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さくらこさんの読書ノート

ただいま文章修行中
文章修行中の私が、読書中に感じたこと、閃いたこと(我、天啓を得たり!)、気付いた事を心に浮かんだまま、無修正に書く。
ものすごい自己中心的なノート。
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 23

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 (新潮文庫)

著者 : 村上 春樹

出版社:新潮社

発売日:1988-10

評価 :

完了日 : 2008年11月01日

この作品を読む前に小説を一本書いた。とんでもない駄作だったけど、自分の足りないところを逃げようも無いくらいしっかりと確認できた。確認できた問題点の一つが、異化の問題だ。私はまったく異化と言うものが出来ていない。以前、『海辺のカフカ』を読んだ時、その頃の自分の目標は大江健三郎さんの『死者の奢り』のような現実的テーマ小説だったので、『カフカ』をあまり高く評価しなかった。意味もわからなかったし。でも何となく、何かの異化なんだろうなあ、ということだけは感じ取った。異化、ということを考えるために、もう一度村上春樹を読もうと思い、この作品を取った。
いや、もうすごい! 異化、と言うものをここまで完全に貫き通せるなんて……。哲学が哲学を呼んで構成されている。言いたい事を言うための異化が、私が理想だと思ったままの形でされていた。すごく分かりやすい。なんだかサルトルの『存在と無』みたいで。哲学を読むと感化されてそれを小説にしてみたくなるけれど、まだまだ私には力不足。こういう風に異化・象徴化するんだ、という教科書にします。


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 1

勝者に報酬はない・キリマンジャロの雪―ヘミングウェイ全短編〈2〉 (新潮文庫)

著者 : アーネスト ヘミングウェイ

出版社:新潮社

発売日:1996-06

評価 :

完了日 : 2008年10月18日

「老人と海」の根底にあるものが、形を変えて何度も描かれていた。巻末のヘミングウェイの言葉にこうあった。「作家は第一に主題について知らなければならない。第二に、その主題をどう書くかを知らなければならない。いずれの目的も、一生かかってようやく成就できるほどの難事だ。」
彼の人生をかけて見つけた主題、その集大成が「老人と海」で、彼は自身の言葉通りの作家。
座右の銘になりました。


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 5

草枕 (新潮文庫)

著者 : 夏目 漱石

出版社:新潮社

発売日:1968-03

評価 :

完了日 : 2008年04月24日

東京に行くと、落ち着かない。周りの人がみんな、その足に目的をもっているらしいから。私は目的をもった散歩は落ち着かない。ブランコのことを「ふらここ」と言う言い方があるけど、私は毎日、どこへ行くにもふらこことしていたい。そうやって縺れた足で、視点の無い目で出会う風景はどれも無邪気で他意がなくていい。目的には、自分の思惑、下心、期待がめぐらされてる。何かを捕まえようと意気込んでる。その網にかかるモノは活きが悪い。本当に欲しいモノは網にかからない。ヌシ様は神出鬼没。心は無にする。無でなければ悟られる。
無心の自分の眼前に、突然いのちの衝撃が現われる、その瞬間。何の先入観も、感情もないその瞬間は芸術だ。それを何度も反芻し、いろんな角度から眺めて突き止めて具現化するのが芸術家の仕事。
『草枕』では常にそうした芸術を求め、描いている。小説というよりはスケッチを言葉・日本語の美しさを絵の具にして描いたもの。心を動かされたもの、芸術、美のなかに他との関連性(小説の筋)や意味はない。ただ、あるのだ。
そう、物を書こうとする衝動、「テーマ」なんてもんは、ほんの一瞬の中にただ在るものだ。このことをいつも見失う。スランプの時は、絶対に川端康成と漱石は読まないのがルールだったけど、今回は読むべき時に読むべきものを読んだようだ。


この感想へのコメント

2.猫野正 (2008/04/29)
申し訳ない・・これはツァラトウストラへの感想です。なんで、こっちに書き込まれたのでしょう・・ごめんなさい
3.さくらこ (2008/05/03)
はじめまして!
私は弱虫のくせに無神論者なので、ツァラトゥストラの言う事にうんうん言っちゃいました。でもニーチェ、結構必死で神様否定してるじゃないですか、矛盾してるとこあるし。そこがなんか可愛いなあ、と。キリスト教圏の人間には染み付いた神様論否定するのは難しいのかな。そんな人間のあがきみたいなの? が愛くるしい。……なんか意味わかんないです。

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