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終わらない歌をうたおうさんの読書ノート

日本文学
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 3

名短篇―新潮創刊一〇〇周年記念 通巻一二〇〇号記念 (SHINCHOムック)

著者 : 荒川 洋治

出版社:新潮社

発売日:2004-12

評価 :

完了日 : 2008年08月28日

文学って、現実の生活に追われてるとなかなか読もうという気にならなかったりするので、「よし読もう」と思わないと読めないんだけど、好きよー。新潮に発表されたものという制約はあるようですが、さまざまな方の短編が読めて素敵。内田百閒、読もう読もうと思ってて読めなかったので、ああこういう感じかと、さわりがわかるのもこの手の本の素晴らしさ。

でもなんといっても太宰の「ふきとばせ、シャボン玉」だなあ。読んだことあるはずなんだけど、やっぱり目の覚めるような言葉が出てくる。作家というか、愛しい人。

(2008/6/15)


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 11

江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)

著者 : 江戸川 乱歩

出版社:新潮社

発売日:1960-12

評価 :

完了日 : 2008年08月12日

ウワー、コワー。

読みたいと思いつつ手が出なかったのだけど、夏のYonda君エコバッグのために買った。読むのは子ども時代の少年探偵団以来。コワー。

(2008/7/25)


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1.ようちん (2008/08/13)
こんばんわ、お邪魔します。
私もこの1冊は大好きです♪何度も読み返してます♪
>ウワー、コワー。
ほんとに、その通りですよね・・・こわーっ
少年探偵団は未読ですが、オトナになって読んだこの傑作選は、十分楽しめました。
「二癈人」「心理試験」「鏡地獄」が好きです。
ああ、久々に読み返してみようと思いました。
2.終わらない歌をうたおう (2008/08/22)
コメントありがとうございます。
私は「人間椅子」がこわくて本気でビビりました。
前に、いい小説を読んだあとは、おいしいケーキを食べたのと同じ満足感みたいなことを誰かが書いていたんですが、これは一篇一篇が悪魔のドロップみたいだったー。
 

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 1

片想いの恋人 (新風舎文庫)

著者 : 尾崎 翠

出版社:新風舎

発売日:2007-11-05

評価 :

完了日 : 2008年06月28日

女の子やなあああ。

兄と妹の会話から成る「アップルパイの午後」は、森茉莉をちょっと思い出した。
兄には妹が、意固地な不思議ちゃんに見える。妹は、生きるのに真剣だ。
戦前、また戦後になっても、女性が文学で生きていこうとするのは、やっぱり大変だったんだろうなと思う。
現代の私たちには、それほど切実なものが、あるだろうか。

(2008/6/27)


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 8

檸檬 (新潮文庫)

著者 : 梶井 基次郎

出版社:新潮社

発売日:1977-12

評価 :

完了日 : 2008年06月04日

すごく感受性の豊かな、美しい文章。とくになにということもないけど、若くて、希望をもつ半面、さまざまな不安に揺れてる青年を通して見る街の様子が、きらきらしてる。

「電車の窓と窓がすれちがうとき、「あちらの第何番目の窓にいる娘が、今度自分の生活に交渉をもってくるのだ」とその番号を心の中で・・・」

(2005/7/11)


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 1

宮沢賢治全集〈6〉 (ちくま文庫)

著者 : 宮沢 賢治

出版社:筑摩書房

発売日:1986-05

評価 :

完了日 : 2008年05月02日

全集のなかの童話の中でも、小さな話が多かったなあ。農業や、学校についての話が多い。ビジテリアン大祭など、賢治の祈りについて考えさせられた。そういう生活をいいと思う一方で、もう今はできないよと思う。どっかで間違えてきちゃったんだろう。残念だけど。けど、賢治が読み継がれているというのはうれしいことで、自然と人間がおんなじ大きさで、空を眺めたり、土を踏みしめたり、動物と話したり、恐れを抱いたり、する話を、子どもたちも読んでほしい、これからもずっと。

(2008/4/23)


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 11

斜陽 (新潮文庫)

著者 : 太宰 治

出版社:新潮社

発売日:1950-11

評価 :

完了日 : 2008年04月24日

ロマンチックな人やなあ。
6年前に会っただけの人に恋をしてしまう。妄想をふくらませ、じっさい再び会ったら勝手に幻滅を感じちゃったりする、むっちゃひとりよがりな女の子の恋愛。私も太宰に恋しちゃってるからなあー。

「生きている事。生きている事。ああ、それは、何というやりきれない息もたえだえの大事業であろうか」

(2005/8/20)


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 2

宮沢賢治全集 (7) (ちくま文庫)

著者 : 宮沢 賢治

出版社:筑摩書房

発売日:1985-12

評価 :

完了日 : 2008年04月01日

カムパネルラぁー・・・。

異稿が3つもついていますが、やはり本文として載っているのが一番よくなっている。
ラストのシーン。
「僕たち一緒に行かうねえ」というジョバンニに、1と2では「ああ、きっと行くよ」とカムパネルラは答える。が、ジョバンニはそれがほんとうに強い気持ちから出ていないような気がしてさみしい、と書かれているだけだったのが、3から「あすこにいるのぼくのお母さんだよ」とカムパネルラがどこか一点を指し、それがジョバンニには見えないというシーンができた。
そのあとに続く、カムパネルラを失ったジョバンニが決意するシーンについては、1,2,3とあれこれ書き直したあげく、本文ではばっさり削除されている。そして別のエピソードがくっつく。

これで童話はひととおり読んだ・・・と思ったら、まだ6巻読んでないじゃない。うれしいなあ!

(2008/3/31)


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 1

宮沢賢治全集〈8〉注文の多い料理店・オツベルと象・グスコーブドリの伝記ほか (ちくま文庫)

著者 : 宮沢 賢治

出版社:筑摩書房

発売日:1986-01

評価 :

完了日 : 2008年04月01日

わあ。もうわたしは宮沢賢治の童話のとりこですから、なんにもいうことがありません。どんぐりと山猫にでてくる馬車別当は、なんべん読んでもかわいいなあ。

手紙と題された話の中の一篇。

双子の星、チュンセとポーセの名前をかたる兄妹が出てきます。兄は妹にいじわるをします。やがて妹は死んでしまいます(それが「永訣の朝」のシーンであることからこのチュンセとポーセは賢治と妹、トシであることがわかります)。

手紙は、チュンセがポーセがどうなったのか、毎日ごはんも食べられないぐらいに考えていると訴える。けれど、チュンセがポーセをたずねることは、無駄だとあるひとが言う。
「チュンセがもしもポーセをほんたうにかあいさうにおもふなら大きな勇気を出してすべてのいきもののほんたうの幸福をさがさなければいけない」

妹に死なれた個人的悲しみのうちに混迷したチュンセの行為は、あるひとによって批判されかつ正しい方向が示唆され、その結論がこの手紙という話となって、わたしたち読者に伝えられる。

これが、賢治の書くことの意味です。

(2008/3/31)


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 1

あゝ、荒野 (河出文庫―寺山修司コレクション)

著者 : 寺山 修司

出版社:河出書房新社

発売日:1993-04

評価 :

完了日 : 2008年03月14日

新宿で暮らす2人のボクサー。極限、かっこいい。なにがかっこいいのか・・・いきざま?
自殺研究会とか、性的不能者とか、でてくる。魂のぶつかりあいのにおいがする。

いつかこのかっこよさにたどり着きたい。

(2005/11/23)


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 1

宮沢賢治全集〈5〉貝の火・よだかの星・カイロ団長ほか (ちくま文庫)

著者 : 宮沢 賢治

出版社:筑摩書房

発売日:1986-03

評価 :

完了日 : 2008年03月05日

文章のひとつひとつがすてきで、楽しい。
生き物がみんな、生きているやうだ。

読んでいてなんとなく「流れに逆らってはいけない」というようなことを感じた。

たとえば「双子の星」
一晩中笛を吹くのが役目の双子の星は、彗星の謀によって海に落っこちてしまう。けれどふたりはじたばたせず、そこでなにか役に立ちたいと申し出る。

たとえば「風野又三郎」
赤道から北極まで見てきている又三郎は「いいなあ」と言われて怒る。人間はうらやましがるから嫌いだと。
又三郎は飛んでいくのが役目だから、一つのところにとどまることはできない。いたずらしたり、すねたり、不器用な交流をしながら、やがてまた飛び立っていく。

「僕たちお友達にならうかねえ」
「はじめから友達だ」
一郎が少し顔を赤くしながら云ひました。

上のシーン、好きだなあ。

一人の人にとって、自分の人生はかげがえのないものなのだけど、人間だって、大きな宇宙の中の流れにすぎない。

教訓的なことはないです。賢治の童話を読むと、いろんな声が聞こえてきて、胸がいっぱいになります。

(2008/2/27)


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 7

貧乏サヴァラン (ちくま文庫)

著者 : 森 茉莉

出版社:筑摩書房

発売日:1998-01

評価 :

完了日 : 2008年02月28日

氷のいっぱい入ったアイスティーを飲みたくなるよ。なんて優雅な。

(2006/1/9)


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 3

宮沢賢治 [ちくま日本文学003] (ちくま日本文学 3)

著者 : 宮沢 賢治

出版社:筑摩書房

発売日:2007-11-20

評価 :

完了日 : 2007年12月28日

ウワー。ウワー。ウワー。童話の世界にたちまち夢中になってしまった。元祖いしいしんじ・・・と思っていいですかね?動物が、風景が、きらきら輝いていて、すごく魅力的なのです。

「おもてにでてみると、まわりの山は、みんなたったいまできたばかりのようにうるうるともりあがって、まっ青なそらのしたにならんでいました。」

文もきれいで、ときどき調子に乗る奴が出てきたり、へんなことばがでてきたり、読んでて楽しくて、てっきり、教養的なことが書いてあるというイメージをもっていた私は、もしかして読み違いをしてるのかしら?と思うほどでしたが、たんに私が持ってたイメージが間違いなのでした。

それもこれも小学校の国語の授業がいけない。やまなし、今読んだらすっごい、素敵じゃないか!!
手足の先が冷たくなる、拷問みたいな授業した奴、出て来い。

詩のほうは、これからもゆっくりと味わいたい、味わいたくなる、詩でした。童話のほうもそうだけど、風の音とか、緑の中のあおあおとした空気とか、はっきり、くっきり、見えてくる感じ。私の生きている世界は、こんなに豊かだったんだなあと気づくことができました。

(2007/12/27)


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 7

眠れる美女 (新潮文庫)

著者 : 川端 康成

出版社:新潮社

発売日:1967-11

評価 :

完了日 : 2007年12月28日

7月ごろからベッドのとこにあったのが、ようやく読めた。

美女と添い寝させてくれる宿屋に足繁く通う老人の話・・・なんなんだこれは。
腕を、一晩貸してくれる女。自分の腕と、付け替えてみる男・・・なんなんだこれは。

最後に入ってた「散りぬるを」は、事件の聞き書きみたいな感じで、犯罪の行われた過程を小説家が考え、書き記すのですが、やっぱりこれも老人と美女(でも一番読みやすかったよ)。

(2007/12/21)


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 2

十九歳の地図 (河出文庫 102B)

著者 : 中上 健次

出版社:河出書房新社

発売日:1981-06

評価 :

完了日 : 2007年10月19日

寮に住み、新聞配達をしている浪人生。ノートに地図を書いていて、集金のときなど、むかついた家に×印をつける。同室の男は三十歳、女のもとへ通う話をしてくる。隣人は日夜派手な夫婦喧嘩を繰り広げる。

金がなくて、欲望だけあって、周りのものを恨みに思っていて、でもそれが幼い考えだというもの知っていて、それでもどうにもならないなにか。

彼は電話ボックスにこもり、×印のついた家にいたずら電話をかける。刑の執行が住んだ家には斜線を入れる。×は2度、3度、繰り返しつけられることもある。彼は出来上がった自分の地図を見て、世界を征服した気持ちになる。

「夢も希望もなしにこいつはよく生きていけるな、とふいに思い、そう思いついたことがおかしく笑った。斎藤に言わせればこの男は人生の敗残者らしいが、さてその人生というやつはいったいなんなのだ?人生なんて東大を出て、高級官僚になろうと乞食になってガード下で坐ろうとさして差があるわけじゃない。むしろ世間というやつだろう」

世間が不快でたまらない。

この話が書かれたのは1973年。だけどこの若者の気持ちは、今の時代に置き換えてもそう変わらない。今、あちこちで起きる事件を見てて感じるのは、この気持ちのまま、年だけ大人になってしまった人が多すぎるんじゃないかということ。ある事件が起こると、たちまち似たような事件ばかり集めて報道して深刻ぶるメディアが元凶なんじゃないのー、とこんなところで言ってみる。

(2007/6/21)


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2.終わらない歌をうたおう (2008/07/11)
コメント、ありがとうございます。ついこの間読んだ「決壊」も、ネットとメディアが生んだ事件でした。妄想で終わらない。確かにそうですね。ネットで誰でも自分の意見を言うことができるということが、その傾向を加速させたように思います。先のことを思うと、豊かな未来は、もう望めないんじゃないかと悲観的になってしまいます。でも、だからどうしようって案もなく、本に逃げる日々です。
3.ちさママ (2008/07/15)
お返事ありがとうございます。早速、昨日「決壊」を購入して、ただ今読書中です。ネットが生み出す事件。メディアリテラシーが叫ばれ、「情報」という科目が生まれ、必修履修となりましたが、教育の域をはるかに超え、「教育」という分野とはかけ離れていっている気がいたします。「情報」に力をいれるよりも、心に訴える教育のほうが、はるかに現実的なのになぁ。なんてことを思いつつ・・・・

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 6

みずうみ (新潮文庫)

著者 : 川端 康成

出版社:新潮社

発売日:1960-12

評価 :

完了日 : 2007年10月19日

男が軽井沢で服を買い替え、脱いだ服をあき別荘に捨てようとするところから始まる。サスペンスっぽいのか?と思ったら、教え子のあとをつけてその子とただならぬ関係になった過去が明らかになり、さらには少年期、ある少女にあこがれる話が混じり、夢なのか現実なのかよく分からないまま、行きずりの女と酒を飲む。年をとってしまったあわれなオッサン?

「ゆきずりの人にゆきずりに別れてしまって、ああ惜しいという……
この世の果てまで後をつけるというと、その人を殺してしまうしかないんだからね」

不思議な話だった。

(2007/6/17)


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