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mackinchanさんの読書ノート

2008年に読んだ本
「最近読んだ本」だとだんだん古くなってたまってしまうことに気づきました。
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 1

ふしぎ日本語ゼミナール (生活人新書)

著者 : 金田一 秀穂

出版社:日本放送出版協会

発売日:2006-12

評価 :

完了日 : 2008年11月12日

 変わった問題のたて方をする人だと思う。
「一日いて帰った」は日帰りか一泊して帰ったかなどという問題が続く。「ネギの匂いをどう表現する」といって「青い匂い」か「辛い匂い」か「その他」かと答えさせる。僕には「ネギの匂いが濃い」とでもいうところだ。
 びっくりするのは次のように書いてあったことだ。
《日本語ブームというのがあって、テレビなどでは盛んに、日本語クイズのようなものが流されています。ナンタラとカンタラと正しいのはどちらか、とか、ドータラの語源はかとか、言葉についての関心が高いらしいのです。私もその一端を担っている部分があって、あまり言えないのですが、しかし、実を言うと、そういうことに私はあまり興味がありません。》
 う〜ん。


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 1

ファッションの二十世紀 (集英社新書 466B) (集英社新書 466B)

著者 : 横田 一敏

出版社:集英社

発売日:2008-10-17

評価 :

完了日 : 2008年11月12日

 海野弘あたりが書く本だ。
 詳しい。カート・コバーンまで載っている。キング牧師の演説の前にジョセフィン・ベーカーが演説したなんて知らなかった。『ロッキー・ホラー・ショー』(『フェーム』にみんなで楽しむシーンがある)がロイヤルコートシアターの小劇場で始まったなんて知らなかった。
 いい話もある。ナポレオン三世の妻ユージェニーはメリメにフランス語を、スタンダールに教養を学んだという。ランバンは娘のために作った服が評判になってメゾンを開くまでになったという。「ジェットセッター」という言葉ができて、上流階級をのけてセレブリティーがファッションショーにやってきたという話も面白い。
 でも、何か物足りない。
 なぜだろう。
 写真が絶対的に足りないのだ。
 著作権があって難しいのかもしれないが、言葉だけでは分かりにくい。
 ということか。


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 1

金田一京助と日本語の近代 (平凡社新書 432)

著者 : 安田 敏朗

出版社:平凡社

発売日:2008-08

評価 :

完了日 : 2008年11月10日

  金田一京助とはどんな人物だったのか?
 確か服部四郎が言語学会の会長になる前はずっと会長だったはずで、そのため、その後の会長は2年の任期になったはず。
 そして、どの辞書にも名前が載っていて、春彦さんだって「あまりできがよいとはいえない」などと書いていて、不思議だった。
 じっちゃんを泣かさないはずの孫は相変わらずだ。
 理論的には特に何も残していない。
 アイヌ語は知里幸恵さんや真志保さんや金成マツさんの力に寄るところが多い。もちろん、教科書に載っているのは金田一の話だけだが。
 先日、幸恵さんの話が「その時、歴史が動いた」で取り上げられていた。僕はどうしても京助が無理をさせたのではないか、という疑問を持たざるをえない。そんな取り上げられ方ではなかったが…。
 あと二十年もすれば金田一三代の功罪という本が出るだろう。
 


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 1

ニッポンの評判―世界17カ国最新レポート (新潮新書 276)

著者 :

出版社:新潮社

発売日:2008-08

評価 :

完了日 : 2008年11月10日

 クール・ジャパンの一つ。大体は話に聞いていたようなものだが、それぞれに面白い。
 ただ、危惧していたことが現実だった。
 渡辺真由子の「HENTAI」ポルノは世界標準、というエッセイである。日本人のポルノが世界にあふれている、というのは外国に住んでいる人から聞いたことがあるが、これで誤解されたら困ると思っていたが、実際に困る問題らしい。カナダでは3度目くらいに肉体関係を求められるという。しかも、AVで見ているようなことを求められるという。
 とんでもないことになっていくのではないかと思う。一方で日本人男性は暴力的だと思われるから困ったものだ。
 そりゃ、誤解する奴が悪い、といってもこのままではやっぱりいけないのではないかと、あんまり国のことを考えたことのない僕だって心配になるのだ。


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 1

今すぐ乗りたい!「世界名列車」の旅

著者 : 櫻井 寛

出版社:新潮社

発売日:2007-02-24

評価 :

完了日 : 2008年11月10日

 鉄ちゃんブームである。
 僕も列車は嫌いではないので、つい気になってしまう。
 世界中の列車を乗り回っての感想だ。うらやましい限りだ。笑ったのは青蔵鉄路で、写真を慌てて撮ろうとしては知ってそのまま倒れてしまった話だ。高山病は怖い。
 ラサではここで暮らす人はもちろん、犬までは知らないことを後で知る、と書いていたが、娘は走らない犬は犬か!?とつっこんでいた。
 カラー写真がもっとあればよかったと思う。いや、全部カラーにしてほしかった。


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 1

男が女を盗む話―紫の上は「幸せ」だったのか (中公新書 1965)

著者 : 立石 和弘

出版社:中央公論新社

発売日:2008-09

評価 :

完了日 : 2008年11月06日

 「幸せ」というのが平安物語文学でどういう位置を占めるのかわからないが、略奪婚が多いという話でまとめてある。
 「チャングム」を見た時にも拉致がいっぱいで、あの国は昔から拉致が好きだったのだなぁと思ったが、モーツァルトにも「後宮からの誘拐」などというものがある。
 ここには書いてないけれど、男には「ピグマリオン・コンプレックス」というものがあって、無垢な子を自分好みに育てるというのが大きな、大きな夢なのだ。「マイ・フェア・レディ」だって同じだ。日本だって谷崎文学はそうだろうし、石川達三の『結婚の生態』なども同じようなものだ。
 書いている僕も一回り違う妻を得ているが、「私はあなたの教え子じゃない」ということでいつもけんかになっているから、ピグマリオンのようにうまく行くとは限らない。
 《自分の理想に適う女に育てあげるという願望は、いずれ裏切られることが約束された身勝手な幻想に過ぎない。人を思い通りにできるという発想自体、考えてみれば放漫な思考である。育てる側の光源氏はそのことに気づいてはいないが、育てられる側の若紫は、やがて光源氏の妻となり、紫の上と呼ばれる過程で、次第に光り源氏が求めているものとは異なる内面を抱えることになる。》
 ああっ、家に帰ってから妻を大切にしよう。
 ↑そんな結論かよ。


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 2

95歳へ!―幸福な晩年を築く33の技術

著者 : 渡部 昇一

出版社:飛鳥新社

発売日:2007-04-12

評価 :

完了日 : 2008年10月27日

 95歳まで稼ごうという本だ。←ウソ!
 幸せな晩年を築くためには成功することが一番だ。
 成功すると何を書いてもこれで私は成功したといえるからうらやましい。それにしても。
 僕は日記をつけていて、ボケても大丈夫なようになっているが、同じように記憶よりも記録だと言っている。
※それにしても、書いた直後に名前を見つけるとは思わなかった。田母神(たもがみ)俊雄・航空幕僚長の論文を最優秀に選んだのが渡部昇一だった。内容は渡部がいいそうなことをまとめただけだと思うが、これで300万もらえるのだったら、どれだけでも書こうと思う(笑)。
 本当にルーズベルトの陰謀で(もちろん傍受されていたことは知っているが)太平洋戦争が始まったと思っているのだったら、ブッシュ大統領にでもきちんと言ってこい!


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 1

ネーミングの言語学―ハリー・ポッターからドラゴンボールまで (開拓社言語・文化選書 8)

著者 : 窪薗 晴夫

出版社:(株)開拓社

発売日:2008-10

評価 :

完了日 : 2008年10月27日

 マリリン・モンローがどうしてマリリン・モンローかという昔からよくある話。つまり、ミッキー・マウスと同じように頭韻を踏んでいるということを長々と書いてある。
 阪田寛夫の「サッちゃん」は謎だというのが全く理解できなかった。「さちこ」というのが言いにくいから「サッちゃん」というのだというが、「おかしいな サッちゃん」という時、そんなことを言っているのではない。
 子どもは自分の実名を知らない。だって、周りの人がみんな「サッちゃん」と呼ぶからである。誰が「さちこ」って呼び捨てにするだろうか。せいぜい「さちこちゃん」というくらいのものだ。
 周りから「サッちゃん」と呼ばれているから自分の本名を「サッちゃん」と思っているのは変だよねという話だ。
 僕は娘の友達に「パパ」と呼ばれていた。彼女の父親は「お父さん」と呼ばれていて、僕は「パパ」という名前の人だと思っていたからだ。隣のおじちゃんも「隣のおじちゃん」と彼女は呼んでいた。ずいぶん離れていたけれど、「隣のおじちゃん」という人だと思っていたのだ。
 これをわざわざ難しい話にすることはないだろうと思う。
 もう一つ「さかさ言葉」としているのも分からない。ジャズの人が「ズージャ」というふうに逆にすることを「ズージャ語」と著者は呼んでいるが、逆さではない。「ピアノ」は「ヤノピー」で、「マネージャー」は「ジャーマネ」で、つまり入れ替えてはいるが逆さまになっている訳ではない。「逆さにすると悪いニュアンスが付加されることが多い」というのも変だ。元々、やくざなどの隠語としてこうした倒置は行われていたので、最初から隠語だから悪い感じがするのだ。これを「ズージャ語」という必要などない。
 ちなみに井上ひさしは「ドサ回り」を「里回り」から来ているが、わざと悪くするために「トサ」としないで濁音の「ドサ」にしたと語っていた(『国語事件』かしら)。
 ということで、ちょっと期待外れの本ではあった。


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 4

仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書 新赤版 1143)

著者 : 鈴木 敏夫

出版社:岩波書店

発売日:2008-07

評価 :

完了日 : 2008年10月27日

 娘の高校の学園祭でジブリをやるというので、再読。
 道楽というのは最初にこの仕事を押し付けてきた先輩が公私混同で『アニメージュ』を創刊したことから、自分でも道楽と変わらないように仕事をしているということだ。
 前からどうして鈴木敏夫がこんなに偉そうにしているのか分からなかったが、この本を読めば一目瞭然である。宮崎も高畑も子どもっぽいのである。高畑がこんなに変な男だとは知らなかった。
 徳間の社長も偉い。
 岩波新書で出る意味があるのかどうか分からないが、ジブリの裏話がいっぱい入っていて、ファンには興味がつきないだろう。


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 1

Cafeから時代は創られる

著者 : 飯田 美樹

出版社:いなほ書房

発売日:2008-09

評価 :

完了日 : 2008年10月22日

 ロンドンのコーヒーハウスの話はいっぱいあったが、パリのカフェの方は少ないのではないかと思う。知らないだけだが。
 パリの芸術家の写真を見ていると、いつもカフェにいるように思える。そしてこの本は丁寧にそれをたどった本だ。
 最後の方でアリエティの『創造力』の条件を満たしているのが、カフェだという。確かに異質の者が集まって、さまざまな融合を繰り返していく。
 索引をつけてほしかった。


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 9

豚キムチにジンクスはあるのか―絲的炊事記

著者 : 絲山 秋子

出版社:マガジンハウス

発売日:2007-12-06

評価 :

完了日 : 2008年10月21日

 こんな変な料理本は初めて見た.食欲がわくとはいえない本だ。
 「力パスタ」は最初に出てくるものだが、要するにフライパンを弱火にかけ、バターを熱し、餅を焼く。ふっくら焼けたところで、レトルトのイカスミパスタソースを投入して、ゆであがったパスタを投入、というものだ。ここまではいいのだが、次のよう。
《しかし、あとはメンタルな問題です。味はいいに決まっているのですから、わざわざ「コールタール」とか、「ヘドロ」とか「干潟の汚染」とか考えなければいいのです。
 しかしこれ、ほんとに食い物なのか。私だって他人が作ったらこんな恐ろしいもの食べません。どう見ても毒が入っていそうです。食べたら死ぬかもしれない。そうだ遺言を書いておこう。そんな見た目です。》
 ね、すごいでしょ。他にもいっぱい、オイオイといいたくなる部分があるのですが、引用だらけになるので、止めておきます。


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 1

バルトと記号の帝国 (ポストモダン・ブックス)

著者 : ピーター P.トリフォナス

出版社:岩波書店

発売日:2008-07

評価 :

完了日 : 2008年10月20日

 『記号の帝国』をダシにしたバルト論。
 元の本の方が読みやすいし、分かりやすいという好例である。


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 2

淀川長治の映画人生 (中公新書ラクレ 280)

著者 : 岡田 喜一郎

出版社:中央公論新社

発売日:2008-06

評価 :

完了日 : 2008年10月19日

 自伝もあるから今更、淀長さんの話を聞いてもなぁと思っていたが、なかなかの本だった。
 やっぱり周りから見ていると見えるものがあるのだ。アラン・ドロンが日本の美青年にぞっこんになったという話も面白い。
 あっ、これは『太陽がいっぱい』がホモ映画だった淀長さんが指摘していた有名な話の続きです。吉行らとの座談会で指摘した後、何度も見直しても、僕にはそうは思えないのだが、そういうものなのだろう。
 講演も何度か聞いたことがあるが、不思議な人だった。博覧強記だったし。


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 2

日本語の逆襲

著者 : 鈴木 輝一郎

出版社:小学館

発売日:2007-09

評価 :

完了日 : 2008年10月18日

 こんなにたくさんの本を出していて面白い人なのに知名度はまだまだ。
 がんばってください。


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 2

ゆらぐ脳

著者 : 池谷 裕二,木村 俊介

出版社:文藝春秋

発売日:2008-08-07

評価 :

完了日 : 2008年10月18日

 海馬で有名な研究者の成功譚。
 面白かったのは、ゴキブリの「同調」行動。
 光を嫌がるのに、16匹中、4匹の光を好むロボットを投入すると、明るい方へ行くという。
 つまり、僕らはゴキブリ並み。
 ということです。


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 1

ウィキペディアで何が起こっているのか 変わり始めるソーシャルメディア信仰

著者 : 山本 まさき,古田 雄介

出版社:オーム社

発売日:2008-09-03

評価 :

完了日 : 2008年10月17日

 百科事典の記述が公平だとは誰も思っていないだろうが、執筆を万人に公開したらどうなるかという話だ。
 イオンド大学の問題など、山積みだ。勝手に自分の経歴を書かれたらやっぱりまずいだろうが、本人はどれだけも反論権はなさそうだ。
 メディア・リテラシーがしっかりしていればいいのだが、日本人はみんな活字に弱い。書いてあるから信じてしまう。ウィキにも「出典明記」などと書かれているが、じゃあ、その前の本は正しいのかということになる。
 ただのニュースソースだと思えばいいのだが、ウィキはだんだん増殖していて、無限大の事典となるから恐ろしい。
 クラウドの問題もあるが、確か、筒井康隆だったと思うが、全智のコンピューターを作ったら、神様になった、というSFがあったが、本当にそうやっていって、人間は縛られていくのだろう。
 この本、ハードカバーとソフトがあるようですね。


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 2

ブログ論壇の誕生 (文春新書 (657))

著者 : 佐々木 俊尚

出版社:文芸春秋

発売日:2008-09

評価 :

完了日 : 2008年10月17日

 僕らに一番怖いことは勝手に2チャンネルに自分の名前のスレッドができて、自由に評価されることだ。
 空恐ろしい。
 この本はそうした「論壇」というものがいつの間にかできていて、動いていることを教えてくれる貴重な本だ。
 光市の「1・5人」発言が一番怖い。が、これ以上書くのも怖い。
 『JJ』モデルブログの話はちょうど放送を見ていたので、よけいに怖い。
 大衆の意見なんて何だろうと思う。
 安保の時に岸首相は国会前のデモ隊に対して「声なき声」があるといった。後楽園で感染している人がいっぱい他にもいて、君らだけではない、ということだ。
 言論はどうなって行くのだろう。怖い。


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 1

何でも僕に訊いてくれ―きつい時代を生きるための56の問答

著者 : 加藤 典洋

出版社:筑摩書房

発売日:2008-06

評価 :

完了日 : 2008年10月15日

 『考える人生相談』の第二弾。
 それにしても、まじめによく答えているものだ。タイトルにしても内容にしても、著者の評価する村上春樹に似ていると思う。
 いろいろなことを聞いてくる人がいるから不思議だ。
 若年層アンケートで「偉くなりたい」と聞いたら、日本人は8パーセントしかそうだと答えなかったという話に関していろいろと書いているが、僕は聞き方が悪かったのではないかと思う。
 日本語で、「偉い人」というのはかなり消極的な意味を持っている。もしこれが「有名になりたいと思うか」という質問だったら、いっぱいの人がそうだと答えただろう。
 他の国では何て言う形容詞を使って質問したのだろう。
 本文に関係なく思った。


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 2

赤塚不二夫 (KAWADE夢ムック 文藝別冊) (KAWADE夢ムック 文藝別冊)

著者 :

出版社:河出書房新社

発売日:2008-08-22

評価 :

完了日 : 2008年10月15日

 追悼本だと思っていたら、入稿の日に訃報を聞いたのだと言う。
 再読で面白かったのは丸谷才一のエッセイで、赤塚ギャグの世界に、現代はなってしまっていて、それに対抗するには赤塚は眠るしかない、というものだった。ブッシュが大統領をやっていることもギャグだし、次々と総理が変わる日本もギャグになっている。株の乱高下にも笑うしかない。
 それにしても、赤塚はすごかったな、シュールだったなと、思う。その意味でビートルズも実験的で、似たような時代だったのかなと思う今日この頃なのである。
 激レア漫画はさすがに子どもに見せることはできそうもない。
 そんな赤塚の世界を多面的に語った本だ。
 「レット・イット・ビー」を日本語に訳せばこうなるだろう。
 これでいいのだ!


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1.きもティ (2008/10/28)
ビートルズと赤塚不二夫のシュールな同時代性なんて思いもよらない切り口でした。というのも子どもの時分には既に赤塚不二夫のギャグはある意味で定番で王道のものだったのです。なんだか目が覚めたような気がします。
 

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 1

世界の言語入門 (講談社現代新書 1959)

著者 : 黒田 龍之助

出版社:講談社

発売日:2008-09-19

評価 :

完了日 : 2008年10月14日

 新聞広告に「言語学者」と書いてあって驚いた。大学を辞めているから肩書きがそうなったのだと思うが、龍之助さんの愛するC先生は「私は言語学者ではない」と言っているのだから、本人も肩身が狭いだろう。
 この本は町田健の『世界言語地図』よりははるかに面白い。自分の体験談がいっぱい入っていて面白い。おすすめだ。
 でも、自分が得意ではないロマンス語系の言語の記述は少し記述が劣る。
 悪口ではないのだが、スラヴ語学から来た人だというのがよく分かる。言語学から入った人とはテイストがやっぱり違うのだ。せっかくの本だからもう少し言語学の話を入れた方が面白かっただろうとも思う。例えば、アゼルバイジャン語とトルコ語の誤解の話は「偽りの友」と一般的にいわれる現象で、中国語と日本語の間にも多くある、などと書けばよかったのではないかと思う。
 コサ語の宣伝マンになってしまったと書いているが、吸着音の説明はとりあえず、「舌打ち音」(クリック)と説明(「舌を打つ」とは書いてある)してから、映画『ブッシュマン』の二カウさん(こちらは「サン諸語」)に特徴的な音で、と書いた方が分かりやすいかもしれない。コサ語で特徴的なのは吸着音が12種類はあるということだ。
 それから、Teach Yourselfに吸着音たっぷりの歌まで録音されているというが、世界的にはミリアム・マケバの「パタパタ」という曲で知られているし、マケバにはその名も「クリック・ソング」という歌がいっぱいある。
 この辺りが音声学でいじめられて育った言語学出身者とは違うと思った。
 ウェールズ語についていえば、「きかんしゃトーマス」で読めない駅名がいっぱい出てくるのはウェールズ語のせいだ、などと書けば分かりやすいかも。まあ、どうやって料理するかはいろいろだろうが。
 そうそう、「昔の偉大な言語学者は、立派な理論も」という前書きの後の例は少し奇妙だと思う。ソシュールはあくまで印欧語の比較言語学者だったのであって、サンスクリットだけを学ぼうとしたのではないし、サピアだって、インディアンの諸語の研究家だったのだから。
 写真があるが、もっと文字を見せてほしかった。切手にこだわらず、もっと違った方法があっtのでは?
 そうそう、言語の本を縦書きにするのはやっぱり難しいと思う。
 ということで、いい本で快挙というべきか。
 50カ国語を話すという西江雅之先生が書いてくださればいいのだけれど、興味はないとおっしゃるだろうな。
※11月にミリアム・マケバが亡くなった。しかし、便利な世の中でYouTubeでclick songなどと打てば聞くことができる。


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