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小梅さんの読書ノート

興奮の活劇小説
スリル、アクション、サスペンディドな冒険・活劇小説が好きな方にお薦めしたい興奮の名作の数々をご紹介していきます。
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魔弾 (新潮文庫)

著者 : スティーヴン ハンター

出版社:新潮社

発売日:2000-09

評価 :

完了日 : 2008年08月01日


スティーヴン・ハンターのデヴュー作。

『極大射程』から『狩りのとき』に至る、ボブ・リー・スワガーの物語でブレイクしたハンターですが、幸運にも私は『真夜中のデッド・リミット』と『クルドの暗殺者』を読んでいて、「スティーヴン・ハンターってこんな作風だったっけ?」と思ったものですが、この処女作における標的を仕留める瞬間を待つスナイパーの姿は、『極大射程』の冒頭のシークエンスを思わせます。

翻訳の玉木亨も解説の関口苑生も書いていることですが、処女作にはその作家の全てが込められているそうです。確かに私もそう思います。

第2次世界大戦末期のドイツ。もはや死に体のナチス・ドイツが繰り出す最後の切り札「ニーベルンゲン作戦」とは?標的はいったい誰なのか?

マスター・スナイパーと呼ばれるドイツ軍武装親衛隊のレップ中佐と、これに対する英国陸軍特殊作戦局のアウスウェイス少佐、米国陸軍戦略事務局のリーツ大尉とエヴァンス軍曹。

この「ニーベルンゲン作戦」を巡る攻防とその中心にいる4人の主要登場人物以外にも実に生き生きとしたキャラクターが次々と登場してきて、実に面白い作品に仕上がっています。

しかし『魔弾』ってひどい邦題はどうなのよ・・・?


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3.take9296 (2008/08/09)
暑い中、お仕事お疲れ様です。
「さらば、カタロニア戦線」で日本に紹介されてから二十年ちょっと。早川から出た文庫が、扶桑社から復刊されたときは、びっくりしました。私の場合、「狩りのとき」まで読んで、「悪徳の都」以降は読んでいないことが、さっき確かめてわかりました。お勧めがありましたら、教えてください。
4.小梅 (2008/08/11)
私の場合は、『魔弾』から『狩りのとき』までは、『さらば、カタロニア戦線』以外は読んでいますが、それ以降は買ってはいるもののまだ手つかずです。
やっぱり一番好きなのは『狩りのとき』でしょうか?

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ポットショットの銃弾 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

著者 : ロバート・B. パーカー

出版社:早川書房

発売日:2001-07

評価 :

完了日 : 2008年07月10日


スペンサー・シリーズ第28作。

西部から美しい未亡人がやってきて、夫を殺した犯人を探して欲しいという依頼。ポットショットという砂漠のど真ん中の街に、ザ・デルという無法者集団がいて、街で商売をする者から金を巻き上げ、夫はそれを払わず抵抗したために殺されたのだという。

スペンサーはさっそくその街に単身乗り込んで行くのですが、敵は40人以上。それでもタフなところを見せずにはおれない彼を町の名士たちが雇い、無法者集団を排除してくれと頼みます。

スペンサーは、ホークやヴィニィ・モリスといったボストンのガンマン以外にも、これまで知り合ったロスやヴェガスやジョージアのガンマンを集めますが、その数は自分を入れて7人。この7人で40人以上もの無法者集団を相手に立ち向かい、街を浄化しようとする、といえば、まるで「荒野の七人」ですね。

とまあ、ただそれだけの話ならばこの作品は探偵小説ではなく、活劇小説のノートで取り上げたでしょう。しかしこの作品はやはり探偵小説なのです。けして単純な西部アクション小説ではありません。

他のガンマンたちが、攻撃を迫るのに対して、スペンサーは最初に受けた、誰があの美しい未亡人の夫を殺したのか、という点にこだわります。帯のコピーにひかれて派手なドンパチを期待した人には拍子抜けかもしれませんが、こういうところがスペンサー・シリーズの真骨頂だと思います。

個人的にいちばん受けたのは、ポットショットまでのドライヴの途中で、昔の曲ばかり流すスペンサーやホークに向かって、無口なヴィニィ・モリスが「ピンク・フロイドとかプロコル・ハルムはないのか?」と聞くシーンでしたね。


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6.take9296 (2008/07/16)
おはようございます。補足を一言。
シリーズ一作目の「ゴッドウルフの行方」は確かに菊池光氏の翻訳ではなく、ポケミスの一冊として最初出されました。
その後の二作は立風書房から出ました。「失投」は文庫の時初めて早川から出たのですが、文庫化までが長かったことを記憶しています。何だかんだと、いろいろありましたが、シリーズ全部お付き合いしています。昔読んでいたのに、今は読んでいないシリーズはたくさんあるのに。
7.小梅 (2008/07/16)
take9296さん、補足ありがとうございました。
私も「ゴッドウルフの行方」は菊池光訳のハードカヴァーを買いました。「誘拐」は立風書房版を買いましたが、その後菊池光訳の文庫を買い直しました。「失投」は最初から菊池光訳の文庫を買いました。「誘拐」の翻訳の新旧対比を朝日新聞がやったのを覚えてます。

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金門島流離譚 (Asia noir)

著者 : 船戸 与一

出版社:毎日新聞社

発売日:2004-03

評価 :

完了日 : 2008年05月29日

「三都物語」の紹介の中で、船戸与一に、台湾や朝鮮半島の話を書いて欲しいと書きましたが、少なくとも台湾については、この本で書いてくれました。

しかしねぇ・・・欲を言えば、2篇の小説(長編と中編)が入っているのですが、こんな行間スカスカじゃなくて2段組500ページの上下2巻くらいで書いて欲しかったな。

この本でまず驚いたのは、福建省から数kmの位置にある金門島という島がなんと台湾の領土だとゆうことでした。しかも日本による統治時代から中国共産党による革命から国民党との内戦を経ての現在までの複雑な経緯から、大陸からも台湾からもある種の制約から解放されているという事実。

併録された短編の方は、台湾北部の鉱山跡地を舞台にしたものだけれども、これを読むと日本統治時代の台湾の状況やその影響が現在にまで残っているということが読み取れます。

世界のいかなる場所を舞台にしても小説が描ける船戸与一ですが、ここ数年は「満州国演義」(なんと8巻まで出るらしい)に専念するのでしょうか。少々寂しい気もします。


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三国志〈2〉参旗の星

著者 : 北方 謙三

出版社:角川春樹事務所

発売日:1996-12

評価 :

完了日 : 2008年05月24日

いや~やっと2巻目です。
「今年の楽しみが増えました」なんて書いてはみたけど、読みたい本が多すぎて、なかなか固め読みができません。

登場人物がだんだん増えてきて覚えきれません。「あ、この人、前にも出てきたっけ?」と思うこともしばしば。でも劉備や曹操がそう言うんだから第1巻に出てるんだろうな。

第1巻の終わりで孫堅が死んでしまいますが、その息子である孫策がさっそく初陣です。呂布もあっち行ったりこっち来たりして忙しそうです。

第3巻はもう少し間を空けずに読もう。


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出走 (Hayakawa Novels)

著者 : ディック フランシス

出版社:早川書房

発売日:1999-08

評価 :

完了日 : 2008年04月22日

ディック・フランシスは基本的に長編の作家であると思っていますが、この唯一の短篇集も捨て難い味わいがあります。

13篇の作品中、既発表のものが8篇。書き下ろしが5篇。「目次」も原題では「枠順」となっていたり、並べ方も籤で並べたりと遊び心満載ですが、内容も実に多士済々です。

中でもやはり、「強襲」と「特種」の2篇の魅力は際立っていると思います。

10年も積読しておりましたが、またフランシスを再読しなければと考えています。


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いつか海に消え行く

著者 : 北方 謙三

出版社:角川書店

発売日:1998-02

評価 :

完了日 : 2008年04月14日

北方謙三の「約束の街」シリーズ第5作(だそうです)。

この作品以前の4作は全て読んでいるのですが、シリーズものになってたとゆうことに改めて気づきました。いちおう本棚を探してみたら、次の第6作までは買ってて、第7作を買ってないみたいです。

「ブラディ・ドール」シリーズとごっちゃになって困るなあと思っていたら、次作ではその「ブラディ・ドール」シリーズの面々が登場してくるそうです。

いちおう本棚の中では、このほか中国もの、歴史・時代もの、本来のハードボイルドものなど合わせてたぶん30冊くらいの北方未読本があるみたいです・・・。ま、ぼちぼち。


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三国志〈1の巻〉天狼の星

著者 : 北方 謙三

出版社:角川春樹事務所

発売日:1996-11

評価 :

完了日 : 2008年02月27日

北方謙三は、大好きな作家の一人です。

また、純文学しか読まなかった私をエンタテインメント小説の世界へ引き込んでくれたのも北方謙三の小説に触れたことによります。

その意味で、彼が新しい境地を開くたびに感嘆していましたが、この「三国志」だけは10年以上も手をつけられませんでした(全巻初版で買ってはいるのですが)。

しかし、今年はいよいよ挑戦します。

これは第1巻。劉備が馬を都に運ぶところでの関羽や張飛との出会いから物語が始まります。

しかし劉備にしても、曹操にしても、孫堅にしてもよくここまで人物を描き分けますね。当然もっとたくさんの人物がこれからどんどん出てくる訳ですが、北方謙三の小説にいつも感じる、「心の震え」は、この小説においても同じです。

今年の楽しみがまた増えました。


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1.そら霧人 (2008/05/25)
小梅さん初めまして!!そら霧人です。いや~!!これから、読むってのは、或る意味とってもうらやましいです!! 北方謙三の中国歴史小説は「三国志」<「楊家将(血涙)」<「水滸伝(楊令伝)」の順で深く面白くなっていきます!!先は長いですが、楽しい道のりになる筈です!!北方中国史のダイナミックさを楽しんで下さい。
2.小梅 (2008/05/26)
そら霧人さん、はじめまして。
北方謙三大好きなんですが、中国ものには手をつけていませんでしたが、このところ『水滸伝』や『楊令伝』が若い女性たちにも大ブレイクしているようですね。慌てて本棚を浚ったところ、『三国志』は全巻、『水滸伝』も途中までハードカヴァーで買ってたので、これから読んで行こうと思ってます。確かに先は長いですね・・・。
 

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鷲は舞い降りた (ハヤカワ文庫 NV 263)

著者 : ジャック・ヒギンズ

出版社:早川書房

発売日:1981-10

評価 :

完了日 : 2007年10月27日

言うまでもなく、ジャック・ヒギンズの出世作となった戦争冒険小説の大傑作。

冒頭のヒギンズ自身が登場するシークエンスのために、読む者をして、どこまでが史実でどこまでがフィクションなのかが判然としなくなってしまう構成の妙。

第二次大戦末期、敗色濃いドイツによって企てられるチャーチル誘拐(暗殺)計画。この無謀な作戦に起用されたのはナチス嫌いのドイツ空軍中佐、クルト・シュタイナ率いる降下部隊。そして現地でこれを助けるIRAのテロリスト、リーアム・デブリン。この二人の男を中心とした巧みな人物造型とストーリィ・テリングの巧みさが、読む者をしてグイグイと物語の中へ引き込んで行く・・・。

なお、91年に『鷲は飛び立った』という続編(?)が発表されているが、書かれない方がこの作品の価値を貶めなかったかもしれない。


この感想へのコメント

1.madi (2007/11/01)
いろいろなひとがいろいろな影響をうけてますね。
戦場カメラマンの不肖・宮嶋のこのタイトルをもじった作品もありますね。
土屋賢二先生もエッセイでふれられていたことがある傑作です。
2.小梅 (2007/11/02)
ヒギンズは最初期が勢いがありました。ハリー・パターソン名義、ジェイムズ・グレアム名義、ジャック・ウィンチェスター名義・・・。いろんな名義で書いていますが、それらの作品もそれぞれに読ませます。
 

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暗殺者 (下) (新潮文庫)

著者 : ロバート・ラドラム,山本 光伸

出版社:新潮社

発売日:1983-01

評価 :

完了日 : 2007年10月24日

感想は上巻をご覧ください。


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暗殺者 (上) (新潮文庫)

著者 : ロバート・ラドラム,山本 光伸

出版社:新潮社

発売日:1983-01

評価 :

完了日 : 2007年10月20日

この本を読んだのも20数年前だな。ラドラム自体を初めて読んだのもこの本でした。
記憶喪失の男が徐々に自分が何者かを知っていくさまを、アクション、サスペンス、ラヴロマンスとあらゆるエピソードを詰め込みながら展開するストーリィ。とにかく傑作です。
マット・デイモンが主演した映画『ボーン・アイデンティティー』の原作でもありますが、映画も面白いけど原作はもっと面白いよ。


この感想へのコメント

1.船橋胡同 (2007/10/21)
初めまして。プロフィールに感じるところがあり、訪問。
この本もタイトルが気になりました。警察・刑事・探偵
などの、作者が続けて書ける側に立っの作品が多いが、
暗殺する側?のイメージを自分は忘れていました。
今後も小梅氏のノートに期待します。
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