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ちっこいのさんの読書ノート

小説
いろいろ。
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 7

オテル モル (集英社文庫)

著者 : 栗田 有起

出版社:集英社

発売日:2008-06

評価 :

完了日 : 2008年08月29日

この小説は、出てくるホテルのように薄暗い。
主人公も家族も幸福とは言えない。
でも、この「オテル」の暗闇が決して不快なものではないように、この小説の暗さも心地よいものだ。
「オテル」の雰囲気が何かに似ているなと思ったら、母の胎内ってこんな感じじゃないかなと気づいた。みんなここで眠って、世界に出て行くのだ。主人公もそうなんだろう。
栗田有起、いいかもしれない。
ちなみにラストはちょっと物足りなかったです。


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 2

血族 (文春文庫 や 3-4)

著者 : 山口 瞳

出版社:文藝春秋

発売日:1982-02

評価 :

完了日 : 2008年08月26日

この本は怖ろしい。そして面白い。
一頁目からぐいぐいと連れて行かれた。
懐かしくて、秘密のにおいのする闇の世界へ。

山口瞳が、自らの出生の秘密を調べあげて描いた本である。
また、彼が愛して止まなかった、恐ろしく魅力的な母の人生を描いた本でもある。
どろどろした情念が、この本には渦巻いている。山口の肉親への愛憎や、真実を知ることに対する渇望と怯えがこの本に凄味を与えているのだと思う。

願わくば、後半の資料の引用がもっとスマートだったら良かったのに。(旧カナで、読んでいて辛い。長いし。)前半の、お母さんの描き方が素晴らしかったで尚のこと残念。前半のトーンのまま終わったなら星五つだった。(この辺りは解説に詳しい。)

ともあれ、ミステリーと、伝記の趣のある良書です。秋の夜長にはぴったりかも。


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 4

遠い朝の本たち (ちくま文庫)

著者 : 須賀 敦子

出版社:筑摩書房

発売日:2001-03

評価 :

完了日 : 2008年03月19日

母に薦められて。
私にはしっくり来なかったのはなぜだろう。須賀さんがすすめる本が、私には馴染みのないものだったから・・・?それとも、須賀さんの良さを出し切れていないと感じたからか。病身をおして書かれた最後の本だそうなので、元気がないのは仕方ないのかもしれない。


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 3

ヴィヨンの妻 (新潮文庫)

著者 : 太宰 治

出版社:新潮社

発売日:1950-12

評価 :

完了日 : 2008年03月19日

晩年の彼は、エゴと罪悪感でキリキリしている。加えてかなりの鬱状態。調子悪いときに読んだら、発想がかぶってたので微妙な気持ちになる。
その極限から物凄い作品が生まれたというのがつらい。どれもうまい。オチも凄い。
アラーキー風に言うと
「壮絶ナリ。」


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 22

神様のボート

著者 : 江國 香織

出版社:新潮社

発売日:2002-06

評価 :

完了日 : 2008年02月02日

愛の不毛を描く、最近の江国作品は苦手。
子どものように無邪気で鋭い、初期の本が好きだった。
そのちょうど変わりめの本がこれじゃないかと思います。

奔放で危ういおかーさんと、おかーさんの母親のような娘。娘の小さなころは、おかーさんとの不思議な生活がキラキラしてる。
でも娘が成長してゆくにつれ、輝いていた日々は急速にくすんで、かすんでゆく。
そしておかーさんだけ夢の世界に取り残されて、どろどろした恋愛にいよいよ足をつっこんでいく。

まるで江国さんの作風の変化を物語にしたみたいなので、
江国香織、子供時代の終わり。
と、勝手に命名しています。



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 1

ヴィオルヌの犯罪 (河出文庫)

著者 : マルグリット デュラス

出版社:河出書房新社

発売日:1996-01

評価 :

完了日 : 2008年01月22日

バラバラ殺人を題材に、デュラスが本を書いたらこうなる。
なんだかよく分からない話なのだが、分からないところがまた怖い。で、怖いのに何かちょっと気持ちいい・・・
何かに似てるな・・・そう、
「ファーゴ」という映画に雰囲気が似ています。
悲惨で滑稽な人間と、日常に転がっている狂気。

ちなみにすっきりと解決はしません。(私が分からなかっただけだったりして・・・)
見えそうで見えない真実と、何だか落ち着かない不条理さを楽しむのにおすすめ?


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 1

夏の雨

著者 : マルグリット デュラス

出版社:河出書房新社

発売日:1990-12

評価 :

完了日 : 2008年01月22日

激しくて美しい狂気の物語。
この危うさは、デュラス唯一無二のもの。
デュラスは葛藤のすえ信仰を捨てた。でもたぶん、人一倍神を求めていたと思う。
だからこれはデュラスから神様への果し状みたいなもんだろう。
わたしはここで待っている、あなたはいつ現れるの?
というような。


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 11

こころ (集英社文庫) (集英社文庫)

著者 : 夏目 漱石

出版社:集英社

発売日:1991-02-20

評価 :

完了日 : 2008年01月20日

前半の美しさと後半のどうしようもなさが対照的。
でもうまいと思った。

本当の私は罪深く情けない人間です、という漱石の自虐的な姿勢には、自分を見るようで何だかげんなりする。
でもその根底には「それでも私を許して、愛してほしい」という悲しい願いがあるように思う。
そのどうしようもなさが愛しくて、主人公は危篤の父を置いて列車に飛び乗ったのだろう。

漱石の時代にいい神経症の薬があったらなぁと思う。もっと楽に過ごせたのかもしれないのに。でもおそらくこんな人のエゴに肉薄するような大作は生まれなかったことだろう。


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 2

感じて。息づかいを。 (光文社文庫)

著者 :

出版社:光文社

発売日:2005-01-12

評価 :

完了日 : 2007年12月24日

車谷長吉が気になっていて、でもいきなりハードカバーに挑戦するのも気が引けていたら、この本を見付けた。敬愛する川上弘美さんの選。
思えば川上さんを通して知った作家は多い。もちろん私にとっての「当たり」ばかりではないけれど、この人が広げてくれた世界が確実にある。

いろいろと性的で生々しい話がたくさん載っている。この頃の川上さんにとってはこういう感じ=恋愛だったのだろう。今はまた変化している気がする。
私が特に好きだったのは
・車谷長吉「武蔵丸」。良かった。適度な湿気のある骨太い文章。来年はこの人の本を読んでみる。
・よしもとばなな「とかげ」。この話を「いつものだろ」と敬遠していたのだけど、素晴らしく簡潔で、力のある話だった。でも、ばななさんって辛い幼少期を過ごしたのかな。そういう設定が多い。
・「少年と犬」H・エリスン。SF。最初訳分かんなくて飛ばそうとしたが、読んで良かった。この本のダークホースだ。恋愛のどーしよーもなくて、滑稽で切ない所がとてもうまく描けていると思った。

野坂昭如の話は怖い。みんな密かに考えても内緒にしているようなことを、こういう風に描けるのはすごい。でも読後感はゲロゲロです。


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 3

大聖堂 (村上春樹翻訳ライブラリー)

著者 : レイモンド カーヴァー

出版社:中央公論新社

発売日:2007-03

評価 :

完了日 : 2007年12月08日

カーヴァーの短編は、読んでいると胸苦しい。
漂う不穏な空気、奇妙な人々の行動にはらはらする。物語が一体どんな所へ着地するのか分からず、夜道で迷子になったような心細さだ。やがてラストで、家に辿り着くようにふっと楽になる。楽しいことばかりではない我が家であっても。
何かが決定的に終わったり、かすかに始まったりするところで物語は終わる。そこが見事だ。

この「大聖堂」には好きな話が幾つかあった。
「羽根」「ぼくが電話をかけている場所」「轡(くつわ)」なんかが特に良かった。くたびれて、傷付いた人たちが、悲しい。でも彼らがつかのま手にする優しさは、たとえ失われるものであっても、ずっと彼らの心に残る。そして私の心にも暖かいものが残るのだ。


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 50

強運の持ち主

著者 : 瀬尾 まいこ

出版社:文芸春秋

発売日:2006-05

評価 :

完了日 : 2007年11月30日

素直に「ハイ」と渡された感じ。
読んでてラクだし、楽しい。お風呂でぼんやりしてる気分で読める。
たとえば、独特な文章で煙に巻いてくれる作家も好きだけど、時々疲れる。悩ましいし、作者のにおいがきつい気がする。この本で瀬尾まいこは黒子に徹していて、私はすぐに主人公と仲良くなれる。主人公の家に遊びに行ける。そこはかとなく作者の優しい残り香がする家でのんびりくつろげる。
そういう読みやすさが人気なんだろう。私で44人目のたなぞう登録。普段は人気者を陰から見ているあまのじゃくな私も、読んで感想書いちゃった。


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 2

壜の中の手記 晶文社ミステリ

著者 : ジェラルド カーシュ

出版社:晶文社

発売日:2002-07

評価 :

完了日 : 2007年11月14日

不思議な短編集。
それぞれ違う味わいの具が、たくさん入った鍋みたい。「がんもどき食べたら、中身コロッケだったよ!しかも微妙においしいんですけど」・・・といような意外性はもはや闇鍋。

「豚の島の女王」・・・人間の滑稽で悲惨で怖いところを短い話に描ききっててうまいと思った。
「時計収集家の王」・・・抜群のアイデアがきちんと収束。好きだ。こういう話。
「死こそわが同志」・・・戦争に対する痛烈な皮肉。ありえなくない話、だから尚更怖い。
「壜の中の手記」・・・あー!そのオチは!おもしろい。怖い。途中出てくるマッサージ、是非私も!(でもそれを受けたら・・・なのでやっぱやめておこう^^;)
ちなみに「ブライトンの怪物」には悲劇の最強レスラーが出てくる。「キャッチ・アズ・キャッチ・キャン」方式・・・思わず亡きカール・ゴッチ師匠を偲び、読んでた台所でうなった私です。
カーシーさん、おもしろい本を教えて頂いてありがとう。


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3.カーシー (2007/11/30)
感想から、楽しさがこみ上げてきてますねぇ~。
本当に楽しんでもらえてよかったぁ(´―`)
幸せです。
4.カーシー (2007/12/03)
ちっこいのさん、文庫版だと、
「凍れる美女」「壁のない部屋で」の新訳2篇追加で、
「狂える花」はロング・ヴァージョンで再収録した
新編集版だそうです。ずるい…
私、中古で売ってたら文庫買うかもしれません(汗

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 4

夜の来訪者 (岩波文庫)

著者 : プリーストリー

出版社:岩波書店

発売日:2007-02

評価 :

完了日 : 2007年11月11日

ぐいぐい読ませる怖い話だった。
解説によると作者プリーストリーは、この戯曲を通して、戦争や、それに向かう人間のあり方を批判しているのだそうだ。

聖戦と称して、罪のない人々をテロで殺すこと。
報復と称して、罪のない人々を巻き込んで殺すこと。
国際貢献と称して、戦争を続けさせ、間接的ではあれど、人を殺すこと。
それはすべて同質のものだ。
それを劇のように眺めているだけの私。
それも彼らと同じことだ。
今この瞬間、私は遠いどこかの誰かを傷付けているのかもしれない。たとえ間接的だとしても。
そしてある夜突然、「怖い知らせがドアを開けて」やってこない保障はどこにもない。
この本はそういうことを書いている、と思った。


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 10

ハルカ・エイティ

著者 : 姫野 カオルコ

出版社:文藝春秋

発売日:2005-10-14

評価 :

完了日 : 2007年11月10日

RIESLINGさんの書評が大変よくまとめてらっしゃるので、詳しい内容は是非そちらをご覧ください。

最初は銀河ドラマだった「ハルカ・エイティ」、途中から向田邦子ドラマの様相を呈して来ました。
「恋愛を夫婦関係のスパイスにする」ってのは私は嫌だな。ハルカの人物像がブレて、通して読むと一人の人の話とは思えないのも、イマイチ。
でも、含蓄のある文章・時代の切り取り方は巧かった。プロレスについて書いてあるとこなんか、セックスに例えてあるので下世話だが、そもそも下世話なものなんだからしっくり来る。

[「男と女が、寝床でやることは、男が乱暴になっても、女はなんやこう、わかっとるやないか。(中略)布団にはいったときだけのとりきめみたいなんがあるやないか。けど、せやからいうて毎回、台本書いて、いたすわけやないやろが。良いもん悪いもんの役が決まったるていうのんも、そんなていどのことやがな」
であるから、客もちゃんと勝負には固唾をのめるのである。]
なるほどね。


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 12

臨場

著者 : 横山 秀夫

出版社:光文社

発売日:2004-04-14

評価 :

完了日 : 2007年10月25日

「臨場要請」
変死体の死因を探るため、検視官を呼ぶことだそうだ。なるほど、「現場」に「臨む」わけですね。
なかなか面白かった。

検視官・倉石を芯に据えた連作短編集。
その倉石がいい。切れ味の鋭さは超人的だが、彼を美化せず「警察官というよりは犯罪者」のようで「槍のように細い体」の人物として描いたことで、物語は一気にリアルになる。
いままでの、ムキムキしてて美男で、女にモテて頭も切れるという刑事像っていまいちウソくさい。

話によっては、その動機はないだろうというのもあり、事件の解釈が感傷的すぎないか、というのもあるけど、その辺は目をつぶる。
横山秀夫が以前新聞記者として「臨場」して得たものが、気持ちよく発揮されていると思う。


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4.ちっこいの (2007/10/30)
兄弟・親戚の事は、、、、続きが気になります。
船橋さんも泣き虫なんだ。私もです。
5.船橋胡同 (2007/10/30)
29日の私は、異常でした。書き込みも中途半端や未確認
未登録もあり、どうかしてました。
*<兄弟・親戚の事は>が消して無かったのですね。
“血”を思い出す事は書かない、言わないだけの意味です。
 忘れて下さい。  楽しいいじめ言葉をお待ちしてます。

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 28

真鶴

著者 : 川上 弘美

出版社:文藝春秋

発売日:2006-10

評価 :

完了日 : 2007年10月23日

なんかだるーい話だった。
うまく書けてると思う。何を伝えたかったのかはよく分かんないけど。

印象的だったのは、「感覚」に重きを置いた話なんだな、ということ。
身体が感じる痛みや熱や雨粒、心が感じる他人との距離や、自分に向けられた感情。そういう細かなものに主役級の存在感を持たせて積みかさね、ぱっとひとつの世界を造りあげる手腕は見事だ。

しかしまぁ、エロかった。
主人公が生活しているだけなのにそれがエロいってどういうことなんだ。計らずもエロいんだから真正エロスだ。
「朽ちる前の花にはエロスがある」ってアラーキーが言ってたけど、こういうことだな。若輩者は、ちょっとお腹いっぱいです。


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 7

電子の星 池袋ウエストゲートパークIV (文春文庫)

著者 : 石田 衣良

出版社:文藝春秋

発売日:2005-09-02

評価 :

完了日 : 2007年10月18日

第4弾。
「電子の星」は衝撃だった。
グロテスク。こんな世界もあるんだな。怖いよ。
これから読まれる方には、ご飯を食べながらは読まないことをおすすめします。
あとはちょっとパッとしない出来かな。
「東口ラーメンライン」は温かみのある話だったけど。


この感想へのコメント

1.船橋胡同 (2007/10/21)
わたしゃ、あんたが怖い!夢の世界にも出てくる。
昨日は、現実の生活にも引っ張られた。予言者か?!
*池袋の友人と久しぶりに会食して懐かしの銀ぶら。
今回はジャズ鑑賞でなく、別の友の展示会見学もする。
お茶の話題は、相手の10日間のフランス観光の拝聴。
私は、せっかく覚えたフランス書院の事を話せなかった。
*あんたが読んだ本の世界を彷徨っている?
ーーー今 目覚めた。すっきりした。 
2.ちっこいの (2007/10/21)
せっかく覚えても、披露せず心の中で発酵させましょう!ご友人も実はフランス書院の本を一冊くらいは読んだことがあるかもしれません。でもお互い、敢えては話さない。秋の日を受けて銀ぶらする紳士二人。遠くでニヤリとする私。友達っていいなあ。
 

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 10

反自殺クラブ―池袋ウエストゲートパーク〈5〉 (文春文庫)

著者 : 石田 衣良

出版社:文藝春秋

発売日:2007-09-04

評価 :

完了日 : 2007年10月15日

鮮度が落ちた。
4話入ってる。ネタはどれも興味深い。
でもネタ倒れだと思った。薄い。これなら3話にして、濃い話で読ませて欲しかった。
マコト、あんなにカッコ良かったのに。本作ではちょっとした揉め事にもタカシやサルの手を借りて、さっさと片付けてしまう。虎の威を借る狐みたい。ただの勧善懲悪の話は欲しくない。
もっとヒリヒリ、ギラギラしてて欲しい。
次作に期待。


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 12

斜陽 (新潮文庫)

著者 : 太宰 治

出版社:新潮社

発売日:1950-11

評価 :

完了日 : 2007年10月06日

高校生のとき、メロメロになりながら読んだ。
素敵すぎる!切なすぎる!太宰すげ~!
ひとつの台詞を取ってもそこにドラマがある感じ。
「しくじった、惚れちゃった」
とか言われたら卒倒するよ、私きっと。
心理的なミステリーとしても読めるし、なんかもう堪らない。      
以上、17歳の時思っていたこと。

10年経って読んだら、えらいアッサリ読めてしまってびっくりした。
おかあさまや和子の世間知らずで一途なところに物悲しさを覚える。それに私、「しくじった、惚れちゃった」なんて今言われたらたぶん逃げる、恥ずかしくて。
私の中の、「斜陽」に参ってた純情な部分は、それなりに世の中をサバイブするうちに死んじゃったのかもしれない。いつの間にか、知らないうちに。今回はそっちの方が切なかったです。
また10年後に読もう。


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 10

坊っちゃん (新潮文庫)

著者 : 夏目 漱石

出版社:新潮社

発売日:1950-01

評価 :

完了日 : 2007年10月06日

おもしろいのに、おもしろくない。
何故なら私の故郷がクソミソに酷評されてるからです(^^;)
ぞなもし、とか言って、田舎もんが~!
って坊っちゃんは怒ってます。
ええやん、のどかで。それがここでは普通なんよ~。
お話自体は、コミカルでおもしろい。
向上心や批判精神に満ちていた、漱石の元気な青年期を思わせる。この後どんどん内向していくんだけど。
こんなにバカにされながら、ちゃっかり「坊っちゃん」をアピールに利用している我が故郷は、よっぽど鈍感なのか、はたまた、したたかなのか?そしてそういう図太さこそ、漱石がもっとも腹を立てた県民性なんだろう。
しかし、我輩はこの街が好きである。

*ちなみに今では「ぞなもし」という方言は使いません。(お年寄りで、語尾に「ぞな」と付ける方は居ますが。)


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1.purin (2007/10/09)
ちっこいのさん、はじめまして☆ わたしも最近再読して、「ぞなもし」を不思議に思っていました。謎が解けてよかったです。わたしはお隣の県に住んでいるので、一度くらい耳にしたことがあってもいいのになー、と首をかしげつつ読みました。なるほど~、方言の中でもディープどころだったのですね~
2.ちっこいの (2007/10/10)
purinさん、コメントありがとうございます(^^)
そうなんです、「ぞなもし」はもう使われてないんです。私が聞いたお年寄りの会話はこんな感じ・・・
「なんしよんぞな」=なにしてるの?
「せられんぞな」=しては駄目だよ
疑問にも呼びかけにも使えて便利?です。
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