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ちっこいのさんの読書ノート

小説
いろいろ。
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 13

いとしい (幻冬舎文庫)

著者 : 川上 弘美

出版社:幻冬舎

発売日:2000-08

評価 :

完了日 : 2004年09月24日

川上さんの本で一番好きだ。
不思議でやるせない所が、何となく好きだ。
いろいろ入り乱れた話の中に、自分のしてきた恋愛の匂いが感じられる。まだ見ぬ恋の結末が、突然目の前に開けたりもする。
川上さんの言葉に、自分の中に眠っていたものが呼び覚まされる感触は、すこし悲しくて心地よかった。


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 3

謎のクイン氏 (クリスティー文庫)

著者 : アガサ・クリスティー

出版社:早川書房

発売日:2004-11-18

評価 :

完了日 : 2004年09月13日

クイン氏が活躍するのは、この一冊の短編集のみ。
大きな事件も、トリックもない。
でも一話ごとのドラマが凄く深いので、クイン氏の世界に浸るにはこれで充分です。
陰影のある不思議な情景、美しいタイトル、思慮深いサタースウェイト氏の人柄、すべて好もしい。
そして一番の謎はクイン氏その人だったりするところがまた良いのです。


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 8

流しのしたの骨 (新潮文庫)

著者 : 江國 香織

出版社:新潮社

発売日:1999-09

評価 :

完了日 : 2003年10月03日

この家の子供になりたかった。
「流しのしたの骨をみろっ!」って叫んでくれるお母さんが私のお母さんだったら素敵なのに。
女の子が生まれたら、しま子って付けたいくらいしま子ちゃんが好きだった。あの危うさがたまらなく愛しい。

ところで「カチカチ山」ってそんな怖い話だったっけ?


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 26

池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)

著者 : 石田 衣良

出版社:文芸春秋

発売日:2001-07

評価 :

完了日 : 2002年09月28日

著者のライフワークだそうですが、このシリーズは私にとってもライフワークだな。文庫化を待って、必ず購入しています。
主役のマコトが持っている、弱者に対するまなざしの優しさに、すごく癒されるし、励まされる。
話自体はすべて犯罪が絡んでいて、中には目を覆いたくなるような展開もあるけど、このシリーズの核にあるのはやっぱり優しさなんじゃないかと思う。
ダメ人間にも居場所がある池袋西口公園。
私はこの場所が好きです。

*「サンシャイン通り内戦」が素晴らしい完成度。このシリーズでは今のところ一番の出来かもしれません。何と言っても加奈さんが素敵。こんないい女、現実には居ないかも…。


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3.船橋胡同 (2007/10/04)
どうして、食いつくのが分かったのですか?池袋時代の私は、優しく上品で目立たない弱い学生でございました。
今は、強制されたらすぐ言うことを聞く要介護老人。

地方の人で、新宿でなく、池袋に興味をひかれるのは、この作家のせいでしょうか?
戦後も残っていた、駅前の闇市を経験したのでしょうか?
西口には東武デパート。東口には西武デパート。
周辺は、風俗とマージャン屋。ダメ人間にも懐かしい場所!

4.ちっこいの (2007/10/05)
新宿にも憧れはしたんですよ。「新宿鮫」「不夜城」・・・カッコ良過ぎ。それはそれで好きですが、遠い世界。船橋さんの仰るように、この本の池袋は懐かしい場所。センチメンタル人間はそんな場所に弱いのです(^^)

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 11

溺レる (文春文庫)

著者 : 川上 弘美

出版社:文藝春秋

発売日:2002-09

評価 :

完了日 : 2002年09月24日

川上さんの照れが感じられる、性愛についての短編集。
一生懸命いやらしくしようとしてるところが、逆に健全で微笑ましかったりする。そこが好きでした。
川上さんも若かったんだね…。
最近は、さりげなく書かれた文章にエロさをにじませたりして、川上さんも素敵に熟しております。作家として、たぶん女としても。
作中、煮えたぎるモツ鍋、というのが出てきて、この本の象徴みたいに鮮烈に覚えてます。


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 17

すいかの匂い (新潮文庫)

著者 : 江國 香織

出版社:新潮社

発売日:2000-06

評価 :

完了日 : 2001年08月03日

最高の作品。
子供って、大人が思ってるより全然大人だったりする。
いろんなことをよく分かってる。よく見てる。
私もそうだったのにな。
そういう失くしたものが沢山詰まっている本です。


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 2

胸の香り (文春文庫)

著者 : 宮本 輝

出版社:文芸春秋

発売日:1999-07

評価 :

完了日 : 2000年09月10日

ちょっと哀しみ漂う大人の短編集です。
学生のときに読んだけど、たぶんあの頃より今の方が
もっと深く味わえる気がする。
胸の香りはパンの匂い。
何かそーいうの今なら分かるもの。


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 6

天使に見捨てられた夜 (講談社文庫)

著者 : 桐野 夏生

出版社:講談社

発売日:1997-06

評価 :

完了日 : 1999年09月19日

ミロシリーズ第2弾にして、私にとっては
これがシリーズ最高傑作。
人間の汚い部分をこれでもかという程目の当たりにして、
深く傷つきながらも真実を追うミロちゃん。
でも恋はやっぱりうまく行かない。
私が大人の男なら、絶対にミロちゃんを放っておかないのに、
必ず守るのに、とガキんちょの私は思ったものです。
でも彼女が私なんかの手に負える女じゃないことは
やがて明らかになるのですが。

私が好きだったミロの世界は、作者の手によって第3弾で完全に崩壊するのでした。


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 14

顔に降りかかる雨 (講談社文庫)

著者 : 桐野 夏生

出版社:講談社

発売日:1996-07

評価 :

完了日 : 1999年09月19日

詳細は忘れてしまったけど、主人公のミロちゃんを
すごい好きになって夢中で読んだ。
ボロボロになりつつ事件に挑むミロちゃんは、
情けないんだけどカッコ良かった。
都会でひとり、私も未来を夢見ていた。
私もハードボイルドに生きるんだ!と思っていた。

そんな懐かしい思い出のある本です。


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 4

幻の光 (新潮文庫)

著者 : 宮本 輝

出版社:新潮社

発売日:1983-01

評価 :

完了日 : 1999年09月10日

学生の時に読んで、好きだった話。
静かで、悲しくて、なのに女の業みたいなものを感じた。
もし旦那が自殺したら、私の一部もきっと死んでしまう。
そう思いつつ、感想を書いていたらまた読みたくなった。
これも女の業か。


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 7

ハチ公の最後の恋人 (中公文庫)

著者 : 吉本 ばなな

出版社:中央公論社

発売日:1998-08

評価 :

完了日 : 1998年10月17日

好きになりたかったけど、好きになれなかった。
私からは遠い話だと思った。
以下、良かった点
・装丁がすごくきれい。
・ひとつ、好きな言葉が出てくる。
(「私の内側はだいじょうぶ」というもの。)

そうそう、誰に何を言われようと、内側までは侵食されることはないんだから。と自分に言い聞かせていた。
今はもう、気にしすぎる自分を責めることは少なくなったけど、それでもやっぱり時々この言葉を思い出します。


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 8

N・P (角川文庫)

著者 : 吉本 ばなな

出版社:角川書店

発売日:1992-11

評価 :

完了日 : 1996年10月13日

吉本ばななで一番好きな本。
もともとセンチメンタルな人間だったのが、彼女の本を読んで尚更そうなった気がする。
話としては、いわゆるばなな節(同性愛・禁断の愛・オカルト)ですが、勢いがあってキラキラしている。
読むと、夏の終わりみたいに切なくなる。
スイという登場人物の名前も素敵。

前半のミステリアスな展開のまま進んだら、それはそれでまたおもしろかったんだろうな。そっちのバージョンがあったら読んでみたい。


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 2

ファイアスターター (下) (新潮文庫)

著者 : スティーヴン・キング,深町 真理子

出版社:新潮社

発売日:1982-09

評価 :

完了日 : 1995年10月15日

表紙が怖いけど、一番好きなキングの本。
炎を操るという超能力を持って生まれたがゆえに、苛烈な運命にさらされる8歳の少女チャーリー。
追っ手から逃げ惑い、束の間の休息で安らぎ、出会いや別れに涙する。でも彼女の心は折れない。持ち前の聡明さで人生をサバイブして行くのです。

悲しみに満ちたチャーリーの旅、でもそこかしこに散りばめれた、いろんな形の優しさに救われる。
そして、私も彼女と長い長い旅をしていたんだと気付くのでした。


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 3

深い河(ディープ・リバー)

著者 : 遠藤 周作

出版社:講談社

発売日:1993-06

評価 :

完了日 : 1995年01月05日

クリスチャンの家庭に生まれたので、小さい頃は無条件に神様を信じていたが、成長するにつれだんだん信仰心が揺らいできた。神様なんて本当に居るの?ではなぜ、父は、母は、そして私は悩んでいるのか。罪が許されたのなら、苦しまなくていいはずなのに・・・

「深い河」はそんな高校生のときに読んだ。
内容はほぼ忘れてしまったが、読み終わった後のほっとした気持ちは忘れない。ここにも神様を探している人たちがいる。それだけで良かった。
ジャガイモに例えられたイエス様が、身近に感じられた。

今も、私は神様を探している。
疑い、時にののしりながら。
でも、苦しみをぶつけられるその存在があったことで、辛い局面を乗り越えて来られたことに気付かされたりもするのだった。
神様、どうか側に居てください。


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 38

きらきらひかる (新潮文庫)

著者 : 江國 香織

出版社:新潮社

発売日:1994-05

評価 :

完了日 : 1995年01月03日

大好き。
これを書いた江国さんのことも大好きになった本。
笑子ちゃんと睦月の二辺だったら倒れてしまうから、三角形で立つために紺くんの存在が必要だったのかな。
でも紺くんって邪魔だなって思ってた。


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 31

TUGUMI(つぐみ) (中公文庫)

著者 : 吉本 ばなな

出版社:中央公論社

発売日:1992-03

評価 :

完了日 : 1994年01月04日

中学生のとき読んで憧れまくった。
何に?
つぐみの性格と美しさに。
男女交際に。
そして、こんな小説が書いてみたくて。
だから、私にとっては沢山の理想が詰まった本です。

でも実は、一番共感していたのはまりあちゃんだったりする。つぐみの個性の前には影が薄い語り手。私も、つぐみには到底なれないという同じ立場から、まりあちゃんには輝いて欲しかったんだけど。輝きを独り占めして、それをさせなかった暴君・つぐみはさすがです。


この感想へのコメント

1.つぐみ (2007/11/03)
こんにちは。はじめまして。つぐみです。
私は二十台の頃、吉本ばななさんを知って衝撃をうけたものです。「TUGUMI」の内容は忘れてしまったにもかかわらず、「たなぞう」でのネームを「つぐみ」にしました。そんなわけでちょっとお邪魔しました。これからもよろしくお願いします。
2.ちっこいの (2007/11/04)
つぐみさん、こんにちは。こちらこそよろしくお願いします。
以前からつぐみさんをお見掛けして、素敵な名前だなーと思ってました。「TUGUMI」からなんですね。私も初めてばななさんを読んだ時は衝撃でした。今も、時々思い出したようにばななさんの本を読みます。永く付き合っていける作家さんになりましたね。
 

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 1

マルテの手記 (新潮文庫)

著者 : リルケ,大山 定一

出版社:新潮社

発売日:1953-06

評価 :

完了日 : 1990年10月09日

とにかくいろんなものが怖い子供でした。
大槻ケンヂの歌詞じゃないけど、
「みんなが私のことを笑ってる気がする」日々。
で、リルケ読んだら、あ、なーんだ、似たようなことでビビってる人も(しかも昔から)居るんだ、とちょっと安心した。
その位いろんなことにビビってる、「被害妄想&自意識過剰なマルテによるエッセー」という設定の本です。
どこか幻想的な出来事の数々、ぐるぐる逡巡するマルテの思考が、ひんやりとした霧の日のようにまとわりついてくる。
私を安心させつつも、同時に新しい恐怖を与える世界。
でも覗いてみたい欲求に駆られる妖しい世界。

ちなみに大きくなるにつれ、子供時代に怖かったものは克服する端から忘れて行きました。
そんな不確かなものを、紙の上に定着させたんだから、やっぱりリルケってすごいと思う。


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