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小梅さんの読書ノート

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 3

スプートニクの恋人

著者 : 村上 春樹

出版社:講談社

発売日:1999-04

評価 :

完了日 : 2008年07月15日

実に不思議な小説です。

青春小説のようであり、恋愛小説のようにもなってきたかと思うと、恐怖小説のようにもなり、不条理小説であるとも言えます。

主人公はいちおう「僕」なのですが、25歳の「僕」がおそらくは愛していて性欲も感じている「すみれ」という22歳の女性。そして「すみれ」が22歳にして初めて恋に落ちた在日韓国人の「ミュウ」という美しい39歳の既婚女性が登場します。

この3人の視点を通して、物語が紡がれていくのですが、「僕」は「すみれ」を愛していると思われるのに、「すみれ」は「僕」を唯一信頼しているようですが男性=性の対象としてはみていない。

そのうち「すみれ」は従姉の結婚式で「ミュウ」に出逢い、すぐに恋に落ちます。そしてそれには同性愛的感覚も含まれています。

元々作家志望だったはずの「すみれ」は「ミュウ」のもとで働くようになり、それまで書いていた小説も書かなくなりますが、あいかわらず夜中に「僕」に電話をかけてきたりします。

そんなある日、「すみれ」と「ミュウ」は仕事でイタリアからフランスへ行くのですが、知り合った英国人紳士からギリシアのある小さな島にある別荘に滞在して欲しいと頼まれ、そこで「事件」が起こります・・・。

このあたりから話がどこへ向かうのか全く判らなくなりますが、そこで語られているのは「彼岸」であり、ピンク・フロイドの「The Dark Side Of The Moon」のような世界観でもあります。


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 1

ポットショットの銃弾 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

著者 : ロバート・B. パーカー

出版社:早川書房

発売日:2001-07

評価 :

完了日 : 2008年07月10日


スペンサー・シリーズ第28作。

西部から美しい未亡人がやってきて、夫を殺した犯人を探して欲しいという依頼。ポットショットという砂漠のど真ん中の街に、ザ・デルという無法者集団がいて、街で商売をする者から金を巻き上げ、夫はそれを払わず抵抗したために殺されたのだという。

スペンサーはさっそくその街に単身乗り込んで行くのですが、敵は40人以上。それでもタフなところを見せずにはおれない彼を町の名士たちが雇い、無法者集団を排除してくれと頼みます。

スペンサーは、ホークやヴィニィ・モリスといったボストンのガンマン以外にも、これまで知り合ったロスやヴェガスやジョージアのガンマンを集めますが、その数は自分を入れて7人。この7人で40人以上もの無法者集団を相手に立ち向かい、街を浄化しようとする、といえば、まるで「荒野の七人」ですね。

とまあ、ただそれだけの話ならばこの作品は探偵小説ではなく、活劇小説のノートで取り上げたでしょう。しかしこの作品はやはり探偵小説なのです。けして単純な西部アクション小説ではありません。

他のガンマンたちが、攻撃を迫るのに対して、スペンサーは最初に受けた、誰があの美しい未亡人の夫を殺したのか、という点にこだわります。帯のコピーにひかれて派手なドンパチを期待した人には拍子抜けかもしれませんが、こういうところがスペンサー・シリーズの真骨頂だと思います。

個人的にいちばん受けたのは、ポットショットまでのドライヴの途中で、昔の曲ばかり流すスペンサーやホークに向かって、無口なヴィニィ・モリスが「ピンク・フロイドとかプロコル・ハルムはないのか?」と聞くシーンでしたね。


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6.take9296 (2008/07/16)
おはようございます。補足を一言。
シリーズ一作目の「ゴッドウルフの行方」は確かに菊池光氏の翻訳ではなく、ポケミスの一冊として最初出されました。
その後の二作は立風書房から出ました。「失投」は文庫の時初めて早川から出たのですが、文庫化までが長かったことを記憶しています。何だかんだと、いろいろありましたが、シリーズ全部お付き合いしています。昔読んでいたのに、今は読んでいないシリーズはたくさんあるのに。
7.小梅 (2008/07/16)
take9296さん、補足ありがとうございました。
私も「ゴッドウルフの行方」は菊池光訳のハードカヴァーを買いました。「誘拐」は立風書房版を買いましたが、その後菊池光訳の文庫を買い直しました。「失投」は最初から菊池光訳の文庫を買いました。「誘拐」の翻訳の新旧対比を朝日新聞がやったのを覚えてます。

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 1

朱印!―古着屋総兵衛影始末 (徳間文庫)

著者 : 佐伯 泰英

出版社:徳間書店

発売日:2002-06

評価 :

完了日 : 2008年07月04日


古着屋総兵衛シリーズ第6作です。

大老に就任した柳沢吉保と鳶沢一族の暗闘はだんだんと佳境に入っていきます。

あいかわらず五代将軍綱吉の寵愛を受け続ける吉保ですが、綱吉も病に臥せるようになり、次代将軍も決まってはいるのだけれど、そこに策謀を巡らすのが柳沢吉保と吉里の親子。

柳沢吉保はこれまでの川越から甲斐に加増のうえ転封される訳ですが、城内家老のお国入りはかつて徳川家康を三方ヶ原の戦いで恐怖に陥れた(家康は脱糞しながら逃げるほどだったらしい)武田騎馬軍団の復活を宣言するものでした。

つまりここへきて柳沢吉保は遂に・・・、というストーリィです。どこまでが史実でどこからが虚構なのかが判らなくなってきます。

それにしても柳沢吉保って赤穂事件以来、綱吉の寵愛も失って一気に凋落していったイメージがあったのですが、この作品ではまだまだ暗然たる力を持っていて、敵役としては最高のキャラですね。


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 1

別ればなし (講談社文庫)

著者 : 藤堂 志津子

出版社:講談社

発売日:2002-06

評価 :

完了日 : 2008年06月28日


山下達郎の「棚からひとつかみ」ではないけれど、こうゆう本もありました。でも藤堂さんの本はたぶんこれも含めて2冊くらいしか読んでないのですが。

「恋愛小説」とゆう読書ノートで紹介しますが、いきなりタイトルの「別ればなし」で物語は幕を開けます。

ヒロインの千奈は30歳の普通のOL。3年前から5歳年上の設計事務所に勤める高治の部屋に押しかけ同棲をしていますが、高治を人間として尊敬はしているものの、恋愛の相手としては既にトキメかなくなっており、ここ1年半ほどはほとんどセックスもしていないという状況です。

で、千奈は高治に別ればなしを切り出すのですが、実は千奈には10歳年上で同じ会社の妻と別居中の杉岡という男と新しい恋に陥っているのです。

な~んて書くと「この千奈ってのは悪い女だな」と思われそうなのですが、どうしてどうして。高治にしても、杉岡にしても、その別居中の妻の美晴にしても、それぞれに一癖も二癖もあるヒトたちで、クイクイと読ませてくれます。

一般に「別ればなし」とゆうのは、けっこうエネルギーを使うものです。私自身のことをいえば、そんなにエネルギーを使うこともなくけっこう自然消滅で終わったものが多かったのですが、それはそれで良かったといえるのかどうか、まああんまりよく判りませんが・・・。

あんまり執着心がなかったのかしらん。


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 7

用心棒日月抄 (新潮文庫)

著者 : 藤沢 周平

出版社:新潮社

発売日:1981-03

評価 :

完了日 : 2008年06月25日


初・藤沢周平です。

池波正太郎の「鬼平」、「剣客」、「梅安」は全部読んでいるのに、藤沢周平は「なんか暗そう・・・」と思いこんで積読状態でしたが。

国許である秘密に関わってしまい、許嫁の父を斬り、脱藩して江戸で用心棒の日々・・・。これって後に佐伯泰英が多用するパターンではないですか。

青江又八郎という人物もさることながら、口入屋の相模屋吉蔵(狸)、用心棒仲間の細谷源太夫(髯)というキャラクターが最高にイイです。

又八郎は、この作品の中でいろんな用心棒の仕事をするのですが、犬の番とか小娘の警護とか結構な一刀流の遣い手としては、少々恥ずかしい仕事も背に腹はかえられずと、渋々とお勤めをこなします。

そのなかで又八郎は、望むと望まざるに関わらず、世にいう「赤穂事件」の当事者たちと関わっていくことになります。

ここでの又八郎のとる行動は、予想に反して現実主義的です。そりゃあ心情的には浅野浪人たちへの尊敬の念はありますが、用心棒稼業が金で雇われるものである限りは、大石内蔵助の警護をするかと思えば、吉良邸の警護もします。

ひとつには大石の述懐シーンにも見られるように、藤沢周平自身の「赤穂事件」そのものに対する認識が極めて冷静であることも関係しているのかもしれません。

そして女たち。許嫁の由亀はもちろん、夜鷹のおさき、密偵のおりん、女刺客の佐知と、印象に残るホントにいい女たちばかりです。藤沢周平は女を描かせて巧いのでしょうか。


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3.美玲 (2008/07/05)
初めまして。美玲です。いつもありがとうございます。
いつも遊びに来てくださるのに、なかなか来れなくてすみませんでした。

藤沢周平の作品は私も好きです。特に市井ものが。
昔、喜多川歌麿を題材にした小説を読んだことがありました。そこに出てくる女性は皆魅力的でしたよ。

久しぶりに何か、藤沢作品を読んでみたくなりました。
4.小梅 (2008/07/06)
美玲さん、コメありがとうございます。
藤沢周平をこれまで読んでなかったのが悔やまれますが、いまから頑張って読みたいと思います。
新潮文庫と文春文庫でかなり出てますね。
このところこの「たなぞう」で積読本の整理をして、次に何読むかを決めています。

これからもよろしく。

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 1

石に刻まれた時間 (創元推理文庫)

著者 : ロバート ゴダード

出版社:東京創元社

発売日:2003-01

評価 :

完了日 : 2008年06月18日


前作「一瞬の光のなかで」の感想で、主人公が例によってダメ男、と書きましたが、今作はそこまでひどいダメ男ではありません。しかし最愛の妻に先立たれたばかり、というもう精神的にも肉体的にもダメダメという状態で設定されています。

この小説はなんとゆうのでしょう。ゴダードの小説では、必ずと言ってもいいほど過去の歴史が現在を生きる登場人物たちに暗い影を投げかけているのですが、この作品ではせいぜい遡っても20世紀初頭ですから、そんなに古くはないです。

主人公は傷心の日々を癒されるべく友人と妻の妹の夫婦の家に滞在するように勧められるのですが、この家が曲者なのですね。ある天才肌の建築家によって設計された円錐状の邸宅なのですが、実は以前に住んでいた夫婦の間で殺人事件があったことがわかります。そしてこの家に住んでいたいくつかの家族には隠された悲劇が・・・。

主人公はこの家で暮らすうちに奇妙な体験を覚えるようになります。どこまでが夢でどこまでが現実なのか。こうゆうストーリィを書かせて恐怖感を募らせていくという手管をみると、ゴダードはホントに巧い作家だなと感心します。

ただどうも謎が完全に絵解きされているかというとそうでもないようで、個人的には意外な結末でした。ただまあ、謎を残したことがゴダードの意図であったようにも思えますので、なんとなくこれはこれでアリかという気もしますね。


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 10

雪虫 (中公文庫)

著者 : 堂場 瞬一

出版社:中央公論新社

発売日:2004-11

評価 :

完了日 : 2008年06月10日


これはスゴイよ。

面白い。「刑事になったのではなく、刑事に生まれた」とゆうのも、あのボーボワールだったかの名言みたいでカッコいいです。だってねえ三代続く刑事の家系ですよ?祖父は「仏」と呼ばれ、父は「鬼」と呼ばれたいずれ劣らぬ新潟県警の伝説と凄腕。

これに対する息子(孫)である主人公はどうか?正義感溢るるヒーローかと思うとなんか違う。自分では正義を貫いているつもりなんでしょうが、どうも人間的には問題が多そうな性格だし、未熟だし、犯人を追いつめることに快感すら抱いているような気もする。万人が「カッコいい!」と双手を挙げて迎えるキャラクターじゃないかもしれない。

でもなんか魅力的なんですよ。

プロットもキャラ造型も文句のつけようがない完成度。ただひとつだけ引っ掛かりを覚えるのは「一人称一視点のハードボイルド小説」という形式(?)に囚われてしまったのか、29歳で「私」ってのはどうなんだろう、と思いました。会話では「俺」って言ってるじゃん。

でも、とにかく面白いです。お薦め。


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7.ほんやタワン (2008/09/03)
こんにちは。
現在3/4ぐらいまで読み進めましたが、これ面白いですね。
「一人称」も、意外とすんなり馴染めました。こういうのもアリですね。
8.小梅 (2008/09/06)
ほんやタウンさん、コメありがとうございます。
私もまだ2作しか読んでません。
早く次の作品を読まねば、と焦るばかり・・・。

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 2

情事

著者 : 志水 辰夫

出版社:新潮社

発売日:1997-10

評価 :

完了日 : 2008年06月03日

いや~シミタツ読むのも実に久しぶりです。
確か短編集を出すようになってからあまり読んでない。長編でいえば「あした蜉蝣の旅」以降ですかね。

でまあ「あした~」をすっ飛ばしてこの「情事」なんですが、なんとこの読書ノートは「官能小説」です。大丈夫でしょうか?

「抒情のシミタツが初の情痴小説」と銘打ってあり、なんと帯のコピーが「愛欲が滴ってどうにも止まらない・・・」なんです。すごいですね~。

すごいと言えば主人公の屈折ぶりがスゴイ。こんなに自分の奥さんとやりたがる男性とゆうのも私は聞いたことがない。あ、ちなみにうちはもう10年くらいセックスレスです。

一見幸せそうな夫婦と娘の3人家族。情痴小説ですから性愛の描写も微に入り細に入りですが、サイドストーリィとして展開する謎の若い女とその父親だと称する謎の老人。彼らの秘密とは?

シミタツや エロを描いても 抒情かな (お粗末)


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3.ニティ (2008/06/25)
小梅さん。やっと読み終わりました。なんとも不思議な?感じでした。たまたま、図書館に「情事」しかなくて。「飢えて狼」も「散る花もあり」も探してみます。読みしろが広がりました。ありがとうございました。
4.小梅 (2008/06/26)
ニティさん、「情事」読まれたのですね。まあこれは志水辰夫のひとつの側面でしかないと思いますから、ぜひ他の作品も読んでいただければ嬉しいです。

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 1

金門島流離譚 (Asia noir)

著者 : 船戸 与一

出版社:毎日新聞社

発売日:2004-03

評価 :

完了日 : 2008年05月29日

「三都物語」の紹介の中で、船戸与一に、台湾や朝鮮半島の話を書いて欲しいと書きましたが、少なくとも台湾については、この本で書いてくれました。

しかしねぇ・・・欲を言えば、2篇の小説(長編と中編)が入っているのですが、こんな行間スカスカじゃなくて2段組500ページの上下2巻くらいで書いて欲しかったな。

この本でまず驚いたのは、福建省から数kmの位置にある金門島という島がなんと台湾の領土だとゆうことでした。しかも日本による統治時代から中国共産党による革命から国民党との内戦を経ての現在までの複雑な経緯から、大陸からも台湾からもある種の制約から解放されているという事実。

併録された短編の方は、台湾北部の鉱山跡地を舞台にしたものだけれども、これを読むと日本統治時代の台湾の状況やその影響が現在にまで残っているということが読み取れます。

世界のいかなる場所を舞台にしても小説が描ける船戸与一ですが、ここ数年は「満州国演義」(なんと8巻まで出るらしい)に専念するのでしょうか。少々寂しい気もします。


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 1

三国志〈2〉参旗の星

著者 : 北方 謙三

出版社:角川春樹事務所

発売日:1996-12

評価 :

完了日 : 2008年05月24日

いや~やっと2巻目です。
「今年の楽しみが増えました」なんて書いてはみたけど、読みたい本が多すぎて、なかなか固め読みができません。

登場人物がだんだん増えてきて覚えきれません。「あ、この人、前にも出てきたっけ?」と思うこともしばしば。でも劉備や曹操がそう言うんだから第1巻に出てるんだろうな。

第1巻の終わりで孫堅が死んでしまいますが、その息子である孫策がさっそく初陣です。呂布もあっち行ったりこっち来たりして忙しそうです。

第3巻はもう少し間を空けずに読もう。


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 3

黒蠅 (下) (講談社文庫)

著者 : パトリシア コーンウェル

出版社:講談社

発売日:2003-12-26

評価 :

完了日 : 2008年05月15日

感想は上巻をご覧ください。


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 4

黒蠅 (上) (講談社文庫)

著者 : パトリシア コーンウェル

出版社:講談社

発売日:2003-12-26

評価 :

完了日 : 2008年05月12日

「検屍官ケイ・スカーペッタ」シリーズ第12作。

この前が「審問」でしたっけ?いちおう全部読んではいたのですが(読書ノートで確認)、この作品から積読状態。何があったのでしょう?

なんとゆうかこのシリーズの印象って、ケイのキャラクターが凄い際立ってて、嫌いなヒトは絶対嫌いだろうな~(特に男性)と思ってましたが、今作ではそこは抑えられていて、けっこうサクサクと読めるとゆう感じでしょうか?

それにしてもケイを46歳にまで若返らせたという力業!そしてなんと言っても〇〇〇〇が実は〇〇ていたという設定!これって反則ギリギリ?それとも完全な反則?

しかもルーシーとかも私設軍隊みたいなの作っててもうバリバリです。ただまあラストがあまりにもトントントンと行ってしまうとゆうか、通勤の行きのバスの中で読み終えてしまって、帰りが困ってしまいました。

まあ、これまでの作品以上にページ・ターナーでしたね。


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 1

13のエロチカ (角川文庫)

著者 : 坂東 真砂子

出版社:角川書店

発売日:2003-02

評価 :

完了日 : 2008年05月02日

坂東眞砂子さんの「官能小説集」です。
坂東眞理子さんではありません(坂東眞理子さんの「官能小説集」ってのもあまり読みたくないですね・・・)。

なんでこんな本を読んでるのかとゆうと、出張が続いてて、ハードカヴァーより文庫本をと本棚をあれこれ浚っていたら、こんな本も買っていたということですね。

しかし「官能小説集」と書いてはあるんですが、やはり女性、しかも直木賞作家が書いているだけあって、単に男女がやりまくるという内容のものではありませんので、念のため。

しかし、収められた13篇。それぞれがヴァリエーションに富んでいて、巧いなぁ~と思わせるものもあるいっぽう、「女のヒトってホントにこんなこと考えているの?」という部分もあります。特になんとゆうのか「ペニスへの執着(?)」の強さを感じる作品が多くて、ホラー作家として出てきた坂東眞砂子さんの、別な一面を覗いてしまった思いです。


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3.似子 (2008/08/11)
私が読んだ覚えがあるのは『山姥』とあと一冊タイトルも思い出せません。忘れる事が得意なんです。興味はあっても後回しになってる作家さんですね。
似子は「にこ」です。「に」と打って適当な字を選びました(笑)
4.小梅 (2008/08/11)
そうそう、『山姥』でしたね。これはいつか読みたい。
あと最新作が『傀儡』でしたかね。
これも読んでみたいです。
「にこ」さんですね。よろしくです。

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 5

へうげもの―TEA FOR UNIVERSE,TEA FOR LIFE (1服) (モーニングKC (1487))

著者 : 山田 芳裕

出版社:講談社

発売日:2005-12-22

評価 :

完了日 : 2008年05月02日

例えばNHKの過去の大河ドラマの視聴率を検証するまでもなく、この国の人間は戦国武将の生き方に「憧憬」を抱く傾向にある。就中「戦国三傑」と呼ばれる織田信長、豊臣秀吉、徳川家康らの人気たるや、他の者を圧して常に最上位に君臨している筈だ。

無論、本欄ではそのことを云々はしない。しかし本作を初めて眼にしたときの驚きについては、多少の披瀝をお許しいただこう。その名を古田佐介。より判り易くいえば、古田織部が本作の主人公である。後世には茶人として有名であるが、歴とした武人である。その「数奇者」振りを描こうとした時点で、既に本作は凡百の戦国譚から抜きん出た存在となり得ている。

戦国の世の習いとして、佐介はしばしば人生の選択を迫られる。武人として生くべきか、「数奇者」としての道を歩むべきか。表題の「へうげもの」とは「飄軽者(物)」の意であるが、「うつけ」と呼ばれた織田信長と並ぶほどの時代の変革者であり、利休七哲のひとりとして「侘び」の精神を継承しながらも、大胆で自由闊達な茶道を完成させた男の生き方にも、我々はもっと関心を抱いてよい。

「へうげもの」は、週刊モーニングに隔週連載中。単行本は講談社から、現在最新第4巻が発売中。

(※2007年3月12日号より転載)


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2.小梅 (2008/05/06)
Tetchyさん、こんばんは。
「へうげもの」って、前にも朝日新聞のコミック時評みたいなもので取り上げられたことがあるんですが、今回のNHKのBSマンガ夜話にしても、ある種の「アカデミックなもの」として捉えられているんでしょうか?
私のコミック・レビューは1年以上前に書いたものだからなあ~。第4巻までの感想とゆうことで・・・。
3.Tetchy (2008/05/07)
またまたお邪魔します。

>今回のNHKのBSマンガ夜話にしても、ある種の「アカデミックなもの」として捉えられているんでしょうか?

多分ゲストによると思います。
オタク学の岡田斗志夫氏がどのように切り込むかが楽しみです。
あとこの作者、『デカスロン』の作者だったんですね!私は『デカスロン』は楽しく読んでました。
独特のカメラアングルが迫力満点でした。

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 2

フリーマントルの恐怖劇場 (新潮文庫)

著者 : ブライアン フリーマントル

出版社:新潮社

発売日:1998-07

評価 :

完了日 : 2008年04月27日

ブライアン・フリーマントルは、チャーリー・マフィン・シリーズを始めとするエスピオナージュの分野で、特に日本では知られています。

そのいっぽう経済小説などにも秀作を残していますが、彼自身、作家としての枠を拡げたいという願望があり、この作品での恐怖小説の執筆ということになったようです。

もっとも原題は「Gohst Stories」ということであり(スペル合ってるかな?)、いわゆる恐怖小説ばかりでなく、ユーモラスな、あるいは悲哀に満ちた作品などもあって、それぞれに毛色の違う12篇が収められています。

フリーマントルはこの作品集自体も、日本の「小説現代」に連載を求められて執筆したようですし、以前の「第五の日に帰って行った男」なども日本の雑誌からの依頼に応えたもので、大の日本びいきの作家のようです。

それしても、新潮社は絶版にするのが早過ぎます。新潮文庫からは60冊近い作品が出されているにも関わらず、現在絶版になっていないのは10冊くらいでしょうか。

この作品も10年くらい前に購入していますが、当然のごとく絶版で、何よりチャーリー・マフィン・シリーズも最初の2作しか残されていないのが誠に残念なことです(しかもシリーズの未訳作品も2作ほど残されたまま!)。

絶版作品が多いというのは、それだけ出版点数が多いということでしょうけれど、どうしようもない本を文庫化するよりは、旧作でももっと面白い本を残しておいて欲しいものです。


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3.Tetchy (2008/04/30)
最近気になる文庫は発売された即買いしないとやばいですね。
新潮社だけでなく、角川・文春あたりはかなり絶版早いですから。

>(版権持ってる)出版社の責任は大きいと思うのですよね。

この辺が商売との兼ね合いでしょうね。
基本的に海外作品はそんなに売れていないのが現状ですから、会社としては余剰在庫をなるべく抱えたくないというのがあります。
文化的貢献と商業主義、そのバランスが難しいところです。
4.小梅 (2008/04/30)
確かに商売との兼ね合いというのは判るのですが・・・。
この作品だって講談社が、「スパイよさらば」は文藝春秋が、「第五の日に帰って行った男」や「食に神が宿る街」は阪急コミュニケーションズが、それぞれ「文庫なら新潮社さんが実績持ってるから・・・」ということで、版権を譲った訳ですよね?その辺が作家と契約さえすればどこの出版社でも文庫が出せる日本の作品と大いに違う訳で・・・。

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 1

出走 (Hayakawa Novels)

著者 : ディック フランシス

出版社:早川書房

発売日:1999-08

評価 :

完了日 : 2008年04月22日

ディック・フランシスは基本的に長編の作家であると思っていますが、この唯一の短篇集も捨て難い味わいがあります。

13篇の作品中、既発表のものが8篇。書き下ろしが5篇。「目次」も原題では「枠順」となっていたり、並べ方も籤で並べたりと遊び心満載ですが、内容も実に多士済々です。

中でもやはり、「強襲」と「特種」の2篇の魅力は際立っていると思います。

10年も積読しておりましたが、またフランシスを再読しなければと考えています。


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 1

いつか海に消え行く

著者 : 北方 謙三

出版社:角川書店

発売日:1998-02

評価 :

完了日 : 2008年04月14日

北方謙三の「約束の街」シリーズ第5作(だそうです)。

この作品以前の4作は全て読んでいるのですが、シリーズものになってたとゆうことに改めて気づきました。いちおう本棚を探してみたら、次の第6作までは買ってて、第7作を買ってないみたいです。

「ブラディ・ドール」シリーズとごっちゃになって困るなあと思っていたら、次作ではその「ブラディ・ドール」シリーズの面々が登場してくるそうです。

いちおう本棚の中では、このほか中国もの、歴史・時代もの、本来のハードボイルドものなど合わせてたぶん30冊くらいの北方未読本があるみたいです・・・。ま、ぼちぼち。


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 1

暗い迷宮 (Hayakawa novels)

著者 : ピーター ラヴゼイ

出版社:早川書房

発売日:1998-12

評価 :

完了日 : 2008年04月08日

ピーター・ラヴゼイのダイアモンド警視シリーズ第5作。前作の『猟犬クラブ』を読んでからかなりの月日が過ぎておりますが、久し振りに挑戦。

やっぱりこのシリーズの魅力はダイアモンド警視のキャラの造型力の巧みさでしょうか。ある意味でレジナルド・ヒルのダルジール警視に似ているところもありますが、微妙な個性の違いはあるようです。

このシリーズの魅力のもうひとつは、警察内部にヒーローの仇敵役が存在することでしょうか。そうゆうサイドストーリィも楽しみながら読んでいけます。

この物語の舞台となっているバースという街は、実に平和なところで、殺人事件などめったに起きないのですが、それでも殺人捜査班が存在するだけあって、なんの脈絡もないような自殺や事故が、ダイアモンド警視の推理力(というか刑事の勘?)で、見事に結びつけられていくのが天晴です。

ピーター・ラヴゼイは短篇も巧い作家です。短篇集が何冊かハヤカワから出ているハズですが、そちらもおススメです。


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1.take9296 (2008/07/16)
ラヴゼイは、このシリーズばかり読んでいます。後は「偽のデュー警部」ぐらいかな。
最新作の「処刑人のひめごと」は未読です。
主役のキャラクターが強烈ですが、脇もなかなかですよね。それだけに・・・・の退場は衝撃的でした。
2.小梅 (2008/07/16)
この次の次の作品「最後の声」のことですよね?
 

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 18

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)

著者 : 村上 春樹

出版社:新潮社

発売日:1997-09

評価 :

完了日 : 2008年03月27日

「ねじまき鳥クロニクル」の第3部であり、完結篇でもあります。

といってもこの作品については、第1部と第2部が同時刊行され、それで完結と思われていたのに、その約1年後に第3部が発表されて、われわれは困惑し、いま様々な文献を読むと評論家の間でもこの点が議論の対象になったということです。

ということで、私はこの第3部を購入後、13年もの間、放置しておいたことになります。ホントは読まなくちゃならないと思いながら、数年前からはあの半透明なカヴァーを外して「次に読む本」の位置をずっと占めていたのですが。

つまり村上春樹を読むのは14年ぶりになる訳です。第2部を読むまでは、私は村上春樹のかなり「よい読者」であったと思うのです。最初期の数作品以外は、すべてハードカヴァー(ソフトカヴァーもあったけど)で読んでいたくらいですから。

でもこの第3部を読んで判ったのは、第2部までのストーリィを全く思い出せなかったことです。登場人物の名前すらもです。

でも不思議なことに、この第3部は独立した作品として読むことができました。まあ村上春樹本人は第2部までをひとつの作品、あるいは第3部までをひとつの作品として読んでもらってもいい、という考えでしたけど。

手元にはあと「スプートニクの恋人」と「海辺のカフカ」があります。ただ、この「ねじまき鳥クロニクル」という作品が、村上春樹のターニング・ポイントになったことは疑いようもなく、その後の作品は、明らかにそれまでとは異質な方向へ向かって行った(それで読まなくなった?)ような気がします。

私が読んだのはハードカヴァーですが、画像がないので、文庫本の画像を載せておきます。


この感想へのコメント

1.NYPD (2008/10/22)
この作品は文庫3部作でイッキに読みましたが、その間に立ち上がってくる多くのエピソードが、結局物語の本道と繋がらず拍子抜けした気分を味わいました。 その展開ぶりは、なんとなく米ドラマの『ツインピークス』に似ているなあと感じたのは私だけでしょうか?
2.小梅 (2008/10/24)
NYPDさん、コメありがとうございます。
『ツイン・ピークス』は最初しか観てないんですが、3部作を一気に読まれたときのまとまりのなさというのは、やはり第3部の存在なのかなぁと思います(つうか、ストーリィ覚えてないんだけど・・・)。
 

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ハガーマガーを守れ (ハヤカワ・ノヴェルズ)

著者 : ロバート・B. パーカー

出版社:早川書房

発売日:2000-12

評価 :

完了日 : 2008年03月14日

スペンサー・シリーズの第27作。

前作「沈黙」の項でも書いたんですが、スペンサーの決着のつけ方というのは、やはり通常の私立探偵小説の常道とは外れている感じがします。

ジョージア州から、名馬ハガーマガーを狙撃の危機から救って欲しいとスペンサーのもとを訪れた大富豪の父娘。スペンサーがボストンを離れて活動することはあまりないのですが、恋人のスーザンと離れ、相棒のホークもフランスへ行っている、という応援のない状況の中で、調査を進めるスペンサーですが、事件そのものの意味がわからないでいるうちに、ある人物が銃撃によって殺され、彼が解雇されてしまいます。

ボストンに戻った彼は、まったく別のある事件に携わりますが、その事件は非常に寓話的に最初の事件に結びついています。

再びジョージアに舞い戻ったスペンサーは、ゲイの用心棒や地元の保安官らの応援を得て、真犯人を追い詰めて行きます。普通のミステリなら大団円となるところで、事件の中心人物と目される者は去り、残された者が全ての罪をかぶるような暗示がなされますが、そこで終ってしまうのですね・・・。

このシリーズも第4作の「約束の地」からずっと読んでいますが、当時はまだ独身でした。ほぼ年に1作というのが、ディック・フランシスなみですが、これからも読み続けたいシリーズです。


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