けてくれる。それをこう書いてしまえるのはやっぱり凄いことです。
娘のHさんとの掛け合いがとてもいい。出てくる友達もみんな曲者でおもしろい。

しかし、こんなにツワモノな武田さんなのに、世の中に出ると知らないことや怖いことに遭遇してオロオロして、時々食べ過ぎて気分が悪くなっていたりする、そんな弱さがまた切なくて好きだ。
ふんわり漂ってくる死のにおいが、この本に奥行きを添えていると思った。


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 1

写真学生

著者 : 小林 紀晴

出版社:集英社

発売日:2000-10

評価 :

完了日 : 2008年01月21日

作者がまだ自分の行く道を探していた20歳の頃の話で、挫折したり迷ったりしている姿に、読んでいてヒリヒリした。私もその時20歳で、道に迷っていたから。

澄んだ青色を連想するような力のある美しい文章。
作者の故郷・諏訪の低く垂れ込めた空、しんしん降る雪、凍った湖の情景が、今でも目に浮かぶ。

折れないで、憧れの道に進んだ作者を尊敬する。
折れてしまって、ちょっと違う方向へ行った自分も、まぁ許そう。

青春真っ只中の皆さんにおすすめしたい本です。


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 4

そして私は一人になった (幻冬舎文庫)

著者 : 山本 文緒

出版社:幻冬舎

発売日:2000-08

評価 :

完了日 : 2007年12月02日

なんでだろう。やたら好きなエッセー。
著者が離婚して一人暮らしを始め、仕事が徐々に軌道に乗り、引越しし(このエピソードがとても好き)、友達とおいしいものを食べたり、だんだん忙しくなってタバコ片手に徹夜で執筆したりする。そんな一年間の日記。とても明るく、初々しい。
一応離婚譚なのに、結婚前に読んで幸福な気分になった。
なんでだ。

ちなみに。あとがき「4年後の私」は、つらい。仕事に追われてうつ病になり、通院しているらしい姿が痛々しい。このあとさらに怒涛の闘病生活が待っていた訳だ。今は回復して再婚もされ、その辺のエピソードは「再婚生活」に書かれているようなので、また読んでみたい。


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5.船橋胡同 (2007/12/06)
また青春時代を思い出した。少ない歌える歌ごが“舟歌”
八代アキ(もうアキの字を忘れた)でした。
早く東京にきてカラオケに行こう!幻の心の友よ!
6.ちっこいの (2007/12/07)
いいっすね~カラオケ♪わざわざ東京までカラオケしに行くってのも・・・ゴージャス!お姫様みたいだー^^
幻の心の友とは、またいいこと言いますね~。絶妙、であります。

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 1

ナマケモノのひるね

著者 : 田辺 あゆみ

出版社:ベストセラーズ

発売日:2005-09

評価 :

完了日 : 2007年09月15日

あゆみさん、最高!
「もう、家に帰ろう」で、なんか不思議な格好で、片付いてない部屋でぼーっと過ごすあゆみさんの姿を見たときから、この人、部屋着は適当で家事もあまり好きじゃないんだろうな~見てたら安心するな~、と思っていたのですが。
いやはや。そのまんまだったよ(笑)
モデルなのに、写真家の妻なのに、気取っても良さそうなのに、そうしない。(なまけものだから、という理由で。)
ふつうに、自分として生活している。なんかそれって人とし正しいと思う。そりゃ藤代さんも惚れるだろう。
文章もおもしろくて、かなり笑えます。
ちなみに私の部屋着もかなりキてるよ。・・・関係ないですね。


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5.船橋胡同 (2007/10/14)
喝!「正統ななまけもの」になっていない。もう一度<喝>
何時 泥棒が入ったり警察が来るかも知れないので 昼間は
ドレスアップし外出してデパートで生活する。
夜は、自然にもどり、汚さず洗わずの“裸”の生活です。
今度点検に行きます。再度 喝?
6.ちっこいの (2007/10/14)
独特な「喝」をありがとうございます。なまけものになるのもこんなに大変だったとは!昼はデパート、夜は自然。家に帰れるのはいつですか、兄貴(笑)点検に来てくれても、やっぱり寝巻きでお出迎えになることでありませう^^;

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 5

ことばの食卓 (ちくま文庫)

著者 : 武田 百合子,野中 ユリ

出版社:筑摩書房

発売日:1991-08

評価 :

完了日 : 2007年07月09日

奇妙な街に迷い込んだような短編集。
見るもの珍しくて、家に帰るのが遅れそうな…。
「食卓」は、百合子さんの記憶に合わせて、ちゃぶ台だったり、
どこぞ野良で立ち食いだったりと結構アグレッシブ。
出される食べものは、おいしかったり、これまた奇妙な味だったりで、じっくりと味わうのが良いようです。
野中ユリの版画も、不思議な美しさです。


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 14

春になったら苺を摘みに (新潮文庫)

著者 : 梨木 香歩

出版社:新潮社

発売日:2006-02

評価 :

完了日 : 2007年07月09日

「理解できないけど、受け容れる」ことは、とても難しい。
けれどそれをやってのける人だって居るのだ、ということ。
どう生きるべきか迷うなら、その都度そこへ帰って行けば
よいのだ、という安心感。
だからこの本は私にとっての希望です。ありがたや。
理解し合えなくてもコーヒーは一緒に飲める、ってのは
素晴らしいことです。


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 5

あるようなないような (中公文庫)

著者 : 川上 弘美

出版社:中央公論新社

発売日:2002-10

評価 :

完了日 : 2007年07月03日

この世で自分が一人ぼっちのような気がしてどうにも居心地が悪いとき、私は川上さんのエッセーに救われる。
ニヤリとしつつ、そうそう、そうなんよねー(方言)と頷きつつ。
この人の嘘も含めて、この人なら信じられる。


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 1

もう消費すら快楽じゃない彼女へ (幻冬舎文庫)

著者 : 田口 ランディ

出版社:幻冬舎

発売日:2002-02

評価 :

完了日 : 2003年09月06日

この本には救われた。
マイナーであること、それは決して悪いことじゃない。
弱くてもいいんだ、そう言われた気がした。
ここに書いてあることは、嘘じゃなかったらいいのに。


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