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さくらこさんの読書ノート

2008年に読んだもの
上司のデスクの上は常に本の塔が建っている。常時五十冊は載ってそう。新年最初に改めてその構成分子を覗いて見ると、年末のものとはラインナップが違うんです。でも、同じように塔になってて。私なんかより遥かに忙しいこのオッサンのどこにこんなに大量の本を読む暇があるのー? いやいや、この人ですらこんなに読めるんだから、私だって読めるって事だわ! ……て、事で今年の目標は打倒フジイさん(上司)です!
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 23

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 (新潮文庫)

著者 : 村上 春樹

出版社:新潮社

発売日:1988-10

評価 :

完了日 : 2008年11月01日

この作品を読む前に小説を一本書いた。とんでもない駄作だったけど、自分の足りないところを逃げようも無いくらいしっかりと確認できた。確認できた問題点の一つが、異化の問題だ。私はまったく異化と言うものが出来ていない。以前、『海辺のカフカ』を読んだ時、その頃の自分の目標は大江健三郎さんの『死者の奢り』のような現実的テーマ小説だったので、『カフカ』をあまり高く評価しなかった。意味もわからなかったし。でも何となく、何かの異化なんだろうなあ、ということだけは感じ取った。異化、ということを考えるために、もう一度村上春樹を読もうと思い、この作品を取った。
いや、もうすごい! 異化、と言うものをここまで完全に貫き通せるなんて……。哲学が哲学を呼んで構成されている。言いたい事を言うための異化が、私が理想だと思ったままの形でされていた。すごく分かりやすい。なんだかサルトルの『存在と無』みたいで。哲学を読むと感化されてそれを小説にしてみたくなるけれど、まだまだ私には力不足。こういう風に異化・象徴化するんだ、という教科書にします。


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 30

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)

著者 : 村上 春樹

出版社:新潮社

発売日:1988-10

評価 :

完了日 : 2008年11月01日

ああ、村上春樹ってこんなに哲学的なんだ、という事に初めて気付いた。すごく、いいです。全てが完璧な異化で、生きる事について深く考えさせられました。いままで彼の作品は『ノルウェイの森』が一番好きだったけど、今ではこっちが一番好き。すごく勉強になりました。


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 1

勝者に報酬はない・キリマンジャロの雪―ヘミングウェイ全短編〈2〉 (新潮文庫)

著者 : アーネスト ヘミングウェイ

出版社:新潮社

発売日:1996-06

評価 :

完了日 : 2008年10月18日

「老人と海」の根底にあるものが、形を変えて何度も描かれていた。巻末のヘミングウェイの言葉にこうあった。「作家は第一に主題について知らなければならない。第二に、その主題をどう書くかを知らなければならない。いずれの目的も、一生かかってようやく成就できるほどの難事だ。」
彼の人生をかけて見つけた主題、その集大成が「老人と海」で、彼は自身の言葉通りの作家。
座右の銘になりました。


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 13

老人と海 (新潮文庫)

著者 : ヘミングウェイ,福田 恒存

出版社:新潮社

発売日:1966-06

評価 :

完了日 : 2008年10月15日

こんなに嫉妬を覚えた主人公は初めてだ。
「ただひとつのことだけ念じていればならないのだ。そのためにおれが生まれたきた、ただひとつのことを。」こんな風に言い切ってしまえる真っ直ぐな心と、情熱を私は持たない。そして、情熱の全てを捧げる海をこう言うのだ。「それは大きな恵みを、ときには与え、ときにはお預けにするなにものかだ。たとえ荒々しくふるまい、禍いをもたらすことがあったにしても、それは海みずからどうにもしようのないことじゃないか」。こんな人生への姿勢を私は知らない! 清清しい諦観! しかし人生を愛してる。海は人生そのもの。さらにでかい魚がかかるもかからないも「運」だと言い切る!
私はまだ二十代だから正直勝ち組になりたいと思う。その理想とのギャップを、運命とか神とかそういうものの意地悪のせいだと思ったりしてる。そのくせサンチャゴのような「おれが生まれてきたただひとつのこと」をただ待ってるだけなの。探しもしない。もちろん、人生を愛してない。ひたすら逃げてきた。現実から。
私も、いつかサンチャゴと同じ顔をして、ライオンの夢を見たい! 私、サンチャゴからみたらまだまだ若いよね? これからでも、あなたに追いつけるよね? 今はまだ、あなたが最早見なくなった女や嵐や喧嘩の夢の時間だと思うの。これから。これから! とにかく人生を愛したい。人生を生き切る!いつかきっとあなたになってやるんだから。


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 5

地下室の手記 (新潮文庫)

著者 : ドストエフスキー,江川 卓

出版社:新潮社

発売日:1969-12

評価 :

完了日 : 2008年07月06日

人間観察眼が凄い。
引きこもりが起こす事件についてあれこれ語ってる偉い人たちに読んで欲しいものです。きっと何も言えなくなるんじゃないかな。


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 4

日々の泡 (新潮文庫)

著者 : ボリス ヴィアン

出版社:新潮社

発売日:1998-02

評価 :

完了日 : 2008年07月06日

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 2

場所 (新潮文庫)

著者 : 瀬戸内 寂聴

出版社:新潮社

発売日:2004-07

評価 :

完了日 : 2008年07月06日

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 4

行人 (新潮文庫)

著者 : 夏目 漱石

出版社:新潮社

発売日:1970-02

評価 :

完了日 : 2008年07月06日

『こころ』への布石的作品。だから仕方ないけど主題にぐらつきが見える。ちょっと矛盾もしてるし。漱石にしてはあんまり整然としてない気がします。


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 1

日輪・春は馬車に乗って 他八篇 (岩波文庫 緑 75-1)

著者 : 横光 利一

出版社:岩波書店

発売日:1981-08

評価 :

完了日 : 2008年06月03日

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 37

センセイの鞄 (文春文庫)

著者 : 川上 弘美

出版社:文藝春秋

発売日:2004-09-03

評価 :

完了日 : 2008年06月03日

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 1

山の音 (岩波文庫)

著者 : 川端 康成

出版社:岩波書店

発売日:1988-10

評価 :

完了日 : 2008年06月03日

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 10

古都 (新潮文庫)

著者 : 川端 康成

出版社:新潮社

発売日:1968-08

評価 :

完了日 : 2008年06月03日

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 5

草枕 (新潮文庫)

著者 : 夏目 漱石

出版社:新潮社

発売日:1968-03

評価 :

完了日 : 2008年04月24日

東京に行くと、落ち着かない。周りの人がみんな、その足に目的をもっているらしいから。私は目的をもった散歩は落ち着かない。ブランコのことを「ふらここ」と言う言い方があるけど、私は毎日、どこへ行くにもふらこことしていたい。そうやって縺れた足で、視点の無い目で出会う風景はどれも無邪気で他意がなくていい。目的には、自分の思惑、下心、期待がめぐらされてる。何かを捕まえようと意気込んでる。その網にかかるモノは活きが悪い。本当に欲しいモノは網にかからない。ヌシ様は神出鬼没。心は無にする。無でなければ悟られる。
無心の自分の眼前に、突然いのちの衝撃が現われる、その瞬間。何の先入観も、感情もないその瞬間は芸術だ。それを何度も反芻し、いろんな角度から眺めて突き止めて具現化するのが芸術家の仕事。
『草枕』では常にそうした芸術を求め、描いている。小説というよりはスケッチを言葉・日本語の美しさを絵の具にして描いたもの。心を動かされたもの、芸術、美のなかに他との関連性(小説の筋)や意味はない。ただ、あるのだ。
そう、物を書こうとする衝動、「テーマ」なんてもんは、ほんの一瞬の中にただ在るものだ。このことをいつも見失う。スランプの時は、絶対に川端康成と漱石は読まないのがルールだったけど、今回は読むべき時に読むべきものを読んだようだ。


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2.猫野正 (2008/04/29)
申し訳ない・・これはツァラトウストラへの感想です。なんで、こっちに書き込まれたのでしょう・・ごめんなさい
3.さくらこ (2008/05/03)
はじめまして!
私は弱虫のくせに無神論者なので、ツァラトゥストラの言う事にうんうん言っちゃいました。でもニーチェ、結構必死で神様否定してるじゃないですか、矛盾してるとこあるし。そこがなんか可愛いなあ、と。キリスト教圏の人間には染み付いた神様論否定するのは難しいのかな。そんな人間のあがきみたいなの? が愛くるしい。……なんか意味わかんないです。

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 29

東京奇譚集

著者 : 村上 春樹

出版社:新潮社

発売日:2005-09-15

評価 :

完了日 : 2008年04月22日

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 7

雪国 (新潮文庫 (か-1-1))

著者 : 川端 康成

出版社:新潮社

発売日:1986-07

評価 :

完了日 : 2008年04月22日

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 2

夕べの雲 (講談社文芸文庫)

著者 : 庄野 潤三

出版社:講談社

発売日:1988-04

評価 :

完了日 : 2008年03月23日

ふとした瞬間に、未来を見ることがある。それはいつもと同じ日常の織目の中で起こる。(通学、通勤途中がほとんど)
ビルのあいだから見た月とか、真っ青な空にすーっと伸びてる煙突の煙とか、電車の中から見た夕焼けとか。
見た瞬間に、分かる。「あ、私、たぶん十年先も、この景色を覚えてる」
今、見てるのに、未来の自分の目で見てる。「今」なのに懐かしいんだ。
まず、タイトルに惹かれた。『夕べの雲』。
書かれているのは、時間軸が殆んど前後しない、「今」の日常。オハナシ、ではない。
読みながら「今」に未来を見るときのように切なくなった。
「『いま』というのは、いまのいままでそこにあって、たちまち無くなってしまうものである。その、いまそこに在り、いつまでも同じ状態でつづきそうに見えていたものが、次の瞬間にはこの世から無くなってしまっている具合を書いて見たい。」
作者のあとがきにこんな事があって、なんだかすごく嬉しかった。


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 4

抱擁家族 (講談社文芸文庫)

著者 : 小島 信夫

出版社:講談社

発売日:1988-02

評価 :

完了日 : 2008年03月23日

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 2

ツァラトゥストラはこう言った 下 岩波文庫 青639-3

著者 : ニーチェ

出版社:岩波書店

発売日:1970-01

評価 :

完了日 : 2008年02月09日

ホントに面白いんだってば。
感想は後日。


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 2

ツァラトゥストラはこう言った 上 岩波文庫 青 639-2

著者 : ニーチェ

出版社:岩波書店

発売日:1967-01

評価 :

完了日 : 2008年02月09日

今年一番の興奮して読んだ本。
感想は後日書きます。


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 1

開口閉口 (新潮文庫)

著者 : 開高 健

出版社:新潮社

発売日:1979-12

評価 :

完了日 : 2008年02月09日

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