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ちっこいのさんの読書ノート

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いろいろ。
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 12

今夜、すべてのバーで (講談社文庫)

著者 : 中島 らも

出版社:講談社

発売日:1994-03

評価 :

完了日 : 2007年10月02日

酒を肴に夜、この本を読んだ。
何だか静かな気持ちになる。
主人公は結構大ごとになっているし、死体も転がっているのだが、不思議に澄んだ文体がアルコールみたいにすーっと入ってくる。うーん。うまいなあ。
あ、本のほうです。

主人公は、痛飲しつつアル中についての文献を読み漁り、壊れゆく自分の心身を冷静に見ている。それはまるで自分を実験体にしているようだけど私は共感した。自分のダメなところをいっそネタにしてやろうという胆の据わり方。らもさん自身のスタンスもそうだったのだろう。絶望というよりは、そこを突き抜けた、明るい諦めの境地をこの本に見た。
「さよならだけが人生だ」
そしてらもさんが、身を持ってそれを証明したようで悲しい。


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5.フィリップ・まろ (2007/10/28)
中島らもは手始めに『明るい悩み相談室』をお読み下さい。笑えること請け合います。
時代劇でよく見かける風景、お代官様の「おめこぼし」にそんな意味があったとは!と、ぶっ飛ばされますよ。
下ネタも中島らもが言うとサラリとしていてイヤラシくない。イヤラシくないけど、気づいてみると、我知らずイヤラシイ言葉を日常的に平気で言っていた、ってところを見つけ出すのがうまい。さすが、元・コピーライターです。
6.ちっこいの (2007/10/30)
「明るい悩み相談室」は、多少かじったことがあります。印象に残っているのが、「トイレットペーペーで鶴を折ってからお尻を拭けと子供に教える姉」の話と「飛び降りるならゴミ袋に入れ!と言ったお母さん」の話。また今度「おめこぼし」も探してみます。ドキドキ。

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 24

ハヅキさんのこと

著者 : 川上 弘美

出版社:講談社

発売日:2006-09-30

評価 :

完了日 : 2007年09月28日

巧い。以前ほどクセのない文章で、きっちり自分の世界を描いてる。
でもって何かエロい。この人は女の生理を感覚でとらえて文章にしちゃうから凄い。
でも巧くてエロいんだけど、私の心にはあまり残らなかった。


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 2

頼むから静かにしてくれ〈1〉 (村上春樹翻訳ライブラリー)

著者 : レイモンド カーヴァー

出版社:中央公論新社

発売日:2006-01

評価 :

完了日 : 2007年09月27日

(1)の方を借りてきました。
困ったのは村上春樹による「改題」が、(2)の最後にしか載ってないこと。カーヴァーは改題を併せて読まないと意味が分からなかったり、改題自体、村上さんの読み物として楽しめるので、ないと困ります。でも一度返した(1)をまた借りるのも癪だ。
ということで改題なしでいってみよ~

・・・・・読了
(2)は良かったんだけどな~・・・
今の生活に絶望していたり、結婚生活が破綻して疲れていたりする話が多くて、暗い気持ちになりました。
意味のない細かい描写もしつこくてしんどかった。


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 4

ハードボイルド/ハードラック (幻冬舎文庫)

著者 : 吉本 ばなな

出版社:幻冬舎

発売日:2001-08

評価 :

完了日 : 2007年09月18日

ハードボイルドは、いわゆる「ばなな節」。
彼女の好むテーマ(同性愛、オカルト)の範疇で、きれにまとまった話。(つまりあまりおもしろくはない。)
ハードラックは、一皮むけたような、地に足がついたような作品で、★5つはハードラックへの評価です。
姉の脳死に直面した主人公が、ゆっくりと現実を受け止めて前を向いて進んでいく話。
ばななさんも現実を受け止める覚悟ができたんだろうな、と思った。


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 2

毒味役 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

著者 : ピーター エルブリング

出版社:早川書房

発売日:2002-08

評価 :

完了日 : 2007年09月16日

ほう、こんな世界もあるのね。
ルネサンス期のイタリア、美食家の暴君に「毒見役」として仕えるウーゴ・ディフォンテの一代記。
一介の農夫だった彼が、連日死の危険にさらされ様々な事件に巻き込まれながらも、持ち前の機知と度胸を生かして毒見役から成り上がって行くさまは圧巻。
当時の豪華絢爛でありながら泥臭い文化と、今なら犯罪になりそうな血なまぐさい風俗・風習が満載で度肝を抜かれます。
そしてなんと言ってもウーゴが毒見するレシピの豪華さと言ったら・・・!
いろんな意味でお腹いっぱい、ちょっと胸焼け。


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 1

ゴッホの靴

著者 : 坂本 美智子

出版社:新風舎

発売日:2006-02

評価 :

完了日 : 2007年09月15日

最近、老いや死について考える本をよく読みます。
なんでだろう。
いつかは家族と別れの日がくる。相手が先か、自分が先かは分からないけれど。
それに慣れておかねば、という思いがどこかにあるのだと思います。

6つの短編集からなる本で、どの話も人生の後半戦に入った女性が主人公です。それぞれの屈折を抱えながら老いを迎えようとしている彼女達が、人生を横切っていった人々とのつかの間の交流を通して、これまでの、そしてこれからの生き方を考える姿を描いています。
少し硬い文章に著者の人柄が表れているようです。
故郷の冬の夕焼けのような、しみじみとした味わいの本です。


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 3

頼むから静かにしてくれ〈2〉 (村上春樹翻訳ライブラリー)

著者 : レイモンド カーヴァー

出版社:中央公論新社

発売日:2006-03

評価 :

完了日 : 2007年09月11日

カーヴァーのごく初期の作品。
以前読んだ「愛について~」より私はこちらが好みです。
中でも、少年が父にヒーローを見出す話が好き。
父は、やがて息子が自分の現実の姿に気付くだろう、と考えます。彼自身も、彼の父がただの男であることを知ってしまったから・・・。父=アメリカの古き良き時代、とも言い換えられるかもしれない。
この作品では、のちの作では削ぎ落とされていく細かなディティールがまだ生きていて、登場人物をより身近に感じられました。村上さんの改題によると、晩年の作はまた違った味わいになっていくとのこと。そちらも読んで、カーヴァーの心理的・技術的変化を追ってみたいと思っています。


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 15

パレード (幻冬舎文庫)

著者 : 吉田 修一

出版社:幻冬舎

発売日:2004-04

評価 :

完了日 : 2007年09月03日

自分の足元がぐらぐらする感じ。
私だって、分かったもんじゃない。それが怖い。
案外こんな関係の家族も居たりして。それもたくさん居たりして。怖ろしいことだ。
未来ちゃんの章は、ひとりの人間の輪郭がくっきり見えるようで、好ましい。


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 34

間宮兄弟

著者 : 江國 香織

出版社:小学館

発売日:2004-09-29

評価 :

完了日 : 2007年08月27日

読み終えて、ある漫画のエピソードを思い出しました。
主人公の編集マンが、恋愛もので有名な女性作家に、
あえて中年男性を主役にした連載小説を書かせる話。
漫画では、作家は新しい世界に挑戦して成功するのですが、
江国さんの場合は失敗した、と私は思う。
間宮兄弟が、結局居心地のいい部屋から離れられないように。


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1.どんぐり (2007/12/19)
はじめましてです。
だいぶ以前の読書ノートにコメントつけて申し訳ないですが、同感でした。
何がって間宮兄弟が魅力的じゃないというか、ほんとーに「こういう人たちを愛すべき人だと思ってるの?江国さん」って聞きたい気がしました。
ちなみにマンガって働きマンですよね?
2.ちっこいの (2007/12/24)
どんぐりさん、初めまして。お返事遅くなりました。
確かに江国さん自身は、間宮兄弟とは恋愛しないだろ~!という感じがしますね(笑)オタクが書きたかったのかな?オタクの世界ってもっと面白いもんだけど・・・。漫画は「働きマン」。正解です。
 

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 3

コルシア書店の仲間たち (文春文庫)

著者 : 須賀 敦子

出版社:文藝春秋

発売日:1995-11

評価 :

完了日 : 2007年08月25日

須賀敦子と出会った本。
希望に満ちたコルシア書店に、かすかに付きまとう悲しみの影。もう戻らない日々を、あたたかい言葉で描いた極上の一冊。大切なものを失いながらも、そのひとつひとつを受け入れて来た人にしか書けない本だと思います。
冬の夜、バスの中で読んだ事を、今でも懐かしく思い出します。


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 2

愛について語るときに我々の語ること (村上春樹翻訳ライブラリー)

著者 : レイモンド カーヴァー

出版社:中央公論新社

発売日:2006-07

評価 :

完了日 : 2007年08月20日

初カーヴァー。
悲哀のある日常風景がいい感じに描けていると思う。
でも話のブツ切り感に慣れなくて、いまひとつ楽しめず。
村上春樹の訳は、深みがあって美しかった。


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 1

ブラック・ダリア

著者 : ジェイムズ エルロイ,ジェイムズ・エルロイ,吉野 美恵子

出版社:文藝春秋

発売日:1990-01

評価 :

完了日 : 2007年06月25日

一度読んでみたいと思っていたので、挑戦した本。
読んだ後はこっちまで黒い気分になってしまった。
しかも実際にあった未解決事件を元にしているというのが怖い。
エルロイの設定した真犯人には、犯行はちと不可能なのでは・・・


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 13

予告された殺人の記録 (新潮文庫)

著者 : G. ガルシア=マルケス

出版社:新潮社

発売日:1997-11

評価 :

完了日 : 2007年06月12日

好きではありません。
どうせなら、悲惨すぎてユーモアを感じさせる位のものであって欲しい。何となく半端。
ちなみに「フォーリング・ダウン」という映画があるのですが、これはまさに悲惨で笑えます。
そういう気分に浸りたいときはこちらをおすすめ。


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 7

ある秘密 (新潮クレスト・ブックス)

著者 : フィリップ グランベール

出版社:新潮社

発売日:2005-11

評価 :

完了日 : 2007年06月06日

自分が自分である理由。
それが戦争の狂気と、家族間の葛藤によるものだとしたら。
だからこそ、書かずしては乗り越えられなかっただろう苛烈な運命を、淡々と綴った本。
映画を観たかのように、鮮やかに情景が浮かびます。


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 7

誰よりも美しい妻

著者 : 井上 荒野

出版社:マガジンハウス

発売日:2005-12-15

評価 :

完了日 : 2007年05月30日

彼女は、「夫を愛している」と繰り返すのですが、
愛しているというより、支配している、と言った方が
正しいような気がします。
現実逃避にはおすすめの本。


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 1

若かった日々

著者 : レベッカ・ブラウン

出版社:マガジンハウス

発売日:2004-10-21

評価 :

完了日 : 2007年04月18日

とめどなく溢れる、家族についてのイメージ。
幼い頃の自分、情けなかった父、優しかった母、初めて好きになった人・・・
過ぎ去っていった多くの人々、思い出を、悲しみと愛情に満ちた静かな筆致で綴る。そして、愛するが故の葛藤も彼女は隠さない。
これだけ素直な作家を他に知らない。


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 4

わたしたちが孤児だったころ (ハヤカワepi文庫)

著者 : カズオ イシグロ

出版社:早川書房

発売日:2006-03

評価 :

完了日 : 2007年03月27日

タイトルと前半の雰囲気に惹かれて読みました。
ところが、後半の遅々とした展開と、エグい描写にびっくり!
確かに戦争はエグい、醜いものだけど・・・。
ミステリータッチの話なのに、
謎解きがピリリとしなかったのも残念。
初 カズオ・イシグロだったので、違う作品を読むのをためらってしまいます。


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 14

アフターダーク

著者 : 村上 春樹

出版社:講談社

発売日:2004-09-07

評価 :

完了日 : 2005年09月13日

何かが起こりそうな物語。
何かが変わったのか?何も変わらないのか?それは読む人によって違う気がします。私はただ「夜が明けたなあ」と思った。
冒頭のファミレスのシーンが、目に浮かぶように活き活き描かれていて、緊張感があって好き。
ぐっすり眠るホテルのベッドも、読んでてほっとさせてくれた。


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 19

薬指の標本 (新潮文庫)

著者 : 小川 洋子

出版社:新潮社

発売日:1997-12

評価 :

完了日 : 2005年09月12日

少女だけが生息できる場所。大人の女はここには住めない。
きれいなもの、レトロなもの、怖いもの、そういうものを集めて煮詰めて突き詰めたら、こんな世界になるように思います。
もう一話の「六角形の部屋」の少女があの場所に居られなくなったのは、大人になってしまったからじゃないのかな。
小川さんはこれで行き止まりかも、と思ったほど、完成度の高い小説です。


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 4

女生徒 (角川文庫)

著者 : 太宰 治

出版社:角川書店

発売日:1997-06

評価 :

完了日 : 2005年09月01日

いつのまにか太宰に頭の中を読まれているようで、驚く。
ここに書かれているのは、あなたであり、私だ。
居心地が悪いような、うっとりするような少女の秘密の宝箱。
こう書ける作家はそう居ないと思う。


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