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パートママさんの読書ノート

忘れん坊の読書録
本プロと言うサイトに記録していた本
読書感想文を書く楽しさと、そこでいろんな方の感想を知ることが出来た本
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 12

人は見た目が9割 (新潮新書)

著者 : 竹内 一郎

出版社:新潮社

発売日:2005-10

評価 :

完了日 : 2007年10月14日

著者は劇作家、漫画原作家、演出家という。そういった知識経験からノンバーバルコミュニケーション(非言語コミュニケーション)について書いているが、つまらない。その人自身の考えよりも声やしぐさ、間隔、表情で伝達力は変わるという。
だけど、読んでる先から忘れていって何が書いてあったかあまり残らない。言語でも伝えられないのは内容がつまらないからか。結構実際にあって話を聞くと伝わったりして。
「見た目」が大事。ということで昔何かの対談番組に出ていた小柳ルミ子の話のほうが印象に残っている。
見た目で判断するなとよく言われるが、見た目ほどその人が出ているものは無いといっていた。その人の服装や髪型でその人の性格や経済状態、趣味がわかるというのだ。だらしない人はどこかにシミのある服を着ていても平気だし、しみをつけるようなうかつな人だという。個性的過ぎる人はこだわりが強そうだし、画一的な人は性格もそうだろうし、といっていながら旦那選びには失敗している。
セールスマンとかはこういった見た目で相手に信頼や信用を得ることが大事なのだろう。ハウツーとしてもイマイチな気がするが。つまらない。
2006・4・17


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 23

包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)

著者 : 天童 荒太

出版社:筑摩書房

発売日:2006-02-07

評価 :

完了日 : 2007年10月14日

「外の景色と、心の中の風景は、つながっている。」
戦わない形で自分たちの大切なものを守ることにした少年少女たち。戦うことで別の大切なものが失われてしまうから。
人の痛みにはその人だけしかわからない痛みがある。他の人から見れば些細なことだったり、そんなこと誰にでもあることと思えたり、でも傷であることに変わりない。
それが傷であると自分が認め、他の人からも傷だねと手当してもらえたら、確かに一瞬であっても癒されるのではないだろうか。
傷が深いければ深いほど、流れる血に目をそむけそこに在る傷に気がつかない振りをする。そうしないと痛みに耐えられないから。そうでなければ全身をステンレスで覆って内側を封鎖して身を守るしかない。
でも大人になるうちには何度そんな事の繰り返しがあったろう。
作者の優しさを感じる。
痛いときは痛いといっていいんだよ、傷口には包帯を巻いて手当してあげるよ。
傷が出来たのは他人や社会やそういった自分以外のときもある。でも一番痛いのは自分が原因で出来た傷。加害者も被害者も自分自身。
この本を読んだ少年少女たちが日常の中で傷と感じていることを傷とわかってくれる人がいることで癒されてほしいと思う。


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 34

エンド・ゲーム―常野物語 (常野物語)

著者 : 恩田 陸

出版社:集英社

発売日:2005-12

評価 :

完了日 : 2007年10月14日

わからない。わからないから先が知りたい。でもわからない。なのに嫌にならない。不思議。
『裏返す』が何なのかわからない。だから知りたくて先を急ぐ。
『あれ』が何なのかわからない。もっと先まで読めばわかるだろうか。
『洗濯屋』っておぼろげながらわかるのだが、それが敵か味方かわからない。結末まで行けばわかるのか。
で、結局どの疑問も良くわからないまま読み終えたのだが、これは光の帝国を読んでいないとわからない話なのだということだけがわかった。
なのに飽きない、嫌にならない。恩田陸なかなかやるなあ。中高生の頃読んだ眉村卓や時を書ける少女の筒井康隆を思い出す。
2006・4・10


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 29

蒲公英草紙―常野物語 (常野物語)

著者 : 恩田 陸

出版社:集英社

発売日:2005-06

評価 :

完了日 : 2007年10月14日

恩田陸は本当にストーリーが面白い。だが単にそれだけではない文章。どんどん引き込まれ一気に読んでしまった。
お屋敷、病気のお嬢様、超能力、訳ありなお屋敷の客。よくもと思うようなベタな題材なのだが、ベタベタな話にはならずに面白いのだ。
光の帝国はもうずっと以前にNHKでドラマになっていたような気がする。そっちはもう記憶がほとんどないのでどんな話でどんな結末だったかわからないのだが、それでも充分楽しめた。少年少女ドラマみたいだったが、この本も少年少女からおとなまで充分楽しめる1冊だったと思う。
楽しかった時期と思い出している今がいつなのかずっと気がつかずにいた。だが結末でああと思うのだ。本当に結末までよくできている。
面白かった。
2006・4・10


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 6

ああ正妻

著者 : 姫野 カオルコ

出版社:集英社

発売日:2007-03

評価 :

完了日 : 2007年10月14日

待望の姫野カオルコ。読み出してすぐああ姫野カオルコの文章と思う。この理屈のもってき方この展開、この人だけのもの。ストーリーだけじゃなく文の中に作家個人が見え隠れするような文章。誤読だ、と言われるかもしれないが。
これは本当の話なんです、嘘のようだけど本当の話なんです、と何度も言われると本当の事のような気がしてくる。
でもかなりデフォルメされているからうそ臭く感じるが、何を隠そう家だってこの小早川家とそんなに変わりないような気もする。だって職場結婚だし、出来ちゃった結婚ではないけれど何か引越しもせねばならぬ的に結構してきたし。休日に特に理由なく外にいこうとされるとなんでといいたくなるし、買い物に行けば荷物預けてちょっと見てくるからと待たせちゃうし。お互いの呼び名はいつの間にか「お父さん」「お母さん」で住んでるし、でもそんな状況って普通、ごくごく平凡な幸せの光景よ、ホホホ、と言いたい。

「女性人気ナンバーワン」と言う言葉から連想するする男性、残念ながら私は姫野言うところの「女として怠惰な人生を送ってきた女の劣等品」が想像する男性を想像してしまった。

本体のヴィジョンを気にするのは、麻疹や百日咳やおたふくかぜのようなもので、思春期以前(十五歳以前)に、一度だけ罹る。大人になれば罹らない。(略)
青春期以降(十六歳以降)になれば、まともな女性なら男性の外見など見ないに等しい。健やかな蛹が健やかな蝶になるように、男性の外見に目がいかぬようになった女を、発育したとか、成熟したとか、大人びたとか、花開いたと言うのであって、十六歳を過ぎて男の外見にかかずらわっているような女は、発育不全の、女の劣等である。

思い浮かべたのは女の劣等が想像する男性でも実際には自分につりあう範囲でよりそれに近い男性を選ぶのでなはいだろうか、、そこはそれなりに・・・。
そして優等な女性は、種の保存と言う目的を遂行する能力に長けている女性だという。
そういいながらも、「負け犬の遠吠え」ならぬ「しこめのいいわけ」と言う本のことで、「彼女たちは負けたとは思っていない。負けた女ですと自らいう事で社交のバランスを保つことが出来るゆとりとセンスがある。」と書いている。
結婚した男の心情も「10÷3であまりは無視して生きる」とある。「結婚においては、個は眠らせておくべきである。個の消滅、これこそ家庭円満。」
こんなふうに結婚を皮肉な視線で見ているが、この作家は結婚願望がないのだろうか。
ないんだろうな、瓶野比織子だもの。

とくに「第6章 川田教授の藁半紙」が面白かった。川田教授による新しい新書を書くための小早川夫妻の分析、座標軸に自分も当てはめてみると面白い。結局はバランスなのだと思う。

主人公の妻の名前を雪穂としたり、「白い夜を行く」と言う名の本のことが出てきたり、お茶目ですねえ。さりげなく既刊の自作の事も売り込んでいたり。
ユーモアと皮肉たっぷりに世の中の夫婦像が姫野流に書かれている、これはごくごくありふれた家庭の話です。

2007・7・20


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1.ヨッチン (2007/11/16)
 パートママさんからの質問に、ようやくお答えすることができます(嬉)
 パパとママと呼び合うこと、この呼称にしておくと「個を考えなくてすむ」。結婚においては、すくなくとも自分と雪穂との結婚においては、個は眠らせておくべきである。個の消滅、これこそ家内安全。
 P114~117までチャペルでの結婚式の様子を小早川に語らせながら、姫野さんはこうおっしゃっておりました。
2.パートママ (2007/11/16)
ヨッチンさんありがとうございます。先日いつまでもお互いの名前を呼び合う夫婦の話を読んだ人が何故子供が出て行ったあともパパママと呼び合うのかと疑問に思ってらっしゃいました。その方に教えてあげたます。真理だと思います。
 

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 10

ハルカ・エイティ

著者 : 姫野 カオルコ

出版社:文藝春秋

発売日:2005-10-14

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

今回は又ちょっと雰囲気が違う姫野カオルコ。抜粋が多いのでまだ読んでない方は読まないでください。
NHKの朝ドラになりそうなくらい健全で明るく時代の流れのなかで慎み深く生きた女性の人生の話、とはならず30過ぎてから女として華やかに開花していくのだが、ちょっとうらやましいような人生だ。仲のよい家族、仲のよい嫁舅、仲のよい夫婦。その中にはやはり姫野カオルコの哲学がある。

人は、その人の丈に合う人生を、他の人の丈と比べんと進んでいくと、かかずらわってもせんかたない感情に悩まされんですむんやないやろか。

普通の人は、抽象ではなく具象が自分の身にふりかかってはじめて事態を実感する。

女の友情など薄氷のように頼りなきこと。・・・言いながら妻や恋人が女の友人との前からのアポイントメントを自分の急なアポイントメントより優先させようとすると園児のように不機嫌になる。・・・園児をあやすために女は同姓とのアポイントメントを断る。断って、園児から〝女の友情など薄氷のように頼りなきこと。〟といわれるのである。

ブームにとり憑かれている。憑かれたことを[ハマる]というのであれば、ハマッた人間は、ハマらなかった人間の考えはもとより、その人間が、ハマッた人間と同じような日常を暮らし、同じような涙と笑みを持っていることすら、決して想像しようとはしない。想像できないからハマれるのだ。

死は恐ろしく、恐ろしい死は、だが、実際に死に直面するまで、抽象である。

軌跡を残したい。男にとって子とは、女という他者を愛する一端としてよりも、自己愛の確認の一端として在る。

もう一つの人間が、自分の股から出てくるということがどういうことなのか、その感触はもとより、産むというすべての感じがどういうことなのか、みごもればわかる。滲みる。産めばわかる。滲みる。

気に入った部分を拾い出してみたが、中盤からはいいなあと思う部分が多くて書き出すのが大変なのでやめておく。
ハルカが子供を生んだあたりから姫野カオルコらしい言い回し表現がいっぱいなんだもの。男と女のことに関して、そこに在る
なんともいえない哲学。

唯一といってもいいくらい負の要素として登場する時子。親切で情報通で噂好きなのに嫌味ない恵美子。ハルカの友人たちもいいが、このあたりの登場人物もいい。
最後にもう一つ、気に入った部分。

もう若くない。それは電話が告げてくるのである。・・・だいたい早朝か夜更け。よくない知らせが入るのである。親戚から。・・・こうした知らせが親戚から、直接入るようになれば、その人は、もう若くない。

2006・4・7


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1.ヨッチン (2007/10/21)
 「朝ドラになりそう」←私もそう思いました。が、姫野さんらしい「クセ」が万人に受けるかしら? とも思いました。「変奏曲」にも通じるような戦前の部分。ホントに姫野さんはいったいいくつなのかしら? と思わせるほど、見てきたように描けるのが素晴らしいですね。私の職場の同僚は「ツ、イ、ラ、ク」ではあまり共感できなかったらしいのですが、この作品は大絶賛でありました。
2.パートママ (2007/10/21)
朝ドラでだめなら、パート先で評判の1時半からのドラマ枠ではどうでしょう。何か見たことないのですが、皆さんよく話してますが・・・。
 

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 20

クワイエットルームにようこそ

著者 : 松尾 スズキ

出版社:文藝春秋

発売日:2005-12

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

これ面白い。なんで芥川賞にならなかったの。読み安過ぎたのかなあ。
薬物のオーバードーズで精神病院の閉鎖病棟に医療保護入院した明日香とナースと他の患者たちとそして鉄ちゃん。
閉鎖病棟に入れられながら仕事のことを思い出しテレカを要求する明日香とナース江口の会話、どちらもまったく正常そうに感じる。お話にならないことをして閉鎖病棟に居る明日香と一人ひとりの狂気に素の心で接していたら身が持たないとステンレスの表情で対応するナース江口。リスクとリターンをコントロールできずにたまたま正気を踏み外してしまった明日香。やはり心は病んでいる。ステンレスの表情で身を守っているようで居てその内側にあるものがどれほどのものなのか、病んでいないといえるのか。
人の心は弱い。何かを守るために何かの感情を鈍くして鈍感にしていないとつぶされそうだと最近思うこと様な出来事があって、ナース江口にそんなことを思ってしまった。
明日香が退院するときミキチャンのメッセージに次に退院するのはミキチャンだよと思った。そうであってほしいと。
松尾スズキは何かのドラマで見た変な脇役のおじさんと思っていたが、なかなか侮れない。今後注目かな。
2006・3・29


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 2

徳川将軍家十五代のカルテ (新潮新書)

著者 : 篠田 達明

出版社:新潮社

発売日:2005-05

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

プロローグに
「歴代徳川将軍にとって、最も大事なつとめは政務でも軍務儀式でもなく、ひたすら子づくりに励むことだった。」
とある。
この本は文献に残された将軍たちの生活や病歴からその死因を現代の病気に当てはめて考えたものです。作者が医師なだけに妙に説得力のある推察。
大奥大好き人間としては最初のプロローグにぐっと引き付けられてしまった。
江戸時代の頃日本人の平均身長が低かったことは知っていたが、にしても150から160くらいとはチイサーイ。日本人は大きくなったよ。多くの侍医に健康状態をチェックれていたにもかかわらず麻疹や痘瘡(天然痘)といった流行性の疾患はこの時代防ぎようがなかったのか多くの将軍がかかっている。それが死因にまで至っていることはないようだが庶民ならひとたまりもなく多くの人が死んでいったのだろうと想像する。脚気で亡くなった将軍が3人もいるが今脚気という病気はほとんど聴くことがなくそんなに恐ろしい病気だったのかと思う。高血圧、糖尿病といった現代で言う生活習慣病に変わるものが脚気だったのかなあ。結核もないのはやはり隔離された生活だったからかな。
作者は歴代将軍の世継ぎ問題に重点を置き、その正室側室生母にも触れているが、こうやって改めて読むと血筋を絶やさぬように子供を作り続ける事の大変さ、それも男子を産むために種馬の使命を果たさなければならなかった将軍とその妻たちが哀れに思えてくる。
さらっと読めるがなかなか興味深い1冊だった。
2006・3・29


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3.船橋胡同 (2007/10/09)
確かに昔の新書版は、持って歩くだけで、頭がよさそうに
見えるほど、難しく、読み終わらないのが多かったです。
ここ10年ほど前から、題名も内容も、読みやすくなった。
最近は、脳と目が衰えて、読み切れなくなった。
読める時は、読みたい時。気力ある時ですね。
4.パートママ (2007/10/14)
確かに気力必要ですねえ。でも、何かプラスになるものがあれば半分読んだだけでもよしとしているのですが。

もっと読む(4件)

 

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 7

土の中の子供

著者 : 中村 文則

出版社:新潮社

発売日:2005-07-26

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

なかなか読む進むことが出来なく中断していたが、返却日が迫ったのであせって読んだ。
重いと言うよりも暗い。特に読みづらいというのではないのだが、先を知りたいという気分になれない。それは幼少期に虐待に遭った青年の半分自暴自棄になりながらも生きるということの意義を探る話なのだから仕方ないかもしれないが。
この本を読んでいるときに朝のワイドショウで皇太子陛下が愛子様の子育てについて語っているものがあった。それは皇太子自身のお言葉なのか誰かの詩なのかそれともテレビ局がナレーションのようにして流していたものなのかわからないが、それが思い出された。愛情を感じて育った子供はいたわりを覚え、暴力を受けて育った子供は物事を力で解決しようとする。いたわりに包まれて育った子供は思いやりを覚えしかられて育った子供は嘘を覚える。多分ほとんど間違っているが、何かそういったようなことだった。ああいいなと思ったが、朝の忙しさの中ちらちら見ていたのでいい加減なのだ。
ここにいる子供は暴力を受けて育った子供。もう成り行きに任せて死ぬことも受け入れようとしたとき「納得がいかない」と感じた。
子供たちは暴力やそのほかの虐待を受けながら、みな「納得がいかない」と感じているだろう。だけど抗う手段も見つからず諦めていくしかないのだろうか。「生きたい」と思いながら「生きる」ことがその虐待を受け続けることだとしたら「死」を受け入れたくもなるだろう。多くの子供たちが「納得がいかない」まま亡くなっている。それがいまさらながら思い出され暗くなる。
愛子様だって多くの人たちから愛されながら、それでも決して幸福な子供とはいえない。今本当にあの時流れていた子供の育て方の話知りたいなあ。誰か見てた人いませんか。

他に「蜘蛛の声」という短編が載っているが、あまりあせって読んだせいで良くわからない。あまり良い気分にはなれないが、それほど嫌な感じもない。なんなんだ。


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 12

わくらば日記

著者 : 朱川 湊人

出版社:角川書店

発売日:2005-12

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

"読んだ後に優しい気分が残るのは、この語り口のせいだろうか。
これは昭和30年代という時代設定だからこそなのだろうと思うが、美人薄命という言葉どおりの姉が警察に協力して事件を解決する当たり、やはり科学捜査やDNA鑑定なんてものがある現代ではないからいいのだろう。解決というよりも事件自体の真相を知りたいという切実な思いを持つ神楽という本庁の刑事が今後にどう影響するのだろうと思う。
哀しい結末が待っていそうなまま終わっているが、この後が気になる本だった。
「物質的な豊かさが幸福感に直接繋がっていた」時代とあるが、「下流社会」を読んで以降そんな言葉が妙に気になる。物質的といっても本当に今からみればちょっとしたもの、新しい服や本、映画を見に行くなんてことなのに・・・。
この家のお母さんが行儀作法にうるさいところもそういえばあの時代のほうが厳しかったろうなと思う。しまった、我が家の娘にはちゃんとした行儀作法も躾もおしえられなかったきがするなあ。鑑となるべき親がこの調子だもの、子供も何を手本にすればよいのかわからなかったろうしなあ。なんて反省。
2006・3・24


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 8

銀齢の果て

著者 : 筒井 康隆

出版社:新潮社

発売日:2006-01-20

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

イヤー面白かった。ついつい夜更かしして読みきってしまった。久々。
筆を折ったとか聞いたような気がするんだけれど、筆をおいただけだったのかな。
70歳以上の老人のバトル・ロイヤルが始まった宮脇町。期限は一ヶ月、対象老人59人。
最初からちょっとチクリ、禁煙に一言。だけど、やはり年をとったのかな、以前ほど毒舌も無く丸くなった感じ。ナンセンスとブラックユーモアとドタバタな感じも少し丸くなったかな。でもそれでもまだまだ健在。
山藤彰二氏のイラストもまた久々に見て懐かしい。愛嬌があるって言うか、ひと癖ふた癖ある登場人物が41人も書かれてる。
ついでに言うと、これが図書館の本でなかったら、カバーには指紋一つ残さぬように読むところなんだけどなあ、きれいなんだもの顔が映るくらいのシルバーで・・・。
すみません、べったりと皮脂で曇らせちゃいました。

2006・3・22


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 3

12歳からの読書案内

著者 :

出版社:すばる舎

発売日:2005-12-19

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

この本のなかに金原瑞人さんの読書体験記が乗っているが、男の子は読書の楽しさに目覚めるのは中学生くらいからと書いてある。非常に健康的で活発な子ほど小さいとき日本を読む時間なんてないのかもしれない。しかし読書の楽しさに目覚めてからがすごい。世界文学全集や日本文学全集なんて学校の図書館にあったけれどその重たそうな本を見るだけで敬遠してしまった。家にあったなんてなんて幸運な人だろうと思う。今読んでおけばよかったと思うものがたくさんあるが、あの頃は読んだとしてもその活字を追うことで精一杯で内容なんて理解できなかったろうと思うし・・・。
ここに紹介されている本は夏休みや冬休みの頃に「新潮の100冊」とかで紹介されているような本もあるが、読んだ人たちが内容を紹介するだけでなく自分がいいと思ったもの、その感想が書かれていて読んでみたくなる。
貞奴という人が町田康の「きれぎれ」を紹介する中で、
「ストリーの面白い小説は嫌いではないが、ストーリーだけの小説は好きではない。」といっている。「文体の在る小説」が読みたいけれどなかなかないと言っている。同感。文体という個性が感じられるもの、その人だけの雰囲気。といいつつ、「あらすじで読む名作」なんて本が本屋にあるのを見かけるとこれ読んで知ったかな気分になっちゃおうかとも思うのだが・・・。実際あらすじと結末さえわかればいいやと思う本も確かにあるのだから仕方ない。
この本のなかで紹介された本のなかで読んでみたいと思ったものは、
 しゃべれども しゃべれども     佐藤多佳子
 義経千本桜              橋本治
 家守綺譚                梨木香歩
 2006・3・17


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1.パル2パパ (2007/10/14)
こんにちは、パル2パパです。この本は大人向けなんでしょうか、それとも文字通り子供向けの本なのでしょうか。自分が12歳の頃には伝記や歴史モノばかりでしたから。パートママさんが挙げられている本及び作者は何人か知ってますが、そういうジャンルをあの頃に知っていたらと思う処は多少ありますが後悔はしていませんね。あの頃にはああいう本をよく読んだという事が知識として残っていますからそれはそれで良かったのかな。
2.パートママ (2007/10/14)
その人にもよるのでしょうが、決して子どもだけではないと思います。12歳で解るのかなと言う本も載っていたはずです。私も子ども時代は少年少女文庫ばかりでした。本格的な小説の世界は高校生になってからですが、それも経験不足でさっぱりわからないものもありました。とくに男女の愛とかは・・・。
 

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 17

花まんま

著者 : 朱川 湊人

出版社:文藝春秋

発売日:2005-04-23

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

直木賞をとったときはその題名と表紙に何か興味がわかなかったのだが、「かたみ歌」を読み読んでみたいと思った。
6編の短編が載っている。文学、と大上段に構えた感じがしない作品ばかり。
これも時代は昭和、ちょうど自分の子供時代とシンクロする。同じようにさらっと読める。「花まんま」や「トカビの夜」の優しさ、「摩訶不思議」のコミカルさ、「凍蝶」の哀しさ、「送りん婆」のふしぎさ。ただ、「妖精生物」を読んだときは、何かよくないもの、よくないことが進行しているという落ち着かない気分になる。
ものすごくというのではないけれど、又読みたくなる。
2006・3・14


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 10

かたみ歌

著者 : 朱川 湊人

出版社:新潮社

発売日:2005-08-19

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

昭和の香りとでも言おうか、懐かしい時代の話がじんわりとしみる。
七つの連作の短編がそれぞれちょっと不思議な出来事とともに懐かしい歌が流れている。
「シクラメンの香り」
「愛と死を見つめて」のテーマ
「モナリザの微笑」
「いいじゃないの幸せならば」
圭子の「夢は夜ひらく」
「人間なんて」
「心の旅」
そして 「アカシアの雨がやむとき」
全部一番くらいなら歌える。

「3丁目の夕日」とか最近昭和を懐かしむものが出てきた。そんな世代の人が増えてきたのか、希望と高度成長の夢があった時代に今行き詰まり格差社会を実感している人たちが癒しを求めているのか。子供たちがランドセルに防犯ベルなんてつけないで通えた時代、夕方「ご飯だよ」と呼ばれるまで遊んでいられた時代、塾なんていってるこの方が珍しかった時代。あ、でもそろばんとかお花とか習っている子はいたな。
さらっと読めるが、ちょっと哀しくちょっとしみる。


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 5

シシリエンヌ

著者 : 嶽本 野ばら

出版社:新潮社

発売日:2005-12-20

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

いただけない。これは官能小説というがエロだけだよ。なぜ・・・
独特のお洒落な世界で官能小説が書きたかったのかな、「下妻・・・」のイメージを払拭したかったのかな。でも好きじゃない。
2006・3・6


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 1

ナラ・レポート

著者 : 津島 佑子

出版社:文藝春秋

発売日:2004-09-25

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

不思議なお話。「奈良」が少し怖くなる。
始まりは鹿を殺した少年が自分の罪に逃げ場を失い、幼い頃死んだ母に救いを求める話かと思ったが、そう単純なものでもないようで、母と子の業、奈良という土地の持つ歴史の業、それが大人のファンタジーとなっているのか。
始まりの12歳の少年モリオとそのモリオが2歳のとき死んでしまった母。母と子は様々な時代にその姿を変えながら未来の記憶を持って存在する。キンギョ丸とアコウ、アイゴとイタチ、鹿とおそらく義経に捨てられた少女、アイミツ丸と母トラン。
母を求める少年と、子を思う母の姿は普遍ということなのか。
奈良の大仏を破壊しなければならなかったのはなぜか、そして結末の大仏は何の意味なのか、良くわからない。
ただ、古典や猿楽、そういった知識があればもっと理解できるのかもしれない。
全体に漂う雰囲気は好きなのだが・・・


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 28

博士の愛した数式

著者 : 小川 洋子

出版社:新潮社

発売日:2003-08-28

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

評判どおりなかなか面白かった。
読後はほんわりとする。彼女は博士に父親への愛、師への愛、か弱いものへの愛、そんなものを感じているように思う。
数学が美しいレース編みというが、素数とか自然数とか因数とかもうとっくに忘れていた言葉がいっぱい出てきてああそうだったのかと改めて数字の不思議さを感じた。どーも拒否反応が体にしみこんでいてレース編みには思えなかったけれど、数字をじっと見ていてはっとひらめいたらどんなに嬉しいだろうと思う。そんなことなかったものなあ。
「実生活の役に立たないからこそ、数学の秩序は美しい」役に立たないことほど面白いことってあるよねえ。
博士は80分しか記憶が持たない代わりにそれ以前に起きた哀しい出来事をすべて忘れることが出来る。楽しいことも忘れてしまうのだからそれほどいいことでもないか。
数学に数列はあるけど行列なんてないよと娘に言われたけれど、数学に行列なかったかなあ。

今皆さんの感想を読んできたのですが、以前からファンだった方にはこの作品は「物足りない」ものだったらしい。私は初だったので新鮮だったし、一気に読んでしまえたことから読みやすい作家と言う印象なのだがそんなに簡単に結論を出してはいけないのだろう。
どなたかの感想に「擬似家族」と言うのが出ていた。早々、それです。「私」もルートも父親を知らず家族を他に知らない母子。夕食の食卓やルートの宿題をいっしょにやる場面は家族を感じさせ、そしてそれは博士の記憶には残らない。誕生日のパーティはお互いプレゼントをもらったりあげたりした事の無かった3人にとってどれほど楽しかったか。
どこにも書いてないけれど、老婦人の「あなたを覚えることは一生できません。けれど私のことは一生忘れません。」と言う言葉の裏にはそんな3人の様子を孤独に淋しい思いで見ていた老婦人の「これでこの人はもう私だけの物よ」みたいな感情がこめられているように思うのは私だけでしょうか。
2006・2・28


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 11

頭がいい人、悪い人の話し方 (PHP新書)

著者 : 樋口 裕一

出版社:PHP研究所

発売日:2004-06

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

はっきり言ってつまらなかった。
目次を読んでこれが馬鹿な話し方かと思い、必要な部分だけその対処法と自覚法を読めばいいかなという感じ。
2006・2・25


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 8

鬼平犯科帳〈1〉 (文春文庫)

著者 : 池波 正太郎

出版社:文藝春秋

発売日:2000-04

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

今年の目標、「鬼平」完読。予想通りというか面白い。奥深い。
ただ、第1話は予想と違う。中村吉衛門主演のテレビのイメージが強いせいもあるし初回と言うこともあり物語の導入と言うこともあり、何か硬く何かまだ筆が乗ってない感じ?
なんて知ったかなことを書いてしまった。
8篇の連作の短編が載っているが、なかでも「老盗の夢」がいい。「蓑火の喜之助」と言う老盗が若い女に惑ってしまい、数年ぶりにこれで最後のお勤めをしようとする。稀代の名盗も読みが甘かったのか、今回は鬼平の出番もなく結末を迎える。
鬼平の魅力は盗賊であり、火盗の狗となった元悪人。その魅力があふれている。
文庫ということで解説がついているが、植草甚一だった。なんとなくラッキーと思う。「時代小説に対する頓珍漢」と言うが、そんなこと言われたら私はどうすればいいの。このなかで植草は「料理屋名簿」と「盗賊名簿」を作りたいといっている。確か最近鬼平のなかの料理の本がアップされていたようだが、同じことを考えるのだなと面白い。植草は完成したのだろうか。
「いわゆる謎解きの捕物帳ではなく、独立した短編が一つの長編にもなる、長谷川平蔵はそのまとめ役」という作者のあとがきも紹介されていて、てこの解説は読んでよかったと思う。次回は単行本を借りようかと思ったが、誰がどんな解説を書いているかも気になるので困っている。
2006・2・24


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砂漠

著者 : 伊坂 幸太郎

出版社:実業之日本社

発売日:2005-12-10

評価 :

完了日 : 2007年10月07日

久々に小説。伊坂幸太郎は若いなあ。この若いのなかにはいろんなニュアンスがあるのだがうまく言葉に出来ない。
大学生活という「オアシス」で将来社会と言う「砂漠」に出て行く若者たちの生活が本当に若いんだなあと思える。こんな時間いいなあ。
「俺たちがその気になれば砂漠に雪を降らせることだって出来る。」と信じる西嶋。4年間で砂漠に雪を降らせたかどうかは別にしてこの人物の魅力に気がつく人もまた魅力的な人だと思う。
ところでここに出てくる「古賀さん」は「重力ピエロ」で出てきた探偵だったろうか。気になるが本図書館だしなあ。
2006・2・21


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